189 / 416
第五章 秘伝と天使と悪魔
189 天使です
しおりを挟む
男が干からびていくのをただ呆然と見つめることしか出来ないはずだった。だが、光に包まれるという表現が相応しい光景の後、その男はやつれてはいるが、元の状態で穏やかに眠っていた。
「危なかったな……助かった。瑠璃」
《高耶さんの望みだもの》
瑠璃は真っ白な翼を消すと、服装もヒラヒラとした薄い布を重ねる天使然としたものではなく、近くに見えた服屋のマネキンに着せられていた服に変える。素足だった足下も、パンプスに変わっていた。
そして、ふわりと床に降り立った。
そんな瑠璃に、高耶は目を瞬かせる。
「……よく似合ってるな」
《っ、ありがとう。高耶さんに褒められるの、すごく嬉しい……》
恥ずかしそうに目を少しそらす瑠璃。そんな彼女に、周りの者は警備員も含めて誰もが見惚れていた。
服装を変えても、天使であることには変わりないのだ。瑠璃色の紫を帯びた濃い青の髪は艶やかで、その色とは別に淡く発光しているように見える。染めたとしてもこの色は出ないだろう。あり得ない色なのに、それが当たり前のように受け入れられる不思議。
そして、最もあり得ないのが金の瞳だ。人形のように見えるがそうではない。確かな生きた者としての輝きがあった。
「けど、良いのか? あまり地上に滞在するのは良くないだろう」
《ふふ。高耶さん、気付いてないの? また格が上がってる。だから、高耶さんの近くなら神域に近いから大丈夫》
「ん? そう……なのか」
式神という体裁を取ってはいるが、瑠璃は式神達とは違う誓約を結んでいる。それは、大陸の方の祓魔師の能力の一つ。
『天使召喚』
天使は、格、能力の高い者の請願によって呼び出すことができる。その力を認めた場合は専属の誓約も可能だ。
「なら悪い。アレと同じ物がまだありそうなんだ。探してくれるか? あ、だが、俺の近く……はどの辺までだ?」
《半径で二百くらい。上下も》
「そんなに? そうか……なら頼む」
《任せて。見つけたら祓ってしまっても?》
「ああ」
瑠璃はそのまま優雅に身を翻すと、展示会場の中へ入って行った。
「さてと……店長。すみません、ちょっとご相談が」
「あ、はい!!」
茫然としていた店長が、呼ばれて覚醒すると、一も二もなく駆け寄ってきた。
「咄嗟のこととはいえ、瑠璃を出してしまいましたし、防犯カメラの映像とか、後で弄ることになると思います。この場の方々への口止めも……」
「彼らへの説明は私の方でやらせていただきます! ご当主にお手間は取らせません!」
「そ、そうですか? なら、警備員や従業員さんはお任せします。警察やマスコミについては専用の人員で対応しますので、ご心配なく」
「分かりました!」
救急隊も到着したらしい。連盟の方から手は回っているはずなので、そちらは問題ないだろう。今回のことについては『呪われた物』が影響したということが表には出ないように処理される。
高耶は腰を抜かしたように座り込んでいる瀬良智世の祖父達に近付く。この間、優希は大人しく俊哉の傍にいた。ムクが居るから、何かあっても問題ないとはいえ、空気の読める子だ。
俊哉もだが、そこには同級生の彰彦と伊原久美、瀬良智世の従兄弟らしき同年の青年も固まって床に座り込んでいた。
高耶は瀬良智世の祖父だという古美術商の男性に目を向ける。
「確か、大和さんでしたよね」
「っ、あ、ああ! 覚えてくれていたのか」
「はい。最近は中々、お話する機会も取れませんでしたが」
「そうだなあ。君のファンは増えたからねえ」
手を差し出して背を支えながら立ち上がらせると、近くにあった椅子に腰掛けてもらう。トレードマークとなっている黒い杖も拾い上げ、その手にそっと差し出した。
「先週も来てくださりありがとうございます。イギリスの方に買い付けに行っておられた帰りだったとか」
「はは。まあね。いやあ、高耶くんの演奏を聴いて、一発で疲れが取れたよ。君が店に出ると聞いた日になんとか帰って来られて良かったと、あの日は本気で胸を撫で下ろしたねえ」
トラブルがあって、飛行機の時間がかなり遅れたらしい。そこで、キャンセルが出ていた前の便に変更したという。全ては高耶の演奏を聴くため。
「そうでしたか。あまりご無理はなさらないでくださいね」
「なんの。買い付けに行けなくなっても、あの店には通わせてもらうでな」
「ありがとうございます」
彼は大和いづき。エルタークの客の一人だ。高耶がピアノ演奏をし始めた当初は、フロアのスタッフの仕事もしていた。当時はまだ高校生。お酒が入る前の時間なので客入りも少なめで、その時には、お客と話をすることもあった。その頃からの知り合いだ。
「ところで……高耶くんはもしや……橘家を知っていたりするか?」
「ええ。ご当主の蓮次郎さんにはよくお世話になっています」
「っ、橘家のご当主と! そうか、それであのようなことが……力のある陰陽師は、式神を人化させることが出来ると聞いているんだ。高耶くんは……」
「そうですね……それなりには……」
「それはすごい!!」
キラキラと、少年のような目を向けられ、高耶は苦笑するしかない。
「大和さんは、橘家と契約されているんですか」
「ああ。そういった所と繋がりがなければ危ないことがあるとな……今回のこともだが……」
古美術品というのは、念が込もりやすい。中にはそれこそ呪われた品というのも多く存在する。
意図的ではなく、長い年月をかけて込められた念が、呪いのようなモノに変化してしまうのだ。
それを見つけ出し、時に念を祓い、時に封じるため、古美術商は陰陽師家と契約をする。大和家は橘家と契約しているらしい。
「大和さんのしていたこの指輪とあの男が手にしていた剣からは、橘の術の痕跡が感じられませんでしたが」
「この指輪は、大和家に伝わる指輪だ。それこそ、大和家が古美術商を生業とする頃に手に入れた物でな」
そこで高耶も思い当たる。彼と出会った頃から、この指輪は必ず指にはめられていた。古い物特有の力は感じていたが、それが悪いものだという感じは受けなかった。だから、高耶も気にしていなかったのだ。そういう、代々受け継いでいくアンティーク品などに、あって然るべき力でしかなかったのだから。
「なるほど……たまたまあの剣と今回出会って、共鳴したということでしょうか……あの剣は?」
「あれは、この場に出す物ではなく、たまたまここに私が居るからと、手入れが終わったあれをここに届けてもらったのです。箱に入れたままあの裏に置いていたのですが……突然、あの男が突っ込んできて……」
指を差された先。そこに剣を置いていたのだろう場所は、確かに突っ込んで来たという言葉が見えるほど、めちゃくちゃになっていた。
「そうですか……橘家には、こちらから連絡させていただきますが、よろしいですか?」
「はい。もちろん。お願いします!」
高耶はいづきから少し離れると、当主である蓮次郎に連絡した。そして、すぐに行くという言葉で、速攻切られた。
「……」
「どうしました?」
突然切られたという様子が見えたのだろう。いづきが心配そうに声をかけてきた。
「あ、いえ。すぐに行くと言われました。当主が来ますので、大丈夫かと」
「た、橘のご当主が……っ、私も一度しか会ったことがないのですが……」
「お気になさらず。今回のような場合、当主抜きでの対応の方が、後々問題になったりしますので」
「はあ……なるほど」
そこで、救急隊がこちらに来た。
「そちらの方々にお怪我はありませんか?」
「大丈夫です。驚いて座り込んでいただけですので」
いづきが答えると、救急隊は頷いた。
「わかりました。あ、お疲れ様です。秘伝のご当主。確認をさせていただきたいのですが」
「ああ。あれは悪魔系の呪いだったようです。骨も残らないやつですね。天使の力で祓いましたので、呪いは残っていないと思いますが、身体的な変化は確認してください」
「承知しました。では、失礼いたします」
「お願いします」
救急隊はこれでと、去って行った。
残ったのは、警備員二人。店長が救急隊を見送っている間の監視だろう。特に何もせず、留まっている。
そこに、瑠璃が戻ってきた。
《高耶さん。一つ、封じがかけてあるですが、解いて対応しても?》
「封じか……蓮次郎さんが来るまで待とう。後はどうだった?」
《同質のものが二つ。それは祓っておきました》
「助かる」
悪魔系の呪いを陰陽師達が祓おうとすれば、とても手間がかかる。術の質が違うためだ。それを、高耶は瑠璃が居ることによって苦もなく可能としていた。
そこで、今まで大人しくこちらの様子を窺うだけだった俊哉が口を開いた。
「なあ、高耶。そのお姉さん、天使?」
「天使だな」
《はい》
穏やかに微笑まれ、俊哉達は見惚れる。
「……マジで天使……っ、いやいや。天使とかもう訳わからんから! どうなってんの!?」
「それは、私も聞きたいねえ」
「……蓮次郎さん……」
そこに、蓮次郎がやって来たのだ。
***********
読んでくださりありがとうございます◎
「危なかったな……助かった。瑠璃」
《高耶さんの望みだもの》
瑠璃は真っ白な翼を消すと、服装もヒラヒラとした薄い布を重ねる天使然としたものではなく、近くに見えた服屋のマネキンに着せられていた服に変える。素足だった足下も、パンプスに変わっていた。
そして、ふわりと床に降り立った。
そんな瑠璃に、高耶は目を瞬かせる。
「……よく似合ってるな」
《っ、ありがとう。高耶さんに褒められるの、すごく嬉しい……》
恥ずかしそうに目を少しそらす瑠璃。そんな彼女に、周りの者は警備員も含めて誰もが見惚れていた。
服装を変えても、天使であることには変わりないのだ。瑠璃色の紫を帯びた濃い青の髪は艶やかで、その色とは別に淡く発光しているように見える。染めたとしてもこの色は出ないだろう。あり得ない色なのに、それが当たり前のように受け入れられる不思議。
そして、最もあり得ないのが金の瞳だ。人形のように見えるがそうではない。確かな生きた者としての輝きがあった。
「けど、良いのか? あまり地上に滞在するのは良くないだろう」
《ふふ。高耶さん、気付いてないの? また格が上がってる。だから、高耶さんの近くなら神域に近いから大丈夫》
「ん? そう……なのか」
式神という体裁を取ってはいるが、瑠璃は式神達とは違う誓約を結んでいる。それは、大陸の方の祓魔師の能力の一つ。
『天使召喚』
天使は、格、能力の高い者の請願によって呼び出すことができる。その力を認めた場合は専属の誓約も可能だ。
「なら悪い。アレと同じ物がまだありそうなんだ。探してくれるか? あ、だが、俺の近く……はどの辺までだ?」
《半径で二百くらい。上下も》
「そんなに? そうか……なら頼む」
《任せて。見つけたら祓ってしまっても?》
「ああ」
瑠璃はそのまま優雅に身を翻すと、展示会場の中へ入って行った。
「さてと……店長。すみません、ちょっとご相談が」
「あ、はい!!」
茫然としていた店長が、呼ばれて覚醒すると、一も二もなく駆け寄ってきた。
「咄嗟のこととはいえ、瑠璃を出してしまいましたし、防犯カメラの映像とか、後で弄ることになると思います。この場の方々への口止めも……」
「彼らへの説明は私の方でやらせていただきます! ご当主にお手間は取らせません!」
「そ、そうですか? なら、警備員や従業員さんはお任せします。警察やマスコミについては専用の人員で対応しますので、ご心配なく」
「分かりました!」
救急隊も到着したらしい。連盟の方から手は回っているはずなので、そちらは問題ないだろう。今回のことについては『呪われた物』が影響したということが表には出ないように処理される。
高耶は腰を抜かしたように座り込んでいる瀬良智世の祖父達に近付く。この間、優希は大人しく俊哉の傍にいた。ムクが居るから、何かあっても問題ないとはいえ、空気の読める子だ。
俊哉もだが、そこには同級生の彰彦と伊原久美、瀬良智世の従兄弟らしき同年の青年も固まって床に座り込んでいた。
高耶は瀬良智世の祖父だという古美術商の男性に目を向ける。
「確か、大和さんでしたよね」
「っ、あ、ああ! 覚えてくれていたのか」
「はい。最近は中々、お話する機会も取れませんでしたが」
「そうだなあ。君のファンは増えたからねえ」
手を差し出して背を支えながら立ち上がらせると、近くにあった椅子に腰掛けてもらう。トレードマークとなっている黒い杖も拾い上げ、その手にそっと差し出した。
「先週も来てくださりありがとうございます。イギリスの方に買い付けに行っておられた帰りだったとか」
「はは。まあね。いやあ、高耶くんの演奏を聴いて、一発で疲れが取れたよ。君が店に出ると聞いた日になんとか帰って来られて良かったと、あの日は本気で胸を撫で下ろしたねえ」
トラブルがあって、飛行機の時間がかなり遅れたらしい。そこで、キャンセルが出ていた前の便に変更したという。全ては高耶の演奏を聴くため。
「そうでしたか。あまりご無理はなさらないでくださいね」
「なんの。買い付けに行けなくなっても、あの店には通わせてもらうでな」
「ありがとうございます」
彼は大和いづき。エルタークの客の一人だ。高耶がピアノ演奏をし始めた当初は、フロアのスタッフの仕事もしていた。当時はまだ高校生。お酒が入る前の時間なので客入りも少なめで、その時には、お客と話をすることもあった。その頃からの知り合いだ。
「ところで……高耶くんはもしや……橘家を知っていたりするか?」
「ええ。ご当主の蓮次郎さんにはよくお世話になっています」
「っ、橘家のご当主と! そうか、それであのようなことが……力のある陰陽師は、式神を人化させることが出来ると聞いているんだ。高耶くんは……」
「そうですね……それなりには……」
「それはすごい!!」
キラキラと、少年のような目を向けられ、高耶は苦笑するしかない。
「大和さんは、橘家と契約されているんですか」
「ああ。そういった所と繋がりがなければ危ないことがあるとな……今回のこともだが……」
古美術品というのは、念が込もりやすい。中にはそれこそ呪われた品というのも多く存在する。
意図的ではなく、長い年月をかけて込められた念が、呪いのようなモノに変化してしまうのだ。
それを見つけ出し、時に念を祓い、時に封じるため、古美術商は陰陽師家と契約をする。大和家は橘家と契約しているらしい。
「大和さんのしていたこの指輪とあの男が手にしていた剣からは、橘の術の痕跡が感じられませんでしたが」
「この指輪は、大和家に伝わる指輪だ。それこそ、大和家が古美術商を生業とする頃に手に入れた物でな」
そこで高耶も思い当たる。彼と出会った頃から、この指輪は必ず指にはめられていた。古い物特有の力は感じていたが、それが悪いものだという感じは受けなかった。だから、高耶も気にしていなかったのだ。そういう、代々受け継いでいくアンティーク品などに、あって然るべき力でしかなかったのだから。
「なるほど……たまたまあの剣と今回出会って、共鳴したということでしょうか……あの剣は?」
「あれは、この場に出す物ではなく、たまたまここに私が居るからと、手入れが終わったあれをここに届けてもらったのです。箱に入れたままあの裏に置いていたのですが……突然、あの男が突っ込んできて……」
指を差された先。そこに剣を置いていたのだろう場所は、確かに突っ込んで来たという言葉が見えるほど、めちゃくちゃになっていた。
「そうですか……橘家には、こちらから連絡させていただきますが、よろしいですか?」
「はい。もちろん。お願いします!」
高耶はいづきから少し離れると、当主である蓮次郎に連絡した。そして、すぐに行くという言葉で、速攻切られた。
「……」
「どうしました?」
突然切られたという様子が見えたのだろう。いづきが心配そうに声をかけてきた。
「あ、いえ。すぐに行くと言われました。当主が来ますので、大丈夫かと」
「た、橘のご当主が……っ、私も一度しか会ったことがないのですが……」
「お気になさらず。今回のような場合、当主抜きでの対応の方が、後々問題になったりしますので」
「はあ……なるほど」
そこで、救急隊がこちらに来た。
「そちらの方々にお怪我はありませんか?」
「大丈夫です。驚いて座り込んでいただけですので」
いづきが答えると、救急隊は頷いた。
「わかりました。あ、お疲れ様です。秘伝のご当主。確認をさせていただきたいのですが」
「ああ。あれは悪魔系の呪いだったようです。骨も残らないやつですね。天使の力で祓いましたので、呪いは残っていないと思いますが、身体的な変化は確認してください」
「承知しました。では、失礼いたします」
「お願いします」
救急隊はこれでと、去って行った。
残ったのは、警備員二人。店長が救急隊を見送っている間の監視だろう。特に何もせず、留まっている。
そこに、瑠璃が戻ってきた。
《高耶さん。一つ、封じがかけてあるですが、解いて対応しても?》
「封じか……蓮次郎さんが来るまで待とう。後はどうだった?」
《同質のものが二つ。それは祓っておきました》
「助かる」
悪魔系の呪いを陰陽師達が祓おうとすれば、とても手間がかかる。術の質が違うためだ。それを、高耶は瑠璃が居ることによって苦もなく可能としていた。
そこで、今まで大人しくこちらの様子を窺うだけだった俊哉が口を開いた。
「なあ、高耶。そのお姉さん、天使?」
「天使だな」
《はい》
穏やかに微笑まれ、俊哉達は見惚れる。
「……マジで天使……っ、いやいや。天使とかもう訳わからんから! どうなってんの!?」
「それは、私も聞きたいねえ」
「……蓮次郎さん……」
そこに、蓮次郎がやって来たのだ。
***********
読んでくださりありがとうございます◎
162
お気に入りに追加
1,454
あなたにおすすめの小説

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。

転生したので好きに生きよう!
ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。
不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。
奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。
※見切り発車感が凄い。
※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。

王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。

水しか操れない無能と言われて虐げられてきた令嬢に転生していたようです。ところで皆さん。人体の殆どが水分から出来ているって知ってました?
ラララキヲ
ファンタジー
わたくしは出来損ない。
誰もが5属性の魔力を持って生まれてくるこの世界で、水の魔力だけしか持っていなかった欠陥品。
それでも、そんなわたくしでも侯爵家の血と伯爵家の血を引いている『血だけは価値のある女』。
水の魔力しかないわたくしは皆から無能と呼ばれた。平民さえもわたくしの事を馬鹿にする。
そんなわたくしでも期待されている事がある。
それは『子を生むこと』。
血は良いのだから次はまともな者が生まれてくるだろう、と期待されている。わたくしにはそれしか価値がないから……
政略結婚で決められた婚約者。
そんな婚約者と親しくする御令嬢。二人が愛し合っているのならわたくしはむしろ邪魔だと思い、わたくしは父に相談した。
婚約者の為にもわたくしが身を引くべきではないかと……
しかし……──
そんなわたくしはある日突然……本当に突然、前世の記憶を思い出した。
前世の記憶、前世の知識……
わたくしの頭は霧が晴れたかのように世界が突然広がった……
水魔法しか使えない出来損ない……
でも水は使える……
水……水分……液体…………
あら? なんだかなんでもできる気がするわ……?
そしてわたくしは、前世の雑な知識でわたくしを虐げた人たちに仕返しを始める……──
【※女性蔑視な発言が多々出てきますので嫌な方は注意して下さい】
【※知識の無い者がフワッとした知識で書いてますので『これは違う!』が許せない人は読まない方が良いです】
【※ファンタジーに現実を引き合いに出してあれこれ考えてしまう人にも合わないと思います】
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるよ!
◇なろうにも上げてます。

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

【完結】聖女ディアの処刑
大盛★無料
ファンタジー
平民のディアは、聖女の力を持っていた。
枯れた草木を蘇らせ、結界を張って魔獣を防ぎ、人々の病や傷を癒し、教会で朝から晩まで働いていた。
「怪我をしても、鍛錬しなくても、きちんと作物を育てなくても大丈夫。あの平民の聖女がなんとかしてくれる」
聖女に助けてもらうのが当たり前になり、みんな感謝を忘れていく。「ありがとう」の一言さえもらえないのに、無垢で心優しいディアは奇跡を起こし続ける。
そんななか、イルミテラという公爵令嬢に、聖女の印が現れた。
ディアは偽物と糾弾され、国民の前で処刑されることになるのだが――
※ざまあちょっぴり!←ちょっぴりじゃなくなってきました(;´・ω・)
※サクッとかる~くお楽しみくださいませ!(*´ω`*)←ちょっと重くなってきました(;´・ω・)
★追記
※残酷なシーンがちょっぴりありますが、週刊少年ジャンプレベルなので特に年齢制限は設けておりません。
※乳児が地面に落っこちる、運河の氾濫など災害の描写が数行あります。ご留意くださいませ。
※ちょこちょこ書き直しています。セリフをカッコ良くしたり、状況を補足したりする程度なので、本筋には大きく影響なくお楽しみ頂けると思います。
【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!
宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。
そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。
慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。
貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。
しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。
〰️ 〰️ 〰️
中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。
完結しました。いつもありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる