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第三章:角笛の音色と新たな夜明け
生を手に入れた者②
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「オル、ほら見て、あそこ!」
指差しながら身を乗り出したフリージアを支え、彼女が示す方へと目を走らせる。
見えたのは、ある筈がない――あるべきではない、橋。そこを渡ろうとしているニダベリル兵達。そしてこちら側の岸には、すでに二十ほどの人影がある。
「スレイプ、あそこへ行って!」
フリージアの鋭い声に押されて、手綱を握るオルディンを無視してスレイプが動いた。
「ちょ、待てよ!」
「ダメ、スレイプ、行って!」
止める間もなくスレイプは急降下し、放たれた矢のようにニダベリル兵がたむろするそこへと真っ直ぐ向かう。
オルディンが手綱を引いた時には遅かった。スレイプが再び空高く舞い上がるよりも先に、まだ人の背丈ほどもある高さからフリージアがひらりと飛び降りる。
「フリージア!」
咄嗟に名を呼んでも、意味はない。
「あの馬鹿!」
オルディンは呻いてスレイプに声をかける。
「スレイプ、お前はあの橋を壊せ。そして、この場を離れろ」
そうして身を乗り出して太い首筋を軽く叩いてやってから、その背から身を躍らせた。地面に下り立ち、フリージアの傍へと駆け寄る。
ひしめく兵士達の間に、樹に寄りかかったロキスの姿が見える。自分の足で立てているということは、生きているということだ。フリージアが小さく息をついたのが、オルディンには聞こえた。
まさに降って湧いた少女と男に、ニダベリル兵が一瞬戸惑いを見せる。その隙を無駄にせず、オルディンとフリージアは鞘から剣を抜き放った。
そして、無言でそれを繰り出す。
もしかしたら、フリージアは戦えないのではないかと、オルディンは思った。だが、次の瞬間、それが無用な危惧だったことを知る。
自らの身の重要さを理解したフリージアの動きに、躊躇いは無かった。オルディンよりも先に踏み出した彼女は、瞬時に二人を切り伏せる。
フリージアは、もう護られる者ではなかった。彼女は、護る者なのだ。
オルディンにはそれが解かったが、それでも――いや、だからこそ、彼はフリージアを護る者でいたかった。
バラバラと剣を手にし始めたニダベリル兵の中に、オルディンは飛び込む。大剣を振るい、刃を潰した側を手近な兵士に叩き込んだ。その扱いは、剣というより殆ど棍棒だ。だが、肉を切り裂いて血糊で切れ味を鈍らせるよりも、骨を折ってやった方が効率がいい。
我に返ったニダベリル兵が剣を振り上げ切りかかってくるが、そんな軽い剣はオルディンにかすりもしない。相手の剣を打ち払いながら彼らの腕を砕き、胴を払って吹き飛ばす。
オルディンが剣を一振りするごとに、確実に一人ないし二人がくずおれていく。
チラリと橋の方へ目を走らせると、スレイプが出口間際で待ち受けてニダベリル兵に向けて威嚇の声を上げるのが見えた。兵達は慌てふためき向こう岸へと戻っていく。彼らが走るその衝撃でも悲鳴を上げているようなボロ橋は、スレイプがひと暴れすれば一たまりもないだろう。
素早く鋭いフリージアの剣捌きと力任せに叩き伏せていくオルディンの大剣の前に、二十名余りいたニダベリル兵は見る見るうちにその数を減らしていった。じきにオルディンが最後の一人を打ちのめし、戦いの音は止む。代わって辺りにはニダベリル兵が上げる呻き声が満ち溢れた。
橋を見るとすでにそれは落とされ、オルディンが言いつけたとおりスレイプも姿を消している。
オルディンはグルリと周囲を見渡してニダベリル兵のうち誰一人として起き上がってくる気配がないことを確かめて、フリージアへと目を向けた。彼女はすでに剣を収め、地面にへたり込んでいるロキスへと駆け寄っている。身軽なその動きからすると、怪我はないようだった。
「ロキス!」
脇腹に決して小さくはない赤い染みを作っている彼に、当然、フリージアは労わりの言葉をかけるものだと、オルディンは思っていた。だが、そんな彼の予想を覆し、次の瞬間、彼女はロキスの胸倉に掴みかかる。
「いて、いてぇって! オレは怪我人だぜ!?」
ガクガクと揺さぶられ、ロキスが悲鳴に近い声を上げる。そんな彼の抗議の声に、フリージアがそれを上回る声で返した。
「痛くて良かっただろ!? 死んでたら痛くもないんだから! 何でこんな無茶なことするんだよ!」
「ああ? 何もしなけりゃ良かったってのかよ!?」
「そうだよ! こんなふうに、自分の命を投げ捨てるみたいなやり方、二度とさせないんだから!」
下手に反論したら、ロキスはフリージア自身に縊《くび》り殺されそうだった。それが判ったのか、彼は賢明にも口を噤む。と、フリージアは急に力を失ったようにその場に膝をつくと、彼の胸元に額を押し付けた。
「あたしは、もう誰も死なせたくないんだ……」
喉の奥から絞り出すようなフリージアの声に、ロキスが視線を泳がせる。フリージアと少なからぬ時間を共にした彼には、彼女のその台詞がどれほど切実なものなのか、判ったのだろう。彼らしくないおずおずとした手付きで、彼女の赤毛に触れる。
「けどな、オレは別に無駄死にする気はなかったんだぜ?」
宥めるようにロキスがそう言った途端、フリージアが弾かれたように顔を上げる。
「ウソだ!」
「何でウソだよ」
「だって、ロキスはずっと『殺せ』とか『戦いで死ぬなら本望だ』とか言ってたじゃないか」
責める眼差しで言うフリージアに、ロキスは一瞬目を丸くし、そして肩を竦めた。
「ああ……」
「ああ、じゃないよ。ロキスがそんなだから、あたしはホントは君を戦場に連れてきたくなかったんだ」
「はあ?」
フリージアのその台詞に、ロキスは間の抜けた声をあげ、そしてハタと何かに気付いたような顔になる。
「何だよ、もしかしてそれでオレを戦場に出さなかったのか?」
「当たり前だろ。死にたがってる人間を戦いになんて駆り出せない。あたしは、誰かを死なせる為に戦ってるんじゃないよ」
憤然とフリージアがそう答える。そんな彼女に、ロキスは笑った。
「何で笑うんだよ!」
「いや、まあ、何となく」
「何となく!?」
フリージアは掴んだ胸倉を今にも締め上げそうな勢いで繰り返す。
「だいたい、ロキスはすぐ戦いが好きだとか死んでもいいとか殺してくれとか言うけどさ! それって、戦いしか知らないからじゃないか! 上の人から言われるままにやってきただけでさ! 自分で自分の道を選んでもないのに、人生を生きたなんて言えないよ。戦う以外に、楽しいことなんて腐るほどあるんだから! そういうの知ってから、死んでもいいとか言ってみろ!」
「はは……」
「笑いどころじゃない! だいたいロキスは――」
なおも食ってかかろうとしたフリージアを、ロキスの穏やかな声が遮った。
「オレぁ別に死にてぇわけじゃねぇよ――少なくとも今はな」
「え?」
唇を尖らせたフリージアに、ロキスは笑う。それは以前のような皮肉の色を含んだものではなく、何かが吹っ切れたような、カラリとした笑みだった。
彼の中を見通そうとするように、フリージアが彼を見つめる。
二人のやり取りを傍で耳にしていたオルディンには、ロキスの心境が手に取るように解かった。彼は、かつてのオルディンだった。知っていることなど殆どないくせに、自分が知っていることが世界の全てだと思っていた彼と、同じだった。
フリージアとロキス、双方の為にオルディンは助け舟を出してやる。
「そろそろ傷の手当てをしてやったらどうだ? バイダルたちが着いたらすぐに動けるようにしておけよ」
「あ、うん」
彼に言われて初めて気が付いたかのように、フリージアが頷いた。そして、最後にダメ押しのように付け加える。
「エイルもなんだけどさ、この戦いが終わったら、君にももっと色んなものを見せてやる。楽しいものとか、きれいなものとか、君が知らないだけでたくさんあるんだから」
そう言ってフンと荒い鼻息を一つ吹くと、フリージアは腰の携帯袋から治療の為の薬や包帯を取り出した。
ロキスが眉を上げてオルディンを見る。彼はそれに肩を竦めて返してやっただけだった。
指差しながら身を乗り出したフリージアを支え、彼女が示す方へと目を走らせる。
見えたのは、ある筈がない――あるべきではない、橋。そこを渡ろうとしているニダベリル兵達。そしてこちら側の岸には、すでに二十ほどの人影がある。
「スレイプ、あそこへ行って!」
フリージアの鋭い声に押されて、手綱を握るオルディンを無視してスレイプが動いた。
「ちょ、待てよ!」
「ダメ、スレイプ、行って!」
止める間もなくスレイプは急降下し、放たれた矢のようにニダベリル兵がたむろするそこへと真っ直ぐ向かう。
オルディンが手綱を引いた時には遅かった。スレイプが再び空高く舞い上がるよりも先に、まだ人の背丈ほどもある高さからフリージアがひらりと飛び降りる。
「フリージア!」
咄嗟に名を呼んでも、意味はない。
「あの馬鹿!」
オルディンは呻いてスレイプに声をかける。
「スレイプ、お前はあの橋を壊せ。そして、この場を離れろ」
そうして身を乗り出して太い首筋を軽く叩いてやってから、その背から身を躍らせた。地面に下り立ち、フリージアの傍へと駆け寄る。
ひしめく兵士達の間に、樹に寄りかかったロキスの姿が見える。自分の足で立てているということは、生きているということだ。フリージアが小さく息をついたのが、オルディンには聞こえた。
まさに降って湧いた少女と男に、ニダベリル兵が一瞬戸惑いを見せる。その隙を無駄にせず、オルディンとフリージアは鞘から剣を抜き放った。
そして、無言でそれを繰り出す。
もしかしたら、フリージアは戦えないのではないかと、オルディンは思った。だが、次の瞬間、それが無用な危惧だったことを知る。
自らの身の重要さを理解したフリージアの動きに、躊躇いは無かった。オルディンよりも先に踏み出した彼女は、瞬時に二人を切り伏せる。
フリージアは、もう護られる者ではなかった。彼女は、護る者なのだ。
オルディンにはそれが解かったが、それでも――いや、だからこそ、彼はフリージアを護る者でいたかった。
バラバラと剣を手にし始めたニダベリル兵の中に、オルディンは飛び込む。大剣を振るい、刃を潰した側を手近な兵士に叩き込んだ。その扱いは、剣というより殆ど棍棒だ。だが、肉を切り裂いて血糊で切れ味を鈍らせるよりも、骨を折ってやった方が効率がいい。
我に返ったニダベリル兵が剣を振り上げ切りかかってくるが、そんな軽い剣はオルディンにかすりもしない。相手の剣を打ち払いながら彼らの腕を砕き、胴を払って吹き飛ばす。
オルディンが剣を一振りするごとに、確実に一人ないし二人がくずおれていく。
チラリと橋の方へ目を走らせると、スレイプが出口間際で待ち受けてニダベリル兵に向けて威嚇の声を上げるのが見えた。兵達は慌てふためき向こう岸へと戻っていく。彼らが走るその衝撃でも悲鳴を上げているようなボロ橋は、スレイプがひと暴れすれば一たまりもないだろう。
素早く鋭いフリージアの剣捌きと力任せに叩き伏せていくオルディンの大剣の前に、二十名余りいたニダベリル兵は見る見るうちにその数を減らしていった。じきにオルディンが最後の一人を打ちのめし、戦いの音は止む。代わって辺りにはニダベリル兵が上げる呻き声が満ち溢れた。
橋を見るとすでにそれは落とされ、オルディンが言いつけたとおりスレイプも姿を消している。
オルディンはグルリと周囲を見渡してニダベリル兵のうち誰一人として起き上がってくる気配がないことを確かめて、フリージアへと目を向けた。彼女はすでに剣を収め、地面にへたり込んでいるロキスへと駆け寄っている。身軽なその動きからすると、怪我はないようだった。
「ロキス!」
脇腹に決して小さくはない赤い染みを作っている彼に、当然、フリージアは労わりの言葉をかけるものだと、オルディンは思っていた。だが、そんな彼の予想を覆し、次の瞬間、彼女はロキスの胸倉に掴みかかる。
「いて、いてぇって! オレは怪我人だぜ!?」
ガクガクと揺さぶられ、ロキスが悲鳴に近い声を上げる。そんな彼の抗議の声に、フリージアがそれを上回る声で返した。
「痛くて良かっただろ!? 死んでたら痛くもないんだから! 何でこんな無茶なことするんだよ!」
「ああ? 何もしなけりゃ良かったってのかよ!?」
「そうだよ! こんなふうに、自分の命を投げ捨てるみたいなやり方、二度とさせないんだから!」
下手に反論したら、ロキスはフリージア自身に縊《くび》り殺されそうだった。それが判ったのか、彼は賢明にも口を噤む。と、フリージアは急に力を失ったようにその場に膝をつくと、彼の胸元に額を押し付けた。
「あたしは、もう誰も死なせたくないんだ……」
喉の奥から絞り出すようなフリージアの声に、ロキスが視線を泳がせる。フリージアと少なからぬ時間を共にした彼には、彼女のその台詞がどれほど切実なものなのか、判ったのだろう。彼らしくないおずおずとした手付きで、彼女の赤毛に触れる。
「けどな、オレは別に無駄死にする気はなかったんだぜ?」
宥めるようにロキスがそう言った途端、フリージアが弾かれたように顔を上げる。
「ウソだ!」
「何でウソだよ」
「だって、ロキスはずっと『殺せ』とか『戦いで死ぬなら本望だ』とか言ってたじゃないか」
責める眼差しで言うフリージアに、ロキスは一瞬目を丸くし、そして肩を竦めた。
「ああ……」
「ああ、じゃないよ。ロキスがそんなだから、あたしはホントは君を戦場に連れてきたくなかったんだ」
「はあ?」
フリージアのその台詞に、ロキスは間の抜けた声をあげ、そしてハタと何かに気付いたような顔になる。
「何だよ、もしかしてそれでオレを戦場に出さなかったのか?」
「当たり前だろ。死にたがってる人間を戦いになんて駆り出せない。あたしは、誰かを死なせる為に戦ってるんじゃないよ」
憤然とフリージアがそう答える。そんな彼女に、ロキスは笑った。
「何で笑うんだよ!」
「いや、まあ、何となく」
「何となく!?」
フリージアは掴んだ胸倉を今にも締め上げそうな勢いで繰り返す。
「だいたい、ロキスはすぐ戦いが好きだとか死んでもいいとか殺してくれとか言うけどさ! それって、戦いしか知らないからじゃないか! 上の人から言われるままにやってきただけでさ! 自分で自分の道を選んでもないのに、人生を生きたなんて言えないよ。戦う以外に、楽しいことなんて腐るほどあるんだから! そういうの知ってから、死んでもいいとか言ってみろ!」
「はは……」
「笑いどころじゃない! だいたいロキスは――」
なおも食ってかかろうとしたフリージアを、ロキスの穏やかな声が遮った。
「オレぁ別に死にてぇわけじゃねぇよ――少なくとも今はな」
「え?」
唇を尖らせたフリージアに、ロキスは笑う。それは以前のような皮肉の色を含んだものではなく、何かが吹っ切れたような、カラリとした笑みだった。
彼の中を見通そうとするように、フリージアが彼を見つめる。
二人のやり取りを傍で耳にしていたオルディンには、ロキスの心境が手に取るように解かった。彼は、かつてのオルディンだった。知っていることなど殆どないくせに、自分が知っていることが世界の全てだと思っていた彼と、同じだった。
フリージアとロキス、双方の為にオルディンは助け舟を出してやる。
「そろそろ傷の手当てをしてやったらどうだ? バイダルたちが着いたらすぐに動けるようにしておけよ」
「あ、うん」
彼に言われて初めて気が付いたかのように、フリージアが頷いた。そして、最後にダメ押しのように付け加える。
「エイルもなんだけどさ、この戦いが終わったら、君にももっと色んなものを見せてやる。楽しいものとか、きれいなものとか、君が知らないだけでたくさんあるんだから」
そう言ってフンと荒い鼻息を一つ吹くと、フリージアは腰の携帯袋から治療の為の薬や包帯を取り出した。
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