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第三章:角笛の音色と新たな夜明け
生を手に入れた者①
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夕食も終え、オルディンとフリージアが束の間の休息を取っていた時だった。エイルとソルもいるが、二人は寄り添って丸くなりすっかり寝入っている。
「今日は怪我人だけで済んだね」
膝元にあるエイルの頭を撫でてやりながら、フリージアが緩く笑みながらそう言った。確かに数名重い怪我の者はいるが、死者はおらず、怪我人も数は多くない。兵の交代を早めたことが功を奏したと思われるが、その一方で問題となるのは兵達の体力だった。
交代を早めるということは、皆が戦うことになるということだ。連日戦っていれば、肉体的疲労はいずれどんなに高い士気でも支えきれなくなってくるだろう。
「あちらさんは、まだ一個大隊残っている筈だ。それに、あの投石器……あれがいつご登場するか、だな」
「そうなんだよね。おとといロキスは、四、五日は大丈夫だろうって言ってたけど……あと二日? 三日?」
フリージアは眉間に微かな皺を寄せて首をかしげている。
ロキスに投石器と火薬玉の特性を教えてもらい、一応、その対策は取ってある。ただし、実際にその方法でしのげるかどうかは、投石器による攻撃が始まってみないと判らない。
ニダベリルの糧食が尽きるまで堪えられれば、こちらの勝ちだ。問題は、それがいつまでなのかということだ。
「早く、終わりにしたいなぁ」
フリージアの声はちょっとしたボヤキのようだったが、オルディンはそこに含まれる響きの深さを聞き逃さなかった。
「まあ、あと三、四日もすれば終わるだろう。そんなにもちゃしないさ」
「うん……」
頷き、フリージアはエイルに視線を落とす。頷きはしても、彼女にとってその数日が耐えがたいものに違いない。
オルディンには、そんな彼女にかける言葉が見つからない。ただのフリージアだったら、抱き締めて「俺が何とかしてやる」と言える。実際、これまではそうできていた。だが、将としてのフリージアに対しては、オルディンがしてやれることは殆どないのだ。
いっそ、ラタの力を借りてニダベリル軍の奥まで侵入し、アウストルや他の将軍達の首でも取って来てやろうかと思うことがある。そうすれば、取り敢えず今の戦いは終わらせることができるだろう。
だが、きっとフリージアはそれを望むまい。彼女が求める未来は、誰かの命を奪って作り上げるものではないのだから。
結局オルディンにできることは、剣を取ってフリージアの為に勝利をもたらすことしかないのだ。
オルディンもフリージアも黙り込んで、天幕の中はしんと静まり返る。ソルとエイルの立てる寝息が、二人の鼓膜を規則正しくくすぐっていた。
夜が明けるまでの、穏やかな時間。
――『それ』に先に気付いたのは、オルディンの方だった。
「オル?」
不意に眼差しを鋭くして耳を澄ませた彼に、フリージアが怪訝な顔をする。が、すぐに彼女もオルディンと同じように表情を改めた。
休息するべき時にふさわしくない、音。
明らかに襲歩だと判る馬の蹄の音がさながら雷鳴のように近付いてきて――二人がいる天幕のすぐ外で止まる。と思ったら、直後に何の前触れもなく入口の垂れ幕が跳ね上げられて、癖毛を風で乱したウルが飛び込んできた。
その剣幕に、オルディンの隣でフリージアが目を丸くする。
「どうしたの?」
フリージアの問いに、ウルは息を乱しながら告げる。
「ニダベリルが……対岸を上流に向かって……もしかすると……こちら側に来る手段が……」
切れ切れの言葉でも、彼が言いたいことは充分に伝わった。立ち上がって天幕を飛び出しかけたフリージアだったが、続いたウルの台詞で振り返る。
「ロキスが、一人で、偵察に……」
「はあ? 何それ」
「僕に、報せに戻れと言って、彼は一人で上流に向かってしまって」
ようやく息も落ち着いてきたウルが、蒼褪めた顔でそう言った。その目にあるのは、懇願の色だ。
「あの、バカ……!」
呻いたフリージアが、次の瞬間オルディンに掴みかかってきた。いや、違う。彼の懐に手を突っ込んで、何かを掻っ攫っていったのだ。彼女はオルディンにそれが何なのかを確かめる隙を与えず、身を翻して天幕を出て行く。
ハッと胸元に手をやりフリージアが奪っていった物に思い当たったオルディンは、慌てて彼女の後を追った。
フリージアはすぐ外にいたが、その口にはすでに竜笛がくわえられている。当然、吹き鳴らされた後なのだろう。
オルディンは彼女の腰に腕を回し、捕らえる。
「放して、オル!」
もがくフリージアにそう言われても、放すわけにはいかない。
やがて夜の闇に突風が吹き、埃が舞い上げられる。
顔を上げれば、フリージアが鳴らした竜笛によって呼ばれたスレイプが、大きく翼を打ち振るい狭い空間に何とか舞い下りようとしていた。
「チッ!」
ほんの一瞬、オルディンの意識がスレイプに向く。その隙をフリージアは見逃さなかった。鋭く繰り出された彼女の肘が、オルディンのみぞおちにキレイに入る。
「グ!」
呻いたオルディンの腕の力がわずかに緩まり、フリージアはするりと抜け出した。
「ジア、待てって!」
「待てない!」
フリージアはスレイプの背に身軽くまたがると、オルディンの制止などには全く耳を貸さずに手綱を取った。そうして、グイとそれを引く。
「クソ! まったく!」
オルディンは小さく毒づき、今にも飛び立たんとしているスレイプに飛び乗って彼女の後ろに腰を落ち着けた。直後、翼竜は地面を離れ、舞い上がる。
「オルディン! どこに行く!?」
呼び止める声に見下ろすと、兵達に混じってバイダルの姿があった。
「兵を連れて川の上流へ向かえ!」
見る見る小さくなる彼らに向けて、オルディンは辛うじてそれだけ言い残す。バイダルが頷いたのが、何とか見て取れた。
「お前、自分が何やってるのか解かってんのかよ?」
オルディンは前へと視線を戻し、呆れた声でそう言いながらフリージアの手の中から手綱を取り上げようとした。が、彼女は手放さない。
「おい、放せよ」
「やだ。渡したら戻るでしょ」
「当たり前だろ。ロキスはバイダル達が助けに行くって。ほら、手綱寄越せよ」
「い、や! 馬じゃ間に合わないかもしれないじゃないか。ロキスは、絶対に死なせないんだから」
最後は、殆ど彼女自身に向けているかのような呟きになる。小さなその声は耳元で唸る風にかき消されそうだったが、オルディンは確かにそれを聞き留めた。
「ジア……」
そんな声を聞かされてしまったら、それ以上は何も言えなくなる。兵を失ったフリージアの声にならない慟哭をその胸に感じたのは、つい昨日のことだ。これでロキスも失えば、フリージアはいったいどうなってしまうのか。甘いかもしれないが、オルディンにはそれ以上「否」と続けることはできなかった。
「わかった、わかったよ。戻らないから、手綱を貸せ」
いざとなったらスレイプに命じてフリージアだけ逃がせばいい。
そんなふうに内心で呟いて、オルディンは再びフリージアを促す。それでも彼女は逡巡していたが、やがて小さく息をつくと手綱を彼の手に委ねた。
胸に感じた温もりで、フリージアがその背を彼に預けてきたのが判る。
そして、聞こえるかどうかというほどの、声。
「ごめん」
「何だよ、急に」
「ホントは、あたしがこんなふうに動いちゃいけないって、わかってる。でも……」
オルディンは答える代わりに片手を上げて彼女の赤毛をくしゃりと撫でてやった。フリージアの身体から力が抜け、彼の胸に重みが加わる。それを感じるのは、随分と久しぶりな気がした。最近のフリージアは常に背を伸ばし、独りで立とうとしていたから。オルディンと二人きりでいる時でさえ、そうだった。
思わずオルディンはそのまま片腕をフリージアの身体に回しそうになり――それはパッと身を起こした彼女に弾かれる。
「今日は怪我人だけで済んだね」
膝元にあるエイルの頭を撫でてやりながら、フリージアが緩く笑みながらそう言った。確かに数名重い怪我の者はいるが、死者はおらず、怪我人も数は多くない。兵の交代を早めたことが功を奏したと思われるが、その一方で問題となるのは兵達の体力だった。
交代を早めるということは、皆が戦うことになるということだ。連日戦っていれば、肉体的疲労はいずれどんなに高い士気でも支えきれなくなってくるだろう。
「あちらさんは、まだ一個大隊残っている筈だ。それに、あの投石器……あれがいつご登場するか、だな」
「そうなんだよね。おとといロキスは、四、五日は大丈夫だろうって言ってたけど……あと二日? 三日?」
フリージアは眉間に微かな皺を寄せて首をかしげている。
ロキスに投石器と火薬玉の特性を教えてもらい、一応、その対策は取ってある。ただし、実際にその方法でしのげるかどうかは、投石器による攻撃が始まってみないと判らない。
ニダベリルの糧食が尽きるまで堪えられれば、こちらの勝ちだ。問題は、それがいつまでなのかということだ。
「早く、終わりにしたいなぁ」
フリージアの声はちょっとしたボヤキのようだったが、オルディンはそこに含まれる響きの深さを聞き逃さなかった。
「まあ、あと三、四日もすれば終わるだろう。そんなにもちゃしないさ」
「うん……」
頷き、フリージアはエイルに視線を落とす。頷きはしても、彼女にとってその数日が耐えがたいものに違いない。
オルディンには、そんな彼女にかける言葉が見つからない。ただのフリージアだったら、抱き締めて「俺が何とかしてやる」と言える。実際、これまではそうできていた。だが、将としてのフリージアに対しては、オルディンがしてやれることは殆どないのだ。
いっそ、ラタの力を借りてニダベリル軍の奥まで侵入し、アウストルや他の将軍達の首でも取って来てやろうかと思うことがある。そうすれば、取り敢えず今の戦いは終わらせることができるだろう。
だが、きっとフリージアはそれを望むまい。彼女が求める未来は、誰かの命を奪って作り上げるものではないのだから。
結局オルディンにできることは、剣を取ってフリージアの為に勝利をもたらすことしかないのだ。
オルディンもフリージアも黙り込んで、天幕の中はしんと静まり返る。ソルとエイルの立てる寝息が、二人の鼓膜を規則正しくくすぐっていた。
夜が明けるまでの、穏やかな時間。
――『それ』に先に気付いたのは、オルディンの方だった。
「オル?」
不意に眼差しを鋭くして耳を澄ませた彼に、フリージアが怪訝な顔をする。が、すぐに彼女もオルディンと同じように表情を改めた。
休息するべき時にふさわしくない、音。
明らかに襲歩だと判る馬の蹄の音がさながら雷鳴のように近付いてきて――二人がいる天幕のすぐ外で止まる。と思ったら、直後に何の前触れもなく入口の垂れ幕が跳ね上げられて、癖毛を風で乱したウルが飛び込んできた。
その剣幕に、オルディンの隣でフリージアが目を丸くする。
「どうしたの?」
フリージアの問いに、ウルは息を乱しながら告げる。
「ニダベリルが……対岸を上流に向かって……もしかすると……こちら側に来る手段が……」
切れ切れの言葉でも、彼が言いたいことは充分に伝わった。立ち上がって天幕を飛び出しかけたフリージアだったが、続いたウルの台詞で振り返る。
「ロキスが、一人で、偵察に……」
「はあ? 何それ」
「僕に、報せに戻れと言って、彼は一人で上流に向かってしまって」
ようやく息も落ち着いてきたウルが、蒼褪めた顔でそう言った。その目にあるのは、懇願の色だ。
「あの、バカ……!」
呻いたフリージアが、次の瞬間オルディンに掴みかかってきた。いや、違う。彼の懐に手を突っ込んで、何かを掻っ攫っていったのだ。彼女はオルディンにそれが何なのかを確かめる隙を与えず、身を翻して天幕を出て行く。
ハッと胸元に手をやりフリージアが奪っていった物に思い当たったオルディンは、慌てて彼女の後を追った。
フリージアはすぐ外にいたが、その口にはすでに竜笛がくわえられている。当然、吹き鳴らされた後なのだろう。
オルディンは彼女の腰に腕を回し、捕らえる。
「放して、オル!」
もがくフリージアにそう言われても、放すわけにはいかない。
やがて夜の闇に突風が吹き、埃が舞い上げられる。
顔を上げれば、フリージアが鳴らした竜笛によって呼ばれたスレイプが、大きく翼を打ち振るい狭い空間に何とか舞い下りようとしていた。
「チッ!」
ほんの一瞬、オルディンの意識がスレイプに向く。その隙をフリージアは見逃さなかった。鋭く繰り出された彼女の肘が、オルディンのみぞおちにキレイに入る。
「グ!」
呻いたオルディンの腕の力がわずかに緩まり、フリージアはするりと抜け出した。
「ジア、待てって!」
「待てない!」
フリージアはスレイプの背に身軽くまたがると、オルディンの制止などには全く耳を貸さずに手綱を取った。そうして、グイとそれを引く。
「クソ! まったく!」
オルディンは小さく毒づき、今にも飛び立たんとしているスレイプに飛び乗って彼女の後ろに腰を落ち着けた。直後、翼竜は地面を離れ、舞い上がる。
「オルディン! どこに行く!?」
呼び止める声に見下ろすと、兵達に混じってバイダルの姿があった。
「兵を連れて川の上流へ向かえ!」
見る見る小さくなる彼らに向けて、オルディンは辛うじてそれだけ言い残す。バイダルが頷いたのが、何とか見て取れた。
「お前、自分が何やってるのか解かってんのかよ?」
オルディンは前へと視線を戻し、呆れた声でそう言いながらフリージアの手の中から手綱を取り上げようとした。が、彼女は手放さない。
「おい、放せよ」
「やだ。渡したら戻るでしょ」
「当たり前だろ。ロキスはバイダル達が助けに行くって。ほら、手綱寄越せよ」
「い、や! 馬じゃ間に合わないかもしれないじゃないか。ロキスは、絶対に死なせないんだから」
最後は、殆ど彼女自身に向けているかのような呟きになる。小さなその声は耳元で唸る風にかき消されそうだったが、オルディンは確かにそれを聞き留めた。
「ジア……」
そんな声を聞かされてしまったら、それ以上は何も言えなくなる。兵を失ったフリージアの声にならない慟哭をその胸に感じたのは、つい昨日のことだ。これでロキスも失えば、フリージアはいったいどうなってしまうのか。甘いかもしれないが、オルディンにはそれ以上「否」と続けることはできなかった。
「わかった、わかったよ。戻らないから、手綱を貸せ」
いざとなったらスレイプに命じてフリージアだけ逃がせばいい。
そんなふうに内心で呟いて、オルディンは再びフリージアを促す。それでも彼女は逡巡していたが、やがて小さく息をつくと手綱を彼の手に委ねた。
胸に感じた温もりで、フリージアがその背を彼に預けてきたのが判る。
そして、聞こえるかどうかというほどの、声。
「ごめん」
「何だよ、急に」
「ホントは、あたしがこんなふうに動いちゃいけないって、わかってる。でも……」
オルディンは答える代わりに片手を上げて彼女の赤毛をくしゃりと撫でてやった。フリージアの身体から力が抜け、彼の胸に重みが加わる。それを感じるのは、随分と久しぶりな気がした。最近のフリージアは常に背を伸ばし、独りで立とうとしていたから。オルディンと二人きりでいる時でさえ、そうだった。
思わずオルディンはそのまま片腕をフリージアの身体に回しそうになり――それはパッと身を起こした彼女に弾かれる。
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