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5th ステージ
041 シュラゆうんやけど
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護送車は、兵舎に入っていたはずだ。兵舎は、町の外壁近く。よって、いち早くこれに気付いたらしい。
「規模はわかるか?」
リンディエールが問い掛ければ、クイントは少し通信相手と会話する。その間に、リンディエールは通信用の手鏡を取り出していた。
「数日前から、スタンピードの兆候があったようです。多くて千ほどではないかと」
コンパクトを開いて繋げておく。
「千か……場所は確か、カリア……オババ、分布と魔素濃度分かるか?」
「ん~、確か、ウルフ系が多いのよ……カリアは……魔素溜まりも出来にくい平野……大繁殖期でも……多くて二十パーセントくらいじゃないかしらぁ」
ファシードは、研究の一環として魔獣や魔物の分布を知っていた。彼女がこの場にいて良かった。本人は幸せそうにデザートのケーキを食べている。お陰で話もいつもよりスムーズだ。
魔素溜まりの濃度は百までのパーセントで示される。魔素が過剰に溜まると、側に居る魔獣達が自我を失くすようになるらしい。本来は溜まる前に散るのだが、大繁殖期などの魔獣や魔物の方の影響で気が淀むことで出来るのだ。
「グラン、千では魔素もそれほど溜まらんよな?」
「はい。特にウルフ系が多いとなれば、ゴブリンの数も抑えられますので、ファシード殿の言われる通り二十パーセントくらいではないかと」
「なら問題なさそうや」
キングやクイーンは、魔素溜まりによって自我を失う魔獣や魔物達を統制するために生まれる。世界がバランスを取るための措置だ。一般的には、キングが出るから濃い魔素溜まりが出来ると思われがちだが、逆なのだとヒストリアが語ったのをリンディエールは覚えている。
リンディエールはクイントを見た。
「伯爵家を案内させたメイドを覚えとるか?」
「はい……的確に証拠の在り処に案内してくれました……彼女が何か……」
「外に出ることを許可しい」
「……」
さすがのクイントもすぐには頷けなかったようだ。メイドはまだ少女。物静かな戦う術も持たないメイドにしか思えないのだから。
だが、リンディエールの目は真剣だ。
「あれでレベルは百越えとるんよ。武器も持たせとる。ウルフの千や二千、わけないわ。ウチの秘蔵の弟子やで?」
「分かりました。許可しなさい」
その言葉を向こうに告げてから、クイントは頷いた。
「シュラ、殲滅せえ」
『承知しました』
「っ!」
コンパクトを閉じて、何事もなかったかのように紅茶を飲むリンディエール。視線が集まるのは仕方がない。
「大丈夫や。終わったら連絡が来るよって、それまで待ちい」
「はあ……分かりました。せっかくのデザートですし、紅茶もグランギリア殿が淹れたものとなれば……」
「最高の紅茶やで」
「恐れ入ります」
グランギリアに淹れてもらうよう、メイド長にリンディエールが頼んだのだ。お陰で最高レベルのものだった。
「せや、宰相さんに一つ頼みがあるんやけど」
「なんですか?」
リンディエールは、ついでだしここで言っておこうと、思いついたことを口にする。
「あのメイドなあ、シュラゆうんやけど、あの伯爵の庶子やねん。最後まで父親やと認めんかったらしいが、血はどうにもならん」
「……あの娘が……」
「見つけた時、酷い状態でなあ。夫人達の方に虐待されとってん。母親はもう居らんくてな。まあ、そんで……あの伯爵と夫人達を恨んどる。正当な理由や。足の一本か、目の一つくらいやってんか」
「「「……」」」
聞いていたクイント以外は意味が分からない。ただ、しばらく考えれば予想はできたらしい。徐々に顔色がなくなってきていた。だが、リンディエールは気付かない。視線は真っ直ぐ、クイントに向いているのだ。
「……いいでしょう。確かに正当な恨み、理由です。どのみち、あの夫妻は処刑です。時期が早いか遅いかの違いだけでしょう。尋問も厳しいものになりますから、足や手の一本や二本、失くしたところで変わりません。殺さないでいただければ」
「そこは分かっとる。尋問官の一人に入れてもらえるか? その代わり、全部吐かせるわ」
「お願いします」
「「「……」」」
もう、周りはついていくことを諦めたらしい。ヘルナやファルビーラも、なんでもないように食事を終えていた。
ファシードと魔法師長も同じ。自分達が口を出すことではないとわかっているのだ。無関心になることにも慣れたものだった。
使用人達も賢く少し伏せがちになって控えている。ちょっとだけ震えている者はいるが、そういう者は、グランギリアが声をかけていた。
「お、終わったみたいや」
リンディエールがコンパクトを開ける。
『殲滅完了いたしました。護衛、護送車への被害、ありません』
「町は、どないや」
『外壁が一部損壊しておりますが、補修、修復には三日ほどもあれば完了する程度かと』
それくらいならばシュラが手を出すほどでもない。
「ほんならまあ、大丈夫やろ。ようやったな」
『ありがとうございます』
「休めるようなら、今日はきちんと休みい」
『はい』
「ほな、また明日にな」
『はい。では、失礼いたします』
コンパクトを閉じて目線を上げると、クイントと目が合った。
「無事で良かったなあ」
「はい……ありがとうございます。リン。彼女はきちんと休ませるように言っておきます」
「ん~、あんま気にせんでええで? 五日くらい、仮眠で凌げる訓練はさせとるでな。好きにさせたってや」
リンディエールはグランギリアから新たに淹れたお茶を受け取りながら答える。
「五日? それは……どんな戦場を想定しているんです?」
「冒険者ならやるんやろ? 最長十日の迷宮攻略の訓練」
これにはヘルナが答えた。
「やらないわよ……どんな極限の状態を想定しているの?」
こっちの疑問も理解できないためのもの。
「そんなもん、最悪と呼ばれた『災禍の大氾濫』で起きた集団暴走に決まっとるわ」
約千年昔、大繁殖の中でも最も酷いと言われた時があった。その時は魔素濃度が六十近い場所が多発し、キングやクイーンがバカみたいに生まれた。これが『災禍の大氾濫』だ。
これにより、いくつもの国が滅んだ。
「おいおい、リン。あれは伝説だぞ」
「なにゆうとん。実際にあったことやで? そんで、そん時と同じ規模の大繁殖期が五年後に来るんよ。あれは約千年に一度の周期やでな」
「……」
「……はい?」
「り、リン、それは……本当に?」
ヘルナは目を見開いて固まり、ファルビーラは思考が停止していた。クイントは頭をフル回転させる。
「まさか、国のお偉方には伝わっとるんとちゃうんか?」
「いえ。そういえば……大繁殖期や魔獣の氾濫の警告は聖皇国が出すはずですが、今回はまだですね……そうです。ここにはゴブリンキングが出たのですよね? 本来ならば兆候ありと警告が来ていてもおかしくなかったはず……」
占いのような形で、どの辺りにと伝える役割を持っているらしい。
これにリンディエールは考え込み、思い出した。
「……そうか……今やったんやね……」
それは忘れていたこと。周りが忙し過ぎて、楽しすぎてすっかり忘れていた。
向き合う時が来たらしい。
「何か思い当たることが?」
クイントの問いかけに、リンディエールは少し迷った。無意識にグランギリアへ目を向ける。視線を外すことなく頷かれた。迷う必要はないと言われたように感じ、視線をクイントへ戻し、口を開いた。
「聖皇国にとってのその役割りは、国の存在意義を主張するために重要なもんや。けど、それを疎かにしてでも、意義を損なわれんほどのものを用意できたとしたら……」
「そんなものが……っ、まさか、勇者……」
まさかそんなと思うクイント。だから、勇者という言葉は小さく掠れていた。だが、それが正解だ。
「勇者の召喚を準備しとるな。ここから聖皇国は遠いが……ヒーちゃんなら何か感じるやろう。召喚ゆうんは、世界の壁を越える力が必要や。そんな普通ありえんことが起きれば、きっと気付く」
召喚術については、ヒストリアと出会った間もない頃に資料を確認していたのだ。その時はまだリンディエールも警戒していた。
これが乙女ゲームによく似ている世界だということも忘れてはいなかったのだ。
************
読んでくださりありがとうございます◎
三日空きます。
よろしくお願いします◎
「規模はわかるか?」
リンディエールが問い掛ければ、クイントは少し通信相手と会話する。その間に、リンディエールは通信用の手鏡を取り出していた。
「数日前から、スタンピードの兆候があったようです。多くて千ほどではないかと」
コンパクトを開いて繋げておく。
「千か……場所は確か、カリア……オババ、分布と魔素濃度分かるか?」
「ん~、確か、ウルフ系が多いのよ……カリアは……魔素溜まりも出来にくい平野……大繁殖期でも……多くて二十パーセントくらいじゃないかしらぁ」
ファシードは、研究の一環として魔獣や魔物の分布を知っていた。彼女がこの場にいて良かった。本人は幸せそうにデザートのケーキを食べている。お陰で話もいつもよりスムーズだ。
魔素溜まりの濃度は百までのパーセントで示される。魔素が過剰に溜まると、側に居る魔獣達が自我を失くすようになるらしい。本来は溜まる前に散るのだが、大繁殖期などの魔獣や魔物の方の影響で気が淀むことで出来るのだ。
「グラン、千では魔素もそれほど溜まらんよな?」
「はい。特にウルフ系が多いとなれば、ゴブリンの数も抑えられますので、ファシード殿の言われる通り二十パーセントくらいではないかと」
「なら問題なさそうや」
キングやクイーンは、魔素溜まりによって自我を失う魔獣や魔物達を統制するために生まれる。世界がバランスを取るための措置だ。一般的には、キングが出るから濃い魔素溜まりが出来ると思われがちだが、逆なのだとヒストリアが語ったのをリンディエールは覚えている。
リンディエールはクイントを見た。
「伯爵家を案内させたメイドを覚えとるか?」
「はい……的確に証拠の在り処に案内してくれました……彼女が何か……」
「外に出ることを許可しい」
「……」
さすがのクイントもすぐには頷けなかったようだ。メイドはまだ少女。物静かな戦う術も持たないメイドにしか思えないのだから。
だが、リンディエールの目は真剣だ。
「あれでレベルは百越えとるんよ。武器も持たせとる。ウルフの千や二千、わけないわ。ウチの秘蔵の弟子やで?」
「分かりました。許可しなさい」
その言葉を向こうに告げてから、クイントは頷いた。
「シュラ、殲滅せえ」
『承知しました』
「っ!」
コンパクトを閉じて、何事もなかったかのように紅茶を飲むリンディエール。視線が集まるのは仕方がない。
「大丈夫や。終わったら連絡が来るよって、それまで待ちい」
「はあ……分かりました。せっかくのデザートですし、紅茶もグランギリア殿が淹れたものとなれば……」
「最高の紅茶やで」
「恐れ入ります」
グランギリアに淹れてもらうよう、メイド長にリンディエールが頼んだのだ。お陰で最高レベルのものだった。
「せや、宰相さんに一つ頼みがあるんやけど」
「なんですか?」
リンディエールは、ついでだしここで言っておこうと、思いついたことを口にする。
「あのメイドなあ、シュラゆうんやけど、あの伯爵の庶子やねん。最後まで父親やと認めんかったらしいが、血はどうにもならん」
「……あの娘が……」
「見つけた時、酷い状態でなあ。夫人達の方に虐待されとってん。母親はもう居らんくてな。まあ、そんで……あの伯爵と夫人達を恨んどる。正当な理由や。足の一本か、目の一つくらいやってんか」
「「「……」」」
聞いていたクイント以外は意味が分からない。ただ、しばらく考えれば予想はできたらしい。徐々に顔色がなくなってきていた。だが、リンディエールは気付かない。視線は真っ直ぐ、クイントに向いているのだ。
「……いいでしょう。確かに正当な恨み、理由です。どのみち、あの夫妻は処刑です。時期が早いか遅いかの違いだけでしょう。尋問も厳しいものになりますから、足や手の一本や二本、失くしたところで変わりません。殺さないでいただければ」
「そこは分かっとる。尋問官の一人に入れてもらえるか? その代わり、全部吐かせるわ」
「お願いします」
「「「……」」」
もう、周りはついていくことを諦めたらしい。ヘルナやファルビーラも、なんでもないように食事を終えていた。
ファシードと魔法師長も同じ。自分達が口を出すことではないとわかっているのだ。無関心になることにも慣れたものだった。
使用人達も賢く少し伏せがちになって控えている。ちょっとだけ震えている者はいるが、そういう者は、グランギリアが声をかけていた。
「お、終わったみたいや」
リンディエールがコンパクトを開ける。
『殲滅完了いたしました。護衛、護送車への被害、ありません』
「町は、どないや」
『外壁が一部損壊しておりますが、補修、修復には三日ほどもあれば完了する程度かと』
それくらいならばシュラが手を出すほどでもない。
「ほんならまあ、大丈夫やろ。ようやったな」
『ありがとうございます』
「休めるようなら、今日はきちんと休みい」
『はい』
「ほな、また明日にな」
『はい。では、失礼いたします』
コンパクトを閉じて目線を上げると、クイントと目が合った。
「無事で良かったなあ」
「はい……ありがとうございます。リン。彼女はきちんと休ませるように言っておきます」
「ん~、あんま気にせんでええで? 五日くらい、仮眠で凌げる訓練はさせとるでな。好きにさせたってや」
リンディエールはグランギリアから新たに淹れたお茶を受け取りながら答える。
「五日? それは……どんな戦場を想定しているんです?」
「冒険者ならやるんやろ? 最長十日の迷宮攻略の訓練」
これにはヘルナが答えた。
「やらないわよ……どんな極限の状態を想定しているの?」
こっちの疑問も理解できないためのもの。
「そんなもん、最悪と呼ばれた『災禍の大氾濫』で起きた集団暴走に決まっとるわ」
約千年昔、大繁殖の中でも最も酷いと言われた時があった。その時は魔素濃度が六十近い場所が多発し、キングやクイーンがバカみたいに生まれた。これが『災禍の大氾濫』だ。
これにより、いくつもの国が滅んだ。
「おいおい、リン。あれは伝説だぞ」
「なにゆうとん。実際にあったことやで? そんで、そん時と同じ規模の大繁殖期が五年後に来るんよ。あれは約千年に一度の周期やでな」
「……」
「……はい?」
「り、リン、それは……本当に?」
ヘルナは目を見開いて固まり、ファルビーラは思考が停止していた。クイントは頭をフル回転させる。
「まさか、国のお偉方には伝わっとるんとちゃうんか?」
「いえ。そういえば……大繁殖期や魔獣の氾濫の警告は聖皇国が出すはずですが、今回はまだですね……そうです。ここにはゴブリンキングが出たのですよね? 本来ならば兆候ありと警告が来ていてもおかしくなかったはず……」
占いのような形で、どの辺りにと伝える役割を持っているらしい。
これにリンディエールは考え込み、思い出した。
「……そうか……今やったんやね……」
それは忘れていたこと。周りが忙し過ぎて、楽しすぎてすっかり忘れていた。
向き合う時が来たらしい。
「何か思い当たることが?」
クイントの問いかけに、リンディエールは少し迷った。無意識にグランギリアへ目を向ける。視線を外すことなく頷かれた。迷う必要はないと言われたように感じ、視線をクイントへ戻し、口を開いた。
「聖皇国にとってのその役割りは、国の存在意義を主張するために重要なもんや。けど、それを疎かにしてでも、意義を損なわれんほどのものを用意できたとしたら……」
「そんなものが……っ、まさか、勇者……」
まさかそんなと思うクイント。だから、勇者という言葉は小さく掠れていた。だが、それが正解だ。
「勇者の召喚を準備しとるな。ここから聖皇国は遠いが……ヒーちゃんなら何か感じるやろう。召喚ゆうんは、世界の壁を越える力が必要や。そんな普通ありえんことが起きれば、きっと気付く」
召喚術については、ヒストリアと出会った間もない頃に資料を確認していたのだ。その時はまだリンディエールも警戒していた。
これが乙女ゲームによく似ている世界だということも忘れてはいなかったのだ。
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