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捨て猫を拾った日
プロローグ
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雪は嫌い。
冬は嫌い。
ずっと昔から、そうだった。
ひらひら舞い落ちる小さな氷の欠片を見ると、スッと心が冷える。
空っぽのわたしの中にそれが降り積もって、全てを凍りつかせてしまう気がする。
空っぽのわたし。
何もないわたし。
だけど、誰かを好きだと思った時だけ、わたしの心がホッと温かくなる。
空っぽだったわたしの中に好きという気持ちが灯ると、指の先まで熱が通る気がする。
誰もわたしを好きにならなくても、わたしが誰かを好きでいさせてくれればそれでいい。
誰もわたしを欲しがらなくても、わたしが誰かに何かを与えられれば、それでいい。
わたしを愛してくれなくてもいいの。
わたしを必要としてくれなくてもいいの。
ただ、わたしがあなたの傍にいることを許してくれさえすれば、それでいいの。
わたしは、ただ、誰かの傍にいたい。
ただ、それだけ。
冬は嫌い。
ずっと昔から、そうだった。
ひらひら舞い落ちる小さな氷の欠片を見ると、スッと心が冷える。
空っぽのわたしの中にそれが降り積もって、全てを凍りつかせてしまう気がする。
空っぽのわたし。
何もないわたし。
だけど、誰かを好きだと思った時だけ、わたしの心がホッと温かくなる。
空っぽだったわたしの中に好きという気持ちが灯ると、指の先まで熱が通る気がする。
誰もわたしを好きにならなくても、わたしが誰かを好きでいさせてくれればそれでいい。
誰もわたしを欲しがらなくても、わたしが誰かに何かを与えられれば、それでいい。
わたしを愛してくれなくてもいいの。
わたしを必要としてくれなくてもいいの。
ただ、わたしがあなたの傍にいることを許してくれさえすれば、それでいいの。
わたしは、ただ、誰かの傍にいたい。
ただ、それだけ。
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