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4th ステージ
036 いつか乗り込んだるわ
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真っ先に正気付いたのは、予想通りクイントだった。
「っ、今のは一体何なのです!」
確かに気になるだろうと思っていた。リンディエールはグランギリアに抱き抱えられたまま答える。
「『忠誠の誓い』やろ? 昔からあるやつやん。王家とか……今やらんのか?」
最後はグランギリアに問いかけた。
「かなりの魔力が必要となりますからね。今の時代の人族には無理かもしれません。異種族との婚姻もこちらの大陸ではもうないようですし」
答えたグランギリアに、視線が集まる。
「グラン、降ろしてえな。ばあちゃんらも一度座ろか」
「そ、そうね……」
「なんか、長くなりそうだしな」
リンディエールは一人がけのソファに降ろされた。あれだ。お誕生日席だ。この家の主人という立場になったためだろう。その横にグランギリアが立つ。
右手側にクイント。左手側に祖父母が座った。口を開いたのはクイントだ。
「…….先ほどの話ですが、まるで我々の先祖には普通に異種族との婚姻があったと聞こえました。それも、必要なことのように……」
クイントは正確に重要となる言葉を拾っていた。これに、何を今更と当たり前のようにグランギリアが頷く。
「ええ。人族は魔素を魔力として変換する力に欠陥が出やすい種族のため、種としての力が弱いのです。そもそも、魔素は魔力の弱い者には毒となり、寿命が縮みます」
「え……」
魔素は空気中にあり、生きる者は呼吸することと同じように、常にある一定量の魔素を取り込んでいる。それを体内で魔力に変換して使うのだが、その一定量を処理しきれない魔力の少ない人族は、その分無理してエネルギーを使うことで寿命が百年未満になってしまうらしい。
「我々魔族やエルフ族といった種族は、いわば環境に適応した種族です。そんな我々の血を取り入れることで、少しずつ人族も進化していました。それを止めて数代。我々が傍に居るだけでも感化されて適応しやすくなっていたのですが、それもないようですし」
「……」
血を取り入れることでその素質を少しずつ引き継げていた。だが、完全に引き継ぐことは稀らしい。本当に少しずつ変化していっていたようだ。
魔力の高い異種族が傍で生活していることも影響があった。魔素の変換能力が活性化されていたのだ。そんな恩恵さえ受けられなくなった今、どうなるかは決まっている。
「あなたは貴族でしょう。人族の中でも、貴族はまだこちらの血が濃い方です。それでも……やはり弱くなっていますね。繋がりはもうほとんど残っていないようです」
グランギリアは目を細め、クイントを見つめる。そこにある血を読み取るように。
「なんや、貴族家はその恩恵を知らんかったんか?」
「どうでしょうか……上位の者だけの共有だったかもしれません。ですが、その繋がりを切ると判断したのも彼らでしょう。大方、強く恩恵が出た者に嫉妬でもしたのではないかと」
「そんで排除か……あり得るわ……貴族っちゅう生きもんは、自分が上にならんと不安がる小心者さんやでなあ」
「……」
こんなリンディエールとグランギリアの会話を聞いて、クイントは思考をフル回転させていた。かつて聞いた異種族に対する考えや歴史を思い出しながら、それを整理していく。
「では……このままでは衰退していくしかないと……」
「人族にしては頭が良いようですね」
「宰相さんはあんま貴族好きやないようやしなあ。考えが柔軟なんやろ」
「っ、リン……なぜ私が貴族が嫌いだと……」
クイントは驚いていた。
「何となくや」
「なるほど」
これで納得するのもどうかと思うが、クイントは嬉しそうに頷いた。なので、リンディエールがグランギリアに先を促す。
「ほんで? このままだと人族は滅びるんか?」
「人口は減るでしょうが、そこまでは。何より、世界とは上手く出来ているものです。こちらの大陸は魔素の消費量が少ないので、魔獣や魔物の中に特に強い個体が生まれやすい環境にあります。このような迷宮も出現しやすくなるのです」
それを聞いて、リンディエールは考える。そして、自身のことで思い至った。
「あ、レベル上げがし易うなるんか! そんで無理くり適応させるんやな!」
「はい。先天的な血によるものではなく、後天的な努力によって魔力量を増やすことで環境に適応が可能になるのです。その証拠に、ここに住む者達は早くからレベル上げをすることで、平均寿命が三百年ほどになっていますよ」
「なんやと!? ならあの爺ちゃんはいくつや!?」
いつも真っ先に声をかけてくれるコロイモ作りの名人を思い浮かべる。
「コロイモ農家の方でしたら、今年で丁度三百です。特に魔力量も高いので、あと百は生きそうですね」
「元気やな! 安心したわ」
今後も安定供給が可能なようだとほっとする。後継者について、少し不安だったのだ。
「「「……」」」
クイントやヘルナ達は絶句していた。
「た、確かにレベルが高い方は寿命が長いという学説がありますが……本当なのですね。それでも三百……一体、レベルはいくつなのです?」
「ここでは平均二百です。人族は特に百までのレベルは上げ易いと聞きますし、リン様も百は越えておられましたよね」
「あ~……最近見とらんけど、確認してみるわ」
リンディエールは久し振りにステータスを確認してみることにした。
「【ステータス】」
ーーーーーーーーーーーーーーー
個称 ▷リンディエール・デリエスタ
(ウィストラ国、デリエスタ辺境伯の長女)
年齢 ▷10
種族 ▷人族
称号 ▷家族に思い出してもらえた子ども、
家族愛を知りはじめた子、
使用人と祖父母達に愛される娘、
*密かな愛され系女子(?)、
目覚め人、エセ関西人(爆笑)、
*暴虐竜(魔族の偉人)の親友、
*魔法バカ(特異)、
ゴブリンキングを倒した者、
辺境の小さな英雄、
*忠誠の誓いを受けし者(1)、
竜の加護(特大)、
神々の観劇対象(ニヤリ)
【固定】、
神々の加護(大)
レベル ▷205
体力 ▷2850000/2850000
魔力 ▷58340609
/58360000
魔力属性▷風(8)、火(Max)、土(9)、
水(Max)、光(9)、闇(9)、
無(Max)、時(8)、空(9)
ーーーーーーーーーーーーー
称号の変化した所に『*』が付いて見やすくなったなあとか、努めて別のことを考えたが無理だ。
「……リアルタイムかい……なんやホンマ見られてそうや……」
「どうされました?」
グランギリアに心配されたので、なんでもないと首を横に振った。
「205やったわ。そうなると……ウチも三百年くらい生きられるんやね。グランやヒーちゃんと長く居られそうでよかったわ」
「はい」
「けど、ウチの目標はレベル500や。そこまでいかんと、ヒーちゃんを解放できそうにないでなあ」
魔力が増えたことで、鑑定魔法の精度が上がった。これにより鑑定した結果、解放する条件まで見られるようになったのだ。
「あの封印ですか……解放条件が難しいとお聞きしました。どのようなものなのですか?」
「アレな……要は『レベル500以上の人族が破壊すること』やってん」
「……普通ならば不可能ですね。特に種族的な能力を考えますと、寿命もそうですが、かつて人族でレベル500に達した者はあの方を封じた勇者と呼ばれた者だけと聞いています。それに達したのも寿命が来る寸前だったはず。ここに住む者達でさえレベル350までが限界ですし……」
「解放する気いがなかったゆうことやろ」
「……許せませんね……」
ヒストリアも分かっていた。だから、既に諦めてあそこで大人しくしていたのだ。
『レベル500以上/人族であること/前記の条件を満たした者が破壊すること』
これを知った時、リンディエールは殺意が湧いた。そして、最後にこう記されていた。
『〈使行者……伏見宏人(召喚者に隷属する者)〉』
もはやこの世に居ないだろうと思われているこの使行者。もやもやとした怒りの矛先を向けられる者がいないのは腹が立つ。ならば、この召喚者はどうか。
きっと資料が残っている。そして、そこにリンディエールは心当たりがあった。
「多分やけど、ヒーちゃんの封印には聖皇国が関わっとる。あそこには、昔の勇者の……召喚術があるらしいでな。いつか乗り込んだるわ」
「お供します」
「いつかやで? 今の情勢では、魔族の人らに迷惑かかるでな」
「異種族の排除を勧めたのはあの国だと聞いています。事を構えることに躊躇いはないと思いますよ? 寧ろ、我々魔族は時間にルーズですから、きっかけがないと行動を起こし辛い」
長い時間があるため、何事もすぐに動こうとしないらしい。いい意味で大らか。悪い意味でズボラだろうか。こちらの大陸に出てきたグランギリアなどは、そのズボラな所に嫌気がさしたという理由が大きいらしい。
「何をするにも、先ずはヒーちゃんの封印を解いてからや。ウチらだけスッキリしてもあかんやろ」
「確かにそうですね。リン様が成人するまでには頑張ってください」
「簡単にゆうてくれるわ。まあ、そのつもりやけどな」
「ふふふ。そうだと思いました」
「「「……」」」
ふふふと笑い合うリンディエールとグランギリア。内容は国一つ相手取るというもの。
グランギリアも隣にいることで、この時のリンディエールが物語に出てくるような魔王にしか見えなかったというのは、クイントも祖父母も胸の奥にしまっておいた。
************
読んでくださりありがとうございます◎
次回も二日空きます!
よろしくお願いします◎
「っ、今のは一体何なのです!」
確かに気になるだろうと思っていた。リンディエールはグランギリアに抱き抱えられたまま答える。
「『忠誠の誓い』やろ? 昔からあるやつやん。王家とか……今やらんのか?」
最後はグランギリアに問いかけた。
「かなりの魔力が必要となりますからね。今の時代の人族には無理かもしれません。異種族との婚姻もこちらの大陸ではもうないようですし」
答えたグランギリアに、視線が集まる。
「グラン、降ろしてえな。ばあちゃんらも一度座ろか」
「そ、そうね……」
「なんか、長くなりそうだしな」
リンディエールは一人がけのソファに降ろされた。あれだ。お誕生日席だ。この家の主人という立場になったためだろう。その横にグランギリアが立つ。
右手側にクイント。左手側に祖父母が座った。口を開いたのはクイントだ。
「…….先ほどの話ですが、まるで我々の先祖には普通に異種族との婚姻があったと聞こえました。それも、必要なことのように……」
クイントは正確に重要となる言葉を拾っていた。これに、何を今更と当たり前のようにグランギリアが頷く。
「ええ。人族は魔素を魔力として変換する力に欠陥が出やすい種族のため、種としての力が弱いのです。そもそも、魔素は魔力の弱い者には毒となり、寿命が縮みます」
「え……」
魔素は空気中にあり、生きる者は呼吸することと同じように、常にある一定量の魔素を取り込んでいる。それを体内で魔力に変換して使うのだが、その一定量を処理しきれない魔力の少ない人族は、その分無理してエネルギーを使うことで寿命が百年未満になってしまうらしい。
「我々魔族やエルフ族といった種族は、いわば環境に適応した種族です。そんな我々の血を取り入れることで、少しずつ人族も進化していました。それを止めて数代。我々が傍に居るだけでも感化されて適応しやすくなっていたのですが、それもないようですし」
「……」
血を取り入れることでその素質を少しずつ引き継げていた。だが、完全に引き継ぐことは稀らしい。本当に少しずつ変化していっていたようだ。
魔力の高い異種族が傍で生活していることも影響があった。魔素の変換能力が活性化されていたのだ。そんな恩恵さえ受けられなくなった今、どうなるかは決まっている。
「あなたは貴族でしょう。人族の中でも、貴族はまだこちらの血が濃い方です。それでも……やはり弱くなっていますね。繋がりはもうほとんど残っていないようです」
グランギリアは目を細め、クイントを見つめる。そこにある血を読み取るように。
「なんや、貴族家はその恩恵を知らんかったんか?」
「どうでしょうか……上位の者だけの共有だったかもしれません。ですが、その繋がりを切ると判断したのも彼らでしょう。大方、強く恩恵が出た者に嫉妬でもしたのではないかと」
「そんで排除か……あり得るわ……貴族っちゅう生きもんは、自分が上にならんと不安がる小心者さんやでなあ」
「……」
こんなリンディエールとグランギリアの会話を聞いて、クイントは思考をフル回転させていた。かつて聞いた異種族に対する考えや歴史を思い出しながら、それを整理していく。
「では……このままでは衰退していくしかないと……」
「人族にしては頭が良いようですね」
「宰相さんはあんま貴族好きやないようやしなあ。考えが柔軟なんやろ」
「っ、リン……なぜ私が貴族が嫌いだと……」
クイントは驚いていた。
「何となくや」
「なるほど」
これで納得するのもどうかと思うが、クイントは嬉しそうに頷いた。なので、リンディエールがグランギリアに先を促す。
「ほんで? このままだと人族は滅びるんか?」
「人口は減るでしょうが、そこまでは。何より、世界とは上手く出来ているものです。こちらの大陸は魔素の消費量が少ないので、魔獣や魔物の中に特に強い個体が生まれやすい環境にあります。このような迷宮も出現しやすくなるのです」
それを聞いて、リンディエールは考える。そして、自身のことで思い至った。
「あ、レベル上げがし易うなるんか! そんで無理くり適応させるんやな!」
「はい。先天的な血によるものではなく、後天的な努力によって魔力量を増やすことで環境に適応が可能になるのです。その証拠に、ここに住む者達は早くからレベル上げをすることで、平均寿命が三百年ほどになっていますよ」
「なんやと!? ならあの爺ちゃんはいくつや!?」
いつも真っ先に声をかけてくれるコロイモ作りの名人を思い浮かべる。
「コロイモ農家の方でしたら、今年で丁度三百です。特に魔力量も高いので、あと百は生きそうですね」
「元気やな! 安心したわ」
今後も安定供給が可能なようだとほっとする。後継者について、少し不安だったのだ。
「「「……」」」
クイントやヘルナ達は絶句していた。
「た、確かにレベルが高い方は寿命が長いという学説がありますが……本当なのですね。それでも三百……一体、レベルはいくつなのです?」
「ここでは平均二百です。人族は特に百までのレベルは上げ易いと聞きますし、リン様も百は越えておられましたよね」
「あ~……最近見とらんけど、確認してみるわ」
リンディエールは久し振りにステータスを確認してみることにした。
「【ステータス】」
ーーーーーーーーーーーーーーー
個称 ▷リンディエール・デリエスタ
(ウィストラ国、デリエスタ辺境伯の長女)
年齢 ▷10
種族 ▷人族
称号 ▷家族に思い出してもらえた子ども、
家族愛を知りはじめた子、
使用人と祖父母達に愛される娘、
*密かな愛され系女子(?)、
目覚め人、エセ関西人(爆笑)、
*暴虐竜(魔族の偉人)の親友、
*魔法バカ(特異)、
ゴブリンキングを倒した者、
辺境の小さな英雄、
*忠誠の誓いを受けし者(1)、
竜の加護(特大)、
神々の観劇対象(ニヤリ)
【固定】、
神々の加護(大)
レベル ▷205
体力 ▷2850000/2850000
魔力 ▷58340609
/58360000
魔力属性▷風(8)、火(Max)、土(9)、
水(Max)、光(9)、闇(9)、
無(Max)、時(8)、空(9)
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称号の変化した所に『*』が付いて見やすくなったなあとか、努めて別のことを考えたが無理だ。
「……リアルタイムかい……なんやホンマ見られてそうや……」
「どうされました?」
グランギリアに心配されたので、なんでもないと首を横に振った。
「205やったわ。そうなると……ウチも三百年くらい生きられるんやね。グランやヒーちゃんと長く居られそうでよかったわ」
「はい」
「けど、ウチの目標はレベル500や。そこまでいかんと、ヒーちゃんを解放できそうにないでなあ」
魔力が増えたことで、鑑定魔法の精度が上がった。これにより鑑定した結果、解放する条件まで見られるようになったのだ。
「あの封印ですか……解放条件が難しいとお聞きしました。どのようなものなのですか?」
「アレな……要は『レベル500以上の人族が破壊すること』やってん」
「……普通ならば不可能ですね。特に種族的な能力を考えますと、寿命もそうですが、かつて人族でレベル500に達した者はあの方を封じた勇者と呼ばれた者だけと聞いています。それに達したのも寿命が来る寸前だったはず。ここに住む者達でさえレベル350までが限界ですし……」
「解放する気いがなかったゆうことやろ」
「……許せませんね……」
ヒストリアも分かっていた。だから、既に諦めてあそこで大人しくしていたのだ。
『レベル500以上/人族であること/前記の条件を満たした者が破壊すること』
これを知った時、リンディエールは殺意が湧いた。そして、最後にこう記されていた。
『〈使行者……伏見宏人(召喚者に隷属する者)〉』
もはやこの世に居ないだろうと思われているこの使行者。もやもやとした怒りの矛先を向けられる者がいないのは腹が立つ。ならば、この召喚者はどうか。
きっと資料が残っている。そして、そこにリンディエールは心当たりがあった。
「多分やけど、ヒーちゃんの封印には聖皇国が関わっとる。あそこには、昔の勇者の……召喚術があるらしいでな。いつか乗り込んだるわ」
「お供します」
「いつかやで? 今の情勢では、魔族の人らに迷惑かかるでな」
「異種族の排除を勧めたのはあの国だと聞いています。事を構えることに躊躇いはないと思いますよ? 寧ろ、我々魔族は時間にルーズですから、きっかけがないと行動を起こし辛い」
長い時間があるため、何事もすぐに動こうとしないらしい。いい意味で大らか。悪い意味でズボラだろうか。こちらの大陸に出てきたグランギリアなどは、そのズボラな所に嫌気がさしたという理由が大きいらしい。
「何をするにも、先ずはヒーちゃんの封印を解いてからや。ウチらだけスッキリしてもあかんやろ」
「確かにそうですね。リン様が成人するまでには頑張ってください」
「簡単にゆうてくれるわ。まあ、そのつもりやけどな」
「ふふふ。そうだと思いました」
「「「……」」」
ふふふと笑い合うリンディエールとグランギリア。内容は国一つ相手取るというもの。
グランギリアも隣にいることで、この時のリンディエールが物語に出てくるような魔王にしか見えなかったというのは、クイントも祖父母も胸の奥にしまっておいた。
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読んでくださりありがとうございます◎
次回も二日空きます!
よろしくお願いします◎
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