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居場所
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王都ロンディウムは、三つの地区に分かれている。
中央は貴族が住まうセントール地区、その東側は港があるエイリスサイド、西側は商業が主となっているウィリスサイドだ。
フィオナが雑用係として身を寄せているのはウィリスサイドの治安を守る警邏隊詰所で、今、そこは片付けに大わらわだった。
ようやくあらかた片付けられつつあるものの、ほんの数日前まで、壊された家具の残骸が散らばり、壁の所々に大きな穴が開き、ガラス窓はいくつも割られ、床板や天井が剥がされていたのだ。
どうしてそんなことになったのかと言えば、一週間ほど前に起きた襲撃のせいだ。更に大元へと辿れば、話は三年前にさかのぼる。
三年前、フィオナはもう一人の雑用係のケイティと共に、非合法な娼館に囚われていた。フィオナよりも数日遅れてやってきたケイティは、少女たちが身を売らされようとしている状況を知るとすぐさまそこを逃げ出し、ウィリスサイド警邏隊詰所に駆け込んだのだ。隊長ブラッドを筆頭として駆けつけた警邏隊はそこの主デリック・スパークを捕らえ、フィオナ達を救い出してくれた。
少女たちのほとんどは親元に帰されたり奉公先を見つけてもらったりしたけれど、行く当てがなかったフィオナと自ら望んで戻ってきたケイティとは、警邏隊の雑用係としてこの詰所に身を置いている。
救出劇から三年続いた穏やかで平和な日々が壊されたのは、一週間前のこと。
牢獄から脱走したデリック・スパークがケイティを逆恨みし、それを晴らさんと詰所を襲撃したのだった。街で起きた別の事件の為に警邏隊隊員たちは出払っており、フィオナとケイティは絶体絶命の危機に陥った。
そこから再び救い出してくれたのは、ブラッドやルーカスたちだった。彼らはデリック・スパークを叩きのめし、フィオナ達を守ってくれた。
けれど、彼女たちは無事だったものの、荒っぽい家探しを受けたこの詰所の建物は、ずいぶんとボロボロにされてしまっていた。隊員たちは街の見回りに出る以外は朝から晩まで修繕に精を出し、フィオナとケイティは直された部屋を片付けて回っている。
「だいぶマシになったわよね」
モップをかけていたケイティが腰をさすりながら背を伸ばし、ため息をついた。
「あとは、ここと……隣とその隣くらい、か」
指を折って数えつつ、ケイティはやれやれと言わんばかりの声で呟いた。
とはいえ、実際に隊員たちが寝起きに使っている部屋は済んでいるから、もう、それほど躍起になって働く必要はない。今いるのも、使用者がいない空き部屋だ。
「まったくもう、あのオッサンてば、ホント迷惑な奴よね!」
憤慨しきりの声を上げ、キレイになった室内をぐるりと見回したケイティに、フィオナは申し訳なくなる。
この詰め所で働くようになってからもう三年になるけれど、未だに、フィオナはケイティの動きに遠く及ばない。ケイティがすることの三分の一も、できないのだ。いつもの仕事だと役割分担ができているし慣れもあるから力の差は目立たなくなるけれど、こういう、臨時の作業の時ははっきりと出てしまう。
「ごめんなさい」
思わず謝罪の言葉が口を突いて出たフィオナに、ケイティがキョトンと振り返る。
「何、その『ごめんなさい』は?」
「わたくし、全然ケイティみたいにできなくて」
フィオナが目を伏せると、すぐさまケイティに額を小突かれた。彼女はそうやって上げさせたフィオナの青い目を覗き込んでくる。
「そんなの、最初の頃からしたら、段違いでしょ?」
「でも……」
「覚えてる? 最初にコレ持たせたときのこと」
そう言って、ケイティは手にしているモップを揺さぶった。
「あの時は……」
フィオナはグッと唇を噛み、からかいに満ちたケイティの笑みを睨む。
初めてモップを持たされた時、彼女は、それを持ち上げることすらできなかったのだ。
柄を掴んで持ち上げて、先端をバケツの中の水に浸す。
たったそれだけのこともできなくて、ケイティを唖然とさせた。
「今はモップだってスイスイだし、卵だって割れるようになったし、濡れた洗濯物を持ち上げることだってできるようになったでしょ? フィオナのスフレは、あたしのよか人気なんだからね?」
だから自信を持ちなさいよとケイティは笑う。
「できなかったってことや今できないことより、この三年間でできるようになったことを挙げたら、自慢してもいいくらいなのに」
ケイティはそう言ってくれるけれども、できて当たり前のことがようやく人並みにできるようになっただけだ。
フィオナは、もっともっと、色々なことができるようになりたかった。
(ケイティと同じくらい――ううん、ケイティよりも、もっと)
そうしないと、ここにいる権利を持てないような気がして。
フィオナは、それが唯一の命綱であるかのように、モップの柄を握り締める。
このウィリスサイド警邏隊詰所は、居心地が良い。ここに住まわせてもらえて幸せだと、フィオナは思う。
けれども、彼女は時折不安に駆られた。
――自分はここにいても良いのだろうかという、不安に。
もちろん、ブラッドも隊員たちも、いつまでだってここにいてもいいと言ってくれる。
でも、フィオナは、ケイティのように他にちゃんと帰る場所があって、それでも自らの意志でここにいることを選んだわけではない。他に行かせる場所がないから、ブラッドたちもここに留まらせる以外にどうしようもなかったのだ。
何故なら、フィオナは、ブラッドたちに助けられる以前の記憶が全くないから。
フィオナには他の少女たちのように帰せる家はなく、何もできなかったから他の少女たちのように働き口を手配することもできなかった。
行く当てのなかったフィオナにブラッドたちは居場所を与えてくれて、自分の腕を持ち上げるくらいのことしかできなかった彼女に、ケイティは色々なことを根気よく教えてくれた。
(だからせめて、皆さんのお役に立てるようにならないと)
頬の内側を噛んで、フィオナは自分に言い聞かせる。
これで充分だなどと、甘えているわけにはいかない。
今でこそフィオナも多少は動けるようになったものの、ケイティのように隊員たちの役に立っているわけではない。初めの頃の役立たずな彼女が記憶に刻み込まれているのだろうか、隊員たちは、用があるときは必ずケイティの方に声をかけた。
フィオナは他にどうしようもないから、ここに置いてもらえている。
フィオナとケイティでは、必要とされている度合いが違う。
その、明確な事実。
それに加えて、フィオナの胸の中には、自分には他に居るべき場所があるのかもしれないという恐れが常にある。帰らなければならない場所があるのに、それを思い出せないだけなのではないかという、恐れが。
ここを離れなければならないのならば、過去などいらないと思う。
けれど、思い出さなければ、ここに居てもいいのだという確信も持てない。
(まるで、タンポポの綿毛みたい)
ふわふわと風に吹かれて根付けない。
どこかに――ここに、根を下ろしたいのに。
ちゃんと全てを思い出して、自分の意志で、ここにいることを選択したいとフィオナは思う。
ここが、好きだから――そして何より、ここには『あの人』がいるから。
フィオナは吐息を一つこぼす。
彼のことを想うだけで苦しくなる胸を、広げた手のひらでギュッと押さえつけた。
その気持ちが芽生えたのは、助けられ、手を差し伸べられたあの日だったのだろうか。あるいは、日々、あのひとと過ごすことでいつしかフィオナの中に息づいていたのだろうか。
いずれにしても、それは、日に日に大きくなってきている。
今は何とか見せずにいられているけれど、このままでは、そのうち隠しきれなくなるに違いない。
(そうなったら、きっとあの人を困らせてしまう)
きっと、あの人にとっては、フィオナのこの幼い想いなど迷惑なだけだろうから。
彼女は唇を噛み、胸を押さえる手の力を増す。そうやって潰していれば、いつかしぼんで小さくなって、胸の奥底に押し込みきれるようになってくれはしないかと期待して。
(絶対、ムリ、だけど)
再び小さくため息をついたその時、突然、背後から声が届けられる。
「こんなところにいたのか」
柔らかなその声に、フィオナの手のひらの下で、トクリと一つ、心臓が音を立てた。
中央は貴族が住まうセントール地区、その東側は港があるエイリスサイド、西側は商業が主となっているウィリスサイドだ。
フィオナが雑用係として身を寄せているのはウィリスサイドの治安を守る警邏隊詰所で、今、そこは片付けに大わらわだった。
ようやくあらかた片付けられつつあるものの、ほんの数日前まで、壊された家具の残骸が散らばり、壁の所々に大きな穴が開き、ガラス窓はいくつも割られ、床板や天井が剥がされていたのだ。
どうしてそんなことになったのかと言えば、一週間ほど前に起きた襲撃のせいだ。更に大元へと辿れば、話は三年前にさかのぼる。
三年前、フィオナはもう一人の雑用係のケイティと共に、非合法な娼館に囚われていた。フィオナよりも数日遅れてやってきたケイティは、少女たちが身を売らされようとしている状況を知るとすぐさまそこを逃げ出し、ウィリスサイド警邏隊詰所に駆け込んだのだ。隊長ブラッドを筆頭として駆けつけた警邏隊はそこの主デリック・スパークを捕らえ、フィオナ達を救い出してくれた。
少女たちのほとんどは親元に帰されたり奉公先を見つけてもらったりしたけれど、行く当てがなかったフィオナと自ら望んで戻ってきたケイティとは、警邏隊の雑用係としてこの詰所に身を置いている。
救出劇から三年続いた穏やかで平和な日々が壊されたのは、一週間前のこと。
牢獄から脱走したデリック・スパークがケイティを逆恨みし、それを晴らさんと詰所を襲撃したのだった。街で起きた別の事件の為に警邏隊隊員たちは出払っており、フィオナとケイティは絶体絶命の危機に陥った。
そこから再び救い出してくれたのは、ブラッドやルーカスたちだった。彼らはデリック・スパークを叩きのめし、フィオナ達を守ってくれた。
けれど、彼女たちは無事だったものの、荒っぽい家探しを受けたこの詰所の建物は、ずいぶんとボロボロにされてしまっていた。隊員たちは街の見回りに出る以外は朝から晩まで修繕に精を出し、フィオナとケイティは直された部屋を片付けて回っている。
「だいぶマシになったわよね」
モップをかけていたケイティが腰をさすりながら背を伸ばし、ため息をついた。
「あとは、ここと……隣とその隣くらい、か」
指を折って数えつつ、ケイティはやれやれと言わんばかりの声で呟いた。
とはいえ、実際に隊員たちが寝起きに使っている部屋は済んでいるから、もう、それほど躍起になって働く必要はない。今いるのも、使用者がいない空き部屋だ。
「まったくもう、あのオッサンてば、ホント迷惑な奴よね!」
憤慨しきりの声を上げ、キレイになった室内をぐるりと見回したケイティに、フィオナは申し訳なくなる。
この詰め所で働くようになってからもう三年になるけれど、未だに、フィオナはケイティの動きに遠く及ばない。ケイティがすることの三分の一も、できないのだ。いつもの仕事だと役割分担ができているし慣れもあるから力の差は目立たなくなるけれど、こういう、臨時の作業の時ははっきりと出てしまう。
「ごめんなさい」
思わず謝罪の言葉が口を突いて出たフィオナに、ケイティがキョトンと振り返る。
「何、その『ごめんなさい』は?」
「わたくし、全然ケイティみたいにできなくて」
フィオナが目を伏せると、すぐさまケイティに額を小突かれた。彼女はそうやって上げさせたフィオナの青い目を覗き込んでくる。
「そんなの、最初の頃からしたら、段違いでしょ?」
「でも……」
「覚えてる? 最初にコレ持たせたときのこと」
そう言って、ケイティは手にしているモップを揺さぶった。
「あの時は……」
フィオナはグッと唇を噛み、からかいに満ちたケイティの笑みを睨む。
初めてモップを持たされた時、彼女は、それを持ち上げることすらできなかったのだ。
柄を掴んで持ち上げて、先端をバケツの中の水に浸す。
たったそれだけのこともできなくて、ケイティを唖然とさせた。
「今はモップだってスイスイだし、卵だって割れるようになったし、濡れた洗濯物を持ち上げることだってできるようになったでしょ? フィオナのスフレは、あたしのよか人気なんだからね?」
だから自信を持ちなさいよとケイティは笑う。
「できなかったってことや今できないことより、この三年間でできるようになったことを挙げたら、自慢してもいいくらいなのに」
ケイティはそう言ってくれるけれども、できて当たり前のことがようやく人並みにできるようになっただけだ。
フィオナは、もっともっと、色々なことができるようになりたかった。
(ケイティと同じくらい――ううん、ケイティよりも、もっと)
そうしないと、ここにいる権利を持てないような気がして。
フィオナは、それが唯一の命綱であるかのように、モップの柄を握り締める。
このウィリスサイド警邏隊詰所は、居心地が良い。ここに住まわせてもらえて幸せだと、フィオナは思う。
けれども、彼女は時折不安に駆られた。
――自分はここにいても良いのだろうかという、不安に。
もちろん、ブラッドも隊員たちも、いつまでだってここにいてもいいと言ってくれる。
でも、フィオナは、ケイティのように他にちゃんと帰る場所があって、それでも自らの意志でここにいることを選んだわけではない。他に行かせる場所がないから、ブラッドたちもここに留まらせる以外にどうしようもなかったのだ。
何故なら、フィオナは、ブラッドたちに助けられる以前の記憶が全くないから。
フィオナには他の少女たちのように帰せる家はなく、何もできなかったから他の少女たちのように働き口を手配することもできなかった。
行く当てのなかったフィオナにブラッドたちは居場所を与えてくれて、自分の腕を持ち上げるくらいのことしかできなかった彼女に、ケイティは色々なことを根気よく教えてくれた。
(だからせめて、皆さんのお役に立てるようにならないと)
頬の内側を噛んで、フィオナは自分に言い聞かせる。
これで充分だなどと、甘えているわけにはいかない。
今でこそフィオナも多少は動けるようになったものの、ケイティのように隊員たちの役に立っているわけではない。初めの頃の役立たずな彼女が記憶に刻み込まれているのだろうか、隊員たちは、用があるときは必ずケイティの方に声をかけた。
フィオナは他にどうしようもないから、ここに置いてもらえている。
フィオナとケイティでは、必要とされている度合いが違う。
その、明確な事実。
それに加えて、フィオナの胸の中には、自分には他に居るべき場所があるのかもしれないという恐れが常にある。帰らなければならない場所があるのに、それを思い出せないだけなのではないかという、恐れが。
ここを離れなければならないのならば、過去などいらないと思う。
けれど、思い出さなければ、ここに居てもいいのだという確信も持てない。
(まるで、タンポポの綿毛みたい)
ふわふわと風に吹かれて根付けない。
どこかに――ここに、根を下ろしたいのに。
ちゃんと全てを思い出して、自分の意志で、ここにいることを選択したいとフィオナは思う。
ここが、好きだから――そして何より、ここには『あの人』がいるから。
フィオナは吐息を一つこぼす。
彼のことを想うだけで苦しくなる胸を、広げた手のひらでギュッと押さえつけた。
その気持ちが芽生えたのは、助けられ、手を差し伸べられたあの日だったのだろうか。あるいは、日々、あのひとと過ごすことでいつしかフィオナの中に息づいていたのだろうか。
いずれにしても、それは、日に日に大きくなってきている。
今は何とか見せずにいられているけれど、このままでは、そのうち隠しきれなくなるに違いない。
(そうなったら、きっとあの人を困らせてしまう)
きっと、あの人にとっては、フィオナのこの幼い想いなど迷惑なだけだろうから。
彼女は唇を噛み、胸を押さえる手の力を増す。そうやって潰していれば、いつかしぼんで小さくなって、胸の奥底に押し込みきれるようになってくれはしないかと期待して。
(絶対、ムリ、だけど)
再び小さくため息をついたその時、突然、背後から声が届けられる。
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