19 / 403
第一章 秘伝のお仕事
019 家族に隠し事はナシで
しおりを挟む
2018. 1. 10
**********
夜になっても戻って来ない充雪。それを心配しながらも、表面上は、高耶も家族と共にここでの滞在を楽しんでいた。
「ねぇ、セツじぃは?」
夕食が終わってから、優希は何度もそう言って高耶に尋ねてくる。
「まだ仕事が終わらないみたいだ。戻って来たら教えるから」
「うん……」
気落ちする優希の様子に、高耶は動揺を隠せない。そんな中、父母が一緒に温泉に入ろうと言ってきた。
「高耶くん。ここは混浴だからさぁ。家族みんなで入ろうっ」
「優希ちゃんも、一緒に入りましょう」
「いっしょにおふろ? はいるっ」
部屋にあるのは、それこそ家族四人が入っても余裕の大きさを誇る露天風呂だ。着脱用の部屋も男女で別れているという気遣いもある。折角部屋に付いているのだから、使わないのはもったいない。
「昨日入ったお風呂も良いけど、家族だけっていうのは良いよね」
父に背中を押され、風呂に向かう。タオルはもちろん着けておく。
「すごくいい雰囲気だね。これが部屋専用とはね。高耶君ありがとう」
「儲けましたね」
笑い合いながら湯をかけていれば、風呂の方から優希の声がした。
「おかあさん、ここのおふろおっきいねっ」
「本当ね」
「おにいちゃんっ、おとうさんっ、まだ?」
「今いくよ。女性の方が早いとは……」
「母さんはせっかちだから」
そういえばそうかなと笑う父と一緒に立派な露天風呂へと向かった。
外の気温と湯の温度が絶妙だ。
「気持ちいいね」
「高耶には感謝ね~」
「おにいちゃんありがとう」
「いいって」
こんなに喜んでくれるとは思わなかったと笑って見せる。しかし、何度も思うが、あれは高耶の事情もあったのだ。本当に儲けものだったと思う。
「ねぇ、高耶君。さっき見えたんだけど……それ、その傷って……」
父が言いにくそうに指摘したのは、高耶の背中中央辺りに斜めにある大きな傷だ。薄暗い場所では目立たないが、気になっていたのだろう。
すると、母が驚いて覗き込む。
「どうしたのっ? そんな傷いつ!?」
そう、母も知らないものだ。いつもは、認識できないように術をかけたりする。大きな傷痕だ。見られれば気になるに決まっている。
今回は失念していたのだ。充雪の気配を探ろうと意識がそちらにまで向かなかったのだ。しまったと思った時には遅い。
「あ~……いや、昔ちょっと……」
と言って誤魔化せるとは思えなかったが、口から出たのは、そんなありふれた言い訳。案の定、母が食いついてきた。
「ちょっとって何よっ。昔っていつ!!」
「うっ、ちょっ、母さん落ち着いて。えっと……十歳の時だ……」
「……それって……」
母がはっとする。高耶が言いたくなかったのは、それが父が亡くなった時に起因しているからだ。
動揺する母から察した父が尋ねる。
「もしかして、前の旦那さんの亡くなった?」
「ええ……」
これは仕方ない。母がどこまで話しているか分からないが、これから家族がギクシャクするのはゴメンだ。優希も雰囲気から何かを感じ取ったらしく、不安げな表情を見せている。
「はぁ……母さん、父さん、優希、見ててくれ」
「え?」
母が暗い表情からキョトンとした間抜けにも見える表情に変える。それに吹き出しそうになりながら、高耶は術を発動させる時のように集中する。
すると、構えた指に光る札が現れる。驚く家族達を気にすることなく、それを上空に放つと、湯気が立ち昇る上空に光の膜ができた。それは、オーロラのように美しくたなびく。
「何これっ」
「すご~いっ」
「こんなことが……」
この露天風呂だけで楽しめる光のイリュージョンだ。
「高耶、これ……」
「父さんの本家の秘伝家は、陰陽術が使える家系なんだ。父さんはあまり得意じゃなかったけど、俺にも力が発現した。それがいけなかった……」
「……」
母さんも知らないのだ。父は生前、それを話したりしなかった。本当に苦手だった事もある。こうして、力を見せることも出来ないほど、才能がなかったのだ。
「本家直系より、俺の方が力が強かったんだ。それで色々恨みを買った。そのいざこざで父さんは死んで……俺はこの傷を負った。父さんを助けられなかったのは……俺が悪い」
「高耶……だって、事故だって……」
「ああ。事故だ。けど、俺にとっては事故じゃない。だから、あの時に今ぐらいの力があったら、きっと父さんを助けられた。それは確かだ」
高耶がこれだけの傷を負って助かったのは、力のおかげだ。そう、父がその命を使って癒してくれたから。だから、この傷を痕を消すことなく負ったままにしている。
「母さんに本当の事を話さないのは、それが危険な事に巻き込むってわかるからだ。俺は万能じゃない。これを知っていると、目を付けられる。相手によっては、守れないかもしれない。だから……」
父の死の状況も、話すつもりはない。話せるのはここまでだ。それで納得するかどうかはわからないが、この先も教えるつもりはない。
それがわかったのだろう。母は言葉を探すように、黙ったまま上空のオーロラを見つめる。代わって口を開いたのは父だ。
「高耶君は陰陽師なんだね」
「本質は違います。秘伝家は武術を修める一族です。陰陽術は、それを極めるために手を出したものに過ぎません。だから、本当に陰陽師を名乗る者達からすれば異端です。敵視されることもある」
「そう……難しいね」
「ええ」
静かに、受け入れようとする目だった。
「君にしかそれは背負えないのかな?」
「はぁ……現状では、本家にも嫌われていますしね。でも、味方がいないわけじゃない。実力主義なところがありますから、そこは上手くやっているつもりです」
努めて明るくそう言ってやれば、父は苦笑して痛いところを突いてきた。
「けど、家族にも黙っていなくてはいけなかった力だよね?」
「それは……そう……ですね……」
そこは否定できない。
「でももう僕達は知った。君がすごい事が出来る子だってね。だから、相談してくれていいからね。君が一人で内緒にしながらやってた事も話してよ。ちゃんと協力する。けどもちろん、領域は侵さないよ。君に迷惑になるといけないからね」
「父さん……」
この人はもう知っているのだ。高耶がコソコソと夜まで動き回っていたことも。そして、その理由を今日知った。もう、隠さなくても良いと言ってくれる。
「夜遊びの理由がようやくわかってホッとしたよ。君が悪い子じゃないって分かってるけど、やっぱり心配だったからねぇ」
そんな事を言ったりする。
「すみません……」
これは敵わない。すると、母が復活した。
「そうね……知れてよかったわ。だから、もう隠し事はナシよっ」
「母さん……」
「良いわね。どこか行く時も、何をしに行くのかちゃんと言ってから出かけるのよっ。もうっ、放任主義はやめるわっ」
「……それは面倒な……」
「何か言った」
「……いえ……報・連・相を徹底いたします……」
「よろしい」
この母にも敵わないようだ。
「ねぇねぇ、セツじぃは?」
「……優希……」
子どもは案外、理解能力が高いらしい。嬉々として尋ねる優希に、肩を落としたのは言うまでもない。
**********
夜になっても戻って来ない充雪。それを心配しながらも、表面上は、高耶も家族と共にここでの滞在を楽しんでいた。
「ねぇ、セツじぃは?」
夕食が終わってから、優希は何度もそう言って高耶に尋ねてくる。
「まだ仕事が終わらないみたいだ。戻って来たら教えるから」
「うん……」
気落ちする優希の様子に、高耶は動揺を隠せない。そんな中、父母が一緒に温泉に入ろうと言ってきた。
「高耶くん。ここは混浴だからさぁ。家族みんなで入ろうっ」
「優希ちゃんも、一緒に入りましょう」
「いっしょにおふろ? はいるっ」
部屋にあるのは、それこそ家族四人が入っても余裕の大きさを誇る露天風呂だ。着脱用の部屋も男女で別れているという気遣いもある。折角部屋に付いているのだから、使わないのはもったいない。
「昨日入ったお風呂も良いけど、家族だけっていうのは良いよね」
父に背中を押され、風呂に向かう。タオルはもちろん着けておく。
「すごくいい雰囲気だね。これが部屋専用とはね。高耶君ありがとう」
「儲けましたね」
笑い合いながら湯をかけていれば、風呂の方から優希の声がした。
「おかあさん、ここのおふろおっきいねっ」
「本当ね」
「おにいちゃんっ、おとうさんっ、まだ?」
「今いくよ。女性の方が早いとは……」
「母さんはせっかちだから」
そういえばそうかなと笑う父と一緒に立派な露天風呂へと向かった。
外の気温と湯の温度が絶妙だ。
「気持ちいいね」
「高耶には感謝ね~」
「おにいちゃんありがとう」
「いいって」
こんなに喜んでくれるとは思わなかったと笑って見せる。しかし、何度も思うが、あれは高耶の事情もあったのだ。本当に儲けものだったと思う。
「ねぇ、高耶君。さっき見えたんだけど……それ、その傷って……」
父が言いにくそうに指摘したのは、高耶の背中中央辺りに斜めにある大きな傷だ。薄暗い場所では目立たないが、気になっていたのだろう。
すると、母が驚いて覗き込む。
「どうしたのっ? そんな傷いつ!?」
そう、母も知らないものだ。いつもは、認識できないように術をかけたりする。大きな傷痕だ。見られれば気になるに決まっている。
今回は失念していたのだ。充雪の気配を探ろうと意識がそちらにまで向かなかったのだ。しまったと思った時には遅い。
「あ~……いや、昔ちょっと……」
と言って誤魔化せるとは思えなかったが、口から出たのは、そんなありふれた言い訳。案の定、母が食いついてきた。
「ちょっとって何よっ。昔っていつ!!」
「うっ、ちょっ、母さん落ち着いて。えっと……十歳の時だ……」
「……それって……」
母がはっとする。高耶が言いたくなかったのは、それが父が亡くなった時に起因しているからだ。
動揺する母から察した父が尋ねる。
「もしかして、前の旦那さんの亡くなった?」
「ええ……」
これは仕方ない。母がどこまで話しているか分からないが、これから家族がギクシャクするのはゴメンだ。優希も雰囲気から何かを感じ取ったらしく、不安げな表情を見せている。
「はぁ……母さん、父さん、優希、見ててくれ」
「え?」
母が暗い表情からキョトンとした間抜けにも見える表情に変える。それに吹き出しそうになりながら、高耶は術を発動させる時のように集中する。
すると、構えた指に光る札が現れる。驚く家族達を気にすることなく、それを上空に放つと、湯気が立ち昇る上空に光の膜ができた。それは、オーロラのように美しくたなびく。
「何これっ」
「すご~いっ」
「こんなことが……」
この露天風呂だけで楽しめる光のイリュージョンだ。
「高耶、これ……」
「父さんの本家の秘伝家は、陰陽術が使える家系なんだ。父さんはあまり得意じゃなかったけど、俺にも力が発現した。それがいけなかった……」
「……」
母さんも知らないのだ。父は生前、それを話したりしなかった。本当に苦手だった事もある。こうして、力を見せることも出来ないほど、才能がなかったのだ。
「本家直系より、俺の方が力が強かったんだ。それで色々恨みを買った。そのいざこざで父さんは死んで……俺はこの傷を負った。父さんを助けられなかったのは……俺が悪い」
「高耶……だって、事故だって……」
「ああ。事故だ。けど、俺にとっては事故じゃない。だから、あの時に今ぐらいの力があったら、きっと父さんを助けられた。それは確かだ」
高耶がこれだけの傷を負って助かったのは、力のおかげだ。そう、父がその命を使って癒してくれたから。だから、この傷を痕を消すことなく負ったままにしている。
「母さんに本当の事を話さないのは、それが危険な事に巻き込むってわかるからだ。俺は万能じゃない。これを知っていると、目を付けられる。相手によっては、守れないかもしれない。だから……」
父の死の状況も、話すつもりはない。話せるのはここまでだ。それで納得するかどうかはわからないが、この先も教えるつもりはない。
それがわかったのだろう。母は言葉を探すように、黙ったまま上空のオーロラを見つめる。代わって口を開いたのは父だ。
「高耶君は陰陽師なんだね」
「本質は違います。秘伝家は武術を修める一族です。陰陽術は、それを極めるために手を出したものに過ぎません。だから、本当に陰陽師を名乗る者達からすれば異端です。敵視されることもある」
「そう……難しいね」
「ええ」
静かに、受け入れようとする目だった。
「君にしかそれは背負えないのかな?」
「はぁ……現状では、本家にも嫌われていますしね。でも、味方がいないわけじゃない。実力主義なところがありますから、そこは上手くやっているつもりです」
努めて明るくそう言ってやれば、父は苦笑して痛いところを突いてきた。
「けど、家族にも黙っていなくてはいけなかった力だよね?」
「それは……そう……ですね……」
そこは否定できない。
「でももう僕達は知った。君がすごい事が出来る子だってね。だから、相談してくれていいからね。君が一人で内緒にしながらやってた事も話してよ。ちゃんと協力する。けどもちろん、領域は侵さないよ。君に迷惑になるといけないからね」
「父さん……」
この人はもう知っているのだ。高耶がコソコソと夜まで動き回っていたことも。そして、その理由を今日知った。もう、隠さなくても良いと言ってくれる。
「夜遊びの理由がようやくわかってホッとしたよ。君が悪い子じゃないって分かってるけど、やっぱり心配だったからねぇ」
そんな事を言ったりする。
「すみません……」
これは敵わない。すると、母が復活した。
「そうね……知れてよかったわ。だから、もう隠し事はナシよっ」
「母さん……」
「良いわね。どこか行く時も、何をしに行くのかちゃんと言ってから出かけるのよっ。もうっ、放任主義はやめるわっ」
「……それは面倒な……」
「何か言った」
「……いえ……報・連・相を徹底いたします……」
「よろしい」
この母にも敵わないようだ。
「ねぇねぇ、セツじぃは?」
「……優希……」
子どもは案外、理解能力が高いらしい。嬉々として尋ねる優希に、肩を落としたのは言うまでもない。
95
お気に入りに追加
1,303
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
【完結】嫌われている...母様の命を奪った私を
紫宛
ファンタジー
※素人作品です。ご都合主義。R15は保険です※
3話構成、ネリス視点、父・兄視点、未亡人視点。
2話、おまけを追加します(ᴗ͈ˬᴗ͈⸝⸝)
いつも無言で、私に一切の興味が無いお父様。
いつも無言で、私に一切の興味が無いお兄様。
いつも暴言と暴力で、私を嫌っているお義母様
いつも暴言と暴力で、私の物を奪っていく義妹。
私は、血の繋がった父と兄に嫌われている……そう思っていたのに、違ったの?
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる