169 / 416
第四章 秘伝と導く音色
169 まずいのは同意します
しおりを挟む
迅が居るのはまあ予想していた。だが、電話をくれた達喜が居ることと、焔泉が居るとはまず考えていなかった。
「なんで……」
どうしてここにと尋ねる間に、達喜も焔泉も扉を潜り、こちら側へ出てくる。そんな二人に、エリーゼがスリッパまで用意していた。
「ほぉ、ようできた式や。ん? 屋敷精霊か?」
「マジ? 俺、屋敷憑き初めて見るわ。ってか、主人が居るのか?」
屋敷精霊、屋敷憑きと呼ばれるのは、家守りの最高位。こうして人と変わらない様子で姿を見せることが可能で、大きな屋敷のメイドや女中として働く。
主人以外の記憶にはあまり残らないという不思議ちゃんだ。
焔泉達が注目する中、エリーゼは最後に出てきた迅にもスリッパを用意して、美しく一礼していた。静かに控える様子は、先ほどとは全く違う。
「本当に高耶くんって凄いよね……家守りを仮契約で屋敷精霊にまでしてしまうんだから……」
「「仮契約!?」」
「え、ええ……」
達喜と焔泉に詰め寄られ、高耶は仰反る。
「奥に居るものに負けてもらっては困るので、仮で契約したんです。それで、力を分けられるので……」
「……分からんでもないが……普通、うちの者でも無理やで?」
「安倍家でも無理とか……お前はどんだけやらかしてんだよ」
「すいません……」
高耶の基準はいつだって自分だ。出来るか出来ないか。それだけ。なので、こういうことも多々起こる。
焔泉は気を取り直し、いつもの扇で口元を隠すと、コロコロと笑う。
「ええよ、ええよ。高坊はそれで問題あらへん。そんで……ちょい見してもらおか」
「だな。高耶が応援を呼ぶほどだ。相当厄介なことだろうしな」
普段通りの呑気な様子から一変、二人は真剣な表情で奥へ向かった。だが、一番奥までは行かない。結界が張られているとはいえ、感じるのだ。
「……これはあかんな」
「これが鬼か……ヤバイな」
戻ってきた二人は、ソファに深く身を沈めた。顔色が悪い。力を持っているからこそ、アレの危険度がよく分かる。
《どうぞ。熱い緑茶にいたしました。御茶菓子をご用意できず申し訳ございません》
「ああ、ええよ。すまんのぉ」
「おう。助かる」
軽く当てられた感じのある二人へ、エリーゼは熱めのお茶を出した。というか、高耶も知らないうちにエリーゼはお茶を用意していた。別人かと思える動きだ。
「……エリーゼ……いや、あっちの棚に茶菓子を出すから」
《っ、はい》
どうですかというように得意げに向けられた目を見て、エリーゼが完璧なメイドを演じようとしているのがわかった。
なので、野暮なことは言いっこなしだ。戸棚を繋いで茶菓子を用意する。今日の和菓子は葛餅だった。
《こちらをどうぞお召し上がりください》
「美味しそうやね」
「ほっとするわ~。落ち着く……」
《そちらの方もどうぞ》
「あ、ありがとうございます! いやあ、メイドさん可愛いなあ」
迅はずっとデレっとした表情でエリーゼを見ていた。メイドさんが気に入ったようだ。嬉しそうにお茶とお菓子を受け取っていた。
迅と源龍は焔泉達とは別の机に付き、落ち着いたようだ。
高耶は焔泉に手招かれ、二人の前に座った。
《どうぞ、ご主人様》
「ああ……」
ちょっと調子が狂う。
「ふぅ……ようやっと心臓の音が落ち着いてきたわ。アレはあかんで。ここに坊が来いひんかったら危なかったえ?」
「そう……ですね。間に合って良かったです」
今日この日に来なければきっとあの鬼と融合した家守りはこの世に放たれていただろう。
「……なんでうちが来たか不思議に思おたやろ」
「はい……」
「ここにな、芦屋の分家があったんよ……」
安倍家の当主の口から芦屋と聞けばわかる。安倍晴明と因縁ある者のこと。
「あの血族の中には、同じような思想の持ち主がおってなあ。注視はしとった。けど……さすがに血も薄うなっとるでな。ここ数代で、監視もせんようになった」
「一族に力がほとんど継がれていなかったからな。その証拠に、一度も連盟にあの家の関係者が登録することはなかった」
連盟には、血族を検索する術がある。これに、芦屋の名は一度も出てこなかったらしい。異能者の噂があれば、調査する部署もあるが、そちらでも引っかかることはなかったという。
「油断しとったわ……こんなもんを隠しもっとるとはな……」
「ですが、家守りです。呪文は……確かに怪しいですが……」
「それやわ。もしかしたら、その呪文……霊穴を開けるものかもしれん。禁呪指定しとるやつや。霊紙を持ってきた。写してもらえるか?」
「分かりました」
「あ、それ、私がやるよ」
源龍が今日は何もやってないからとそれを引き受けてくれた。力を持った者が普通の紙に書くだけで効果が発現されてしまう恐れがあるため、霊紙という特別な紙が必要だった。しばらくすると、タイミング良くそれが聞こえ始める。
「アレか……やはり可能性がありそうや」
「そうですか……」
「どうするよ。先に霊穴を閉じるか? まあ、大きさによっちゃ、相当大きな儀式になるが……」
霊穴を閉じる儀式は、その穴の大きさによって一日から七日まで規模も時間も変わる。
「どうだ? じいさん。大きさは?」
高耶は呼びかけるように上を向く。霊穴を見て戻ってきた充雪に声を掛けたのだ。
充雪は空中で腕を組み、胡座をかいた状態で告げた。
《ありゃあ、七日でも閉じるか微妙だぞ。奇跡的にあの辺の樹精や精霊がそれぞれの身を守るための結界を張っててな。それが上手いこと蓋をしている。場所も結構な深さの洞窟の奥だからな。運が良かった》
大きさがあるにも関わらず、外への影響が少ないのはそのお陰らしい。
「戻って早急に対策を考えるわ。扉はそのままで頼むえ」
「高耶はこのままここに残ってくれ。結界が破られんとも限らん」
「分かりました」
慌しく焔泉達が戻っていく。だが、迅と源龍は留まるらしい。
「いいんですか?」
「使ってよっ。伝言とかに走り回るのもいいよー。メイドさんも居るし!」
「君一人残すのはね……不安だからね」
「ありがとうございます」
こうして、爆弾を隣にして眠るような、そんな不安な滞在が始まった。
************
読んでくださりありがとうございます◎
「なんで……」
どうしてここにと尋ねる間に、達喜も焔泉も扉を潜り、こちら側へ出てくる。そんな二人に、エリーゼがスリッパまで用意していた。
「ほぉ、ようできた式や。ん? 屋敷精霊か?」
「マジ? 俺、屋敷憑き初めて見るわ。ってか、主人が居るのか?」
屋敷精霊、屋敷憑きと呼ばれるのは、家守りの最高位。こうして人と変わらない様子で姿を見せることが可能で、大きな屋敷のメイドや女中として働く。
主人以外の記憶にはあまり残らないという不思議ちゃんだ。
焔泉達が注目する中、エリーゼは最後に出てきた迅にもスリッパを用意して、美しく一礼していた。静かに控える様子は、先ほどとは全く違う。
「本当に高耶くんって凄いよね……家守りを仮契約で屋敷精霊にまでしてしまうんだから……」
「「仮契約!?」」
「え、ええ……」
達喜と焔泉に詰め寄られ、高耶は仰反る。
「奥に居るものに負けてもらっては困るので、仮で契約したんです。それで、力を分けられるので……」
「……分からんでもないが……普通、うちの者でも無理やで?」
「安倍家でも無理とか……お前はどんだけやらかしてんだよ」
「すいません……」
高耶の基準はいつだって自分だ。出来るか出来ないか。それだけ。なので、こういうことも多々起こる。
焔泉は気を取り直し、いつもの扇で口元を隠すと、コロコロと笑う。
「ええよ、ええよ。高坊はそれで問題あらへん。そんで……ちょい見してもらおか」
「だな。高耶が応援を呼ぶほどだ。相当厄介なことだろうしな」
普段通りの呑気な様子から一変、二人は真剣な表情で奥へ向かった。だが、一番奥までは行かない。結界が張られているとはいえ、感じるのだ。
「……これはあかんな」
「これが鬼か……ヤバイな」
戻ってきた二人は、ソファに深く身を沈めた。顔色が悪い。力を持っているからこそ、アレの危険度がよく分かる。
《どうぞ。熱い緑茶にいたしました。御茶菓子をご用意できず申し訳ございません》
「ああ、ええよ。すまんのぉ」
「おう。助かる」
軽く当てられた感じのある二人へ、エリーゼは熱めのお茶を出した。というか、高耶も知らないうちにエリーゼはお茶を用意していた。別人かと思える動きだ。
「……エリーゼ……いや、あっちの棚に茶菓子を出すから」
《っ、はい》
どうですかというように得意げに向けられた目を見て、エリーゼが完璧なメイドを演じようとしているのがわかった。
なので、野暮なことは言いっこなしだ。戸棚を繋いで茶菓子を用意する。今日の和菓子は葛餅だった。
《こちらをどうぞお召し上がりください》
「美味しそうやね」
「ほっとするわ~。落ち着く……」
《そちらの方もどうぞ》
「あ、ありがとうございます! いやあ、メイドさん可愛いなあ」
迅はずっとデレっとした表情でエリーゼを見ていた。メイドさんが気に入ったようだ。嬉しそうにお茶とお菓子を受け取っていた。
迅と源龍は焔泉達とは別の机に付き、落ち着いたようだ。
高耶は焔泉に手招かれ、二人の前に座った。
《どうぞ、ご主人様》
「ああ……」
ちょっと調子が狂う。
「ふぅ……ようやっと心臓の音が落ち着いてきたわ。アレはあかんで。ここに坊が来いひんかったら危なかったえ?」
「そう……ですね。間に合って良かったです」
今日この日に来なければきっとあの鬼と融合した家守りはこの世に放たれていただろう。
「……なんでうちが来たか不思議に思おたやろ」
「はい……」
「ここにな、芦屋の分家があったんよ……」
安倍家の当主の口から芦屋と聞けばわかる。安倍晴明と因縁ある者のこと。
「あの血族の中には、同じような思想の持ち主がおってなあ。注視はしとった。けど……さすがに血も薄うなっとるでな。ここ数代で、監視もせんようになった」
「一族に力がほとんど継がれていなかったからな。その証拠に、一度も連盟にあの家の関係者が登録することはなかった」
連盟には、血族を検索する術がある。これに、芦屋の名は一度も出てこなかったらしい。異能者の噂があれば、調査する部署もあるが、そちらでも引っかかることはなかったという。
「油断しとったわ……こんなもんを隠しもっとるとはな……」
「ですが、家守りです。呪文は……確かに怪しいですが……」
「それやわ。もしかしたら、その呪文……霊穴を開けるものかもしれん。禁呪指定しとるやつや。霊紙を持ってきた。写してもらえるか?」
「分かりました」
「あ、それ、私がやるよ」
源龍が今日は何もやってないからとそれを引き受けてくれた。力を持った者が普通の紙に書くだけで効果が発現されてしまう恐れがあるため、霊紙という特別な紙が必要だった。しばらくすると、タイミング良くそれが聞こえ始める。
「アレか……やはり可能性がありそうや」
「そうですか……」
「どうするよ。先に霊穴を閉じるか? まあ、大きさによっちゃ、相当大きな儀式になるが……」
霊穴を閉じる儀式は、その穴の大きさによって一日から七日まで規模も時間も変わる。
「どうだ? じいさん。大きさは?」
高耶は呼びかけるように上を向く。霊穴を見て戻ってきた充雪に声を掛けたのだ。
充雪は空中で腕を組み、胡座をかいた状態で告げた。
《ありゃあ、七日でも閉じるか微妙だぞ。奇跡的にあの辺の樹精や精霊がそれぞれの身を守るための結界を張っててな。それが上手いこと蓋をしている。場所も結構な深さの洞窟の奥だからな。運が良かった》
大きさがあるにも関わらず、外への影響が少ないのはそのお陰らしい。
「戻って早急に対策を考えるわ。扉はそのままで頼むえ」
「高耶はこのままここに残ってくれ。結界が破られんとも限らん」
「分かりました」
慌しく焔泉達が戻っていく。だが、迅と源龍は留まるらしい。
「いいんですか?」
「使ってよっ。伝言とかに走り回るのもいいよー。メイドさんも居るし!」
「君一人残すのはね……不安だからね」
「ありがとうございます」
こうして、爆弾を隣にして眠るような、そんな不安な滞在が始まった。
************
読んでくださりありがとうございます◎
158
お気に入りに追加
1,453
あなたにおすすめの小説
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。

転生したので好きに生きよう!
ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。
不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。
奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。
※見切り発車感が凄い。
※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。

王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

水しか操れない無能と言われて虐げられてきた令嬢に転生していたようです。ところで皆さん。人体の殆どが水分から出来ているって知ってました?
ラララキヲ
ファンタジー
わたくしは出来損ない。
誰もが5属性の魔力を持って生まれてくるこの世界で、水の魔力だけしか持っていなかった欠陥品。
それでも、そんなわたくしでも侯爵家の血と伯爵家の血を引いている『血だけは価値のある女』。
水の魔力しかないわたくしは皆から無能と呼ばれた。平民さえもわたくしの事を馬鹿にする。
そんなわたくしでも期待されている事がある。
それは『子を生むこと』。
血は良いのだから次はまともな者が生まれてくるだろう、と期待されている。わたくしにはそれしか価値がないから……
政略結婚で決められた婚約者。
そんな婚約者と親しくする御令嬢。二人が愛し合っているのならわたくしはむしろ邪魔だと思い、わたくしは父に相談した。
婚約者の為にもわたくしが身を引くべきではないかと……
しかし……──
そんなわたくしはある日突然……本当に突然、前世の記憶を思い出した。
前世の記憶、前世の知識……
わたくしの頭は霧が晴れたかのように世界が突然広がった……
水魔法しか使えない出来損ない……
でも水は使える……
水……水分……液体…………
あら? なんだかなんでもできる気がするわ……?
そしてわたくしは、前世の雑な知識でわたくしを虐げた人たちに仕返しを始める……──
【※女性蔑視な発言が多々出てきますので嫌な方は注意して下さい】
【※知識の無い者がフワッとした知識で書いてますので『これは違う!』が許せない人は読まない方が良いです】
【※ファンタジーに現実を引き合いに出してあれこれ考えてしまう人にも合わないと思います】
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるよ!
◇なろうにも上げてます。

称号は神を土下座させた男。
春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」
「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」
「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」
これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。
主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。
※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。
※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。
※無断転載は厳に禁じます

【完結】聖女ディアの処刑
大盛★無料
ファンタジー
平民のディアは、聖女の力を持っていた。
枯れた草木を蘇らせ、結界を張って魔獣を防ぎ、人々の病や傷を癒し、教会で朝から晩まで働いていた。
「怪我をしても、鍛錬しなくても、きちんと作物を育てなくても大丈夫。あの平民の聖女がなんとかしてくれる」
聖女に助けてもらうのが当たり前になり、みんな感謝を忘れていく。「ありがとう」の一言さえもらえないのに、無垢で心優しいディアは奇跡を起こし続ける。
そんななか、イルミテラという公爵令嬢に、聖女の印が現れた。
ディアは偽物と糾弾され、国民の前で処刑されることになるのだが――
※ざまあちょっぴり!←ちょっぴりじゃなくなってきました(;´・ω・)
※サクッとかる~くお楽しみくださいませ!(*´ω`*)←ちょっと重くなってきました(;´・ω・)
★追記
※残酷なシーンがちょっぴりありますが、週刊少年ジャンプレベルなので特に年齢制限は設けておりません。
※乳児が地面に落っこちる、運河の氾濫など災害の描写が数行あります。ご留意くださいませ。
※ちょこちょこ書き直しています。セリフをカッコ良くしたり、状況を補足したりする程度なので、本筋には大きく影響なくお楽しみ頂けると思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる