1 / 50
第1章
1話
しおりを挟む
ん~、まっぶしい~。少し寝過ぎたかなぁ。
昨夜はニコラスが無謀なこと頼んでくるんだもの……
『姉上、あと二日の休暇が終わったら、私の代わりに第六騎士団に行ってもらえませんか? 私の人生がかかってるんですっ!』
あのバカ、ホント何考えてるんだか……
いくら顔や背格好が似てるからってねぇ、しょせん男と女、入れ替わりなんてできるワケがない。
全く……寝言は寝てから言うものよっ!
ベッドで大きく伸びをして呼び鈴でサーラをよぶ。
「ニコラス様、お呼びでしょうか?」
「サーラ、何言ってるの? 私はニコラスじゃないわ、ニコルよ?」
「いいえ、あなた様は本日よりニコラス様になるはず……いえ、既にニコラス様です」
「へ? サーラ、あんた何言っちゃってんの?私が男になる訳が……」
言いかけてハッと思い出した。
昨夜のニコラスの話しにお母様が悪ノリして……
お母様が囁いた悪魔の言葉を自分の中で反芻する。
『ニコル、隠していたけど、実は私、魔法使いなの。目覚めたらあなたはニコラスに変わっているから。さあ、このお薬をゆっくりと飲み干しなさい。おやすみ、ニコル』
いやいや、まさかシンデレラの魔法使いじゃあるまいし、いきなり私が別人になる、何てこと、ある訳ない……と思い、た、いが……
慌てて自分の夜着の中を覗き込む。
む、む、胸が……
「なーーいーーーーっ!」
ペタンコだ。ヒクヒクしながらサーラを見る。彼女も神妙な顔をして無言のままコクリと頷く。
も、もしかして、下にはあの、男性特有のブツがついてるのか?
私についてるのか?
大事なとこなんで、二回繰り返します。
私は恐る恐る夜着を更に大きく開けて、ズズ、ズイッと奥を覗き込んだ。
「なーーいーーーーっ!」
ん? あれ? 男の人って、確か付いてるよね? 例のアレ。下にぷらぷらしてる独特のカタチしたヤツ。
なんで? 私、変身したんだったよね?
理解できなくて、サーラに聞いた。
「サーラ、私の体、下にあるべき例のモノがない。何で?」
「あったり前でしょ、ニコル様に、あ、今はニコラス様でしたっけ、そんなモンが付いてたら、このサーラが卒倒しますよ、お嫁に行けないじゃないですか」
ん? んんん? 訳わからん。
夜着を摘んだまま、首だけサーラに向けて不思議顔をすれば、呆れたように返してくれた。
「ニコル様、いえ、ニコラス様……あー面倒臭い、この屋敷に居る時は普通にニコル様に戻しときますね。ニコルお嬢様の胸がペタンコなのはいつものことですから、今更びっくりされても困ります。ついでに、下のプラプラしてるのが付いてないってのも、あの薬はただの美容の飲み薬ですから、そんなんで性転換するわけないでしょ?」
あ、そうだったんだ。なら安心だね。よかったよかった……
「って、良くないーーーーっ」
騙されたんだ。
全くお母様ってば何考えてアホなこと言ったかなぁ。私を身がわりに騎士団に送り込んで、得することなんて一つもないでしょうが。
とにかく、お母様には文句の一つも言っておかなければ気が済まないわ。
手早く身支度を整え、足早に家族がいる食堂へと向かった。
バンッ!
勢いよく食堂に続く扉を開いた。
「なぁに? ニコラス、家の扉が壊れちゃうじゃない。まあ、男の子だったらそのくらい元気な方が……」
「お母様! 私はニコラスじゃありませんっ。ちなみに性転換もしてませんから。サーラから聞きました、あれはただの美容の飲み薬だって」
「えーっ、バレちゃったのー? ざーんねん。ニコルは何でも信じちゃうから本気にしたかと思ってたのにぃ」
飲みかけの紅茶をテーブルに置き、クスクスと笑いながら私のところまでやってきた。
じっくりと顔を眺められ、少しタジタジとしてしまう頃、ため息をつきながら呟かれた。
「あなたも本当に男の子だったらよかったのに。剣術だって算術だってニコルの方が断然できたもの。でもね。ちょうど移動でニコラスの知り合いもほとんど会わないし、しかも配属先があの『第三王子のお守り騎士団』でしょ? ちょっとだけ外の世界を覗いて見て来る程度の感覚で紛れこんでみれば?」
「お母様、何言ってるの? ニコラスの職場ですよ? 他人が、しかも女性が紛れて働くなんて、上司や周りを騙すことになるんですからね。バレたら処罰されるのは必至、このテイラード家がお取り潰しってことにもなりかねないんですよ!」
再びため息をついたお母様は、私の肩に手をかけて悪魔のごとく言葉を重ねる。
「バレれば大変ってことは、ニコラスが戻るまでバレなきゃいいわけでしょ? ほんの少しの期間の入れ替わり、しかも、普段のニコラスを知らない人たちの職場なんだから、ほぼバレずに終わるわよ」
甘い誘惑が気持ちを刺激する。
ニコラスが初めて騎士団の制服に袖を通した時のことを思い出した。誇らしげに私にその制服をみせ、皆に祝福されながら初出勤して行ったあの姿。
燦然と輝く徽章を羨ましく思わない訳がなかった。私も男の子だったらその制服に身を包み、馬に乗って颯爽と駆け回るのに、と。
あの時諦めていた夢が今、目の前にぶら下がっているのだ。
ゴクリと喉を鳴らし、揺れる気持ちに軽く胸を抑える。
ああほら、目の前に大きな天秤が浮かびあがってきた。
自分の中で囁く悪魔の言葉と天使の言葉、それらはどちらに傾いていくのか……
ああ、ダメだ。私の心は既に決まってしまっているじゃないか。この甘い蜜のような誘惑に誰が勝てようか?
「……わかりました。一週間だけですからね。それ以上は私の良心が許しませんから」
昨夜はニコラスが無謀なこと頼んでくるんだもの……
『姉上、あと二日の休暇が終わったら、私の代わりに第六騎士団に行ってもらえませんか? 私の人生がかかってるんですっ!』
あのバカ、ホント何考えてるんだか……
いくら顔や背格好が似てるからってねぇ、しょせん男と女、入れ替わりなんてできるワケがない。
全く……寝言は寝てから言うものよっ!
ベッドで大きく伸びをして呼び鈴でサーラをよぶ。
「ニコラス様、お呼びでしょうか?」
「サーラ、何言ってるの? 私はニコラスじゃないわ、ニコルよ?」
「いいえ、あなた様は本日よりニコラス様になるはず……いえ、既にニコラス様です」
「へ? サーラ、あんた何言っちゃってんの?私が男になる訳が……」
言いかけてハッと思い出した。
昨夜のニコラスの話しにお母様が悪ノリして……
お母様が囁いた悪魔の言葉を自分の中で反芻する。
『ニコル、隠していたけど、実は私、魔法使いなの。目覚めたらあなたはニコラスに変わっているから。さあ、このお薬をゆっくりと飲み干しなさい。おやすみ、ニコル』
いやいや、まさかシンデレラの魔法使いじゃあるまいし、いきなり私が別人になる、何てこと、ある訳ない……と思い、た、いが……
慌てて自分の夜着の中を覗き込む。
む、む、胸が……
「なーーいーーーーっ!」
ペタンコだ。ヒクヒクしながらサーラを見る。彼女も神妙な顔をして無言のままコクリと頷く。
も、もしかして、下にはあの、男性特有のブツがついてるのか?
私についてるのか?
大事なとこなんで、二回繰り返します。
私は恐る恐る夜着を更に大きく開けて、ズズ、ズイッと奥を覗き込んだ。
「なーーいーーーーっ!」
ん? あれ? 男の人って、確か付いてるよね? 例のアレ。下にぷらぷらしてる独特のカタチしたヤツ。
なんで? 私、変身したんだったよね?
理解できなくて、サーラに聞いた。
「サーラ、私の体、下にあるべき例のモノがない。何で?」
「あったり前でしょ、ニコル様に、あ、今はニコラス様でしたっけ、そんなモンが付いてたら、このサーラが卒倒しますよ、お嫁に行けないじゃないですか」
ん? んんん? 訳わからん。
夜着を摘んだまま、首だけサーラに向けて不思議顔をすれば、呆れたように返してくれた。
「ニコル様、いえ、ニコラス様……あー面倒臭い、この屋敷に居る時は普通にニコル様に戻しときますね。ニコルお嬢様の胸がペタンコなのはいつものことですから、今更びっくりされても困ります。ついでに、下のプラプラしてるのが付いてないってのも、あの薬はただの美容の飲み薬ですから、そんなんで性転換するわけないでしょ?」
あ、そうだったんだ。なら安心だね。よかったよかった……
「って、良くないーーーーっ」
騙されたんだ。
全くお母様ってば何考えてアホなこと言ったかなぁ。私を身がわりに騎士団に送り込んで、得することなんて一つもないでしょうが。
とにかく、お母様には文句の一つも言っておかなければ気が済まないわ。
手早く身支度を整え、足早に家族がいる食堂へと向かった。
バンッ!
勢いよく食堂に続く扉を開いた。
「なぁに? ニコラス、家の扉が壊れちゃうじゃない。まあ、男の子だったらそのくらい元気な方が……」
「お母様! 私はニコラスじゃありませんっ。ちなみに性転換もしてませんから。サーラから聞きました、あれはただの美容の飲み薬だって」
「えーっ、バレちゃったのー? ざーんねん。ニコルは何でも信じちゃうから本気にしたかと思ってたのにぃ」
飲みかけの紅茶をテーブルに置き、クスクスと笑いながら私のところまでやってきた。
じっくりと顔を眺められ、少しタジタジとしてしまう頃、ため息をつきながら呟かれた。
「あなたも本当に男の子だったらよかったのに。剣術だって算術だってニコルの方が断然できたもの。でもね。ちょうど移動でニコラスの知り合いもほとんど会わないし、しかも配属先があの『第三王子のお守り騎士団』でしょ? ちょっとだけ外の世界を覗いて見て来る程度の感覚で紛れこんでみれば?」
「お母様、何言ってるの? ニコラスの職場ですよ? 他人が、しかも女性が紛れて働くなんて、上司や周りを騙すことになるんですからね。バレたら処罰されるのは必至、このテイラード家がお取り潰しってことにもなりかねないんですよ!」
再びため息をついたお母様は、私の肩に手をかけて悪魔のごとく言葉を重ねる。
「バレれば大変ってことは、ニコラスが戻るまでバレなきゃいいわけでしょ? ほんの少しの期間の入れ替わり、しかも、普段のニコラスを知らない人たちの職場なんだから、ほぼバレずに終わるわよ」
甘い誘惑が気持ちを刺激する。
ニコラスが初めて騎士団の制服に袖を通した時のことを思い出した。誇らしげに私にその制服をみせ、皆に祝福されながら初出勤して行ったあの姿。
燦然と輝く徽章を羨ましく思わない訳がなかった。私も男の子だったらその制服に身を包み、馬に乗って颯爽と駆け回るのに、と。
あの時諦めていた夢が今、目の前にぶら下がっているのだ。
ゴクリと喉を鳴らし、揺れる気持ちに軽く胸を抑える。
ああほら、目の前に大きな天秤が浮かびあがってきた。
自分の中で囁く悪魔の言葉と天使の言葉、それらはどちらに傾いていくのか……
ああ、ダメだ。私の心は既に決まってしまっているじゃないか。この甘い蜜のような誘惑に誰が勝てようか?
「……わかりました。一週間だけですからね。それ以上は私の良心が許しませんから」
0
お気に入りに追加
61
あなたにおすすめの小説
殿下には既に奥様がいらっしゃる様なので私は消える事にします
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のアナスタシアは、毒を盛られて3年間眠り続けていた。そして3年後目を覚ますと、婚約者で王太子のルイスは親友のマルモットと結婚していた。さらに自分を毒殺した犯人は、家族以上に信頼していた、専属メイドのリーナだと聞かされる。
真実を知ったアナスタシアは、深いショックを受ける。追い打ちをかける様に、家族からは役立たずと罵られ、ルイスからは側室として迎える準備をしていると告げられた。
そして輿入れ前日、マルモットから恐ろしい真実を聞かされたアナスタシアは、生きる希望を失い、着の身着のまま屋敷から逃げ出したのだが…
7万文字くらいのお話です。
よろしくお願いいたしますm(__)m
花婿が差し替えられました
凛江
恋愛
伯爵令嬢アリスの結婚式当日、突然花婿が相手の弟クロードに差し替えられた。
元々結婚相手など誰でもよかったアリスにはどうでもいいが、クロードは相当不満らしい。
その不満が花嫁に向かい、初夜の晩に爆発!二人はそのまま白い結婚に突入するのだった。
ラブコメ風(?)西洋ファンタジーの予定です。
※『お転婆令嬢』と『さげわたし』読んでくださっている方、話がなかなか完結せず申し訳ありません。
ゆっくりでも完結させるつもりなので長い目で見ていただけると嬉しいです。
こちらの話は、早めに(80000字くらい?)完結させる予定です。
出来るだけ休まず突っ走りたいと思いますので、読んでいただけたら嬉しいです!
※すみません、100000字くらいになりそうです…。
私はただ一度の暴言が許せない
ちくわぶ(まるどらむぎ)
恋愛
厳かな結婚式だった。
花婿が花嫁のベールを上げるまでは。
ベールを上げ、その日初めて花嫁の顔を見た花婿マティアスは暴言を吐いた。
「私の花嫁は花のようなスカーレットだ!お前ではない!」と。
そして花嫁の父に向かって怒鳴った。
「騙したな!スカーレットではなく別人をよこすとは!
この婚姻はなしだ!訴えてやるから覚悟しろ!」と。
そこから始まる物語。
作者独自の世界観です。
短編予定。
のちのち、ちょこちょこ続編を書くかもしれません。
話が進むにつれ、ヒロイン・スカーレットの印象が変わっていくと思いますが。
楽しんでいただけると嬉しいです。
※9/10 13話公開後、ミスに気づいて何度か文を訂正、追加しました。申し訳ありません。
※9/20 最終回予定でしたが、訂正終わりませんでした!すみません!明日最終です!
※9/21 本編完結いたしました。ヒロインの夢がどうなったか、のところまでです。
ヒロインが誰を選んだのか?は読者の皆様に想像していただく終わり方となっております。
今後、番外編として別視点から見た物語など数話ののち、
ヒロインが誰と、どうしているかまでを書いたエピローグを公開する予定です。
よろしくお願いします。
※9/27 番外編を公開させていただきました。
※10/3 お話の一部(暴言部分1話、4話、6話)を訂正させていただきました。
※10/23 お話の一部(14話、番外編11ー1話)を訂正させていただきました。
※10/25 完結しました。
ここまでお読みくださった皆様。導いてくださった皆様にお礼申し上げます。
たくさんの方から感想をいただきました。
ありがとうございます。
様々なご意見、真摯に受け止めさせていただきたいと思います。
ただ、皆様に楽しんでいただける場であって欲しいと思いますので、
今後はいただいた感想をを非承認とさせていただく場合がございます。
申し訳ありませんが、どうかご了承くださいませ。
もちろん、私は全て読ませていただきます。
【完結】婚約者に忘れられていた私
稲垣桜
恋愛
「やっぱり帰ってきてた」
「そのようだね。あれが問題の彼女?アシュリーの方が綺麗なのにな」
私は夜会の会場で、間違うことなく自身の婚約者が、栗毛の令嬢を愛しそうな瞳で見つめながら腰を抱き寄せて、それはそれは親しそうに見つめ合ってダンスをする姿を視線の先にとらえていた。
エスコートを申し出てくれた令息は私の横に立って、そんな冗談を口にしながら二人に視線を向けていた。
ここはベイモント侯爵家の夜会の会場。
私はとある方から国境の騎士団に所属している婚約者が『もう二か月前に帰ってきてる』という話を聞いて、ちょっとは驚いたけど「やっぱりか」と思った。
あれだけ出し続けた手紙の返事がないんだもん。そう思っても仕方ないよでしょ?
まあ、帰ってきているのはいいけど、女も一緒?
誰?
あれ?
せめて婚約者の私に『もうすぐ戻れる』とか、『もう帰ってきた』の一言ぐらいあってもいいんじゃない?
もうあなたなんてポイよポイッ。
※ゆる~い設定です。
※ご都合主義です。そんなものかと思ってください。
※視点が一話一話変わる場面もあります。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します
【完結】双子の伯爵令嬢とその許婚たちの物語
ひかり芽衣
恋愛
伯爵令嬢のリリカとキャサリンは二卵性双生児。生まれつき病弱でどんどん母似の美女へ成長するキャサリンを母は溺愛し、そんな母に父は何も言えない……。そんな家庭で育った父似のリリカは、とにかく自分に自信がない。幼い頃からの許婚である伯爵家長男ウィリアムが心の支えだ。しかしある日、ウィリアムに許婚の話をなかったことにして欲しいと言われ……
リリカとキャサリン、ウィリアム、キャサリンの許婚である公爵家次男のスターリン……彼らの物語を一緒に見守って下さると嬉しいです。
⭐︎2023.4.24完結⭐︎
※2024.2.8~追加・修正作業のため、2話以降を一旦非公開にしていました。
→2024.3.4再投稿。大幅に追加&修正をしたので、もしよければ読んでみて下さい(^^)
見た目を変えろと命令したのに婚約破棄ですか。それなら元に戻るだけです
天宮有
恋愛
私テリナは、婚約者のアシェルから見た目を変えろと命令されて魔法薬を飲まされる。
魔法学園に入学する前の出来事で、他の男が私と関わることを阻止したかったようだ。
薬の効力によって、私は魔法の実力はあるけど醜い令嬢と呼ばれるようになってしまう。
それでも構わないと考えていたのに、アシェルは醜いから婚約破棄すると言い出した。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる