68 / 181
7th ステージ
068 『友達百人計画』のためや!
しおりを挟む
祖父母に丸投げし、リンディエールはキッチンに向かう。グランギリアとプリエラは手伝うためついてきた。
ヒストリアも焦らず、そんなリンディエールへ目を向ける。
《良い野菜は手に入ったのか? 『不剛』にも行っていたようだが》
プリエラやグランギリアが住んでいた『不剛の迷宮』。リンディエールにとっては『ちょっと隣に貰ってくる♪』くらいの距離だ。
「行ったで。デザート用のミルクを仕入れにな」
《……あそこは、酪農はやっていなかっただろう》
「言わんかった? 鬼牛の親子を何頭か送ったんよ。それをプリエラの親父さんに任せてん」
「え?」
珍しくプリエラが素で驚いていた。
「あ、プリエラにも言うとらんかったか。親父さん、外に出てた時に酪農家に世話になったらしゅうて、いつかやりたい言うとったんよ。ほんならって、今育ててもらっててん」
「……父が……話をしたのですか? その……喋ったと……?」
一番驚いている理由はそれだ。娘であるプリエラが声を覚えられないほど、あの村でも喋らない人で有名だった。周りはもう慣れてしまっていて、プリエラの母親も察する能力が高い。そのため、喋らなくても問題無くなっていた。
因みに、大体十年に一度声が聞ければ良いぐらいだと聞いた。しかし、相手はリンディエールだ。とにかく一人で喋る。喋らない人に対して頷きだけでも満足して話し続ける。
これにより、奇跡的に会話できるようになった。ただし、リンディエールはそれがどれほど彼にとって珍しいことなのか理解していない。
「最近は普通に喋るで? 声ちっさいけどなあ。特によく鬼牛に話しかけとるし。親父さんすごいでっ。きちんと会話出来とるらしいんよ。なんや『種族を越える絆』ゆう称号が出たとかで。『従魔師』のスキルも生えたらしいわ」
「……あれほど喋らなかった父が……」
崩折れそうになるほど衝撃だったようだ。喋らそうと努力したことがあったのだろう。グランギリアが優しく労っていた。
そんな会話をしている間に、ようやく王妃達が再起動したようだ。ヘルナが手招く。
「そろそろ挨拶しましょう。ほら、行きますよ」
一歩を中々踏み出せない様子を見兼ねて、ブラムレース王が妻であるリュリエールの手を取った。これにより、リュリエールは目を何度か瞬かせてしっかりと正気を取り戻す。
「あ、申し訳ありません。ご挨拶させていただきますわ」
ようやく普段通りに戻れたらしいリュリエールが、夫と並びながらしずしずと歩み出す。それを見て、ヒストリアが苦笑する。
《あまり近付く必要はないぞ。見上げるのに首が痛くなるだろう。すまないな。人化できれば良いのだが》
「いいえっ。そんなっ」
そう言ってリュリエールは王の腕から手を離して、そこから数歩前に出る。
「リュリエール・ウィストラと申します。王妃となってから、見上げることなどなくなってしまって、とっても新鮮ですわ」
ふわりと笑うリュリエール。その瞳にある感情をヒストリアは読み取った。本気でそう思っていることが分かったようだ。
《それは良かった。ヒストリアという。良い眼をしているな。リンと気が合いそうだ。王妃とは難儀な職業だ。いつでも息抜きに使うと良い》
「っ、はい! そ、その。わたくしも、リア様とお呼びしてもよろしいでしょうかっ」
リュリエールは、キラキラとまるで尊敬する人を見る少女のようにヒストリアを見上げた。
《構わない。ああ、そうだ。リン。彼女にも通信の魔導具をやってもいいか?》
「ん? 別にウチの許可は要らんで。ヒーちゃんがあげたい思った人にやってや」
《……分かった。よければ、これを受け取ってくれ》
リュリエールの前に不意に現れたのは、リンディエールが作った腕輪型の通信の魔導具だ。
「これ……っ、いただいてよろしいのですか?」
《ああ。それがあれば、リンともいつでも話が出来るようになる》
「……通信の魔導具……っ、こんな貴重なものを……っ」
《心配するな。そう貴重でもない量を持っているからな》
「へ?」
これにはリンディエールが答えた。
「ヒーちゃんの『友達百人計画』のためや! 相手が持っとらんと成立せえへんからな!」
そのため、とりあえずと言って、ヒストリアに、作った通信の魔導具を三十個渡してあった。二十個減ったら、また十個渡すつもりだ。減るのも楽しんで欲しい。
とはいえ、通信の魔導具は現在、貴族家で残り一つあれば良い方。大変貴重なのだ。継承出来るものではないので余計だ。寧ろ、今は使わずに大事に取っておく家が多い。通信できる人も少ないのだから、プレミアが付くまで仕舞い込む傾向が強いようだ。
この会話で、察しの良いクイントは気付いた。
「リン……まさか、作れるのですか……?」
「あ……内緒やった……ま、まあええわ。せやで」
そのクイントの目が、一瞬リンディエールが視線を向けたレングを捉えた。
「……レングにやったんですか」
「っ……」
レングが慌てて目を逸らす。リンディエールも逸らしたが、誤魔化せそうになかった。
「……プレゼントしたけど……ええやん。色々なお礼やし」
「……リンの手作り……っ」
「……そんな血涙流しそうな目で見んなやっ。レングが怯えとるやないか。父親の威厳はどこ行ったん」
「……」
「お~い」
「……」
完全に拗ねた。
息子達の呆れたような視線が注がれているのにも気付いているのかいないのかわからない。
父親うんぬん以前に、大人気なさすぎる。
そして、こちらでも、夫であるブラムレースが分かりやすく拗ねた顔をしていた。
「リュリ……お、俺の方がリア殿と親しいんだからなっ」
「あら。充分これから巻き返せそうですわよ? お会いになったのは少ないのでしょう? 何度目ですの?」
「うっ……に、二回目……」
「でしたら誤差ですわ。リア様。わたくしのことは、リュリとお呼びくださいませ。これからよろしくお願いいたしますわ」
《ああ。よろしくな、リュリ》
「はいっ」
「ぐぬぅ……っ」
どっちに妬いているのか分からない。
ヒストリアはこれらを面白く思いながら、未だ固まって立ち止まっている面々へ目を向けてブラムレースとリュリエール、ついでにクイントにも声をかける。
《ブラムス、リュリ、クイント。子ども達を紹介してくれるか? リンの友人候補だろう。既に迷惑をかけているかもしれんからな》
「お、そうだった」
「そうですわね。さあ、こちらへいらっしゃい」
「……スレイン、レング。挨拶を」
求められて、子ども達は顔を見合わせてからゆっくりと足を踏み出した。
リンディエールの親友と聞いているのだ。別に怖がることもないと、フィリクスを先頭にして王妃達の横に並んだ。ヒストリアの前では、地位もなにもないと、子ども達は自然と理解していた。
一方、リンディエールの父母とシュルツ、ギリアンも、ヘルナとファルビーラに背中を押されて動き出していた。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
次回、来週です!
よろしくお願いします◎
ヒストリアも焦らず、そんなリンディエールへ目を向ける。
《良い野菜は手に入ったのか? 『不剛』にも行っていたようだが》
プリエラやグランギリアが住んでいた『不剛の迷宮』。リンディエールにとっては『ちょっと隣に貰ってくる♪』くらいの距離だ。
「行ったで。デザート用のミルクを仕入れにな」
《……あそこは、酪農はやっていなかっただろう》
「言わんかった? 鬼牛の親子を何頭か送ったんよ。それをプリエラの親父さんに任せてん」
「え?」
珍しくプリエラが素で驚いていた。
「あ、プリエラにも言うとらんかったか。親父さん、外に出てた時に酪農家に世話になったらしゅうて、いつかやりたい言うとったんよ。ほんならって、今育ててもらっててん」
「……父が……話をしたのですか? その……喋ったと……?」
一番驚いている理由はそれだ。娘であるプリエラが声を覚えられないほど、あの村でも喋らない人で有名だった。周りはもう慣れてしまっていて、プリエラの母親も察する能力が高い。そのため、喋らなくても問題無くなっていた。
因みに、大体十年に一度声が聞ければ良いぐらいだと聞いた。しかし、相手はリンディエールだ。とにかく一人で喋る。喋らない人に対して頷きだけでも満足して話し続ける。
これにより、奇跡的に会話できるようになった。ただし、リンディエールはそれがどれほど彼にとって珍しいことなのか理解していない。
「最近は普通に喋るで? 声ちっさいけどなあ。特によく鬼牛に話しかけとるし。親父さんすごいでっ。きちんと会話出来とるらしいんよ。なんや『種族を越える絆』ゆう称号が出たとかで。『従魔師』のスキルも生えたらしいわ」
「……あれほど喋らなかった父が……」
崩折れそうになるほど衝撃だったようだ。喋らそうと努力したことがあったのだろう。グランギリアが優しく労っていた。
そんな会話をしている間に、ようやく王妃達が再起動したようだ。ヘルナが手招く。
「そろそろ挨拶しましょう。ほら、行きますよ」
一歩を中々踏み出せない様子を見兼ねて、ブラムレース王が妻であるリュリエールの手を取った。これにより、リュリエールは目を何度か瞬かせてしっかりと正気を取り戻す。
「あ、申し訳ありません。ご挨拶させていただきますわ」
ようやく普段通りに戻れたらしいリュリエールが、夫と並びながらしずしずと歩み出す。それを見て、ヒストリアが苦笑する。
《あまり近付く必要はないぞ。見上げるのに首が痛くなるだろう。すまないな。人化できれば良いのだが》
「いいえっ。そんなっ」
そう言ってリュリエールは王の腕から手を離して、そこから数歩前に出る。
「リュリエール・ウィストラと申します。王妃となってから、見上げることなどなくなってしまって、とっても新鮮ですわ」
ふわりと笑うリュリエール。その瞳にある感情をヒストリアは読み取った。本気でそう思っていることが分かったようだ。
《それは良かった。ヒストリアという。良い眼をしているな。リンと気が合いそうだ。王妃とは難儀な職業だ。いつでも息抜きに使うと良い》
「っ、はい! そ、その。わたくしも、リア様とお呼びしてもよろしいでしょうかっ」
リュリエールは、キラキラとまるで尊敬する人を見る少女のようにヒストリアを見上げた。
《構わない。ああ、そうだ。リン。彼女にも通信の魔導具をやってもいいか?》
「ん? 別にウチの許可は要らんで。ヒーちゃんがあげたい思った人にやってや」
《……分かった。よければ、これを受け取ってくれ》
リュリエールの前に不意に現れたのは、リンディエールが作った腕輪型の通信の魔導具だ。
「これ……っ、いただいてよろしいのですか?」
《ああ。それがあれば、リンともいつでも話が出来るようになる》
「……通信の魔導具……っ、こんな貴重なものを……っ」
《心配するな。そう貴重でもない量を持っているからな》
「へ?」
これにはリンディエールが答えた。
「ヒーちゃんの『友達百人計画』のためや! 相手が持っとらんと成立せえへんからな!」
そのため、とりあえずと言って、ヒストリアに、作った通信の魔導具を三十個渡してあった。二十個減ったら、また十個渡すつもりだ。減るのも楽しんで欲しい。
とはいえ、通信の魔導具は現在、貴族家で残り一つあれば良い方。大変貴重なのだ。継承出来るものではないので余計だ。寧ろ、今は使わずに大事に取っておく家が多い。通信できる人も少ないのだから、プレミアが付くまで仕舞い込む傾向が強いようだ。
この会話で、察しの良いクイントは気付いた。
「リン……まさか、作れるのですか……?」
「あ……内緒やった……ま、まあええわ。せやで」
そのクイントの目が、一瞬リンディエールが視線を向けたレングを捉えた。
「……レングにやったんですか」
「っ……」
レングが慌てて目を逸らす。リンディエールも逸らしたが、誤魔化せそうになかった。
「……プレゼントしたけど……ええやん。色々なお礼やし」
「……リンの手作り……っ」
「……そんな血涙流しそうな目で見んなやっ。レングが怯えとるやないか。父親の威厳はどこ行ったん」
「……」
「お~い」
「……」
完全に拗ねた。
息子達の呆れたような視線が注がれているのにも気付いているのかいないのかわからない。
父親うんぬん以前に、大人気なさすぎる。
そして、こちらでも、夫であるブラムレースが分かりやすく拗ねた顔をしていた。
「リュリ……お、俺の方がリア殿と親しいんだからなっ」
「あら。充分これから巻き返せそうですわよ? お会いになったのは少ないのでしょう? 何度目ですの?」
「うっ……に、二回目……」
「でしたら誤差ですわ。リア様。わたくしのことは、リュリとお呼びくださいませ。これからよろしくお願いいたしますわ」
《ああ。よろしくな、リュリ》
「はいっ」
「ぐぬぅ……っ」
どっちに妬いているのか分からない。
ヒストリアはこれらを面白く思いながら、未だ固まって立ち止まっている面々へ目を向けてブラムレースとリュリエール、ついでにクイントにも声をかける。
《ブラムス、リュリ、クイント。子ども達を紹介してくれるか? リンの友人候補だろう。既に迷惑をかけているかもしれんからな》
「お、そうだった」
「そうですわね。さあ、こちらへいらっしゃい」
「……スレイン、レング。挨拶を」
求められて、子ども達は顔を見合わせてからゆっくりと足を踏み出した。
リンディエールの親友と聞いているのだ。別に怖がることもないと、フィリクスを先頭にして王妃達の横に並んだ。ヒストリアの前では、地位もなにもないと、子ども達は自然と理解していた。
一方、リンディエールの父母とシュルツ、ギリアンも、ヘルナとファルビーラに背中を押されて動き出していた。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
次回、来週です!
よろしくお願いします◎
192
お気に入りに追加
2,404
あなたにおすすめの小説
辺境は独自路線で進みます! ~見下され搾取され続けるのは御免なので~
紫月 由良
恋愛
辺境に領地を持つマリエ・オリオール伯爵令嬢は、貴族学院の食堂で婚約者であるジョルジュ・ミラボーから婚約破棄をつきつけられた。二人の仲は険悪で修復不可能だったこともあり、マリエは快諾すると学院を早退して婚約者の家に向かい、その日のうちに婚約が破棄された。辺境=田舎者という風潮によって居心地が悪くなっていたため、これを機に学院を退学して領地に引き籠ることにした。
魔法契約によりオリオール伯爵家やフォートレル辺境伯家は国から離反できないが、関わり合いを最低限にして独自路線を歩むことに――。
※小説家になろう、カクヨムにも投稿しています
初耳なのですが…、本当ですか?
あおくん
恋愛
侯爵令嬢の次女として、父親の仕事を手伝ったり、邸の管理をしたりと忙しくしているアニーに公爵家から婚約の申し込みが来た!
でも実際に公爵家に訪れると、異世界から来たという少女が婚約者の隣に立っていて…。
今、目の前で娘が婚約破棄されていますが、夫が盛大にブチ切れているようです
シアノ
恋愛
「アンナレーナ・エリアルト公爵令嬢、僕は君との婚約を破棄する!」
卒業パーティーで王太子ソルタンからそう告げられたのは──わたくしの娘!?
娘のアンナレーナはとてもいい子で、婚約破棄されるような非などないはずだ。
しかし、ソルタンの意味ありげな視線が、何故かわたくしに向けられていて……。
婚約破棄されている令嬢のお母様視点。
サクッと読める短編です。細かいことは気にしない人向け。
過激なざまぁ描写はありません。因果応報レベルです。
【完結】王太子に婚約破棄され、父親に修道院行きを命じられた公爵令嬢、もふもふ聖獣に溺愛される〜王太子が謝罪したいと思ったときには手遅れでした
まほりろ
恋愛
【完結済み】
公爵令嬢のアリーゼ・バイスは一学年の終わりの進級パーティーで、六年間婚約していた王太子から婚約破棄される。
壇上に立つ王太子の腕の中には桃色の髪と瞳の|庇護《ひご》欲をそそる愛らしい少女、男爵令嬢のレニ・ミュルべがいた。
アリーゼは男爵令嬢をいじめた|冤罪《えんざい》を着せられ、男爵令嬢の取り巻きの令息たちにののしられ、卵やジュースを投げつけられ、屈辱を味わいながらパーティー会場をあとにした。
家に帰ったアリーゼは父親から、貴族社会に向いてないと言われ修道院行きを命じられる。
修道院には人懐っこい仔猫がいて……アリーゼは仔猫の愛らしさにメロメロになる。
しかし仔猫の正体は聖獣で……。
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」
・ざまぁ有り(死ネタ有り)・ざまぁ回には「ざまぁ」と明記します。
・婚約破棄、アホ王子、モフモフ、猫耳、聖獣、溺愛。
2021/11/27HOTランキング3位、28日HOTランキング2位に入りました! 読んで下さった皆様、ありがとうございます!
誤字報告ありがとうございます! 大変助かっております!!
アルファポリスに先行投稿しています。他サイトにもアップしています。
【完結】忌み子と呼ばれた公爵令嬢
美原風香
恋愛
「ティアフレア・ローズ・フィーン嬢に使節団への同行を命じる」
かつて、忌み子と呼ばれた公爵令嬢がいた。
誰からも嫌われ、疎まれ、生まれてきたことすら祝福されなかった1人の令嬢が、王国から追放され帝国に行った。
そこで彼女はある1人の人物と出会う。
彼のおかげで冷え切った心は温められて、彼女は生まれて初めて心の底から笑みを浮かべた。
ーー蜂蜜みたい。
これは金色の瞳に魅せられた令嬢が幸せになる、そんなお話。
【完結】妹が欲しがるならなんでもあげて令嬢生活を満喫します。それが婚約者の王子でもいいですよ。だって…
西東友一
恋愛
私の妹は昔から私の物をなんでも欲しがった。
最初は私もムカつきました。
でも、この頃私は、なんでもあげるんです。
だって・・・ね
王侯貴族、結婚相手の条件知ってますか?
時見 靜
恋愛
病弱な妹を虐げる悪女プリシア・セノン・リューゲルト、リューゲルト公爵家の至宝マリーアン・セノン・リューゲルト姉妹の評価は真っ二つに別れていたけど、王太子の婚約者に選ばれたのは姉だった。
どうして悪評に塗れた姉が選ばれたのか、、、
その理由は今夜の夜会にて
【7話完結】婚約破棄?妹の方が優秀?あぁそうですか・・・。じゃあ、もう教えなくていいですよね?
西東友一
恋愛
昔、昔。氷河期の頃、人々が魔法を使えた時のお話。魔法教師をしていた私はファンゼル王子と婚約していたのだけれど、妹の方が優秀だからそちらと結婚したいということ。妹もそう思っているみたいだし、もう教えなくてもいいよね?
7話完結のショートストーリー。
1日1話。1週間で完結する予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる