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第三章 面倒なドワーフの国民性
079 要らないし?
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泣くことに慣れていない盗賊達は、子どものように泣きじゃくる。
プリシィラが慰めてくれているので、とりあえずマティアスは完全に他人事として作ってある椅子に腰掛け、足に肘を突いて呆っと景色を眺め、この場が落ち着くのを待つことにした。
「シェリー達……まだかな……」
早く誰か来ないかなと呟く。
しばらくして、この思いに応えてくれたのは、向かって来ていた騎士の団体だった。
「大人しくしろ! そこの女! お前に、我が国への反逆罪の嫌疑がかかっている!」
明らかに盗賊と分かる男達ではなく、少し離れた所にいたマティアスに突っかかってきた。
「は? 反逆罪? なんだソレ? 反逆……反逆って言われても、おたくの国が何処なのかも知らんのだが?」
「っ、刃向かうならば容赦しない!」
こいつ、全然話聞く気ないなと目を丸くした。
「刃向かうっていうか~、ここの場所って、あんたらの土地か?」
「余計な口は開くな!」
「あ~、ハイハイ。国に仕えるって大変だなあ。きちんと枠に納めんといかんのだろ? 帰ってくる言葉も全部。タイヘンだなあ」
「っ、我らを侮辱するか!」
「いや、同情?」
「黙れ!!」
そろそろ鬱陶しい。馬上から見下ろしてくることも、囲んで剣を向けられていることも。思うように新しい武器も試せないしと、少々不貞腐れた様子で考える。
「う~ん。何かさあ、面倒くせえな……」
「大人しく罪を認めろ!」
「やってもいない事を認めろとかさ……あ、そうだ!」
そこで、マティアスは顔を上げる。その表情は、良い事思い付いたという閃きに満ちていた。
「なあ、お前らっ。この騎士達って、お前らの村を潰した領主のいる国の奴らか?」
騎士達の隙間から盗賊達へ問いかける。さすがの盗賊達もびっくりして涙は止まったらしい。そして、こんな状況でも気にしない様子のマティアスに、同じように騎士達の隙間から顔を覗かせて答えた。
「あ、間違いねえっスわ。この騎士服、忘れるはずがねえ……まさか、国の奴らも居たとは……っ。はッ、本当に腐ってやがるッ!」
村から何もかもを奪っていった者たち。その中に、確かにこの制服を着た騎士がいたと言う。憎しみを胸に、子どもながらに絶対に忘れないと誓ったのだろう。
ならば話は早い。
「そんな腐ってんなら、要らんよな?」
そう言って、マティアスは風を纏った。突風が騎士達を跳ね飛ばす。馬から振り落とされ、怯えた馬達は、騎士達を置いてどこかへ駆けて行ってしまった。
「うわっ」
「一体何が!?」
「馬が!」
因みに、盗賊達への被害はゼロ。プリシィラが結界で守っていた。回復は上々のようだ。
不様に転がる騎士を、今度は立ち上がったマティアスが見下ろす。
「なってやろうじゃないか。反逆罪が適応される反逆者ってやつに……まあ、国が無くなれば、罪がどうの言えんだろうがなあ」
「「「「「っ……!?」」」」」
マティアスは、いっそ美しいと思えるほど、凄絶に笑っていた。騎士達は見惚れながらも、体はカタカタと震えていた。マティアスの本気の殺気と威圧。それに耐えられず、立ち上がることさえできない。
それに興味を無くしたマティアスは、つまらなさそうに盗賊達へ目を向けた。
「おい。お前ら、国に案内しろ」
「へ? 俺らっスか?」
「他に誰が居るんだよ」
「いや、こいつらに……」
「腰抜かしてる奴らを歩かせたら、時間がかかんだろうが」
そう言ってマティアスは指笛を吹いた。
ピュイッ、ピュッ
すると、逃げたはずの馬達がトコトコと戻って来るのが見えた。
「は? 馬が……姉さんすげえ……」
こんな事、普通できない。盗賊達は口をポカンと開けて心から感心していた。
戻って来た馬の中の一頭が、マティアスの前で頭を下げた。その頭を優しく撫でたマティアスは、目を和ませて馬に伝える。
「お前達には悪いが、あいつらを乗せて……」
ブルルッ
あからさまに拒否られた。絶対に乗せたくないという意思が伝わってくる。
「なら、引きずって行ってくれるか? 台車用意すっから」
ブル!
一変して任せろという意気込みを感じた。苦笑しながらも礼を告げれば、馬達はきれいに整列する。
そこへ、シェリスとダグストールがやって来た。
「これは……どうなっていますか?」
「ん? こいつら、隣の国の騎士だな。なんで盗賊より騎士の方が転がってんだ? それも、そっちのは騎士の馬だろ。なんで手懐けてんだよ……」
完全に意味が分からんという顔をされた。なので簡単に説明する。盗賊達のことも話せば、ダグストールもうんうんと頷いた。
「あの国から逃げてくる奴らが居るってえのは、妹から聞いてる。はっきり言って、評判は良くねえ。国でも、ランクの低めの武器しか頼まれても出さんようになっとるからな」
「ドワーフの国からの評価も低いとは……ロクな国ではありませんね」
既に他国からの評価も低くなっていたらしい。ならば、反対するものも居ないだろうと、マティアスはこの後のことを話す。
「ちょっと国潰してくるわ」
完全に散歩ついでの感覚だ。
「分かりました。夜には終わりますかね」
シェリスも見送る姿勢だ。
「あ~……距離が分からんのだけど。まあ、こいつらが連絡がいって来るまでの時間を考えたら、夜は王宮? に泊まるわ」
外泊になるけどいいか、的な会話にしか聞こえない。
「それが良いですね。朝もゆっくりして待っていてください。明日の昼頃には行きますね」
先に行って待っててねということ。
「おう。あとは、領主の城は全部消すか。更地にすりゃ、畑になるだろ」
「備蓄は残してあげてください。できますか?」
やめろとは言わない。
「なるほど。分かった。おい。お前らの本領発揮だ。領城落としてやるから、備蓄とか奪えるもんは全部取ってこい。そんで、近くの村や町に返してやれ」
「っ、いいんですかい!?」
「当然だ。間違いなく、元はそいつらのもんだろ」
「っスね! もっと人集められるっスけど、どうでしょう」
盗賊達もやる気になったようだ。
「へえ。なら……明日の日が昇る頃までに、全部の領城を取り囲めるか? 一気に上を吹っ飛ばしてやるよ」
「っ、お願えしやっす! そんじゃ、先に用意始めるんで!! 姉さんもお気を付けて!」
「お~、頑張れよ」
「はい!!」
とっても生き生きと駆け出して行った。どうやるのかとか全く気にせずに。
「そんじゃ、行ってくるわ」
「はい。楽しんできてください」
「よお分からんが、嫌味なあの国の客が金輪際押しかけて来んようになるなら大歓迎だ。親父の頭痛のタネも消えるだろ。気い付けてな」
「おうよ!」
そうして、マティアスは騎士を板の上に括り付け、それを馬に引かせながら、その国へと向かったのだ。
************
読んでくださりありがとうございます◎
また二週空きます。
よろしくお願いします◎
プリシィラが慰めてくれているので、とりあえずマティアスは完全に他人事として作ってある椅子に腰掛け、足に肘を突いて呆っと景色を眺め、この場が落ち着くのを待つことにした。
「シェリー達……まだかな……」
早く誰か来ないかなと呟く。
しばらくして、この思いに応えてくれたのは、向かって来ていた騎士の団体だった。
「大人しくしろ! そこの女! お前に、我が国への反逆罪の嫌疑がかかっている!」
明らかに盗賊と分かる男達ではなく、少し離れた所にいたマティアスに突っかかってきた。
「は? 反逆罪? なんだソレ? 反逆……反逆って言われても、おたくの国が何処なのかも知らんのだが?」
「っ、刃向かうならば容赦しない!」
こいつ、全然話聞く気ないなと目を丸くした。
「刃向かうっていうか~、ここの場所って、あんたらの土地か?」
「余計な口は開くな!」
「あ~、ハイハイ。国に仕えるって大変だなあ。きちんと枠に納めんといかんのだろ? 帰ってくる言葉も全部。タイヘンだなあ」
「っ、我らを侮辱するか!」
「いや、同情?」
「黙れ!!」
そろそろ鬱陶しい。馬上から見下ろしてくることも、囲んで剣を向けられていることも。思うように新しい武器も試せないしと、少々不貞腐れた様子で考える。
「う~ん。何かさあ、面倒くせえな……」
「大人しく罪を認めろ!」
「やってもいない事を認めろとかさ……あ、そうだ!」
そこで、マティアスは顔を上げる。その表情は、良い事思い付いたという閃きに満ちていた。
「なあ、お前らっ。この騎士達って、お前らの村を潰した領主のいる国の奴らか?」
騎士達の隙間から盗賊達へ問いかける。さすがの盗賊達もびっくりして涙は止まったらしい。そして、こんな状況でも気にしない様子のマティアスに、同じように騎士達の隙間から顔を覗かせて答えた。
「あ、間違いねえっスわ。この騎士服、忘れるはずがねえ……まさか、国の奴らも居たとは……っ。はッ、本当に腐ってやがるッ!」
村から何もかもを奪っていった者たち。その中に、確かにこの制服を着た騎士がいたと言う。憎しみを胸に、子どもながらに絶対に忘れないと誓ったのだろう。
ならば話は早い。
「そんな腐ってんなら、要らんよな?」
そう言って、マティアスは風を纏った。突風が騎士達を跳ね飛ばす。馬から振り落とされ、怯えた馬達は、騎士達を置いてどこかへ駆けて行ってしまった。
「うわっ」
「一体何が!?」
「馬が!」
因みに、盗賊達への被害はゼロ。プリシィラが結界で守っていた。回復は上々のようだ。
不様に転がる騎士を、今度は立ち上がったマティアスが見下ろす。
「なってやろうじゃないか。反逆罪が適応される反逆者ってやつに……まあ、国が無くなれば、罪がどうの言えんだろうがなあ」
「「「「「っ……!?」」」」」
マティアスは、いっそ美しいと思えるほど、凄絶に笑っていた。騎士達は見惚れながらも、体はカタカタと震えていた。マティアスの本気の殺気と威圧。それに耐えられず、立ち上がることさえできない。
それに興味を無くしたマティアスは、つまらなさそうに盗賊達へ目を向けた。
「おい。お前ら、国に案内しろ」
「へ? 俺らっスか?」
「他に誰が居るんだよ」
「いや、こいつらに……」
「腰抜かしてる奴らを歩かせたら、時間がかかんだろうが」
そう言ってマティアスは指笛を吹いた。
ピュイッ、ピュッ
すると、逃げたはずの馬達がトコトコと戻って来るのが見えた。
「は? 馬が……姉さんすげえ……」
こんな事、普通できない。盗賊達は口をポカンと開けて心から感心していた。
戻って来た馬の中の一頭が、マティアスの前で頭を下げた。その頭を優しく撫でたマティアスは、目を和ませて馬に伝える。
「お前達には悪いが、あいつらを乗せて……」
ブルルッ
あからさまに拒否られた。絶対に乗せたくないという意思が伝わってくる。
「なら、引きずって行ってくれるか? 台車用意すっから」
ブル!
一変して任せろという意気込みを感じた。苦笑しながらも礼を告げれば、馬達はきれいに整列する。
そこへ、シェリスとダグストールがやって来た。
「これは……どうなっていますか?」
「ん? こいつら、隣の国の騎士だな。なんで盗賊より騎士の方が転がってんだ? それも、そっちのは騎士の馬だろ。なんで手懐けてんだよ……」
完全に意味が分からんという顔をされた。なので簡単に説明する。盗賊達のことも話せば、ダグストールもうんうんと頷いた。
「あの国から逃げてくる奴らが居るってえのは、妹から聞いてる。はっきり言って、評判は良くねえ。国でも、ランクの低めの武器しか頼まれても出さんようになっとるからな」
「ドワーフの国からの評価も低いとは……ロクな国ではありませんね」
既に他国からの評価も低くなっていたらしい。ならば、反対するものも居ないだろうと、マティアスはこの後のことを話す。
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「おう。あとは、領主の城は全部消すか。更地にすりゃ、畑になるだろ」
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「っ、いいんですかい!?」
「当然だ。間違いなく、元はそいつらのもんだろ」
「っスね! もっと人集められるっスけど、どうでしょう」
盗賊達もやる気になったようだ。
「へえ。なら……明日の日が昇る頃までに、全部の領城を取り囲めるか? 一気に上を吹っ飛ばしてやるよ」
「っ、お願えしやっす! そんじゃ、先に用意始めるんで!! 姉さんもお気を付けて!」
「お~、頑張れよ」
「はい!!」
とっても生き生きと駆け出して行った。どうやるのかとか全く気にせずに。
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「よお分からんが、嫌味なあの国の客が金輪際押しかけて来んようになるなら大歓迎だ。親父の頭痛のタネも消えるだろ。気い付けてな」
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