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第七章 秘伝と任されたもの
387 魔改造されたかも?
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今回は秘伝家の勇一の部屋から程近い物置きの扉を繋がせてもらった。
出迎えたのは勇一だ。
「こちらの扉には、見張りを置いておきます」
「ああ。いや、俺の許可がある者が開けた時にしか繋がらないようになってるから大丈夫だ」
「……そんなことが出来るのですか……」
「最近出来るようになった」
「……なるほど」
最近になって、勇一も高耶の才能の異常さに気付くようになっていた。それを当たり前だと思って受け入れてしまっている高耶の異常さもだ。
そんな勇一の考えを察したのか、俊哉が肩を叩く。
「高耶のはもう、別格だってことで良いんだよ。蓮次郎のおっさんも、焔泉の姐さんも言ってるだろ? あの二人が別格だって思ってんだから、別格なんだって」
「……そうですね。はい。そう思います。そう思う事にします!」
納得したらしい。晴れやかな顔になっていた。そんな事は気にせず、高耶は使用人に先導されて、書庫にやってきた。
「別棟なんだね~。立派だ」
「中が楽しみですわっ」
連れて来られたのは、渡り廊下で繋がっていた別棟。やけに立派で大きい気がする。
「ここは、御当主様こそ使う場所だろうとのことで、清掃部隊の方々が特に力を入れて作り替えられた場所です!」
「すげえな、あの人たち。掃除するだけだってバカにしてる奴ら、これ見たら腰抜かすんじゃね?」
「普通に社とか作るからな」
「えっ、あの人達そんなスゴイの? これを作った? 建てた?」
まさか、清掃部隊がこんなことまで出来るとは思わないだろう。
「半数以上は、連盟の建築部門と一緒によく何か作ってますからね」
「建築部門って、変人しかいないとかおっさんが言ってたけど?」
「そうだな。ちょい気難しい……いや、変人だな」
「じゃあ、その変人達の設計じゃね?」
「……」
まさかと思った。高耶は清掃部隊が建てたというのは分かっていたが、設計まで彼らが出来るかと言えば難しい気がするのだ。
そこで、使用人の男が声をかけてくる。
「あの……中もスゴイらしくて……こ、これが使用説明書です!」
「書庫の?」
「はい! 説明書です!」
「書庫の説明書……」
なんだそれと高耶は呆然としながらそれを受け取った。
「え~? 説明書がある書庫ってなに? 最新鋭の何かが入ってるとか?」
「検索機が入っているんでしょうか……」
「いえ! 本の整理までは分からないし出来ないからと、ほぼ以前の並びのまま入れられているはずです!」
「勇一は、中を見たか?」
「い、いいえ……」
「誰か中に入ったのは?」
「……いません……その……父も……当主に見せないと言っておいて、自分たちも実は……」
「一度も見てないと……」
「はい……」
とても申し訳なさそうに勇一は目を逸らした。
「うわ~。あれか。当主とは認められないから高耶に見せないとか言って、意地悪しながら、自分たちも別に見ようとは思ってなかったってこと?」
「……はい……」
「まあまあ、入ってみないと分からないし、入ろう!」
「そうですね」
そうして、少し不安を感じながら書庫の扉を開けた。すると、中から何かが出てきたのだ。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
出迎えたのは勇一だ。
「こちらの扉には、見張りを置いておきます」
「ああ。いや、俺の許可がある者が開けた時にしか繋がらないようになってるから大丈夫だ」
「……そんなことが出来るのですか……」
「最近出来るようになった」
「……なるほど」
最近になって、勇一も高耶の才能の異常さに気付くようになっていた。それを当たり前だと思って受け入れてしまっている高耶の異常さもだ。
そんな勇一の考えを察したのか、俊哉が肩を叩く。
「高耶のはもう、別格だってことで良いんだよ。蓮次郎のおっさんも、焔泉の姐さんも言ってるだろ? あの二人が別格だって思ってんだから、別格なんだって」
「……そうですね。はい。そう思います。そう思う事にします!」
納得したらしい。晴れやかな顔になっていた。そんな事は気にせず、高耶は使用人に先導されて、書庫にやってきた。
「別棟なんだね~。立派だ」
「中が楽しみですわっ」
連れて来られたのは、渡り廊下で繋がっていた別棟。やけに立派で大きい気がする。
「ここは、御当主様こそ使う場所だろうとのことで、清掃部隊の方々が特に力を入れて作り替えられた場所です!」
「すげえな、あの人たち。掃除するだけだってバカにしてる奴ら、これ見たら腰抜かすんじゃね?」
「普通に社とか作るからな」
「えっ、あの人達そんなスゴイの? これを作った? 建てた?」
まさか、清掃部隊がこんなことまで出来るとは思わないだろう。
「半数以上は、連盟の建築部門と一緒によく何か作ってますからね」
「建築部門って、変人しかいないとかおっさんが言ってたけど?」
「そうだな。ちょい気難しい……いや、変人だな」
「じゃあ、その変人達の設計じゃね?」
「……」
まさかと思った。高耶は清掃部隊が建てたというのは分かっていたが、設計まで彼らが出来るかと言えば難しい気がするのだ。
そこで、使用人の男が声をかけてくる。
「あの……中もスゴイらしくて……こ、これが使用説明書です!」
「書庫の?」
「はい! 説明書です!」
「書庫の説明書……」
なんだそれと高耶は呆然としながらそれを受け取った。
「え~? 説明書がある書庫ってなに? 最新鋭の何かが入ってるとか?」
「検索機が入っているんでしょうか……」
「いえ! 本の整理までは分からないし出来ないからと、ほぼ以前の並びのまま入れられているはずです!」
「勇一は、中を見たか?」
「い、いいえ……」
「誰か中に入ったのは?」
「……いません……その……父も……当主に見せないと言っておいて、自分たちも実は……」
「一度も見てないと……」
「はい……」
とても申し訳なさそうに勇一は目を逸らした。
「うわ~。あれか。当主とは認められないから高耶に見せないとか言って、意地悪しながら、自分たちも別に見ようとは思ってなかったってこと?」
「……はい……」
「まあまあ、入ってみないと分からないし、入ろう!」
「そうですね」
そうして、少し不安を感じながら書庫の扉を開けた。すると、中から何かが出てきたのだ。
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