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018 想像力ないバカだし
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誓約の指輪は、糸とまではいかないが、かなり細い。色もくすんだ金で肌の色と同化し、見にくくなっている。そのため、あると思って見なければ見えなかった。
だが、熟練の魔法師になれば、そこから発せられる独特な力を感じ取ることができてしまう。
「これが分かるようになったということは、成長した証拠だな。よくやった」
「……褒められるのは大変嬉しいのですが、気付いて欲しいのはそこではありません」
不満そうに、時折それを撫でるように指を触れるフラン。シルフィスカがこのようなもので縛られているということが許せないのだ。
「仕方ないさ。あの家の者だと思えば、用意していても不思議ではないだろう」
「仮にそうだとしても、師匠のことを知れば、このような物が必要ないことくらい分かるでしょう」
「いや、無理だろ。演技する気満々だったし」
「……仮にも、本当に仮にもっ、夫婦ですよね? 何より侯爵家ならば、本気で調べれば分かったのではありませんか?」
例え、やって来た嫁が入れ替わっていたとしても、どのような人物なのか分かるまで閉じ込めておけばいいのだ。
シルフィスカがどこの家の者か分からないならまだしも、ベリスベリー伯爵家の者だということは分かっているのだから、調べれば噂の出てこない不自然さから入り、家族に疎まれた存在であることも分かったはずだった。
それをせずにベリスベリーの血を引く娘であり、聖女と呼ばれる者ではないという印象だけで誓約をすると即決で判断してしまったのは安易だったと言いたいのだろう。
「まあな。それなりに家の周りには顔を売っていたし、あの家にいる時の格好で出歩いてもいたからな。アレらの同類だと思われなくなかったし?」
見すぼらしい薄布一枚で屋敷から出てくるところを領民に見せていた。冒険者の格好で出ていけば、せっかく集めた装備も取り上げられかねなかったという理由もあった。
聞かれれば何者かも答えていたので、領民達はシルフィスカのことを認識していただろう。情報を集めるのも無理ではなかった。ただ、噂として広まることはなく、皆口を噤んでいたこともあり、すぐには情報として出ては来ない。
「師匠のことですから、いざという時のためにそういう準備もしていると思いましたよ……」
逃げ道を用意しておくのは当然だった。
「ですから尚のこと、これは気に入りません」
「はっきり言ったなあ。特に困るような内容ではないぞ?」
「そうでしょうね。師匠にとっては……その内容、師匠の知り合いが見て……私やビスラが見て怒らないような内容ですか?」
「あ~……」
目を彷徨わせながらも、ダンスを乱れさせないのはさすがだとフランは感心している。さて、どのような答えが返ってくるのかと待つフラン。だが、すぐに答えが返ってこないということはそういうことだと分かる。
「怒る内容なんですね?」
「う~ん……まあ……ジーナは怒って……たな。キリルも……だな」
「ジーナ、ジルナリス様のことですね。なるほど、あの方が知っていたなら、誓約自体許したりしないでしょう。レイルはそちらから師匠のことを聞かなかったのでしょうか」
フランは冒険者としても会っていたジルナリスが、以前からこの国の侯爵夫人だと知っていた。
もしジルナリスが、シルフィスカが嫁として来たことを知っていれば、調べるまでもなく色々と知れたはずだった。今のような行き違いも少なかっただろう。
「ジーナは式にも出ていないからな。教会で登録しただけで、式自体も一番簡単なやつだったし、ジーナに会ったのは、誓約書を交わした後だ」
「……どれだけ師匠をバカにして……わかりました。レイルの指ごと指輪を消し炭にしてみせます」
「お前なあ……」
決然とした宣言と共に、曲が終わってすぐにフロアから抜け出す。そして、レイルの元へ向かおうとしたのだが、そこで姉のリンティスが第一王子を連れて近付いてきたのだ。
「もうっ。フラン~んっ。誰とも踊らないと言っていたじゃなぁいっ」
あざとく、プリプリと頬を膨らませて怒って見せる様子に、フランの眉間に皺が刻まれる。
「あ、でも慣れていないって言っていたものねっ。わたくしと踊る前に練習してくれたのね? それならそう言ってくれても良かったのにぃ」
「……」
フランは賢く口を噤むことにしたらしい。だが、それを肯定と取るのがこの女だ。男相手にはとても都合の良い頭をしている。
「いいわっ。踊ってあげる。ねぇ、殿下ぁ? いいわよねぇ?」
「仕方ないなあ。君は本当に子どもなんだから。けど、やっぱり妬けるね」
「いやぁん。もうっ、恥ずかしいぃ」
両頬に手をやって、身をよじる。それを可愛いというように見つめる第一王子はバカにしか見えなかった。
「……この血が流れているのか……」
自身にこの女と同じ血が通っているのかと思うと気分が悪くなる。そして、この女に引っかかるような奴の血があのキリルの身に流れているのかと考えると信じられなかった。やはり、人は環境によって変わるのだろうと確信した瞬間だった。
因みにこの間、フランはずっとシルフィスカを二人から隠すように立っていた。接触しようとしていた所からずっとだ。彼らの視界に入れるのも嫌だというように。お陰で、未だに二人は目も向けてこない。半分以上は、二人の世界に入っているからともいえる。
今の二人には、ダンスをするのに楽器演奏は必要なさそうだ。なんせ、二人の頭には常にいい感じの音楽が流れているのだから。いつでもどこでも踊り出せるだろう。
とはいえ、リンティスの方は第一王子と二人の世界というより、自分を中心とした複数の男たちとの世界なのだ。そのせいでこういうことになっている。
「フラン。ほら、行きましょお?」
「先にどうぞ王子と楽しんできてください。今ならばきっと誰もが目を向けるでしょう」
フランが中央フロアを手で指し示せば、明らかにダンスをしている人が減ってきていることに気付く。シルフィスカの堂々と五曲も踊って見せた姿や軽やかなステップを見て、多くの者が怖気付いたのだ。
リンティスと第一王子が未だにシルフィスカが目に入らない理由の一つは、その様子を直接見ていないからだ。フランやビスラが踊っているという声を聞いて近付いてきたに過ぎない。
「まあっ。踊りやすそうねっ。殿下ぁ、せっかくだもの、行きましょう?」
「そうだな。きっと全員の目が私達に釘付けになるよ」
「うふふっ。なら、フラン。後でねぇ?」
「……」
何も言わなかったフランだが、去っていく二人の背中を見て鼻で笑っていた。
「お前……誤魔化すの上手いな」
「ここ数日で嫌というほど学習しました。もっと褒めてください」
「……相当イラついてるな」
フランが素直に欲求を告げる時がどういう時かシルフィスカには分かっている。
「とりあえず、ジーナが呼んでいるからあそこに行きたいんだが?」
「一緒に行きます」
手を差し出してくるフランを数秒見つめ、機嫌が少し回復していくのを確認しながら手を乗せた。
「その指輪のことで、レイルを問い詰めなくてはなりませんからね」
「忘れてなかったか……」
「当然です」
そうして、レイルとビスラの所に来ていたジルナリスと侯爵達の元へ向かった。近付いていくと、ジルナリスが笑いを堪えているのが分かる。
「っ、シ、シルフィ。あの聖女もどきに気付かれなかったの?」
「これだけ男が居て、目立てる場所で女なんて目に入らないんだよ。それに、あの家で髪を上げたことはないし、服装も平民より酷いのを着ていたからな。ドレス姿でいるのが想像できないんだよ。ただでさえ想像力ないバカだし」
「シルフィ、内心結構笑ってた?」
「あれでこの会場で一番だとか思ってるんだ。滑稽だろ?」
「確かにっ」
それは笑えるとジルナリスは肩を震わせた。
「私はこの会場どころか、この世界で一番、師匠が美しいと思います」
「当然だな。ってことでレイル、潔く別れろ。お前に師匠はもったいない」
「……」
こういう感じでずっと言われていたのだろう。レイルは苦々しい表情で固まっているようだ。
「この子達がシルフィの弟子だったのねえ。なんか納得したわ」
「弟子?」
侯爵がジルナリスに目を向ける。
「そうよ? シルフィには弟子が居るって、来る時にも言ってたでしょう」
「……それが彼らだとは思わないだろう……」
「そう? これだけ優秀な子がシルフィの弟子じゃない方が信じられないわ」
「そうなのか……」
もう理解することを諦めたらしい。
「師匠、控え室で休憩しませんか?」
フランは変わらない。ビスラはこれで積極的にこの場から連れ出そうとすることにしたようだ。
「それがいい! 今日はもう師匠の相手しかしたくない! よし、行こう」
「別にビスラは来なくていいんですが?」
「寧ろお前が要らんが?」
お互いに牽制しながら、左右の手をそれぞれ取られて既に会場の出口に向かっていた。
「ちょっと、私も行くわ。シルフィに変な噂が立ったら困るじゃない」
「っ、私も行きます!」
「あ~……私を置いていくのか?」
これで結局、全員ついて来た。
そうして廊下に出てしばらくすると、なにやら騎士達が忙しなく走り回っていることに気付いたのだ。
************
読んでくださりありがとうございます◎
次回、8日の予定です。
よろしくお願いします◎
だが、熟練の魔法師になれば、そこから発せられる独特な力を感じ取ることができてしまう。
「これが分かるようになったということは、成長した証拠だな。よくやった」
「……褒められるのは大変嬉しいのですが、気付いて欲しいのはそこではありません」
不満そうに、時折それを撫でるように指を触れるフラン。シルフィスカがこのようなもので縛られているということが許せないのだ。
「仕方ないさ。あの家の者だと思えば、用意していても不思議ではないだろう」
「仮にそうだとしても、師匠のことを知れば、このような物が必要ないことくらい分かるでしょう」
「いや、無理だろ。演技する気満々だったし」
「……仮にも、本当に仮にもっ、夫婦ですよね? 何より侯爵家ならば、本気で調べれば分かったのではありませんか?」
例え、やって来た嫁が入れ替わっていたとしても、どのような人物なのか分かるまで閉じ込めておけばいいのだ。
シルフィスカがどこの家の者か分からないならまだしも、ベリスベリー伯爵家の者だということは分かっているのだから、調べれば噂の出てこない不自然さから入り、家族に疎まれた存在であることも分かったはずだった。
それをせずにベリスベリーの血を引く娘であり、聖女と呼ばれる者ではないという印象だけで誓約をすると即決で判断してしまったのは安易だったと言いたいのだろう。
「まあな。それなりに家の周りには顔を売っていたし、あの家にいる時の格好で出歩いてもいたからな。アレらの同類だと思われなくなかったし?」
見すぼらしい薄布一枚で屋敷から出てくるところを領民に見せていた。冒険者の格好で出ていけば、せっかく集めた装備も取り上げられかねなかったという理由もあった。
聞かれれば何者かも答えていたので、領民達はシルフィスカのことを認識していただろう。情報を集めるのも無理ではなかった。ただ、噂として広まることはなく、皆口を噤んでいたこともあり、すぐには情報として出ては来ない。
「師匠のことですから、いざという時のためにそういう準備もしていると思いましたよ……」
逃げ道を用意しておくのは当然だった。
「ですから尚のこと、これは気に入りません」
「はっきり言ったなあ。特に困るような内容ではないぞ?」
「そうでしょうね。師匠にとっては……その内容、師匠の知り合いが見て……私やビスラが見て怒らないような内容ですか?」
「あ~……」
目を彷徨わせながらも、ダンスを乱れさせないのはさすがだとフランは感心している。さて、どのような答えが返ってくるのかと待つフラン。だが、すぐに答えが返ってこないということはそういうことだと分かる。
「怒る内容なんですね?」
「う~ん……まあ……ジーナは怒って……たな。キリルも……だな」
「ジーナ、ジルナリス様のことですね。なるほど、あの方が知っていたなら、誓約自体許したりしないでしょう。レイルはそちらから師匠のことを聞かなかったのでしょうか」
フランは冒険者としても会っていたジルナリスが、以前からこの国の侯爵夫人だと知っていた。
もしジルナリスが、シルフィスカが嫁として来たことを知っていれば、調べるまでもなく色々と知れたはずだった。今のような行き違いも少なかっただろう。
「ジーナは式にも出ていないからな。教会で登録しただけで、式自体も一番簡単なやつだったし、ジーナに会ったのは、誓約書を交わした後だ」
「……どれだけ師匠をバカにして……わかりました。レイルの指ごと指輪を消し炭にしてみせます」
「お前なあ……」
決然とした宣言と共に、曲が終わってすぐにフロアから抜け出す。そして、レイルの元へ向かおうとしたのだが、そこで姉のリンティスが第一王子を連れて近付いてきたのだ。
「もうっ。フラン~んっ。誰とも踊らないと言っていたじゃなぁいっ」
あざとく、プリプリと頬を膨らませて怒って見せる様子に、フランの眉間に皺が刻まれる。
「あ、でも慣れていないって言っていたものねっ。わたくしと踊る前に練習してくれたのね? それならそう言ってくれても良かったのにぃ」
「……」
フランは賢く口を噤むことにしたらしい。だが、それを肯定と取るのがこの女だ。男相手にはとても都合の良い頭をしている。
「いいわっ。踊ってあげる。ねぇ、殿下ぁ? いいわよねぇ?」
「仕方ないなあ。君は本当に子どもなんだから。けど、やっぱり妬けるね」
「いやぁん。もうっ、恥ずかしいぃ」
両頬に手をやって、身をよじる。それを可愛いというように見つめる第一王子はバカにしか見えなかった。
「……この血が流れているのか……」
自身にこの女と同じ血が通っているのかと思うと気分が悪くなる。そして、この女に引っかかるような奴の血があのキリルの身に流れているのかと考えると信じられなかった。やはり、人は環境によって変わるのだろうと確信した瞬間だった。
因みにこの間、フランはずっとシルフィスカを二人から隠すように立っていた。接触しようとしていた所からずっとだ。彼らの視界に入れるのも嫌だというように。お陰で、未だに二人は目も向けてこない。半分以上は、二人の世界に入っているからともいえる。
今の二人には、ダンスをするのに楽器演奏は必要なさそうだ。なんせ、二人の頭には常にいい感じの音楽が流れているのだから。いつでもどこでも踊り出せるだろう。
とはいえ、リンティスの方は第一王子と二人の世界というより、自分を中心とした複数の男たちとの世界なのだ。そのせいでこういうことになっている。
「フラン。ほら、行きましょお?」
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フランが中央フロアを手で指し示せば、明らかにダンスをしている人が減ってきていることに気付く。シルフィスカの堂々と五曲も踊って見せた姿や軽やかなステップを見て、多くの者が怖気付いたのだ。
リンティスと第一王子が未だにシルフィスカが目に入らない理由の一つは、その様子を直接見ていないからだ。フランやビスラが踊っているという声を聞いて近付いてきたに過ぎない。
「まあっ。踊りやすそうねっ。殿下ぁ、せっかくだもの、行きましょう?」
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フランが素直に欲求を告げる時がどういう時かシルフィスカには分かっている。
「とりあえず、ジーナが呼んでいるからあそこに行きたいんだが?」
「一緒に行きます」
手を差し出してくるフランを数秒見つめ、機嫌が少し回復していくのを確認しながら手を乗せた。
「その指輪のことで、レイルを問い詰めなくてはなりませんからね」
「忘れてなかったか……」
「当然です」
そうして、レイルとビスラの所に来ていたジルナリスと侯爵達の元へ向かった。近付いていくと、ジルナリスが笑いを堪えているのが分かる。
「っ、シ、シルフィ。あの聖女もどきに気付かれなかったの?」
「これだけ男が居て、目立てる場所で女なんて目に入らないんだよ。それに、あの家で髪を上げたことはないし、服装も平民より酷いのを着ていたからな。ドレス姿でいるのが想像できないんだよ。ただでさえ想像力ないバカだし」
「シルフィ、内心結構笑ってた?」
「あれでこの会場で一番だとか思ってるんだ。滑稽だろ?」
「確かにっ」
それは笑えるとジルナリスは肩を震わせた。
「私はこの会場どころか、この世界で一番、師匠が美しいと思います」
「当然だな。ってことでレイル、潔く別れろ。お前に師匠はもったいない」
「……」
こういう感じでずっと言われていたのだろう。レイルは苦々しい表情で固まっているようだ。
「この子達がシルフィの弟子だったのねえ。なんか納得したわ」
「弟子?」
侯爵がジルナリスに目を向ける。
「そうよ? シルフィには弟子が居るって、来る時にも言ってたでしょう」
「……それが彼らだとは思わないだろう……」
「そう? これだけ優秀な子がシルフィの弟子じゃない方が信じられないわ」
「そうなのか……」
もう理解することを諦めたらしい。
「師匠、控え室で休憩しませんか?」
フランは変わらない。ビスラはこれで積極的にこの場から連れ出そうとすることにしたようだ。
「それがいい! 今日はもう師匠の相手しかしたくない! よし、行こう」
「別にビスラは来なくていいんですが?」
「寧ろお前が要らんが?」
お互いに牽制しながら、左右の手をそれぞれ取られて既に会場の出口に向かっていた。
「ちょっと、私も行くわ。シルフィに変な噂が立ったら困るじゃない」
「っ、私も行きます!」
「あ~……私を置いていくのか?」
これで結局、全員ついて来た。
そうして廊下に出てしばらくすると、なにやら騎士達が忙しなく走り回っていることに気付いたのだ。
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