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第三章 秘伝の弟子
089 お招きいただきました
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2019. 1. 9
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あれから十年ほどの時が経ち、強面で屈強な男に見えていた人も年を感じさせる皺を刻んでいた。
小学生の時はあれほど大きく思えた教師は、今は高耶と同じくらいの身長しかない。
校門を挟んでその人を見た時、素直に懐かしいと思えた。それは、相手も同じだったのだろう。
「もしかして、蔦枝か?」
「……はい。お久し振りです」
どれだけの生徒をこの十年、この教師は相手にしたのだろう。それ以前からいっても数百人、千人に届く担当生徒の中の、たった一人をよく覚えているものだと感心する。
けれど、不思議なもので、教師とはそういう生き物だ。きっと、日々使う記憶場所ではない所で覚える技能があるのだろう。
人は自分が思うよりもずっと、記憶力が良いものだ。
「今日はどうした? わざわざ俺に会いに来たわけじゃないんだろう?」
意地悪く笑うその笑みは、昔とちっとも変わっていない事に嬉しくなる。
「ここに、妹が通ってるんです。最近、物騒なんで迎えに来たんですよ」
「妹?」
時島は訝しく思うのは、当時の高耶を気にかけていた証拠だろう。父を亡くしたことを知っているから。
「母が再婚しまして、義理の妹が出来たんです。小学一年生の女の子は難しいですね」
「そうか。はは、そうだなぁ、お前には女の子は難しいかもなぁ」
「そんなに笑わないでくださいよ。今日だって……しまった、そういえばちゃんとした格好して来いって言われてた!」
今更思い出した。大変まずい。余裕を持って来たが、あと十数分もすれば出てくるだろう。それまでにオタクルックをどうにかしなくてはならない。
「俊哉、ちょいここにいろ。身なりをどこかで整えてくる!」
「は? ちょっ、身なりってあれか! ご当主スタイルか!」
「なんだそれっ、けどまあ、合ってる」
「高耶なら、学校で部屋借りりゃいいんじゃねぇの?」
「あ、ああ、どっかで扉を……」
慌てだした高耶に、時島が落ち着けと声をかけた。
「まあ、なんだ。折角の再会だし、保護者ならな。部屋を貸せば良いんなら、ちょっと寄ってけ。お前もな、和泉」
「うおっ、覚えてんの?」
「当たり前だろう。お前みたいな喧しいやつ、忘れられるか。もうそろそろ二十歳じゃないのか? そんなんでいつお前は落ち着きというものを知るんだろうなぁ。成人して大丈夫か?」
カラカラと笑いながら門を少しだけ開けてくれる。
「酷ぇよ! 俺だって大人の男に……やっぱ、キショウさんも大人な渋いのがいいんかな?」
「お、なんだ? 彼女の話か?」
「そう! 俺、一目惚れってマジなんだって今日知ったんスよ!」
「今日かよ。本当にお前は落ち着きないんだな」
「それ、どういう意味?」
時島は相変わらず話し上手だなと感心しながらも、俊哉には呆れていた。
「俊哉煩い。追い出される時はお前一人だからな」
「酷えっ」
これも煩いと叩いておいた。
学校に入ると、教職員用の入り口へと向かう。すると、そこで品の良い女性が待ち構えていた。
「あらやっぱり! ご当主! お久し振りですわねっ。その格好はお忍び?」
オタクルックのために、確信はなかったようだが、こうして近付いたことで高耶を認識したらしい。高耶の方もその顔に覚えがあった。
「これは……氷上家の」
「はいっ。その節はお世話になりましたっ」
彼女は氷上という陰陽師の家系の出だ。見える力はないが、多少感じられる程度の力は持っている。若くして嫁いだ先が道場で、そこで秘伝の話を聞き、氷上家からの経由で話が来て知り合ったのだ。
「どうぞ、遠慮なくお上りになって」
家ではなく学校なのだが、なぜか違和感がない。
「あ、はい。すみません先に身なりだけ整えさせてもらってもよろしいでしょうか……」
「ええ、どうぞ。あ、扉を使われます? そこの印刷室はどうかしら」
「どうもすみません」
彼女の実家は陰陽師の家系。高耶の仕事も全て知っているため、何をしたいのかも察せられたようだ。
高耶は素早く入り込み、扉を閉める。その時、時島が不思議そうな顔をしていたが説明するのは後だ。待たせてはいけない。
扉を再び開けるとそこは高耶の部屋。
急いで鞄を下ろし、メガネをベッドの上に放り投げて髪型を変える。服装はこのままだ。べつに変ではないだろう。
ポケットに適当に財布と携帯を放り込み、印刷室に戻ると扉を閉めてまた開ける。
「すみません。お待たせしました」
「あら、まあまあ、やっぱりその方がしっくりきますわ」
「ありがとうございます……」
これは褒められても恥ずかしいだけだ。
「すごいな、女子が化粧して変身するのはわかるが、蔦枝お前……イケメンだな。なんで黒縁メガネなんかしてんだよ」
「……化粧はしてませんよ?」
「分かってるって。そりゃあ、その格好で迎えに来て欲しいわな。特に女の子は」
「ええ……危なかった……」
うっかりあのままだったら『お兄ちゃんなんか大っ嫌い』が発動していたかもしれない。優希に限ってまさかとは思うが、きっと言われたら立ち直れない。
「高耶って、妹可愛がってるもんなぁ。『嫌い!』とか言われて落ち込みそうだよな」
「……お前は余計な一言の中に、たまにびっくりするくらい鋭いのが入るよな……」
まるでそれは子どもの無邪気で何気ない一言のようだった。
「さあさあ、こんな所じゃ何だもの。校長室にどうぞ」
「っ、校長先生なの!? マジ? 女校長とかカッケェ!!」
「うふふ。ありがとうっ」
案内された校長室。ここでも入れたことに俊哉が興奮していたが、そこは呆れ顔の時島に静かにするように言われて黙っていた。
どうやら、高耶が身なりを整えている間に、時島がかつての担任であったという話を彼女にしていたらしい。当たり前のように一緒に向き合う事になった。
「それにしても、タイミングが良かったわぁ。近々連絡しようとしていたの」
「私にですか?」
「ええ。ほら、前に貰った名刺もここに用意してたのよ」
机の一番上の引き出しにしまわれていたらしいそれは、高耶に直接連絡が来るようにできる連盟の連絡先が書かれたカードだった。
「少し前から、お迎えの中にあなたのお付きの人がいるような気がして、声をかけようか迷ってたの。やっぱり専門家じゃないと無理そうだったものだから」
「ご実家に頼られればよかったのでは?」
「身内すぎて学校に入れ難いのよ。家の方もあなたに頼るなら納得するもの。それでどうかしら?」
何が原因か分かるかと彼女は身を乗り出すようにして尋ねた。高耶ならば全て解決してくれる。そういう確信が見て取れる。
高耶は苦笑しながら感じ取ったものから既に推察していた。寧ろ、彼女の表情を見ると、原因に心当たりがありそうだ。これは答え合わせだろう。
「ブームが来ているのではないですか?」
「っ、すごいわっ。やっぱり分かるものなの?」
「学校ですしね……こればっかりは、いつまで経ってもなくなりませんから……」
とはいえ、優希からはそんな話を聞いていなかったので、流行っているのは高学年でなのだろう。
「なぁ、高耶。ブームって?」
「学校で俺の力が必要になるブームっていえば一つしかないだろ」
「う~ん……高耶の……武術じゃなくて……学校で? あっ!」
陰陽師の力が必要になる学校で起きるブームといえば分かりやすい。
「アレか! コックリさん!!」
それだと頷きながらも、真っ先にコイツもやってそうだなと思ったのは内緒だ。
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あれから十年ほどの時が経ち、強面で屈強な男に見えていた人も年を感じさせる皺を刻んでいた。
小学生の時はあれほど大きく思えた教師は、今は高耶と同じくらいの身長しかない。
校門を挟んでその人を見た時、素直に懐かしいと思えた。それは、相手も同じだったのだろう。
「もしかして、蔦枝か?」
「……はい。お久し振りです」
どれだけの生徒をこの十年、この教師は相手にしたのだろう。それ以前からいっても数百人、千人に届く担当生徒の中の、たった一人をよく覚えているものだと感心する。
けれど、不思議なもので、教師とはそういう生き物だ。きっと、日々使う記憶場所ではない所で覚える技能があるのだろう。
人は自分が思うよりもずっと、記憶力が良いものだ。
「今日はどうした? わざわざ俺に会いに来たわけじゃないんだろう?」
意地悪く笑うその笑みは、昔とちっとも変わっていない事に嬉しくなる。
「ここに、妹が通ってるんです。最近、物騒なんで迎えに来たんですよ」
「妹?」
時島は訝しく思うのは、当時の高耶を気にかけていた証拠だろう。父を亡くしたことを知っているから。
「母が再婚しまして、義理の妹が出来たんです。小学一年生の女の子は難しいですね」
「そうか。はは、そうだなぁ、お前には女の子は難しいかもなぁ」
「そんなに笑わないでくださいよ。今日だって……しまった、そういえばちゃんとした格好して来いって言われてた!」
今更思い出した。大変まずい。余裕を持って来たが、あと十数分もすれば出てくるだろう。それまでにオタクルックをどうにかしなくてはならない。
「俊哉、ちょいここにいろ。身なりをどこかで整えてくる!」
「は? ちょっ、身なりってあれか! ご当主スタイルか!」
「なんだそれっ、けどまあ、合ってる」
「高耶なら、学校で部屋借りりゃいいんじゃねぇの?」
「あ、ああ、どっかで扉を……」
慌てだした高耶に、時島が落ち着けと声をかけた。
「まあ、なんだ。折角の再会だし、保護者ならな。部屋を貸せば良いんなら、ちょっと寄ってけ。お前もな、和泉」
「うおっ、覚えてんの?」
「当たり前だろう。お前みたいな喧しいやつ、忘れられるか。もうそろそろ二十歳じゃないのか? そんなんでいつお前は落ち着きというものを知るんだろうなぁ。成人して大丈夫か?」
カラカラと笑いながら門を少しだけ開けてくれる。
「酷ぇよ! 俺だって大人の男に……やっぱ、キショウさんも大人な渋いのがいいんかな?」
「お、なんだ? 彼女の話か?」
「そう! 俺、一目惚れってマジなんだって今日知ったんスよ!」
「今日かよ。本当にお前は落ち着きないんだな」
「それ、どういう意味?」
時島は相変わらず話し上手だなと感心しながらも、俊哉には呆れていた。
「俊哉煩い。追い出される時はお前一人だからな」
「酷えっ」
これも煩いと叩いておいた。
学校に入ると、教職員用の入り口へと向かう。すると、そこで品の良い女性が待ち構えていた。
「あらやっぱり! ご当主! お久し振りですわねっ。その格好はお忍び?」
オタクルックのために、確信はなかったようだが、こうして近付いたことで高耶を認識したらしい。高耶の方もその顔に覚えがあった。
「これは……氷上家の」
「はいっ。その節はお世話になりましたっ」
彼女は氷上という陰陽師の家系の出だ。見える力はないが、多少感じられる程度の力は持っている。若くして嫁いだ先が道場で、そこで秘伝の話を聞き、氷上家からの経由で話が来て知り合ったのだ。
「どうぞ、遠慮なくお上りになって」
家ではなく学校なのだが、なぜか違和感がない。
「あ、はい。すみません先に身なりだけ整えさせてもらってもよろしいでしょうか……」
「ええ、どうぞ。あ、扉を使われます? そこの印刷室はどうかしら」
「どうもすみません」
彼女の実家は陰陽師の家系。高耶の仕事も全て知っているため、何をしたいのかも察せられたようだ。
高耶は素早く入り込み、扉を閉める。その時、時島が不思議そうな顔をしていたが説明するのは後だ。待たせてはいけない。
扉を再び開けるとそこは高耶の部屋。
急いで鞄を下ろし、メガネをベッドの上に放り投げて髪型を変える。服装はこのままだ。べつに変ではないだろう。
ポケットに適当に財布と携帯を放り込み、印刷室に戻ると扉を閉めてまた開ける。
「すみません。お待たせしました」
「あら、まあまあ、やっぱりその方がしっくりきますわ」
「ありがとうございます……」
これは褒められても恥ずかしいだけだ。
「すごいな、女子が化粧して変身するのはわかるが、蔦枝お前……イケメンだな。なんで黒縁メガネなんかしてんだよ」
「……化粧はしてませんよ?」
「分かってるって。そりゃあ、その格好で迎えに来て欲しいわな。特に女の子は」
「ええ……危なかった……」
うっかりあのままだったら『お兄ちゃんなんか大っ嫌い』が発動していたかもしれない。優希に限ってまさかとは思うが、きっと言われたら立ち直れない。
「高耶って、妹可愛がってるもんなぁ。『嫌い!』とか言われて落ち込みそうだよな」
「……お前は余計な一言の中に、たまにびっくりするくらい鋭いのが入るよな……」
まるでそれは子どもの無邪気で何気ない一言のようだった。
「さあさあ、こんな所じゃ何だもの。校長室にどうぞ」
「っ、校長先生なの!? マジ? 女校長とかカッケェ!!」
「うふふ。ありがとうっ」
案内された校長室。ここでも入れたことに俊哉が興奮していたが、そこは呆れ顔の時島に静かにするように言われて黙っていた。
どうやら、高耶が身なりを整えている間に、時島がかつての担任であったという話を彼女にしていたらしい。当たり前のように一緒に向き合う事になった。
「それにしても、タイミングが良かったわぁ。近々連絡しようとしていたの」
「私にですか?」
「ええ。ほら、前に貰った名刺もここに用意してたのよ」
机の一番上の引き出しにしまわれていたらしいそれは、高耶に直接連絡が来るようにできる連盟の連絡先が書かれたカードだった。
「少し前から、お迎えの中にあなたのお付きの人がいるような気がして、声をかけようか迷ってたの。やっぱり専門家じゃないと無理そうだったものだから」
「ご実家に頼られればよかったのでは?」
「身内すぎて学校に入れ難いのよ。家の方もあなたに頼るなら納得するもの。それでどうかしら?」
何が原因か分かるかと彼女は身を乗り出すようにして尋ねた。高耶ならば全て解決してくれる。そういう確信が見て取れる。
高耶は苦笑しながら感じ取ったものから既に推察していた。寧ろ、彼女の表情を見ると、原因に心当たりがありそうだ。これは答え合わせだろう。
「ブームが来ているのではないですか?」
「っ、すごいわっ。やっぱり分かるものなの?」
「学校ですしね……こればっかりは、いつまで経ってもなくなりませんから……」
とはいえ、優希からはそんな話を聞いていなかったので、流行っているのは高学年でなのだろう。
「なぁ、高耶。ブームって?」
「学校で俺の力が必要になるブームっていえば一つしかないだろ」
「う~ん……高耶の……武術じゃなくて……学校で? あっ!」
陰陽師の力が必要になる学校で起きるブームといえば分かりやすい。
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