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幸せの増やし方
十八
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「一輝君……」
呆然と名前を呼んだ弥生の視線の先に立つ彼は、いつもと同じ、穏やかな笑みを彼女に向けていた。
思わず立ち上がろうとした弥生を、宮川がグイと引き寄せる。
「宮川さん!」
肩越しに振り返っても、彼の目は弥生ではなく一輝に向けられていた。ヒタと見据えるような眼差しで。
「今更、何しに来たんだ?」
「確かに、『今更』ですね。でも、彼女を返していただきたいんです」
「そんな簡単に? 彼女はイヌやネコじゃないんだぜ?」
「ええ、愛玩動物などではありません。僕の大事な女性です。僕がこの手で幸せにしたいひとです」
宮川の身体に強く押し付けられているので、彼の表情は見えない。けれど、目の前の一輝は、至極鋭い目を弥生の頭上に向けていた。
自分を通り越して、二人の視線が火花を散らしているような気がする。
どれだけ、そうしていたのか。
不意に宮川の腕から力が抜ける。次いで背中の温もりも、遠ざかった。
「宮川さん?」
立ち上がった彼を見上げて、弥生はその名を呼ぶ。
宮川は苦笑し、肩を竦めた。
「まったく、勝ち目がなさ過ぎだ。まあ、後は彼と話せよ」
そう残して、彼は立ち去ろうとする。
「宮川さん……あ……」
呼び止めたはいいが、その後が続かない。口ごもる弥生に、宮川は笑顔を向けた。
「また、園で」
彼女には、そう残し。
「俺は、傍にいるからな」
一輝には、釘を刺すようにそう残して。
そして、彼は去って行った。
その後姿が消えた頃、弥生の耳に、焦がれていた声が届く。
「弥生さん」
すぐにでも、振り返りたかった。振り返ってその姿を目にし、温もりを感じたかった。
なのに、何故か身体が動かない。彼は戻ってきてくれたけれど、それは現実なのだろうか。もしかしたら、幻なのかもしれない。振り返って、それを確認することが怖かった。
「弥生さん」
動かない彼女の名が、もう一度、呼ばれる。
でも、やっぱり、振り返れない。
今度は声ではなく、優しい手が両方の肩に置かれた。
思わず、身体が震える――身体だけでなく、心も。
やっぱり、一輝だけが特別だった。
触れられてこんなふうに感じるのは、一輝だからだ。
宮川に抱き締められても、嫌ではない。けれど、何かを感じることもないのだ。
もっときつく抱き締めてとか、放さないでとか、思うこともないのだ。
何故、一輝でなければいけないのか。
そんなこと、やっぱり判らない。
――判らないけど、でも、一輝君でないと、ダメなんだ。
きつく瞼を閉じた弥生の頭の天辺に何かがコツンと当たり、間近で声が響く。
「さっきはあのようにおっしゃってくださいましたが、やはり、許していただけませんか? もう、顔も見たくない?」
顔も見せてくれず、声も聞かせてくれなかったのは、一体どっちだ。
そう言葉をぶつけてやりたかったのに、喉の奥に何かが詰まったようで何も出てこない。
弥生はクルリと振り向くと、一輝に顔を見せる間を与えず、ギュウとしがみついた。肩から浮いた彼の手が、一瞬ためらってから、そっと腰に回される。
「本当に、すみません。僕が子どもでした。あなたの全てを受け止めるつもりだったのに、あなたが進もうとしている、僕には手を出せない世界のことに、怯んでしまった」
弥生は、彼の服を握っている手に、力を込める。高価なスーツが皺になるだろうが、一輝はそんなこと、全く気にしていないようだった。彼女を包む腕に少し力を加え、続ける。
「僕には、自信がなかった。怖くなってしまった。あなたを幸せにしたいのに、できなかったら……と……あなたに、僕は相応しくないのではないかと、考えてしまいました」
彼のその言葉に、弥生の頭に血が上る。
相応しいとか、相応しくないとか。
彼女自身、以前に同じことで悩んだ。けれども、一輝が自分を想ってくれる気持ちが充分に伝わったから、吹っ切ったのだ。想いが通じ合ってからは、弥生だってずっと一輝に自分の気持ちを伝えてきた筈だ。
――それを、信じていなかったの?
弥生は、グイと腕を突っぱねる。柔らかく包まれていただけの身体は、簡単に解放された。両腕を彼の胸に突っ張ったまま、睨み上げる。
「……なんで、そんなことを言うの?」
「え……?」
「わたし、ちゃんと一輝君が好きだって、伝えてたでしょう?」
「それは……」
「信じてなかったの?」
「いえ、それは違――」
「違くない! 一輝君は、わたしの気持ちを本気にしてなかったんだ!」
「弥生さん……」
一輝が慌てて伸ばしてきた手を、ぴしゃりとはね付ける。彼は、そのまま固まった。
「一輝君のバカ! わたしが何で怒ってるのか解かるまで、赦してあげない!」
そう叫んで、踵を返して歩き出す。ズンズンと、真っ直ぐに歩く。家とは反対の方向だったけれど、そのまま、真っ直ぐに。
自分の本気の言葉が伝わっていなかったことが、悔しかった。ずっと一緒にいたいという気持ちが伝わっていなかったことが、悲しかった。
脚を動かし続けながら耳を澄ませても、追いかけてくる一輝の足音は聞こえてこない。
もう、随分離れてしまった筈だ。
――来て、くれないの?
そう思ってしまった途端に、目の奥が熱く、何かが溢れそうになる。
――一輝君の、ばか……。
胸の中で、もう一度、そう呟いた時だった。
砂利を踏んで駆け寄る足音が耳に届いたかと思うと、腕を掴まれ、後ろ向きに引かれた。倒れこみそうになった身体は、しかし、そうはならず、心地良い温もりに包まれる。
「すみません――本当に。解かっていました。……あなたの気持ちを疑ったことなんて、一度もありません。ちゃんと、信じていたんです」
でも――と、苦しそうな声が続く。
弥生は、溢れてくる何かのために、息が詰まりそうになる。自分の中のこの気持ちを、余すことなく、全て伝えきることができればいいのにと、心の底から思った。
一輝の腕の中で向きを変え、自分よりもずっと大きくなってしまった身体に精一杯腕を伸ばす。そうして、これ以上は出せない、というところまで、力を込めた。
「ねえ、最初からダメだなんて思わないで、ちゃんとお話して、『わたしが』じゃなくて『二人が』幸せになれる方法を見つけていこうよ。……一輝君と一緒だと、大変な事も多いだろうけど、それは『苦労』なんかじゃないんだよ。一輝君といることで、『苦しいこと』なんて、ないんだから。いつでも、一緒に歩いていきたいんだよ。一輝君と一緒にいながら、自分のやりたいことをやるのが大変だってことなら、よく解かってる。それでも、わたしは、一輝君といることを選んだし、夢も諦めなかった。一輝君が一緒にいるって言ってさえくれれば、わたし、何だってできるんだよ?」
――だから、一輝君も諦めないでよ。
涙混じりになってしまったその訴えに、一輝は囁きで応える。
「ええ……ええ、そうですね。僕も、あなたと共に、生きていきたい――ずっと」
耳元での微かなそれは、確かに、弥生の心に届いた。
呆然と名前を呼んだ弥生の視線の先に立つ彼は、いつもと同じ、穏やかな笑みを彼女に向けていた。
思わず立ち上がろうとした弥生を、宮川がグイと引き寄せる。
「宮川さん!」
肩越しに振り返っても、彼の目は弥生ではなく一輝に向けられていた。ヒタと見据えるような眼差しで。
「今更、何しに来たんだ?」
「確かに、『今更』ですね。でも、彼女を返していただきたいんです」
「そんな簡単に? 彼女はイヌやネコじゃないんだぜ?」
「ええ、愛玩動物などではありません。僕の大事な女性です。僕がこの手で幸せにしたいひとです」
宮川の身体に強く押し付けられているので、彼の表情は見えない。けれど、目の前の一輝は、至極鋭い目を弥生の頭上に向けていた。
自分を通り越して、二人の視線が火花を散らしているような気がする。
どれだけ、そうしていたのか。
不意に宮川の腕から力が抜ける。次いで背中の温もりも、遠ざかった。
「宮川さん?」
立ち上がった彼を見上げて、弥生はその名を呼ぶ。
宮川は苦笑し、肩を竦めた。
「まったく、勝ち目がなさ過ぎだ。まあ、後は彼と話せよ」
そう残して、彼は立ち去ろうとする。
「宮川さん……あ……」
呼び止めたはいいが、その後が続かない。口ごもる弥生に、宮川は笑顔を向けた。
「また、園で」
彼女には、そう残し。
「俺は、傍にいるからな」
一輝には、釘を刺すようにそう残して。
そして、彼は去って行った。
その後姿が消えた頃、弥生の耳に、焦がれていた声が届く。
「弥生さん」
すぐにでも、振り返りたかった。振り返ってその姿を目にし、温もりを感じたかった。
なのに、何故か身体が動かない。彼は戻ってきてくれたけれど、それは現実なのだろうか。もしかしたら、幻なのかもしれない。振り返って、それを確認することが怖かった。
「弥生さん」
動かない彼女の名が、もう一度、呼ばれる。
でも、やっぱり、振り返れない。
今度は声ではなく、優しい手が両方の肩に置かれた。
思わず、身体が震える――身体だけでなく、心も。
やっぱり、一輝だけが特別だった。
触れられてこんなふうに感じるのは、一輝だからだ。
宮川に抱き締められても、嫌ではない。けれど、何かを感じることもないのだ。
もっときつく抱き締めてとか、放さないでとか、思うこともないのだ。
何故、一輝でなければいけないのか。
そんなこと、やっぱり判らない。
――判らないけど、でも、一輝君でないと、ダメなんだ。
きつく瞼を閉じた弥生の頭の天辺に何かがコツンと当たり、間近で声が響く。
「さっきはあのようにおっしゃってくださいましたが、やはり、許していただけませんか? もう、顔も見たくない?」
顔も見せてくれず、声も聞かせてくれなかったのは、一体どっちだ。
そう言葉をぶつけてやりたかったのに、喉の奥に何かが詰まったようで何も出てこない。
弥生はクルリと振り向くと、一輝に顔を見せる間を与えず、ギュウとしがみついた。肩から浮いた彼の手が、一瞬ためらってから、そっと腰に回される。
「本当に、すみません。僕が子どもでした。あなたの全てを受け止めるつもりだったのに、あなたが進もうとしている、僕には手を出せない世界のことに、怯んでしまった」
弥生は、彼の服を握っている手に、力を込める。高価なスーツが皺になるだろうが、一輝はそんなこと、全く気にしていないようだった。彼女を包む腕に少し力を加え、続ける。
「僕には、自信がなかった。怖くなってしまった。あなたを幸せにしたいのに、できなかったら……と……あなたに、僕は相応しくないのではないかと、考えてしまいました」
彼のその言葉に、弥生の頭に血が上る。
相応しいとか、相応しくないとか。
彼女自身、以前に同じことで悩んだ。けれども、一輝が自分を想ってくれる気持ちが充分に伝わったから、吹っ切ったのだ。想いが通じ合ってからは、弥生だってずっと一輝に自分の気持ちを伝えてきた筈だ。
――それを、信じていなかったの?
弥生は、グイと腕を突っぱねる。柔らかく包まれていただけの身体は、簡単に解放された。両腕を彼の胸に突っ張ったまま、睨み上げる。
「……なんで、そんなことを言うの?」
「え……?」
「わたし、ちゃんと一輝君が好きだって、伝えてたでしょう?」
「それは……」
「信じてなかったの?」
「いえ、それは違――」
「違くない! 一輝君は、わたしの気持ちを本気にしてなかったんだ!」
「弥生さん……」
一輝が慌てて伸ばしてきた手を、ぴしゃりとはね付ける。彼は、そのまま固まった。
「一輝君のバカ! わたしが何で怒ってるのか解かるまで、赦してあげない!」
そう叫んで、踵を返して歩き出す。ズンズンと、真っ直ぐに歩く。家とは反対の方向だったけれど、そのまま、真っ直ぐに。
自分の本気の言葉が伝わっていなかったことが、悔しかった。ずっと一緒にいたいという気持ちが伝わっていなかったことが、悲しかった。
脚を動かし続けながら耳を澄ませても、追いかけてくる一輝の足音は聞こえてこない。
もう、随分離れてしまった筈だ。
――来て、くれないの?
そう思ってしまった途端に、目の奥が熱く、何かが溢れそうになる。
――一輝君の、ばか……。
胸の中で、もう一度、そう呟いた時だった。
砂利を踏んで駆け寄る足音が耳に届いたかと思うと、腕を掴まれ、後ろ向きに引かれた。倒れこみそうになった身体は、しかし、そうはならず、心地良い温もりに包まれる。
「すみません――本当に。解かっていました。……あなたの気持ちを疑ったことなんて、一度もありません。ちゃんと、信じていたんです」
でも――と、苦しそうな声が続く。
弥生は、溢れてくる何かのために、息が詰まりそうになる。自分の中のこの気持ちを、余すことなく、全て伝えきることができればいいのにと、心の底から思った。
一輝の腕の中で向きを変え、自分よりもずっと大きくなってしまった身体に精一杯腕を伸ばす。そうして、これ以上は出せない、というところまで、力を込めた。
「ねえ、最初からダメだなんて思わないで、ちゃんとお話して、『わたしが』じゃなくて『二人が』幸せになれる方法を見つけていこうよ。……一輝君と一緒だと、大変な事も多いだろうけど、それは『苦労』なんかじゃないんだよ。一輝君といることで、『苦しいこと』なんて、ないんだから。いつでも、一緒に歩いていきたいんだよ。一輝君と一緒にいながら、自分のやりたいことをやるのが大変だってことなら、よく解かってる。それでも、わたしは、一輝君といることを選んだし、夢も諦めなかった。一輝君が一緒にいるって言ってさえくれれば、わたし、何だってできるんだよ?」
――だから、一輝君も諦めないでよ。
涙混じりになってしまったその訴えに、一輝は囁きで応える。
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