179 / 416
第四章 秘伝と導く音色
179 会議です
しおりを挟む
明けて次の日の昼近く。
夜に駆け回っていた者達も目を覚ます頃、会議が開かれた。
高耶が家から出られないことを考慮し、今朝には手の空いた清掃部隊の面々で、テラスに横付けして庭に大きなテントを張っていて驚いた。
その中に長いテーブルと椅子が並べられている。
高耶はテラスに立っていようと思ったのだが、椅子をわざわざ持ってきて勧めてくれた。その椅子は、この家には似合わないもの。というか、絶対にここにはなかったはずの、細工が際立つ椅子だ。座面は黒の革張りだった。
「さあさあ、ご当主! お座りください!」
「あ、ああ……いや、この椅子って……」
「お気になさらず! 僭越ながら、ご当主に相応しい椅子をお造りいたしました次第です! 是非! お使いください!」
「……ありがとうございます……」
いつ作ったんだと聞きたいが、聞きたくない。夜中にコソコソとやっていた気がするのだ。
座ってみると、ものすごいフィット感というか、座り心地は最高だった。椅子にも合う合わないがあるんだと感心する。
「すごく良い椅子ですね……」
「はっ! こ、光栄です!」
なんだか感動された。
そして、なぜか高耶の斜め後ろに彼は控えた。この様子に、反対側に代表として座った焔泉が呆れたように指摘する。
「いつから清掃部隊は高坊の後ろについたん?」
「後ろだなどと畏れ多い! 我々は下についたのです!」
「……」
高耶が何をと表情を引きつらせて振り返る。
「先日、秘伝のご本家にお邪魔いたしました折、ご当主個人の下につくと宣言して参りました! あ、ご当主、ご本家の方の片付けに、勝手ながら参加させていただいております! 瓦礫となりました建物も一掃し、お社の辺りは整えました。人もついでに……ご許可いただければ、ご当主にお似合いになる城を建てさせていただきますぞ!」
「……城……というか、人? 片付けた?」
聞き間違いかと思ったが、元気に肯定された。
「はい! ご当主の偉大さを分からぬ分からずやの情報はしっかりきっちり集めまして、連盟地下へ放り込む準備も整っております! こちらに裁可の書類もお持ちしておりますので、安倍様お願いいたします!」
「ええやろ」
「んん?」
焔泉へ別の清掃部隊の一人が書類を差し出す。それに焔泉はサラサラとサインして返した。
「さっさと放り込むよろし」
「はっ!」
「……」
書類を持って一人消えて行った。
「これで清掃が完了いたします! では城については後ほど」
一歩下がって控えの態勢に戻った。後でもなにもない。そう言いたいが、この場はもう切り替わっているようだ。
「それぞれ報告を頼むえ」
焔泉がそう切り出してしまったのだから、気になるが仕方がない。
先ず手を上げたのは橘蓮次郎だ。
「霊穴の封じ込めは完了です。ですが、あれを塞ぐ儀式となると、何日かかるか分かりません。このまま儀式を始めるのは現実的ではないでしょう。ですが、仮に土地神の選定が上手くいけば、神の力をお借りして儀式に臨むことで確実性が上がるのは確かです」
元々、霊穴を塞ぐための儀式は、その地の土地神に力を借りて行う。本来、霊穴とは人の力でどうこうできるものではないのだ。
「ほんなら、伊調、神は見つかったかや?」
「今のところ、恐らくはという段階です。確証はありません。かなり弱っておられるようです」
「回復はできそうなのか?」
達喜の言葉に、神楽部隊代表の伊調は頷いた。
「本来ならば正しき神楽で土地を調整することで、それなりの回復は見込めましょう。ですが……今の雑音が入っている状態では難しいと申し上げます」
「雑音とな?」
何のことかと、集まる視線に、伊調は苦々しく顔をしかめた。
「鬼です。この土地に力がかなり浸透してしまっているようで……霊穴に惹き寄せられた怨霊達が長く止まっているのもそのせいです」
「鬼と断定するか……根拠はなんや?」
今の時代に、鬼と相対した者は高耶以外にいない。本当に鬼かと疑うのもわかる。
これに伊調は目を鋭く細めてから説明した。
「秘伝のご当主がお見せくださった楽譜に答えがありました」
「……そこからは私が」
高耶は伊調に目配せし、代わってもらう。
「ここ数日の調べで、奥に半ば封じられているのは、鬼だけではないと確信しました。土地神にもなれた術者の魂が家守りと共にあったようです。この家の前……ここには麻谷家がありました。古い術者の分家です。記録はここに」
テーブルの上にまとめてあった古い文献の一つを見せる。そこにどこからともなく常盤が人化して現れ、高耶から受け取って焔泉の前に置いた。どうやって持っていこうかと思っていたのだ。助かった。
常盤は、静かに戻ってきて高耶の隣に控えた。右には常盤。左後ろに清掃部隊の代表。どこのボスだと言われてもおかしくない。
「……これは……よく見つけたもんや」
「お預けいたします」
「助かるわ」
どこから出てきたかは後で伝えることにする。因みに、出どころは雛柏教授の家だ。
芦屋家の分家が麻谷家。その末裔が住んでいた。この記録は安倍家が押さえておくべきものだろう。
「この麻谷家の最期の当主は、死して後に家守りと半ば同化することで神に至ろうとしたようです。この場が鬼の封印場所であったこと。土地神が弱っていたことなど、様々な要因が重なり、半端な形で奇跡的に成功していたのでしょう……ただし、そこにこの家が建ち、封印状態になりました」
全てが複雑に絡み合い、今の状態になった。
「恐らく……この家を建てたのは術者に関係ある方であったのだと思います。設計図を確認しましたが、意図的に封じた形ではないかと」
そう告げて出した古い設計図の写真。それをまた常盤が受け取り焔泉に届ける。
「……なるほどな……確かにこれは意図的やな」
「これが麻谷家の意思によるものなのか、第三者のものなのかは分かりませんが」
「そこはまあ、追々やな」
この場が落ち着いてから調べることになるだろう。
「土地神に匹敵する力を持ったものが、霊穴の影響を受けて鬼と融合していると私は見ています。それで話は戻りますが、恐らく力を届ける音をあの場から出し続けていたのでしょう。それを、運良くというか、運悪くここの音楽家が拾い、外に響かせる方法を取ったのです」
「神楽部隊と同じ力を持っとったんやね」
「無意識にでしょう。聞こえてくる祝詞のようなものですが……外に伝えよという意思が混じっています」
「なっ!」
「っ、はっ、なるほどなあ」
「っ!」
それは立派な術だ。何となく聞いていた達喜や源龍達はヒヤリとした。知らず術にかかる恐ろしさは、術者ならばわかる。
「ですから、彼が残した楽譜には、奥に封印されたものと神の音が混ざっていたのです」
「ほんなら、雑音ゆうのは…….」
これに続けたのは伊調。
「はい。この地も、混ざった状態になってしまっているのです」
「……聴き分けられたんか?」
「神が見つかれば確実に。ですが、状態が不安定なのです。どこかこちらに引かれているようでもあります。このまま神楽を奉納しても、正しく作用するかは未知数です」
ともすれば、その雑音が混じり、力が上手く伝わらず無駄に力を消費するだけになる可能性の方が高いのだ。
土地神と鬼と霊穴の三つ巴。どうするかと一同は考え込む。
そこでふと蓮次郎が顔を上げた。
「なら、先に鬼退治しましょう。高耶君なら出来る気がするんだ。大丈夫。我々もいるんだからね」
「……」
名案でしょと笑って高耶へ目を向けたのだ。
************
読んでくださりありがとうございます◎
夜に駆け回っていた者達も目を覚ます頃、会議が開かれた。
高耶が家から出られないことを考慮し、今朝には手の空いた清掃部隊の面々で、テラスに横付けして庭に大きなテントを張っていて驚いた。
その中に長いテーブルと椅子が並べられている。
高耶はテラスに立っていようと思ったのだが、椅子をわざわざ持ってきて勧めてくれた。その椅子は、この家には似合わないもの。というか、絶対にここにはなかったはずの、細工が際立つ椅子だ。座面は黒の革張りだった。
「さあさあ、ご当主! お座りください!」
「あ、ああ……いや、この椅子って……」
「お気になさらず! 僭越ながら、ご当主に相応しい椅子をお造りいたしました次第です! 是非! お使いください!」
「……ありがとうございます……」
いつ作ったんだと聞きたいが、聞きたくない。夜中にコソコソとやっていた気がするのだ。
座ってみると、ものすごいフィット感というか、座り心地は最高だった。椅子にも合う合わないがあるんだと感心する。
「すごく良い椅子ですね……」
「はっ! こ、光栄です!」
なんだか感動された。
そして、なぜか高耶の斜め後ろに彼は控えた。この様子に、反対側に代表として座った焔泉が呆れたように指摘する。
「いつから清掃部隊は高坊の後ろについたん?」
「後ろだなどと畏れ多い! 我々は下についたのです!」
「……」
高耶が何をと表情を引きつらせて振り返る。
「先日、秘伝のご本家にお邪魔いたしました折、ご当主個人の下につくと宣言して参りました! あ、ご当主、ご本家の方の片付けに、勝手ながら参加させていただいております! 瓦礫となりました建物も一掃し、お社の辺りは整えました。人もついでに……ご許可いただければ、ご当主にお似合いになる城を建てさせていただきますぞ!」
「……城……というか、人? 片付けた?」
聞き間違いかと思ったが、元気に肯定された。
「はい! ご当主の偉大さを分からぬ分からずやの情報はしっかりきっちり集めまして、連盟地下へ放り込む準備も整っております! こちらに裁可の書類もお持ちしておりますので、安倍様お願いいたします!」
「ええやろ」
「んん?」
焔泉へ別の清掃部隊の一人が書類を差し出す。それに焔泉はサラサラとサインして返した。
「さっさと放り込むよろし」
「はっ!」
「……」
書類を持って一人消えて行った。
「これで清掃が完了いたします! では城については後ほど」
一歩下がって控えの態勢に戻った。後でもなにもない。そう言いたいが、この場はもう切り替わっているようだ。
「それぞれ報告を頼むえ」
焔泉がそう切り出してしまったのだから、気になるが仕方がない。
先ず手を上げたのは橘蓮次郎だ。
「霊穴の封じ込めは完了です。ですが、あれを塞ぐ儀式となると、何日かかるか分かりません。このまま儀式を始めるのは現実的ではないでしょう。ですが、仮に土地神の選定が上手くいけば、神の力をお借りして儀式に臨むことで確実性が上がるのは確かです」
元々、霊穴を塞ぐための儀式は、その地の土地神に力を借りて行う。本来、霊穴とは人の力でどうこうできるものではないのだ。
「ほんなら、伊調、神は見つかったかや?」
「今のところ、恐らくはという段階です。確証はありません。かなり弱っておられるようです」
「回復はできそうなのか?」
達喜の言葉に、神楽部隊代表の伊調は頷いた。
「本来ならば正しき神楽で土地を調整することで、それなりの回復は見込めましょう。ですが……今の雑音が入っている状態では難しいと申し上げます」
「雑音とな?」
何のことかと、集まる視線に、伊調は苦々しく顔をしかめた。
「鬼です。この土地に力がかなり浸透してしまっているようで……霊穴に惹き寄せられた怨霊達が長く止まっているのもそのせいです」
「鬼と断定するか……根拠はなんや?」
今の時代に、鬼と相対した者は高耶以外にいない。本当に鬼かと疑うのもわかる。
これに伊調は目を鋭く細めてから説明した。
「秘伝のご当主がお見せくださった楽譜に答えがありました」
「……そこからは私が」
高耶は伊調に目配せし、代わってもらう。
「ここ数日の調べで、奥に半ば封じられているのは、鬼だけではないと確信しました。土地神にもなれた術者の魂が家守りと共にあったようです。この家の前……ここには麻谷家がありました。古い術者の分家です。記録はここに」
テーブルの上にまとめてあった古い文献の一つを見せる。そこにどこからともなく常盤が人化して現れ、高耶から受け取って焔泉の前に置いた。どうやって持っていこうかと思っていたのだ。助かった。
常盤は、静かに戻ってきて高耶の隣に控えた。右には常盤。左後ろに清掃部隊の代表。どこのボスだと言われてもおかしくない。
「……これは……よく見つけたもんや」
「お預けいたします」
「助かるわ」
どこから出てきたかは後で伝えることにする。因みに、出どころは雛柏教授の家だ。
芦屋家の分家が麻谷家。その末裔が住んでいた。この記録は安倍家が押さえておくべきものだろう。
「この麻谷家の最期の当主は、死して後に家守りと半ば同化することで神に至ろうとしたようです。この場が鬼の封印場所であったこと。土地神が弱っていたことなど、様々な要因が重なり、半端な形で奇跡的に成功していたのでしょう……ただし、そこにこの家が建ち、封印状態になりました」
全てが複雑に絡み合い、今の状態になった。
「恐らく……この家を建てたのは術者に関係ある方であったのだと思います。設計図を確認しましたが、意図的に封じた形ではないかと」
そう告げて出した古い設計図の写真。それをまた常盤が受け取り焔泉に届ける。
「……なるほどな……確かにこれは意図的やな」
「これが麻谷家の意思によるものなのか、第三者のものなのかは分かりませんが」
「そこはまあ、追々やな」
この場が落ち着いてから調べることになるだろう。
「土地神に匹敵する力を持ったものが、霊穴の影響を受けて鬼と融合していると私は見ています。それで話は戻りますが、恐らく力を届ける音をあの場から出し続けていたのでしょう。それを、運良くというか、運悪くここの音楽家が拾い、外に響かせる方法を取ったのです」
「神楽部隊と同じ力を持っとったんやね」
「無意識にでしょう。聞こえてくる祝詞のようなものですが……外に伝えよという意思が混じっています」
「なっ!」
「っ、はっ、なるほどなあ」
「っ!」
それは立派な術だ。何となく聞いていた達喜や源龍達はヒヤリとした。知らず術にかかる恐ろしさは、術者ならばわかる。
「ですから、彼が残した楽譜には、奥に封印されたものと神の音が混ざっていたのです」
「ほんなら、雑音ゆうのは…….」
これに続けたのは伊調。
「はい。この地も、混ざった状態になってしまっているのです」
「……聴き分けられたんか?」
「神が見つかれば確実に。ですが、状態が不安定なのです。どこかこちらに引かれているようでもあります。このまま神楽を奉納しても、正しく作用するかは未知数です」
ともすれば、その雑音が混じり、力が上手く伝わらず無駄に力を消費するだけになる可能性の方が高いのだ。
土地神と鬼と霊穴の三つ巴。どうするかと一同は考え込む。
そこでふと蓮次郎が顔を上げた。
「なら、先に鬼退治しましょう。高耶君なら出来る気がするんだ。大丈夫。我々もいるんだからね」
「……」
名案でしょと笑って高耶へ目を向けたのだ。
************
読んでくださりありがとうございます◎
158
お気に入りに追加
1,453
あなたにおすすめの小説
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。

転生したので好きに生きよう!
ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。
不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。
奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。
※見切り発車感が凄い。
※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。

王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

水しか操れない無能と言われて虐げられてきた令嬢に転生していたようです。ところで皆さん。人体の殆どが水分から出来ているって知ってました?
ラララキヲ
ファンタジー
わたくしは出来損ない。
誰もが5属性の魔力を持って生まれてくるこの世界で、水の魔力だけしか持っていなかった欠陥品。
それでも、そんなわたくしでも侯爵家の血と伯爵家の血を引いている『血だけは価値のある女』。
水の魔力しかないわたくしは皆から無能と呼ばれた。平民さえもわたくしの事を馬鹿にする。
そんなわたくしでも期待されている事がある。
それは『子を生むこと』。
血は良いのだから次はまともな者が生まれてくるだろう、と期待されている。わたくしにはそれしか価値がないから……
政略結婚で決められた婚約者。
そんな婚約者と親しくする御令嬢。二人が愛し合っているのならわたくしはむしろ邪魔だと思い、わたくしは父に相談した。
婚約者の為にもわたくしが身を引くべきではないかと……
しかし……──
そんなわたくしはある日突然……本当に突然、前世の記憶を思い出した。
前世の記憶、前世の知識……
わたくしの頭は霧が晴れたかのように世界が突然広がった……
水魔法しか使えない出来損ない……
でも水は使える……
水……水分……液体…………
あら? なんだかなんでもできる気がするわ……?
そしてわたくしは、前世の雑な知識でわたくしを虐げた人たちに仕返しを始める……──
【※女性蔑視な発言が多々出てきますので嫌な方は注意して下さい】
【※知識の無い者がフワッとした知識で書いてますので『これは違う!』が許せない人は読まない方が良いです】
【※ファンタジーに現実を引き合いに出してあれこれ考えてしまう人にも合わないと思います】
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるよ!
◇なろうにも上げてます。

称号は神を土下座させた男。
春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」
「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」
「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」
これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。
主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。
※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。
※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。
※無断転載は厳に禁じます

【完結】聖女ディアの処刑
大盛★無料
ファンタジー
平民のディアは、聖女の力を持っていた。
枯れた草木を蘇らせ、結界を張って魔獣を防ぎ、人々の病や傷を癒し、教会で朝から晩まで働いていた。
「怪我をしても、鍛錬しなくても、きちんと作物を育てなくても大丈夫。あの平民の聖女がなんとかしてくれる」
聖女に助けてもらうのが当たり前になり、みんな感謝を忘れていく。「ありがとう」の一言さえもらえないのに、無垢で心優しいディアは奇跡を起こし続ける。
そんななか、イルミテラという公爵令嬢に、聖女の印が現れた。
ディアは偽物と糾弾され、国民の前で処刑されることになるのだが――
※ざまあちょっぴり!←ちょっぴりじゃなくなってきました(;´・ω・)
※サクッとかる~くお楽しみくださいませ!(*´ω`*)←ちょっと重くなってきました(;´・ω・)
★追記
※残酷なシーンがちょっぴりありますが、週刊少年ジャンプレベルなので特に年齢制限は設けておりません。
※乳児が地面に落っこちる、運河の氾濫など災害の描写が数行あります。ご留意くださいませ。
※ちょこちょこ書き直しています。セリフをカッコ良くしたり、状況を補足したりする程度なので、本筋には大きく影響なくお楽しみ頂けると思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる