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第四章 再びの勇者召喚
045 急行します
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理修は、転移門のある祖父の家へと最速で飛ばしながら、嫌な予感を感じていた。何かまずい気がするのだ。
先程から感じる胸騒ぎは、単に家族達の危機だけではないように思う。
「浮かぬ顔じゃな」
「っ!な、ナキ様っ?」
突然隣りから聞こえてきた声に、珍しく意表を突かれた理修は、飛ばしていた事もあり、大きく蛇行する。
「ふははっ、驚いたようじゃな」
愉快に腹を抱え、クルリと上向きになりながら飛ぶナキ。理修が知る限り、ナキは杖や箒と言った道具に乗る事をしない。そして、今もそのまま体を浮かせて、鳥もビックリな速度で理修と並走していた。
「ナキ様……なにかご用ですか?」
シャドーフィールドからは、数十キロと離れている。こんな場所に、わざわざ散歩でも来ないはずだ。
速度を落とし、ナキの側へと近寄ると、ナキは、理修の乗る杖の先へと着地した。
「うむ。占っておったら、面白い結果が出てのぉ。知らせねばと思ったのじゃ」
見た目は小さな子ども。それも、今日は水色のフワフワとしたドレスを着ている。スピードを飛ばした為に頭に着けたリボンが乱れたのだろう。ナキは、少し待てと言って、乱れたリボンをウサギのように立てると、満足気に笑った。
「どうじゃ?今日のテーマはアリスちゃんだ。可愛らしかろう?」
「ええ、とっても……」
「うむ。では、話を聞くのじゃ」
こんな時、切実にこの人は幾つなのだろうかと考えてしまう。可愛らしいのは確かだが、見た目と偉そうな言葉に違和感があり過ぎて、何故か逆にシックリ感じてしまう不思議な人だ。
「これ。聞く気がないのか?ワシの愛らしさに見惚れるのは良いが、年長者の話は聞くべきじゃ」
「……はい……」
子どもの姿をしているのに、自分が遥か年長者であるという事を主張する。この態度がシックリくる理由かと納得した所で、ナキの話に耳を傾けた。
「『黒き魔人が目覚め、大地を赤く染め上げるだろう』分かるか?」
「『黒き魔人』……」
「ほぉ、その顔は、心当たりがあるようじゃな」
「はい……当たらないと良いのですが……」
それはとても厄介なモノ。祖父、リュートリールから話には聞いていたのだが、出来れば外れて欲しい予言だ。
「まぁ、気を付ける事じゃ。今ならばまだ間に合うかもしれぬしの」
「はい」
用は済んだと、ナキは杖の上から浮かび上がる。わざわざこれだけを言う為に来てくれたのかと思うと、理修は嬉しくなった。
「ナキ様。よろしければ、コレをどうぞ」
「む?」
そう言って、アイテムボックスから取り出したのは、ウサギのぬいぐるみだ。
「むむっ。ワシにぴったりではないか!ナイスじゃ!!」
ナキは、理修の差し出したウサギに抱き着き、喜びにクルクルと空中でダンスをする。
「サイコーじゃ!貰ってゆくぞ」
「はい。よくお似合いです」
「じゃろう!!ではなっ」
そう言ってナキは、あっと言う間に遠ざかって行った。
「らしいと言うか……」
理修は気を取り直し、再び祖父の家へと向かったのだった。
◆ ◆ ◆
東家一行は、異世界で一夜を過ごし、魔族の国、サンドリュークへと順調に進んでいた。
「ウィルさんってば、本当に強いのね」
どんな魔獣や魔物も剣で一閃するか、魔術を叩き込むだけで倒してしまうウィルバートに、由佳子は感心していた。敵が弱いのだと錯覚してしまうような有り様だが、そう認識してしまうほど愚かではない。
「魔族の国の中でも強いんじゃない?」
「まぁ。比べた事はないのだがな。だが、私よりも遥かに強い者を、あなた方は知っている筈だ」
「私達が?司君……じゃぁないわね。あ、ごめんね」
「いえ。お気になさらず。ウィル様と比べる事など出来ません」
司は、自分の実力を良く理解している。勿論、理解出来たのは、シャドーフィールドに所属するようになってからではあったが、元々、魔族で最強と言われるウィルバートとは比べ物にならない。
「司は、人にしては強い。冒険者としてのランクはA相当だろう。今現在、この世界にはAランク以上の実力を認められている者は、十名程のはずだ。それを考えれば、司が強いのは理解出来るだろう」
「へぇ。なら、リっ」
「お父さん……」
「充花さん?」
明良の言葉を遮るように響いた充花の声に、隣りを歩いていた義久が驚く。充花は、そんな様子に気づかず、ウィルバートを真っ直ぐ見つめ、もう一度それを口にした。
「お父さん……流斗は……」
充花の瞳には、強い光が宿っていた。もう、父親の事から逃げないと決めた決意の証だった。それに、ウィルバートが重々しく頷いて答えた。
「そうだ。『リュートリール』……彼は、私の友人だった。破天荒で、迷惑な奴ではあったが、この世界の何者にも越えられない強い男だった」
遠い昔を懐かしむようなウィルバートの言葉に、充花が息をのむ。初めて、母以外から父親の話を聞いたのだ。それは、充花にとっては、とても不思議な感覚だった。
「あの。もっと、聞かせてもらえませんか?僕も、お義父さんの事を知りたい。ね、充花さん」
「ええ。お願いします」
由佳子は、充花の心の明らかな変化に、笑顔を浮かべる。今まで、一度として充花が自分の父親についての話題を話した事はなかった。異常なまでに避けていたのだ。由佳子は、シャドーフィールドとの付き合いの事もあり、流斗とも面識があった。だが、その事を口に出来ない程、充花は、ことごとく避けていたのだ。
「話した所で、理解出来ぬかもしれんぞ。あれの破天荒さは、言葉だけでは伝わりにくい」
「それでも、お願いします」
「そうか……わかった」
こうして、道すがらリュートリールの話をする事になったのだ。
◆ ◆ ◆
ナキがシャドーフィールドへと帰って来ると、入り口付近で、ジェスラートが待ち構えていた。
「ナキ」
少しだけ不機嫌な様子で、ジェスラートは、ナキを呼び止める。
「なんじゃ、ジェス。待っておったのか」
「当たり前だろう。全く。いきなり飛び出して行きやがって。それで、何が出た?」
ナキの占いは良く当たるのだ。
『託宣の魔女』
それが、ナキの二つ名だ。そして、この世界を含む次元に於いて、ジェスラートに次ぐ力ある魔女だった。
「大した事にはならんはずじゃ。間に合わせる為に、リズを追いかけたのじゃからな」
きちんと対処させる為に、ナキは理修に伝えたのだ。これによって、理修が遅れを取る未来はなくなった。
「どうも、心当たりもあるようじゃ。あの感じは、リューの置き土産じゃな。『黒い魔人』に心当たりは?」
その問いかけにジェスラートは、目を細めて答えた。
「昔聞いたな。面倒だから封印したと言っていたはずだ」
そうして、ゆっくりと息を吐く。
「あのバカが面倒がったんだ。一段と面倒な事になるだろうな……」
「うむ。それこそ、面倒だと言って魔人の代わりに、リズが大地を焦土にするかもな」
「……口にしてほしくなかったぞ……」
「はっはっはっ。ワシもリズも期待は裏切らん。安心しろ」
「………」
いつから自分は、心配担当になったのかと、本気で悩み出すジェスラートだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
先程から感じる胸騒ぎは、単に家族達の危機だけではないように思う。
「浮かぬ顔じゃな」
「っ!な、ナキ様っ?」
突然隣りから聞こえてきた声に、珍しく意表を突かれた理修は、飛ばしていた事もあり、大きく蛇行する。
「ふははっ、驚いたようじゃな」
愉快に腹を抱え、クルリと上向きになりながら飛ぶナキ。理修が知る限り、ナキは杖や箒と言った道具に乗る事をしない。そして、今もそのまま体を浮かせて、鳥もビックリな速度で理修と並走していた。
「ナキ様……なにかご用ですか?」
シャドーフィールドからは、数十キロと離れている。こんな場所に、わざわざ散歩でも来ないはずだ。
速度を落とし、ナキの側へと近寄ると、ナキは、理修の乗る杖の先へと着地した。
「うむ。占っておったら、面白い結果が出てのぉ。知らせねばと思ったのじゃ」
見た目は小さな子ども。それも、今日は水色のフワフワとしたドレスを着ている。スピードを飛ばした為に頭に着けたリボンが乱れたのだろう。ナキは、少し待てと言って、乱れたリボンをウサギのように立てると、満足気に笑った。
「どうじゃ?今日のテーマはアリスちゃんだ。可愛らしかろう?」
「ええ、とっても……」
「うむ。では、話を聞くのじゃ」
こんな時、切実にこの人は幾つなのだろうかと考えてしまう。可愛らしいのは確かだが、見た目と偉そうな言葉に違和感があり過ぎて、何故か逆にシックリ感じてしまう不思議な人だ。
「これ。聞く気がないのか?ワシの愛らしさに見惚れるのは良いが、年長者の話は聞くべきじゃ」
「……はい……」
子どもの姿をしているのに、自分が遥か年長者であるという事を主張する。この態度がシックリくる理由かと納得した所で、ナキの話に耳を傾けた。
「『黒き魔人が目覚め、大地を赤く染め上げるだろう』分かるか?」
「『黒き魔人』……」
「ほぉ、その顔は、心当たりがあるようじゃな」
「はい……当たらないと良いのですが……」
それはとても厄介なモノ。祖父、リュートリールから話には聞いていたのだが、出来れば外れて欲しい予言だ。
「まぁ、気を付ける事じゃ。今ならばまだ間に合うかもしれぬしの」
「はい」
用は済んだと、ナキは杖の上から浮かび上がる。わざわざこれだけを言う為に来てくれたのかと思うと、理修は嬉しくなった。
「ナキ様。よろしければ、コレをどうぞ」
「む?」
そう言って、アイテムボックスから取り出したのは、ウサギのぬいぐるみだ。
「むむっ。ワシにぴったりではないか!ナイスじゃ!!」
ナキは、理修の差し出したウサギに抱き着き、喜びにクルクルと空中でダンスをする。
「サイコーじゃ!貰ってゆくぞ」
「はい。よくお似合いです」
「じゃろう!!ではなっ」
そう言ってナキは、あっと言う間に遠ざかって行った。
「らしいと言うか……」
理修は気を取り直し、再び祖父の家へと向かったのだった。
◆ ◆ ◆
東家一行は、異世界で一夜を過ごし、魔族の国、サンドリュークへと順調に進んでいた。
「ウィルさんってば、本当に強いのね」
どんな魔獣や魔物も剣で一閃するか、魔術を叩き込むだけで倒してしまうウィルバートに、由佳子は感心していた。敵が弱いのだと錯覚してしまうような有り様だが、そう認識してしまうほど愚かではない。
「魔族の国の中でも強いんじゃない?」
「まぁ。比べた事はないのだがな。だが、私よりも遥かに強い者を、あなた方は知っている筈だ」
「私達が?司君……じゃぁないわね。あ、ごめんね」
「いえ。お気になさらず。ウィル様と比べる事など出来ません」
司は、自分の実力を良く理解している。勿論、理解出来たのは、シャドーフィールドに所属するようになってからではあったが、元々、魔族で最強と言われるウィルバートとは比べ物にならない。
「司は、人にしては強い。冒険者としてのランクはA相当だろう。今現在、この世界にはAランク以上の実力を認められている者は、十名程のはずだ。それを考えれば、司が強いのは理解出来るだろう」
「へぇ。なら、リっ」
「お父さん……」
「充花さん?」
明良の言葉を遮るように響いた充花の声に、隣りを歩いていた義久が驚く。充花は、そんな様子に気づかず、ウィルバートを真っ直ぐ見つめ、もう一度それを口にした。
「お父さん……流斗は……」
充花の瞳には、強い光が宿っていた。もう、父親の事から逃げないと決めた決意の証だった。それに、ウィルバートが重々しく頷いて答えた。
「そうだ。『リュートリール』……彼は、私の友人だった。破天荒で、迷惑な奴ではあったが、この世界の何者にも越えられない強い男だった」
遠い昔を懐かしむようなウィルバートの言葉に、充花が息をのむ。初めて、母以外から父親の話を聞いたのだ。それは、充花にとっては、とても不思議な感覚だった。
「あの。もっと、聞かせてもらえませんか?僕も、お義父さんの事を知りたい。ね、充花さん」
「ええ。お願いします」
由佳子は、充花の心の明らかな変化に、笑顔を浮かべる。今まで、一度として充花が自分の父親についての話題を話した事はなかった。異常なまでに避けていたのだ。由佳子は、シャドーフィールドとの付き合いの事もあり、流斗とも面識があった。だが、その事を口に出来ない程、充花は、ことごとく避けていたのだ。
「話した所で、理解出来ぬかもしれんぞ。あれの破天荒さは、言葉だけでは伝わりにくい」
「それでも、お願いします」
「そうか……わかった」
こうして、道すがらリュートリールの話をする事になったのだ。
◆ ◆ ◆
ナキがシャドーフィールドへと帰って来ると、入り口付近で、ジェスラートが待ち構えていた。
「ナキ」
少しだけ不機嫌な様子で、ジェスラートは、ナキを呼び止める。
「なんじゃ、ジェス。待っておったのか」
「当たり前だろう。全く。いきなり飛び出して行きやがって。それで、何が出た?」
ナキの占いは良く当たるのだ。
『託宣の魔女』
それが、ナキの二つ名だ。そして、この世界を含む次元に於いて、ジェスラートに次ぐ力ある魔女だった。
「大した事にはならんはずじゃ。間に合わせる為に、リズを追いかけたのじゃからな」
きちんと対処させる為に、ナキは理修に伝えたのだ。これによって、理修が遅れを取る未来はなくなった。
「どうも、心当たりもあるようじゃ。あの感じは、リューの置き土産じゃな。『黒い魔人』に心当たりは?」
その問いかけにジェスラートは、目を細めて答えた。
「昔聞いたな。面倒だから封印したと言っていたはずだ」
そうして、ゆっくりと息を吐く。
「あのバカが面倒がったんだ。一段と面倒な事になるだろうな……」
「うむ。それこそ、面倒だと言って魔人の代わりに、リズが大地を焦土にするかもな」
「……口にしてほしくなかったぞ……」
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