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第一章:戦乙女の召還
来訪者②
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村を出て、村民の目が無くなるところまで足を進めたフリージアは、何とはなしに振り返る。当然、村の影すら見えはしないが、彼女は首をかしげて考え込んだ。
オルディンの様子は、明らかにおかしかった。挙動不審というわけではないが、フリージアにスレイプに乗った単独行動を許すなど、今までなかったことだ。
「少しは、あたしの成長を認めてくれたのかな」
そう、口にしてみるが、何か違う気がする。
思い返してみれば、あの牙狼を斃《たお》してから、ここ数日、オルディンは何か考えているようだった。元々それほどしゃべる男ではないが、いつにも増して口数が少なかった。
「何だろな……」
呟いてみても、何も思い当たる節はない。
「まあ、いいか」
気が向いたら、そのうちオルディンの方から話してくれるだろうと気持ちを切り替えて、フリージアは竜笛をくわえた。
鳴らない笛に息を吹き込むと、さほど間を置かずにバサリと力強い羽ばたきの音と共に頭上に陽の光を遮る巨体が現れる。その翼が起こす風に舞い上がる砂ぼこりに目を細めながら、フリージアはそれが下りてくるのを待った。
大の大人が三人は乗れそうな深い沼のような濃緑色の身体に、縦に長い瞳孔を持った金色に光る目。鉤爪のついた皮膜状の翼が前足だ。飛竜の体色は何種類かあるが、中でも緑のものは特に凶暴だとされている。
その『緑の飛竜』であるスレイプは、地面に下り立つと、クルルクルルとその図体にはそぐわない甘えた声を喉から出して、フリージアに鼻先を突き出した。
「ごめん。寂しかったよな。もうじき出発だから、また一緒にいられるよ」
鼻面を撫でてやりながら、フリージアはスレイプにそう言い聞かせる。
本来、飛竜はヒトを襲うものだ。こんなふうに甘えてくるのは異様な光景とすら言えた。
確かに、飛竜を飼い慣らして馬のように操っている部族もある。今フリージアの手の中にある竜属だけに聞こえる音色を出すこの竜笛は、その昔、オルディンがそういった部族から譲り受けた物らしい。
しかし、そうは言ってもそれはごく少数の者の話だ。
おそらく、十人中九人の人間は竜属を恐怖の対象にしているだろうから、うっかり人前に姿を見せればえらい騒ぎになってしまう。野宿の時はいいのだが、今回のように村に滞在する時はこうやって空に放ち、必要に応じて竜笛を用いて呼び寄せているのだ。
「でも、まだもうちょっと我慢しててよ? 出発はもう少し先なんだ。今は、乗せてってもらいたいところがあるから、呼んだだけなんだ」
フリージアの言葉に、明らかにスレイプがうなだれる。
「ごめんって。でも、ホントに、もうじき村を出るから。ほら、乗せてよ」
苦笑混じりの彼女の要求に、スレイプがフウと鼻から息をこぼしながら片方の翼を下げた。その背にフリージアはよじ登る。
「ありがと。行きたいのは、あの山頂なんだ。薬草を採りに行きたいんだよ」
スレイプは彼女が指さす方へ鼻先を向けると、クワァと一声上げた。そして、巨大な翼を一つ打ち振るって空へと舞い上がる。
力強いスレイプの羽ばたき一つで、速度はグングン増していく。
いつもは後ろにオルディンがいていい風除けになってくれるのだが、今日はもろに風圧を受ける。のけぞりそうになったフリージアは、腕と腹に力を込めて身を屈めた。風をはらんだ服が、忙しなく肌を打つ。
フリージアは、飛ぶことが好きだ。
前も後ろも、右も左も、上も下も、どこも空間が広がっていて、全てから解放されていることを実感できる。
これ以上の『自由』はない。
幼い頃から気ままな生活をしてきた為か、あるいは持って生まれた性質なのか、彼女は縛られることが大嫌いだった。実を言えば、民家の軒を借りるより、野宿の方が好きであったりもする。星を見ながら眠れるのは気分がいいし、スレイプとも離れずにいられる。そちらの方が、ずっといい。
そんなふうに空の旅をフリージアが楽しんでいると、地上を行けば三日はかかる距離を、スレイプはあっという間に縮めてくれた。フリージアの身体が冷え切らぬうちに山頂に辿り着き、彼女は飛竜の背から跳び降りる。
「さあて、と」
痛みを抑える薬草は、高地に繁殖するから厄介なだけで、探すことは簡単だった。標高が高いだけに植物自体が少なく、軽く見渡しただけで群生している緑が目に入る。
「ちょっと余分に採っていってやろ。あっても、邪魔にはならないよね」
肩から提げていた袋の口を開き、中に薬草を詰め込んでいく。あっという間に袋はいっぱいになった。
「もういいかな」
確認するように呟いて、せっかく採ったのに家に帰ったら無くなっていた、という羽目にならないように、フリージアはしっかりと袋を閉じた。
「スレイプ、帰るよ。またお願いね」
頬を撫でながらそう声をかけると、再び馬上ならぬ竜上の人となる。
往路と同様、復路も空の旅を堪能し、村の近くでスレイプと別れたフリージアは借りている納屋へと急いだ。
「ただいま!」
勢いよく扉を開け、中に駆け込む。
と。
中にいた者の視線が、同時に彼女に注がれる。それは、身に馴染んだものだけではなかった。
「……あれ?」
フリージアを見ているのは、オルディンと、そしてもう一人。彼女の父、いや、祖父と言ってもいいほどの年頃の男だ。
褐色の髪に同じ色の口髭、いかにも高価そうな装飾が施された鎧に身を包んだその男は、「おお……」と声を漏らすと、フリージアを食い入るように見つめながら、意識せぬまま、という風情で一歩を踏み出した。
「誰?」
思わずフリージアはオルディンにそう訊いた。礼儀もへったくれもない彼女のその言いように彼は肩を竦めて返す。
感無量の面持ちで唇を震わせていたその男は、フリージアのその声で我に返ったように瞬きをいくつかすると、真っ直ぐに彼女の前に歩み寄ってきた。
長身のオルディンほど大きくはないが、小柄な彼女よりは頭一つ分は高い。横幅はがっしりとしていて、日常的に身体を鍛えているのが見て取れた。
つまりは、お飾りではない、本物の軍人だ。
そんな男が、何を思ったのかその場に片膝を突く。
フリージアには、何が何だか、さっぱり解からない。薬草が詰まった袋を手に提げたまま立ちすくみ、目の高さが下になった男を見下ろした。
困惑に満ちた彼女の眼差しを真っ直ぐに見返しながら、男が言う。
「お迎えに上がりました」
と。
「はぁ?」
フリージアは、そんな声と共に、一人泰然としているオルディンに視線を移した。
オルディンの様子は、明らかにおかしかった。挙動不審というわけではないが、フリージアにスレイプに乗った単独行動を許すなど、今までなかったことだ。
「少しは、あたしの成長を認めてくれたのかな」
そう、口にしてみるが、何か違う気がする。
思い返してみれば、あの牙狼を斃《たお》してから、ここ数日、オルディンは何か考えているようだった。元々それほどしゃべる男ではないが、いつにも増して口数が少なかった。
「何だろな……」
呟いてみても、何も思い当たる節はない。
「まあ、いいか」
気が向いたら、そのうちオルディンの方から話してくれるだろうと気持ちを切り替えて、フリージアは竜笛をくわえた。
鳴らない笛に息を吹き込むと、さほど間を置かずにバサリと力強い羽ばたきの音と共に頭上に陽の光を遮る巨体が現れる。その翼が起こす風に舞い上がる砂ぼこりに目を細めながら、フリージアはそれが下りてくるのを待った。
大の大人が三人は乗れそうな深い沼のような濃緑色の身体に、縦に長い瞳孔を持った金色に光る目。鉤爪のついた皮膜状の翼が前足だ。飛竜の体色は何種類かあるが、中でも緑のものは特に凶暴だとされている。
その『緑の飛竜』であるスレイプは、地面に下り立つと、クルルクルルとその図体にはそぐわない甘えた声を喉から出して、フリージアに鼻先を突き出した。
「ごめん。寂しかったよな。もうじき出発だから、また一緒にいられるよ」
鼻面を撫でてやりながら、フリージアはスレイプにそう言い聞かせる。
本来、飛竜はヒトを襲うものだ。こんなふうに甘えてくるのは異様な光景とすら言えた。
確かに、飛竜を飼い慣らして馬のように操っている部族もある。今フリージアの手の中にある竜属だけに聞こえる音色を出すこの竜笛は、その昔、オルディンがそういった部族から譲り受けた物らしい。
しかし、そうは言ってもそれはごく少数の者の話だ。
おそらく、十人中九人の人間は竜属を恐怖の対象にしているだろうから、うっかり人前に姿を見せればえらい騒ぎになってしまう。野宿の時はいいのだが、今回のように村に滞在する時はこうやって空に放ち、必要に応じて竜笛を用いて呼び寄せているのだ。
「でも、まだもうちょっと我慢しててよ? 出発はもう少し先なんだ。今は、乗せてってもらいたいところがあるから、呼んだだけなんだ」
フリージアの言葉に、明らかにスレイプがうなだれる。
「ごめんって。でも、ホントに、もうじき村を出るから。ほら、乗せてよ」
苦笑混じりの彼女の要求に、スレイプがフウと鼻から息をこぼしながら片方の翼を下げた。その背にフリージアはよじ登る。
「ありがと。行きたいのは、あの山頂なんだ。薬草を採りに行きたいんだよ」
スレイプは彼女が指さす方へ鼻先を向けると、クワァと一声上げた。そして、巨大な翼を一つ打ち振るって空へと舞い上がる。
力強いスレイプの羽ばたき一つで、速度はグングン増していく。
いつもは後ろにオルディンがいていい風除けになってくれるのだが、今日はもろに風圧を受ける。のけぞりそうになったフリージアは、腕と腹に力を込めて身を屈めた。風をはらんだ服が、忙しなく肌を打つ。
フリージアは、飛ぶことが好きだ。
前も後ろも、右も左も、上も下も、どこも空間が広がっていて、全てから解放されていることを実感できる。
これ以上の『自由』はない。
幼い頃から気ままな生活をしてきた為か、あるいは持って生まれた性質なのか、彼女は縛られることが大嫌いだった。実を言えば、民家の軒を借りるより、野宿の方が好きであったりもする。星を見ながら眠れるのは気分がいいし、スレイプとも離れずにいられる。そちらの方が、ずっといい。
そんなふうに空の旅をフリージアが楽しんでいると、地上を行けば三日はかかる距離を、スレイプはあっという間に縮めてくれた。フリージアの身体が冷え切らぬうちに山頂に辿り着き、彼女は飛竜の背から跳び降りる。
「さあて、と」
痛みを抑える薬草は、高地に繁殖するから厄介なだけで、探すことは簡単だった。標高が高いだけに植物自体が少なく、軽く見渡しただけで群生している緑が目に入る。
「ちょっと余分に採っていってやろ。あっても、邪魔にはならないよね」
肩から提げていた袋の口を開き、中に薬草を詰め込んでいく。あっという間に袋はいっぱいになった。
「もういいかな」
確認するように呟いて、せっかく採ったのに家に帰ったら無くなっていた、という羽目にならないように、フリージアはしっかりと袋を閉じた。
「スレイプ、帰るよ。またお願いね」
頬を撫でながらそう声をかけると、再び馬上ならぬ竜上の人となる。
往路と同様、復路も空の旅を堪能し、村の近くでスレイプと別れたフリージアは借りている納屋へと急いだ。
「ただいま!」
勢いよく扉を開け、中に駆け込む。
と。
中にいた者の視線が、同時に彼女に注がれる。それは、身に馴染んだものだけではなかった。
「……あれ?」
フリージアを見ているのは、オルディンと、そしてもう一人。彼女の父、いや、祖父と言ってもいいほどの年頃の男だ。
褐色の髪に同じ色の口髭、いかにも高価そうな装飾が施された鎧に身を包んだその男は、「おお……」と声を漏らすと、フリージアを食い入るように見つめながら、意識せぬまま、という風情で一歩を踏み出した。
「誰?」
思わずフリージアはオルディンにそう訊いた。礼儀もへったくれもない彼女のその言いように彼は肩を竦めて返す。
感無量の面持ちで唇を震わせていたその男は、フリージアのその声で我に返ったように瞬きをいくつかすると、真っ直ぐに彼女の前に歩み寄ってきた。
長身のオルディンほど大きくはないが、小柄な彼女よりは頭一つ分は高い。横幅はがっしりとしていて、日常的に身体を鍛えているのが見て取れた。
つまりは、お飾りではない、本物の軍人だ。
そんな男が、何を思ったのかその場に片膝を突く。
フリージアには、何が何だか、さっぱり解からない。薬草が詰まった袋を手に提げたまま立ちすくみ、目の高さが下になった男を見下ろした。
困惑に満ちた彼女の眼差しを真っ直ぐに見返しながら、男が言う。
「お迎えに上がりました」
と。
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