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051 これが始まりだ
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アークィードの問いかけに、シルフィスカは目を瞬かせた。
「ん? 気が晴れるかってことか?」
「……」
静かに頷かれる。それにシルフィスカは自嘲気味に笑って見せる。
「関わらなくてもよくなる。それだけで十分だ。これで忘れられる。ようやく自由になれる」
「自由……」
自由という言葉を口にしながら、アークィードはレイルへ目を向けた。その理由に気付き、コロコロと笑う。
「ああ。どこへ行くにも、移動に困らないんだ。制限はないも同じだろう?」
「……」
アークィードはシルフィスカが転移を使えるだけの才能があることはこの時点で気付いているようだ。
「その上で、役目を果たせば問題なく自由だ」
「……」
きっと、アークィードには見えている。今のシルフィスカにも見えるのだ。誓約の内容が。繋がれた魔力の糸が。
そして、視線を向けられているレイルはこの場の誰よりも早く、シルフィスカとアークィードが話ている内容について察していた。
役目とは、妻としての役目。シルフィスカの行動に制限がかかるのは、レイルが望む妻を娶るまでの間だ。それまでは夜会など、妻として表に出なければならない時がある。それはあくまで、仮の妻としての役目なのだから。
「っ……シル……っ、フィ……っ」
レイルは名を呼ぶことさえ満足に出来なかった。だから、その声はシルフィスカに届かない。
この時、ようやくレイルは理解した。シルフィスカが、誓約内容に特に文句を付けなかった理由が分かった。
最初から、関わる気はなかったのだ。
何があっても、いつかレイルの前から消える気でいたのだと。
「っ……」
レイルは一人、誓約の書き換える内容について反芻していた。そして気付く。もう、どうやっても、シルフィスカが離れて行かないようには出来ない。
例え仮であっても、妻として側に居て欲しいと願ったレイル。けれど、それは本当に仮でしかなかった。シルフィスカにとっては、冒険者としての仕事と同じ。依頼が終わればすぐに居なくなる。そんなものでしかなかったのだ。
レイルが一人、絶望したように震えている中、シルフィスカは続けていた。
「私はどうも……基本的に人が好きではないようでな……もちろん、友人や弟子達は別だが……できれば関わり合いになりたくないようなんだ」
これに傷付くのは、王やスラハ司教だ。真の聖女として、シルフィスカを守りたいと思う者達は、それさえも拒む言葉に落ち込む。
「幸い……というか、なんというか……私は親子の情も理解できないままここまで来てしまった。だが今更、それを知りたいとも思えない。だから、忘れたかった。私に親が居るということも。家族があるということも」
「っ、シルフィっ……」
ジルナリスが泣きそうな声を上げた。けれど、それにさえも、苦笑しか返すことができない。
「すまないジーナ……お前は友人だ。一人の人として尊敬もしている。だからこそ、親として見ることは出来ないし、どう応えればいいのかも、今の私には分からない」
「っ、そんなっ、ならこれからっ」
「ああ。ゆっくりとこれから知っていけば良いと、私も思っていた。だが、私にはやるべきことがある。やらねばならないことだ。時間も無限ではない以上、家族というものを理解するまで、のんびりもできない」
「っ、でもっ……ならっ……」
ジルナリスは泣いていた。同じように納得しがたく思っているらしい夫のベルタ・ゼスタートも、傷付いた顔をしながら、ジルナリスの肩を抱き寄せる。
「それでも、人として最後まで生きる必要がある。だから、これが……」
誓約の指輪のはまる小指を撫でながら告げた。
「唯一、私と人を繋ぐものだと思っている。兄弟子殿には、これは私に不自由を強いるものだと映るだろう。けれど、何よりも人として生きるために必要なものだ。私は……今はそれで良いと思っている」
「……」
契約によって縛られているからこそ、自由を知ることができ、人としての自分を忘れないものとしてくれる。
それを、シルフィスカは誓約書にサインする時からずっと感じていた。
寧ろ、嬉しかったのだ。自分はまだ嫌いでも、人の中で、人として生きていくことを許されているのだと。だからこそ、喜んでサインをした。
そこで、スラハ司教の視線に気付く。そこにあるのは、スラハ司教自身に対する失望だった。
「司教。そんな顔をしなくていい。あなたには、私は救いようのない哀れな小娘かもしれない。けれどあなたにとって『救われない者』が誰しも『救いを求めている』とは考えないでほしい」
「っ、どういう……」
混乱しているのはわかった。
「一人一人に正義や信念があるように『救い』にも様々だ。私にとって今は、この誓約こそが救い。そして、何よりも私があなた方の聖女に相応しくない理由」
「そ、そんなことはっ」
スラハ司教は慌てた。シルフィスカ以上に聖女としてふさわしい者などいるはずがないのだから。
だが、シルフィスカはそれを否定するように首を横に振った。
「あるだろう? 『助けを求めて来た者には無償の愛を』『広く、深い慈愛の心でもって癒しを』それが教会が求める聖女の在り方だ。だが、私にはそもそも慈悲が何かなど今は分からない。求めてられても、ほとんど心が動かないだろう」
「っ……」
それは、親の愛を知らないから。無償で与えられる温かい想いを知らずに育ったから。
「で、ですが、貴女は多くの方を既に癒しておられる」
「それは、目の前の者が無念を抱えて死なないように、私が願ったからだ」
「それの何がおかしいのです! 何よりも神が聖女と認めておられる!」
「人が求める聖女と本来の聖女の役目は違う」
「っ……あ、貴女は……」
これに今までの何よりもスラハ司教は衝撃を受けていた。
「貴女は……人のためではなく、神のために……っ」
「そうだ。私は兄弟子殿と同じ、神の弟子だからな」
「……っ」
スラハ司教はここで、教会の在り方や聖女という存在について、間違っているのだと気付いてしまった。神が求めたものとは違うのだと。
一方で、アークィードも理解した。シルフィスカが誓約を受け入れている理由を。
「……君は……まだ人でいたいのか……」
「少し違う。私は人で居なくてはならない。少なくとも、与えられた役目を……私の願いを……叶えるまでは」
「願い……?」
そこだけ声を落とした。だが、アークィードには聞こえたらしい。
教える気はない。けれど、知って欲しいとも思う。そんな葛藤を抱えながら、アークィードを真っ直ぐに見つめた。
「ふふ。時間だ」
「っ! これっ、はっ!?」
アークィードの体が光り出した。
「向こうへ送る。必ず、私はあなたの分かれてしまった全てを神の下へ送る。この人の身が朽ちるまでに……これが始まりだ」
「っ……」
『人の身』と自身の胸に手を当てるシルフィスカ。アークィードは自身の体が神界へと引かれていく感覚に喜び、驚きながらもそんなシルフィスカを改めて見た。
「っ、な、なぜ……っ」
「っ……ああ……すまない……っ、なんでもない」
シルフィスカは涙を流していた。
「っ……君っ……はっ!!」
アークィードは焦って手を伸ばした。彼の目には、シルフィスカの姿が、かつて愛した聖女の姿にダブって見えていたのだ。
シルフィスカは次第に強くなっていくアークィードから発せられる光りを浴びて、姿を変えていく。誰の目にも見えるほどに。
その正体を最初に口にしたのはスラハ司教だ。
「っ、原初のっ……聖女様……っ」
それが耳に入り、姿を変えたシルフィスカは苦笑する。
「ここまで影響があるとは……予想外だ……」
「っ、本当にっ……君がっ……っ」
伸ばしても触れられない。それ以上動くことの出来ないもどかしさをアークィードは感じていた。
苦しそうに、辛そうに手を必死に伸ばしてくるアークィードへ、シルフィスカは無理に笑んで見せる。
「……シエル……」
「っ!!」
それは、アークィードのかつての名前。名乗ることが出来なくなった神子としての名前だった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
また来週の予定です。
よろしくお願いします◎
「ん? 気が晴れるかってことか?」
「……」
静かに頷かれる。それにシルフィスカは自嘲気味に笑って見せる。
「関わらなくてもよくなる。それだけで十分だ。これで忘れられる。ようやく自由になれる」
「自由……」
自由という言葉を口にしながら、アークィードはレイルへ目を向けた。その理由に気付き、コロコロと笑う。
「ああ。どこへ行くにも、移動に困らないんだ。制限はないも同じだろう?」
「……」
アークィードはシルフィスカが転移を使えるだけの才能があることはこの時点で気付いているようだ。
「その上で、役目を果たせば問題なく自由だ」
「……」
きっと、アークィードには見えている。今のシルフィスカにも見えるのだ。誓約の内容が。繋がれた魔力の糸が。
そして、視線を向けられているレイルはこの場の誰よりも早く、シルフィスカとアークィードが話ている内容について察していた。
役目とは、妻としての役目。シルフィスカの行動に制限がかかるのは、レイルが望む妻を娶るまでの間だ。それまでは夜会など、妻として表に出なければならない時がある。それはあくまで、仮の妻としての役目なのだから。
「っ……シル……っ、フィ……っ」
レイルは名を呼ぶことさえ満足に出来なかった。だから、その声はシルフィスカに届かない。
この時、ようやくレイルは理解した。シルフィスカが、誓約内容に特に文句を付けなかった理由が分かった。
最初から、関わる気はなかったのだ。
何があっても、いつかレイルの前から消える気でいたのだと。
「っ……」
レイルは一人、誓約の書き換える内容について反芻していた。そして気付く。もう、どうやっても、シルフィスカが離れて行かないようには出来ない。
例え仮であっても、妻として側に居て欲しいと願ったレイル。けれど、それは本当に仮でしかなかった。シルフィスカにとっては、冒険者としての仕事と同じ。依頼が終わればすぐに居なくなる。そんなものでしかなかったのだ。
レイルが一人、絶望したように震えている中、シルフィスカは続けていた。
「私はどうも……基本的に人が好きではないようでな……もちろん、友人や弟子達は別だが……できれば関わり合いになりたくないようなんだ」
これに傷付くのは、王やスラハ司教だ。真の聖女として、シルフィスカを守りたいと思う者達は、それさえも拒む言葉に落ち込む。
「幸い……というか、なんというか……私は親子の情も理解できないままここまで来てしまった。だが今更、それを知りたいとも思えない。だから、忘れたかった。私に親が居るということも。家族があるということも」
「っ、シルフィっ……」
ジルナリスが泣きそうな声を上げた。けれど、それにさえも、苦笑しか返すことができない。
「すまないジーナ……お前は友人だ。一人の人として尊敬もしている。だからこそ、親として見ることは出来ないし、どう応えればいいのかも、今の私には分からない」
「っ、そんなっ、ならこれからっ」
「ああ。ゆっくりとこれから知っていけば良いと、私も思っていた。だが、私にはやるべきことがある。やらねばならないことだ。時間も無限ではない以上、家族というものを理解するまで、のんびりもできない」
「っ、でもっ……ならっ……」
ジルナリスは泣いていた。同じように納得しがたく思っているらしい夫のベルタ・ゼスタートも、傷付いた顔をしながら、ジルナリスの肩を抱き寄せる。
「それでも、人として最後まで生きる必要がある。だから、これが……」
誓約の指輪のはまる小指を撫でながら告げた。
「唯一、私と人を繋ぐものだと思っている。兄弟子殿には、これは私に不自由を強いるものだと映るだろう。けれど、何よりも人として生きるために必要なものだ。私は……今はそれで良いと思っている」
「……」
契約によって縛られているからこそ、自由を知ることができ、人としての自分を忘れないものとしてくれる。
それを、シルフィスカは誓約書にサインする時からずっと感じていた。
寧ろ、嬉しかったのだ。自分はまだ嫌いでも、人の中で、人として生きていくことを許されているのだと。だからこそ、喜んでサインをした。
そこで、スラハ司教の視線に気付く。そこにあるのは、スラハ司教自身に対する失望だった。
「司教。そんな顔をしなくていい。あなたには、私は救いようのない哀れな小娘かもしれない。けれどあなたにとって『救われない者』が誰しも『救いを求めている』とは考えないでほしい」
「っ、どういう……」
混乱しているのはわかった。
「一人一人に正義や信念があるように『救い』にも様々だ。私にとって今は、この誓約こそが救い。そして、何よりも私があなた方の聖女に相応しくない理由」
「そ、そんなことはっ」
スラハ司教は慌てた。シルフィスカ以上に聖女としてふさわしい者などいるはずがないのだから。
だが、シルフィスカはそれを否定するように首を横に振った。
「あるだろう? 『助けを求めて来た者には無償の愛を』『広く、深い慈愛の心でもって癒しを』それが教会が求める聖女の在り方だ。だが、私にはそもそも慈悲が何かなど今は分からない。求めてられても、ほとんど心が動かないだろう」
「っ……」
それは、親の愛を知らないから。無償で与えられる温かい想いを知らずに育ったから。
「で、ですが、貴女は多くの方を既に癒しておられる」
「それは、目の前の者が無念を抱えて死なないように、私が願ったからだ」
「それの何がおかしいのです! 何よりも神が聖女と認めておられる!」
「人が求める聖女と本来の聖女の役目は違う」
「っ……あ、貴女は……」
これに今までの何よりもスラハ司教は衝撃を受けていた。
「貴女は……人のためではなく、神のために……っ」
「そうだ。私は兄弟子殿と同じ、神の弟子だからな」
「……っ」
スラハ司教はここで、教会の在り方や聖女という存在について、間違っているのだと気付いてしまった。神が求めたものとは違うのだと。
一方で、アークィードも理解した。シルフィスカが誓約を受け入れている理由を。
「……君は……まだ人でいたいのか……」
「少し違う。私は人で居なくてはならない。少なくとも、与えられた役目を……私の願いを……叶えるまでは」
「願い……?」
そこだけ声を落とした。だが、アークィードには聞こえたらしい。
教える気はない。けれど、知って欲しいとも思う。そんな葛藤を抱えながら、アークィードを真っ直ぐに見つめた。
「ふふ。時間だ」
「っ! これっ、はっ!?」
アークィードの体が光り出した。
「向こうへ送る。必ず、私はあなたの分かれてしまった全てを神の下へ送る。この人の身が朽ちるまでに……これが始まりだ」
「っ……」
『人の身』と自身の胸に手を当てるシルフィスカ。アークィードは自身の体が神界へと引かれていく感覚に喜び、驚きながらもそんなシルフィスカを改めて見た。
「っ、な、なぜ……っ」
「っ……ああ……すまない……っ、なんでもない」
シルフィスカは涙を流していた。
「っ……君っ……はっ!!」
アークィードは焦って手を伸ばした。彼の目には、シルフィスカの姿が、かつて愛した聖女の姿にダブって見えていたのだ。
シルフィスカは次第に強くなっていくアークィードから発せられる光りを浴びて、姿を変えていく。誰の目にも見えるほどに。
その正体を最初に口にしたのはスラハ司教だ。
「っ、原初のっ……聖女様……っ」
それが耳に入り、姿を変えたシルフィスカは苦笑する。
「ここまで影響があるとは……予想外だ……」
「っ、本当にっ……君がっ……っ」
伸ばしても触れられない。それ以上動くことの出来ないもどかしさをアークィードは感じていた。
苦しそうに、辛そうに手を必死に伸ばしてくるアークィードへ、シルフィスカは無理に笑んで見せる。
「……シエル……」
「っ!!」
それは、アークィードのかつての名前。名乗ることが出来なくなった神子としての名前だった。
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