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第一章・急『初めての遠征』
第一章20『遠征隊』
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──この世界の運命に抗うと決めたその日から数日。
「……はぁ、はぁ」
激しい運動をしているため荒れている呼吸の中、冰崎翔はぼやいた。
「……あぁ、やめたい」
なんとも情けない話である。あれほど意気込んでいたというのに、たった数日後これである。とてもカッコ悪い、翔自身もそう思うが、しかし仕方が無いのだ。この数日のトレーニングは過酷を極め、そして更に悪いことに……
「あ? んだよ」
メンバーと反りが合わない。特にこの、目の前のランバートという男とは。
粗暴な見た目に違わない性格。実力は確かかもしれないが、思いやりのおもない人間だ。話せない人種、つまりは翔にとって最も苦手な人種であるわけだ。
初対面の時にも翔はそのことには薄々気付いていたのだが、明確に嫌悪感を覚えたのは翔が遠征隊に入ることを決断した次の日のことだった。
その日は翔の十六年の生涯でも一二を争う最悪の日であった。まず、朝。二十五年前であったら季節によっては太陽も上がっていないような、朝四時にあのランバートという男に叩き起された。その後テストという名目で、その地獄のメニューは始まった。
まずランニング。もちろん走り回るスペースなどそれほど無いので進んでは遠ざかりのランニングマシーンを使って、であった。正面の電子版に距離の表示が出ていたのだが、それが1を少し超えたほどで翔はその場に倒れた。
「……オッケー、持久力はこんなかんじね」
今日も今日とてタバコをくわえた元二がそう言っていたのを遠くで聞きながら、翔はふらふらになりながらも立ち上がろうとした。
その様子を見て、元二はニヤリと笑った。そんなものか、と言わんばかりに。
──なめんなよ……!
疲労のせいで心の中の悪態も元気が無い。立ち上がろうとしても、途中で崩れてしまった。どうやら本当に疲れてきってしまったようだ。
「……これ、どれくらいの速さなんですか……?」
「時速20キロ。走ってた時間は3分近くってとこだな」
時速20キロ。換算すれば秒速5メートル程だろうか。翔の全速力よりは遅いが、決して遅い速度ではない。その状態で三分も駆けられたのか、と翔は自分でも驚く。どうやらこの世界に来てからの過酷な日々で、多少なりとも体力は付いているようだ。
が。しかし、その記録を後ろから覗き込んできた金髪片目隠しはケッと嘲笑い、
「そんなもんかよ」
と翔を煽ってきた。
「ほら、連れはあそこで頑張ってるぜ。ありゃすげぇな」
ランバートが見る先には、四つの足で見事に走るフィーリニがいた。彼女はいつもは二足歩行をしているが、本気で走る時は四足のようだ。やはりそういった面を見ていると、やはり彼女も人ではなく、少し獣のような何かであることが実感させられる。
「お前とは大違いだなぁ? おい」
そんな感傷もその言葉に遮られる。どうやら眼の前のランバートは翔のことがどうしても気に入らないようだ。それならば好都合だ。翔も彼のことは、好きになれそうにない。
先程からの挑発に、哀れむようなその目。まるで身体能力で勝っているだけで自分が相手よりも格上だと思っているようなその傲慢さ。本当に、煩わしい。
──「うるさいなぁ……!」
「あ?」
しまった。心の中で思うつもりが、口に出てしまっていたようだ。案の定目の前の猛獣はこちらに牙をむいてきている。
「……凍気も使えねぇ、体力もねぇガキが先輩に口答えしてんじゃねーよ」
──先輩。そのワードが出た時、翔は思わず身震いした。翔の大嫌いなワードだ。
一年や二年先に生まれたというだけで何故あれほどに威張ることが出来るのだろうか。ただ無為に歳をくっているような『先輩』を、翔は何度も見てきた。『先輩』に敬意を払えというなら、それ相応の行動をしてから言うべきなのではないのか?翔のその、傲慢とも言えるその考えが、珍しく彼に火を付けた。
「……『先輩』『先輩』うるさいんですよ……!
敬意を払うような人間でしたらしっかり敬意を払ってますよ!」
「あぁん?」
また言い返してしまった。しかし今回は後悔はしていなかった。言われっぱなしではいられないのだ。
するとランバートはこちらに歩いてきた。その表情を明確な『怒り』に染めて。
「……ゴタゴタうっせねぇな。
『先輩』は敬うもんなんだよ!黙って従え!」
「説明になってないですし! 敬おうにも! 敬えるようなところを見ていないんですよ!」
そうして翔とランバートはしばらく睨み合った。お互いの目が、それこそ目と鼻の先の距離にある状態で。
しばらくその状態でいると、タバコをふかした元二が仲裁に入った。
「はいはーい、そこまで。
ラン、お前はもっとこいつに優しくしろ。
翔、ランは口は悪いが良い奴なんだ。許してやってくれ。
そして二人とも、頑固になりすぎ。仲良くしろ」
そうしてなんとか衝突は防がれたが、それは当然ながら決して仲が良くなった、という訳ではなかった。
「……よろしくなァ、カケルくん」
「……はい、短い付き合いかもしれませんが、よろしくお願いします、『先輩』」
ランバートのそのまるで心のこもっていない一言に、『先輩』の部分に皮肉のアクセントを込めて翔は言い放った。その様子を見て元二は一つため息をつくも、もう何も言わなかったのだった。
そうして二人のあいだの空気は険悪のまま、数日が過ぎていき、冒頭のぼやきに至るのだった。
「……けど、あの『先輩』以外はいい人も多いんだよな……」
この数日で少しずつだが隊の面々の性格やらも分かってきたのだ。翔は休憩がてらそれを整理する。
「まずはあの隊長。いつもタバコ臭いのは嫌いだけど、基本的には温厚だし、『先輩』との喧嘩の仲裁にも入ってくれてる。本人はゲンさんって呼ばれたいらしいけど『隊長』がしっくりくるなぁ」
初対面では苦手なタバコのせいで毛嫌いしてしまったが、しっかりと関わってみるとそう悪い人ではなかったのだ。
まず人柄が柔和であった。また面倒見もいい。遠征隊に入ったばかりの右も左も分からない翔にとって、その人柄は本当に助かったものだ。また彼は『隊長』でありながら新参者の翔の発言にも耳を貸す。そして前述の通り『先輩』のストッパーである。
彼には今後とも『先輩』の手綱を引く係として頑張ってもらいたい、というのが翔の勝手な意見であった。
「……次、『先輩』。言わずもがなアウト」
『先輩』というのはランバートのことだ。翔は彼のことを名前を付けずに先輩呼びすると決めた。曲がりなりにも『先輩』と呼び、一応話す時に敬語を使っているため衝突は少しは少なくなったが、それでも翔とランバートの仲は険悪そのものだ。
全く姉とは大違いだ。そう思いながら、翔は頭を抱えた。
「……あの人のことは考えるだけで気分悪くなるからパス」
どうやら本当に翔はランバートのことが嫌いらしい。そうして翔は次の人物に目を向ける。視界に入った、その恰幅のいい男性に。
「……ヒロ先輩」
名前の通りおおらかな人だ。見た目も、性格も。元二がいない時の翔とランバートの喧嘩は、大抵彼が止めていた。
聞いたところによると、彼は凍気を使えない人間らしい。厳密には少しは──触られた方はヒヤッと感じる程だが──使うことが出来るので、全く使えない翔よりは全然まじであるのだが、それでも戦闘で使えるほどではない。
しかし彼は隊の足を引っ張っている訳では無い。彼は力だけで言えば遠征隊の誰よりも強い。そのため、凍気を使わずとも、彼専用の大槌を使い遠征隊に貢献しているそうだ。
ちなみに、遠征隊の武器については、基本的にそれほど多くのものを持ち歩くことはない。大抵の戦闘は凍気を用いたものであるし、外の冷気に当てられては動作性の落ちるものも多く、破損も心配だ。そんな訳で、ヒロ先輩など一部の例外を除いては、ほぼ寸鉄も帯びずに外へ遠征しているのだった。
他のメンバーはまだあまりわかっていないというのが現状だ。元より翔は人付き合いが得意な方ではないため、先の三人以外は顔と名前の一致すら危ういのが現状だ。
こればっかりはこれまで人付き合いというものに向き合ってこなかったことを嘆く。もちろん嘆いているだけでは何も始まらないので、しっかりとこれからはそれに向き合っていかなければいけないのだが。
そんなことを考えていた時、どこかに行っていた元二がトレーニングルームに帰ってきた。
「……おう、全員いるな」
部屋の中の面々を確認してからそう言ってから、元二は言った。
「明明後日、久しぶりに遠征をすることになった。基地に『氷の女王』が来てからは初めて。それにカケルとフィーリニ、お前らにとっては正真正銘初めての遠征だ」
その言葉に翔は頷く。その翔の様子を見て、フィーリニもコクコクと首を縦に振る。
「よし、じゃあ今回も気合入れていくぞ」
元二がそう言うのを皮切りに、翔の初めての遠征を中心とした、ある騒動が始まったのだった。
「……はぁ、はぁ」
激しい運動をしているため荒れている呼吸の中、冰崎翔はぼやいた。
「……あぁ、やめたい」
なんとも情けない話である。あれほど意気込んでいたというのに、たった数日後これである。とてもカッコ悪い、翔自身もそう思うが、しかし仕方が無いのだ。この数日のトレーニングは過酷を極め、そして更に悪いことに……
「あ? んだよ」
メンバーと反りが合わない。特にこの、目の前のランバートという男とは。
粗暴な見た目に違わない性格。実力は確かかもしれないが、思いやりのおもない人間だ。話せない人種、つまりは翔にとって最も苦手な人種であるわけだ。
初対面の時にも翔はそのことには薄々気付いていたのだが、明確に嫌悪感を覚えたのは翔が遠征隊に入ることを決断した次の日のことだった。
その日は翔の十六年の生涯でも一二を争う最悪の日であった。まず、朝。二十五年前であったら季節によっては太陽も上がっていないような、朝四時にあのランバートという男に叩き起された。その後テストという名目で、その地獄のメニューは始まった。
まずランニング。もちろん走り回るスペースなどそれほど無いので進んでは遠ざかりのランニングマシーンを使って、であった。正面の電子版に距離の表示が出ていたのだが、それが1を少し超えたほどで翔はその場に倒れた。
「……オッケー、持久力はこんなかんじね」
今日も今日とてタバコをくわえた元二がそう言っていたのを遠くで聞きながら、翔はふらふらになりながらも立ち上がろうとした。
その様子を見て、元二はニヤリと笑った。そんなものか、と言わんばかりに。
──なめんなよ……!
疲労のせいで心の中の悪態も元気が無い。立ち上がろうとしても、途中で崩れてしまった。どうやら本当に疲れてきってしまったようだ。
「……これ、どれくらいの速さなんですか……?」
「時速20キロ。走ってた時間は3分近くってとこだな」
時速20キロ。換算すれば秒速5メートル程だろうか。翔の全速力よりは遅いが、決して遅い速度ではない。その状態で三分も駆けられたのか、と翔は自分でも驚く。どうやらこの世界に来てからの過酷な日々で、多少なりとも体力は付いているようだ。
が。しかし、その記録を後ろから覗き込んできた金髪片目隠しはケッと嘲笑い、
「そんなもんかよ」
と翔を煽ってきた。
「ほら、連れはあそこで頑張ってるぜ。ありゃすげぇな」
ランバートが見る先には、四つの足で見事に走るフィーリニがいた。彼女はいつもは二足歩行をしているが、本気で走る時は四足のようだ。やはりそういった面を見ていると、やはり彼女も人ではなく、少し獣のような何かであることが実感させられる。
「お前とは大違いだなぁ? おい」
そんな感傷もその言葉に遮られる。どうやら眼の前のランバートは翔のことがどうしても気に入らないようだ。それならば好都合だ。翔も彼のことは、好きになれそうにない。
先程からの挑発に、哀れむようなその目。まるで身体能力で勝っているだけで自分が相手よりも格上だと思っているようなその傲慢さ。本当に、煩わしい。
──「うるさいなぁ……!」
「あ?」
しまった。心の中で思うつもりが、口に出てしまっていたようだ。案の定目の前の猛獣はこちらに牙をむいてきている。
「……凍気も使えねぇ、体力もねぇガキが先輩に口答えしてんじゃねーよ」
──先輩。そのワードが出た時、翔は思わず身震いした。翔の大嫌いなワードだ。
一年や二年先に生まれたというだけで何故あれほどに威張ることが出来るのだろうか。ただ無為に歳をくっているような『先輩』を、翔は何度も見てきた。『先輩』に敬意を払えというなら、それ相応の行動をしてから言うべきなのではないのか?翔のその、傲慢とも言えるその考えが、珍しく彼に火を付けた。
「……『先輩』『先輩』うるさいんですよ……!
敬意を払うような人間でしたらしっかり敬意を払ってますよ!」
「あぁん?」
また言い返してしまった。しかし今回は後悔はしていなかった。言われっぱなしではいられないのだ。
するとランバートはこちらに歩いてきた。その表情を明確な『怒り』に染めて。
「……ゴタゴタうっせねぇな。
『先輩』は敬うもんなんだよ!黙って従え!」
「説明になってないですし! 敬おうにも! 敬えるようなところを見ていないんですよ!」
そうして翔とランバートはしばらく睨み合った。お互いの目が、それこそ目と鼻の先の距離にある状態で。
しばらくその状態でいると、タバコをふかした元二が仲裁に入った。
「はいはーい、そこまで。
ラン、お前はもっとこいつに優しくしろ。
翔、ランは口は悪いが良い奴なんだ。許してやってくれ。
そして二人とも、頑固になりすぎ。仲良くしろ」
そうしてなんとか衝突は防がれたが、それは当然ながら決して仲が良くなった、という訳ではなかった。
「……よろしくなァ、カケルくん」
「……はい、短い付き合いかもしれませんが、よろしくお願いします、『先輩』」
ランバートのそのまるで心のこもっていない一言に、『先輩』の部分に皮肉のアクセントを込めて翔は言い放った。その様子を見て元二は一つため息をつくも、もう何も言わなかったのだった。
そうして二人のあいだの空気は険悪のまま、数日が過ぎていき、冒頭のぼやきに至るのだった。
「……けど、あの『先輩』以外はいい人も多いんだよな……」
この数日で少しずつだが隊の面々の性格やらも分かってきたのだ。翔は休憩がてらそれを整理する。
「まずはあの隊長。いつもタバコ臭いのは嫌いだけど、基本的には温厚だし、『先輩』との喧嘩の仲裁にも入ってくれてる。本人はゲンさんって呼ばれたいらしいけど『隊長』がしっくりくるなぁ」
初対面では苦手なタバコのせいで毛嫌いしてしまったが、しっかりと関わってみるとそう悪い人ではなかったのだ。
まず人柄が柔和であった。また面倒見もいい。遠征隊に入ったばかりの右も左も分からない翔にとって、その人柄は本当に助かったものだ。また彼は『隊長』でありながら新参者の翔の発言にも耳を貸す。そして前述の通り『先輩』のストッパーである。
彼には今後とも『先輩』の手綱を引く係として頑張ってもらいたい、というのが翔の勝手な意見であった。
「……次、『先輩』。言わずもがなアウト」
『先輩』というのはランバートのことだ。翔は彼のことを名前を付けずに先輩呼びすると決めた。曲がりなりにも『先輩』と呼び、一応話す時に敬語を使っているため衝突は少しは少なくなったが、それでも翔とランバートの仲は険悪そのものだ。
全く姉とは大違いだ。そう思いながら、翔は頭を抱えた。
「……あの人のことは考えるだけで気分悪くなるからパス」
どうやら本当に翔はランバートのことが嫌いらしい。そうして翔は次の人物に目を向ける。視界に入った、その恰幅のいい男性に。
「……ヒロ先輩」
名前の通りおおらかな人だ。見た目も、性格も。元二がいない時の翔とランバートの喧嘩は、大抵彼が止めていた。
聞いたところによると、彼は凍気を使えない人間らしい。厳密には少しは──触られた方はヒヤッと感じる程だが──使うことが出来るので、全く使えない翔よりは全然まじであるのだが、それでも戦闘で使えるほどではない。
しかし彼は隊の足を引っ張っている訳では無い。彼は力だけで言えば遠征隊の誰よりも強い。そのため、凍気を使わずとも、彼専用の大槌を使い遠征隊に貢献しているそうだ。
ちなみに、遠征隊の武器については、基本的にそれほど多くのものを持ち歩くことはない。大抵の戦闘は凍気を用いたものであるし、外の冷気に当てられては動作性の落ちるものも多く、破損も心配だ。そんな訳で、ヒロ先輩など一部の例外を除いては、ほぼ寸鉄も帯びずに外へ遠征しているのだった。
他のメンバーはまだあまりわかっていないというのが現状だ。元より翔は人付き合いが得意な方ではないため、先の三人以外は顔と名前の一致すら危ういのが現状だ。
こればっかりはこれまで人付き合いというものに向き合ってこなかったことを嘆く。もちろん嘆いているだけでは何も始まらないので、しっかりとこれからはそれに向き合っていかなければいけないのだが。
そんなことを考えていた時、どこかに行っていた元二がトレーニングルームに帰ってきた。
「……おう、全員いるな」
部屋の中の面々を確認してからそう言ってから、元二は言った。
「明明後日、久しぶりに遠征をすることになった。基地に『氷の女王』が来てからは初めて。それにカケルとフィーリニ、お前らにとっては正真正銘初めての遠征だ」
その言葉に翔は頷く。その翔の様子を見て、フィーリニもコクコクと首を縦に振る。
「よし、じゃあ今回も気合入れていくぞ」
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