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017 お会いできて嬉しいです
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ビスラは伯爵、フランは侯爵の庶子だった。
両家共に、彼らを家に迎え入れようとはしなかった。だがもしも、二人の才能が逆ならば、すぐにでも取り入れただろう。
ビスラが血を引く伯爵家は、魔法師長を多く輩出した名家だった。そのため、剣の才能があっても意味がないと見放された。
フランが血を引く侯爵家は、レイルのゼスタート侯爵家と対を成す騎士の家系だ。よって、魔法の才能など必要ないと切って捨てた。
そんな二人は、子どもながらに認められようと努力した。単純に強くなって力を見せれば良いと考えたのだ。そうすれば、母にも楽をさせてやれる。そう信じていた。しかし、二人共に母親は十代半ばの頃に亡くなってしまった。親を亡くした彼らが冒険者になるのは自然な流れだ。
冒険者として同じ国で活動する、同じ年頃の男子。ちょっとしたきっかけで友人として付き合うようになった。才能が剣と魔法という別の分野であったことも良かったのだ。彼らが仲間として、パーティを組むのに時間はかからなかった。
貴族は二十歳が成人と見なされるが、庶民が成人と認められるのは十八歳。二人はその歳になる前に、ふと他国で活動してみようと考えた。
「来年は試験受けんだろ? ちょい、国の外にも出てみねえ?」
「いいね。国が違えばもっと色んな経験ができるよ。一つの国に囚われてると、視野が狭くなっていけない」
十八になる年に、国の騎士と、魔法師の試験がある。それを目指して二人は経験を積んできたのだ。母を見捨てた父を見返すために。子どもっぽい理由だとは分かっていても、それがとりあえずの目標だった。
二人は、近隣の国をゆっくりと渡り歩いた。もちろん、冒険者としての活動をしながらだ。
「なあ、次はヘスライルに行こうぜ。槍のおっちゃんが居るんだってよ」
「さっきの伝言そうだったんだ。いいよ。久し振りに指導してもらおう」
「だなっ」
見習いの頃から、何かと面倒を見てもらった槍使いの男が近くに来たなら来いと伝言を寄越したのだ。そうして、二人はヘスライルへ向かった。
この国の冒険者ギルドで、二人は歳下の少女でしかなかったシルフィスカに出会ったのだ。それも、圧倒的な力を見せつけられ、色々とへし折られた。心だけでなく手足もだ。文字通りボロボロになって転がされ、その後、見かける度に土下座をして何とか弟子にしてもらったのは、今となっては良い思い出だった。
◆ ◆ ◆
ビスラとダンスをしながら、シルフィスカは出会った頃を思い出していた。
「ギルドでわけもなく絡んできたお前たちが、国から褒賞を得るほどになるとはな」
「あの頃は若かったっすわ」
「十年も経ってないだろ。まあ、そういうことを言うようになったって事は、年を取ったってことだな」
「いきなり年寄り扱いっすか」
クスクスと笑えば、ビスラは見惚れるように目を細め破顔した。
「あの時に喧嘩を売った自分を褒めてやりたいですよ。じゃなきゃ、こうして師匠とダンスを踊ることもできなかった」
「そうか。確かにあれがなければ関わらなかったがな」
「ですよね……見るからにあの頃は周りに無関心でしたもん」
「まあな」
依頼に関わる者以外とは、ほとんど関わりを持たなかった。呪解薬を取り上げられてそれほど経っていなかったというのもある。要は、イラついていたのだ。寄らば斬るを体現していた。転移魔法を習得する前にも関わらず、ヘスライルまで来ていたのがその証拠だ。
「あれほど人に感謝したのは後にも先にもあの時が一番ですね。おっちゃんには今回の褒賞で貰った金で何か贈ります」
「槍使いのガルブか。今は面倒な場所でギルド長をしていたな」
「ハルゼンっすね……」
ハルゼンは、ヘスライル国に現在もちょっかいをかけようとしている国のことだ。この国は年中、どこかしらと小競り合いをしたがる困った国だ。
「王がまだ健在だからな。それまでは近くに居たいんだろう。暗殺の危険性もあるからな。すぐに助けに入れるように考えているようだ」
「師匠は、昔っからあそこの王だけは何かと気にしてますね。おっちゃんは友人だって言うし……」
「ああ、知らないのか? あ~……そうか。あいつ昔の話するの、恥ずかしがるもんな」
いくら年上であろうと冒険者の中では実力がモノを言う。大先輩であってもそれは関係ない。ビスラ達弟子に関してもそうだ。
そんな話をしながら、二曲目に入った。フランはイライラしながら、レイルに話しかけていた。不思議に思いながら会話とダンスを続ける。
「ガルブはあの国の元騎士だ。伯爵家の第一子であるにも関わらず父親と仲違いして、勘当されたらしくてな。それから冒険者になった」
「……知らんかった……」
騎士から冒険者になる者はまずいない。騎士はどこか冒険者を見下しているのだ。逆に冒険者から騎士になる者もそうそういない。ビスラは騎士になるという目標のために冒険者になったのだが、普通は考えないことだった。
「あの国の今代は、歴代の王の血を本当に引いているか不思議なくらいまともでな。『私の代で不毛な戦いの連鎖は止める』と言えるくらいまともだ。その下の宰相は堅物だが『戦争など金と時間と人員の無駄だ』というのが口癖でな。あの二人が健在だから、ここ十数年は大きな戦争にはなっていないんだよ」
「……あそこのせいで今回、迷惑を被ったんですけどね……」
ハルゼンと隣り合う国々は、幾度となく仕掛けてくる小競り合いに急き立てられ、疲弊しながらも国力を上げようと他の国に戦いを仕掛けるようになるのだ。
シルフィスカに言わせれば、適当に相手をして時々抗議をするくらいで軽く流しておけばいい。それを実践出来ているのがヘスライルだった。
「あの国がうるさいのも、まあ、あと数年だろう。次の代になれば、節操なく四方に派手に喧嘩を売って潰されておしまいだ」
「……はい?」
思わずポロっと出た。これはシルフィスカの計画でもあるので、結果は絶対に変わらない。だが、今は誤魔化しておく。
「あ~、いや、まあ、褒賞もらえてよかったな」
「どういうまとめ方っすか……」
誤魔化したことを察してはいたが、あえて口にしないビスラ。師匠の事を良く分かっている。知らない方が良いことは多いのだ。
そこで曲が終わった。すると、素早くフランが手を取った。
「いつまで独占するつもりだよ。ほら、あっちで師匠の夫(仮)に牽制してきて」
「レイルが夫(仮)って本当かよ……チッ、話付けてくる」
「沈めてこい」
「任せろ」
ビスラは真っ直ぐにレイルへと向かって行く。二人とも明らかに『夫』という言葉に不満そうだった。
それを目で追っていれば、フランが気を引くように手を強く握る。ゆっくりと喜色の輝きと熱を増していく瞳と目が合った。
「お師匠様のドレス姿を拝見出来て光栄です。どこかの女王だと言われても頷けます。何よりお会いできて嬉しいです」
「ああ、ありがとう。フランも、褒賞おめでとう。あ、ビスラにちゃんと言うの忘れたな」
「構いません」
嬉しそうに目元を緩めるフラン。こういう表情を見せるのは、今やシルフィスカの前でだけだと言うことをシルフィスカは知らない。
それを見ながらダンスを始める。というか、これが五曲目だなと気付いた。こんなに連続して踊る者はいない。
普通の令嬢ならば体力が保たないだろう。男性もそうだ。完璧な姿勢、ステップを維持するのは大変難しい。意外と体力と筋力を使うのだ。それでも問題ないのは、シルフィスカの凄さだろう。
「お師匠様がベリスベリーのご令嬢だったとは……はっきり言って、貴族であることは納得できても、アレの血を引いているというのは信じられません」
シルフィスカがああした貴族が嫌いだというのを、弟子達は誰もが知っている。
「私もだよ。あのクソ姉とも話してたな。お前、ああいう女、嫌いだろ」
「はい」
はっきりとキレの良い返事だった。
「ふっ、男に媚び売ることしか知らんクズだよ。父親のブタのようなクズで変態なジジイの所に是非とも嫁がせたいんだが、良い奴いないか?」
「残念ですが、国内には心当たりがないですね。ベリスベリー以外は」
同類ならば仲良くすればいいのに、ベリスベリーは同じようなクズを潰していた。結果を見れば、ベリスベリーは良いことをしている。
『全ては国のためです』
ニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべて平然と報告したらしい。お前が消えろと多くの者は思った。
「やっぱりか……ほんとにあのブタは、厭らしいな。まったく、そいつらも潰れるなら反撃ぐらいしろよ」
ただ潰れるだけとは情けないと、消えた変態ジジイ達を内心鼻で笑ったのを思い出す。
「聖女の家系は色々と障りがありますからね」
「もう二度とあの家から聖女どころか治癒魔法の適性を持った者は出ないがな」
「はい? あ、いえ。それならそれで良いことですね」
理由は聞かない。ビスラ同様に、知らなくても良いことを判断するのは早い。何より、今この場で話が付く内容ではないとの判断だ。
「それよりも、私はお師匠様が結婚したというのが信じたくないのですが。他の者達も納得しないでしょう。それに……その誓約の指輪が問題です」
フランは悔しそうな表情で、シルフィスカの小指にはまる誓約の指輪を見ていた。
************
読んでくださりありがとうございます◎
次回、31日の予定です。
よろしくお願いします◎
両家共に、彼らを家に迎え入れようとはしなかった。だがもしも、二人の才能が逆ならば、すぐにでも取り入れただろう。
ビスラが血を引く伯爵家は、魔法師長を多く輩出した名家だった。そのため、剣の才能があっても意味がないと見放された。
フランが血を引く侯爵家は、レイルのゼスタート侯爵家と対を成す騎士の家系だ。よって、魔法の才能など必要ないと切って捨てた。
そんな二人は、子どもながらに認められようと努力した。単純に強くなって力を見せれば良いと考えたのだ。そうすれば、母にも楽をさせてやれる。そう信じていた。しかし、二人共に母親は十代半ばの頃に亡くなってしまった。親を亡くした彼らが冒険者になるのは自然な流れだ。
冒険者として同じ国で活動する、同じ年頃の男子。ちょっとしたきっかけで友人として付き合うようになった。才能が剣と魔法という別の分野であったことも良かったのだ。彼らが仲間として、パーティを組むのに時間はかからなかった。
貴族は二十歳が成人と見なされるが、庶民が成人と認められるのは十八歳。二人はその歳になる前に、ふと他国で活動してみようと考えた。
「来年は試験受けんだろ? ちょい、国の外にも出てみねえ?」
「いいね。国が違えばもっと色んな経験ができるよ。一つの国に囚われてると、視野が狭くなっていけない」
十八になる年に、国の騎士と、魔法師の試験がある。それを目指して二人は経験を積んできたのだ。母を見捨てた父を見返すために。子どもっぽい理由だとは分かっていても、それがとりあえずの目標だった。
二人は、近隣の国をゆっくりと渡り歩いた。もちろん、冒険者としての活動をしながらだ。
「なあ、次はヘスライルに行こうぜ。槍のおっちゃんが居るんだってよ」
「さっきの伝言そうだったんだ。いいよ。久し振りに指導してもらおう」
「だなっ」
見習いの頃から、何かと面倒を見てもらった槍使いの男が近くに来たなら来いと伝言を寄越したのだ。そうして、二人はヘスライルへ向かった。
この国の冒険者ギルドで、二人は歳下の少女でしかなかったシルフィスカに出会ったのだ。それも、圧倒的な力を見せつけられ、色々とへし折られた。心だけでなく手足もだ。文字通りボロボロになって転がされ、その後、見かける度に土下座をして何とか弟子にしてもらったのは、今となっては良い思い出だった。
◆ ◆ ◆
ビスラとダンスをしながら、シルフィスカは出会った頃を思い出していた。
「ギルドでわけもなく絡んできたお前たちが、国から褒賞を得るほどになるとはな」
「あの頃は若かったっすわ」
「十年も経ってないだろ。まあ、そういうことを言うようになったって事は、年を取ったってことだな」
「いきなり年寄り扱いっすか」
クスクスと笑えば、ビスラは見惚れるように目を細め破顔した。
「あの時に喧嘩を売った自分を褒めてやりたいですよ。じゃなきゃ、こうして師匠とダンスを踊ることもできなかった」
「そうか。確かにあれがなければ関わらなかったがな」
「ですよね……見るからにあの頃は周りに無関心でしたもん」
「まあな」
依頼に関わる者以外とは、ほとんど関わりを持たなかった。呪解薬を取り上げられてそれほど経っていなかったというのもある。要は、イラついていたのだ。寄らば斬るを体現していた。転移魔法を習得する前にも関わらず、ヘスライルまで来ていたのがその証拠だ。
「あれほど人に感謝したのは後にも先にもあの時が一番ですね。おっちゃんには今回の褒賞で貰った金で何か贈ります」
「槍使いのガルブか。今は面倒な場所でギルド長をしていたな」
「ハルゼンっすね……」
ハルゼンは、ヘスライル国に現在もちょっかいをかけようとしている国のことだ。この国は年中、どこかしらと小競り合いをしたがる困った国だ。
「王がまだ健在だからな。それまでは近くに居たいんだろう。暗殺の危険性もあるからな。すぐに助けに入れるように考えているようだ」
「師匠は、昔っからあそこの王だけは何かと気にしてますね。おっちゃんは友人だって言うし……」
「ああ、知らないのか? あ~……そうか。あいつ昔の話するの、恥ずかしがるもんな」
いくら年上であろうと冒険者の中では実力がモノを言う。大先輩であってもそれは関係ない。ビスラ達弟子に関してもそうだ。
そんな話をしながら、二曲目に入った。フランはイライラしながら、レイルに話しかけていた。不思議に思いながら会話とダンスを続ける。
「ガルブはあの国の元騎士だ。伯爵家の第一子であるにも関わらず父親と仲違いして、勘当されたらしくてな。それから冒険者になった」
「……知らんかった……」
騎士から冒険者になる者はまずいない。騎士はどこか冒険者を見下しているのだ。逆に冒険者から騎士になる者もそうそういない。ビスラは騎士になるという目標のために冒険者になったのだが、普通は考えないことだった。
「あの国の今代は、歴代の王の血を本当に引いているか不思議なくらいまともでな。『私の代で不毛な戦いの連鎖は止める』と言えるくらいまともだ。その下の宰相は堅物だが『戦争など金と時間と人員の無駄だ』というのが口癖でな。あの二人が健在だから、ここ十数年は大きな戦争にはなっていないんだよ」
「……あそこのせいで今回、迷惑を被ったんですけどね……」
ハルゼンと隣り合う国々は、幾度となく仕掛けてくる小競り合いに急き立てられ、疲弊しながらも国力を上げようと他の国に戦いを仕掛けるようになるのだ。
シルフィスカに言わせれば、適当に相手をして時々抗議をするくらいで軽く流しておけばいい。それを実践出来ているのがヘスライルだった。
「あの国がうるさいのも、まあ、あと数年だろう。次の代になれば、節操なく四方に派手に喧嘩を売って潰されておしまいだ」
「……はい?」
思わずポロっと出た。これはシルフィスカの計画でもあるので、結果は絶対に変わらない。だが、今は誤魔化しておく。
「あ~、いや、まあ、褒賞もらえてよかったな」
「どういうまとめ方っすか……」
誤魔化したことを察してはいたが、あえて口にしないビスラ。師匠の事を良く分かっている。知らない方が良いことは多いのだ。
そこで曲が終わった。すると、素早くフランが手を取った。
「いつまで独占するつもりだよ。ほら、あっちで師匠の夫(仮)に牽制してきて」
「レイルが夫(仮)って本当かよ……チッ、話付けてくる」
「沈めてこい」
「任せろ」
ビスラは真っ直ぐにレイルへと向かって行く。二人とも明らかに『夫』という言葉に不満そうだった。
それを目で追っていれば、フランが気を引くように手を強く握る。ゆっくりと喜色の輝きと熱を増していく瞳と目が合った。
「お師匠様のドレス姿を拝見出来て光栄です。どこかの女王だと言われても頷けます。何よりお会いできて嬉しいです」
「ああ、ありがとう。フランも、褒賞おめでとう。あ、ビスラにちゃんと言うの忘れたな」
「構いません」
嬉しそうに目元を緩めるフラン。こういう表情を見せるのは、今やシルフィスカの前でだけだと言うことをシルフィスカは知らない。
それを見ながらダンスを始める。というか、これが五曲目だなと気付いた。こんなに連続して踊る者はいない。
普通の令嬢ならば体力が保たないだろう。男性もそうだ。完璧な姿勢、ステップを維持するのは大変難しい。意外と体力と筋力を使うのだ。それでも問題ないのは、シルフィスカの凄さだろう。
「お師匠様がベリスベリーのご令嬢だったとは……はっきり言って、貴族であることは納得できても、アレの血を引いているというのは信じられません」
シルフィスカがああした貴族が嫌いだというのを、弟子達は誰もが知っている。
「私もだよ。あのクソ姉とも話してたな。お前、ああいう女、嫌いだろ」
「はい」
はっきりとキレの良い返事だった。
「ふっ、男に媚び売ることしか知らんクズだよ。父親のブタのようなクズで変態なジジイの所に是非とも嫁がせたいんだが、良い奴いないか?」
「残念ですが、国内には心当たりがないですね。ベリスベリー以外は」
同類ならば仲良くすればいいのに、ベリスベリーは同じようなクズを潰していた。結果を見れば、ベリスベリーは良いことをしている。
『全ては国のためです』
ニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべて平然と報告したらしい。お前が消えろと多くの者は思った。
「やっぱりか……ほんとにあのブタは、厭らしいな。まったく、そいつらも潰れるなら反撃ぐらいしろよ」
ただ潰れるだけとは情けないと、消えた変態ジジイ達を内心鼻で笑ったのを思い出す。
「聖女の家系は色々と障りがありますからね」
「もう二度とあの家から聖女どころか治癒魔法の適性を持った者は出ないがな」
「はい? あ、いえ。それならそれで良いことですね」
理由は聞かない。ビスラ同様に、知らなくても良いことを判断するのは早い。何より、今この場で話が付く内容ではないとの判断だ。
「それよりも、私はお師匠様が結婚したというのが信じたくないのですが。他の者達も納得しないでしょう。それに……その誓約の指輪が問題です」
フランは悔しそうな表情で、シルフィスカの小指にはまる誓約の指輪を見ていた。
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読んでくださりありがとうございます◎
次回、31日の予定です。
よろしくお願いします◎
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