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Ⅲ:捨てられ王子の綺羅星
決断の時:想いの形
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ステラの肩を掴むレイの手にグッと力が籠もって、思わず彼女は眉をひそめた。レイがステラに痛い思いをさせたいと思うはずがないから、きっと無意識のことなのだろう。
「レイ、ちょっと痛いよ」
そっと告げたステラに、レイはハッと息を呑んだ。少し力は緩んだが、彼の手は依然ステラの肩の上にある。
「村に帰ろう、ステラ。オレと一緒に」
レイはステラを見つめたまま、繰り返した。
「レイ……」
「ステラがずっと見ていたのが誰なのか、オレは知ってる。ステラの中に誰がいるのかを」
「え?」
「教会にいた頃も、いつだって、ステラはそこには居ない奴を探してたんだよ」
「そこには、いないやつ?」
どういう意味だろう。
眉根を寄せておうむ返しにしたステラの肩から手を下ろし、レイは一歩下がった。そうして彼は、そびえたつ城を見上げる。それはほとんど睨みつけているような鋭さがあって、ステラは彼に掛ける声を失った。
レイは束の間そうしていてから、その眼をステラに戻した。真っ直ぐにステラを見つめ、彼は告げる。
「オレは、それに気付いていた。あいつを探すお前のことを、見ていたから。お前の眼をオレに向けて欲しいと、ずっと思っていたから」
真剣なレイの眼差しに射竦められて、ステラは息を呑んだ。
彼の言葉が意味するものに気付かないほど、ステラは愚かではない。
彼の声に滲むものが聴こえず、彼の瞳に潜むものが見えないほど、ステラは鈍くないのだ。
けれど、返す言葉が見つからない。
応えられずにいるステラの前でレイは唇を引き結び、グッと両手を握り締めた。束の間顔を伏せてから、何かを振り切るように上げる。彼は再び手を伸ばし、力なく垂れていたステラの手を掴んだ。
「ここからあいつを見ていても、もう、何にもならないんだ。見ていても、あいつは応えない。応えられない。そうだろう? あいつはもう、お前のアレックスじゃないんだ。もう、アレッサンドロ・ティスヴァーレなんだ。だから、あいつのことなんて、もう忘れちまえよ。オレと村に戻るんだ」
「レイ、わたし……」
かぶりを振ろうとしたステラを遮るように、グッと彼女を引き寄せてレイが畳みかけてくる。
「お前がオレのことを『男』として見ていなかったってことは解ってる。オレに対する気持ちは、すぐに変えようとしなくてもいい。もう何年も前から待っていたんだ。これからだって、待てる」
何年も前から、とは、いったいいつからのことなのだろう。
(三年? 五年? 十年……?)
戸惑うステラの心の中を読み取ったように、レイが微かにうなずいた。
「オレへの気持ちが変わることなら、いつまでだって待てる。いつまでだって、待ってやる。だから、あいつのことはもう忘れてくれ」
アレッサンドロのことを、忘れる。
多分、そうしてしまえたら、楽なのだろう。
(でも――)
「できないよ」
「ステラ」
レイがステラの手をきつく握り締めてきた。
「無理なの。できないの……したくないの」
「お前がどんなに想っていても、あいつは絶対にお前のものにはならねぇよ」
「そんなこと、求めてない」
レイに手を取られたまま、ステラは何度も首を振った。
応えてもらうことなんて、求めていない。
ただ、想っていたいだけなのだ。この想いをなかったことになんて、できそうにない。
アレッサンドロはステラの胸の奥の一番大事なところに根付いてしまっているから、それを失くしたら、彼女は空っぽになってしまうだろう。
たとえ今のアレッサンドロがステラの手に入らない存在だとしても、彼女の中にいるアレックスを失うことは、できないのだ。
「わたしは、アレックスのことを幸せにしたいと思ってたの。小さなあの子を見つけた時から、離れていた間も、今も、ずっと」
ステラの囁きに、レイの手に力が籠もる。それは痛いほどだったけれども、今度は、彼に訴えることはしなかった。
「レイの言うとおりだよ。わたしは、ずっと、アレックスのことを求めてた。どれだけ遠くにいても、何年も逢えなくても、ずっと、忘れられなかった」
最初は、庇護欲から始まったのかもしれない。
彼を守り育むことで自分の居場所を作ろうとした、依存のようなものもあったかもしれない。
きっと、時と共に想いの形は少しずつ変わっていった。けれど、どんな形になっていても変わらず存在していていたのは、アレッサンドロを愛おしく思う気持ちだ。それだけは、どんな形の時でも在り続けた。
愛おしいから、守りたかったのだ。
愛おしいから、支えたかったのだ。
そして、愛おしいから、傍にいたいのだ。
――けれど、それは叶わない。もう、アレッサンドロの道とステラの道は、分かたれてしまったから。彼は、本来進むべき道に戻ってしまったから。
ふいに、雫が頬を転がり落ちていく。
「ステラ」
ギュッと眉間に皺を刻んだレイに、ステラは微笑む。
「もうアレックスの傍にはいられないんだっていうことは、判ってるの。それは判ってるけど、近くにはいたいの」
「……じゃあ、何で泣いてんだよ」
ムッツリとした声で問われて、ステラは瞬きを一つする。と、また、涙が一粒伝う。
レイはいっそう眉間の皺を深くして、指の背でステラの頬を拭った。
「傍にいて泣けてくるんじゃ、離れていた方がいいだろうが」
「それでも、近くにいたいんだよ。……近くにいるだけで、いいの」
ステラの言葉に、レイが声を荒らげる。
腹立たしげに――もどかしげに。
「それで幸せだって言えるのかよ!?」
幸せ。
どうだろう。
近くにいられれば幸せだとは言えないけれど、離れていたら不幸せなのは、確かだ。たとえ一方的な自己満足に過ぎなくても、何もないよりずっといい。
「ステラ!」
レイに身体を揺すられ、ステラは目を上げる。どうしてこれまで気づかずにいられたのか不思議に思えるほど、今、彼の声には、眼差しには、ステラに注ぐ想いが溢れ返っていた。
(きっと、わたしがちゃんとレイのことを見てあげていなかったから)
だから、これほどの想いにも気づいてあげることができなかった。
レイの言葉は正しい。
ステラは傍にいないアレッサンドロばかりを見ていて、傍にいたレイのことを見ようとしていなかったのだ。だから、彼の想いに気付いてあげられなかった。
また、涙が込み上げてくる。
けれどもこれはこぼしてはいけない涙で、ステラは瞬きでそれを散らした。
レイの想いに応えられないことでなく、それに気付かずにいたことに対して、申し訳なく思う。彼に、それから他の子どもたちとも、正面から向き合っていなかったことに対して、申し訳なく思う。
(ごめんね)
謝罪は胸の中だけに留めておく。レイが欲しい言葉はそれではないと、判っていたから。
小さな吐息を一つこぼし、ステラはレイの目を見上げる。
レイの手を取れば、きっとここに残るよりも幸せになれるだろう。きっと、全力を傾けてレイはそうしてくれる。
(でも……)
きっと、ステラは満たされない。
教会にいた頃、確かに幸せだったのに、ずっと胸のどこかが欠けているような空虚さを埋められずにいたのだから。
ステラは深く息を吸い込み、吐き出す。その動きで、レイの肩が微かに強張った。
「あのね、わたし、これだけはわがままを言いたいの」
「わがまま?」
「そう。ここに残りたいっていうのは、アレックスの近くにいたいっていうのは、わたしのわがままなの……それが、わたしがしたいこと、なの」
迷いのない声で告げたステラを、レイはひたと見据えてくる。彼の眼差しはステラの心の奥まで見通そうとするかのように、微動だにしなかった。
どれほどそうしていたことだろう。
ふいに、レイがステラの手を放し、バリバリと頭を掻いた。そうして、派手なため息をこぼす。
「オレの方が、幸せにしてやれるのに」
「そうかもしれないね」
「かもしれない、じゃなくて、絶対、だ」
ムッツリと答えたレイに、ステラは笑う。
「うん」
「後悔するぞ」
「ううん、しないよ」
後悔するのは八年前の選択だ。あの時、アレッサンドロの手を離してしまったことに対して、だ。
ステラは、揺らぎのない気持ちでレイを見上げた。彼も、ステラを見つめ返してくる。
しばらくそうしていてから、レイが大きなため息をこぼした。
「ったく。初めて何かを欲しがったかと思えばよぉ」
「レイ?」
「ケリを付けさせるつもりで送り出したのが、こういうことになるとはな」
ぼやいたレイを見上げたステラに、彼は諦め混じりの苦笑を返してきた。
「ありがとう、レイ」
ステラは囁き、精一杯腕を伸ばしてレイの大きな身体を抱き締める。そうして、もう一度だけ、ごめんねと、声には出さずに呟いた。
「レイ、ちょっと痛いよ」
そっと告げたステラに、レイはハッと息を呑んだ。少し力は緩んだが、彼の手は依然ステラの肩の上にある。
「村に帰ろう、ステラ。オレと一緒に」
レイはステラを見つめたまま、繰り返した。
「レイ……」
「ステラがずっと見ていたのが誰なのか、オレは知ってる。ステラの中に誰がいるのかを」
「え?」
「教会にいた頃も、いつだって、ステラはそこには居ない奴を探してたんだよ」
「そこには、いないやつ?」
どういう意味だろう。
眉根を寄せておうむ返しにしたステラの肩から手を下ろし、レイは一歩下がった。そうして彼は、そびえたつ城を見上げる。それはほとんど睨みつけているような鋭さがあって、ステラは彼に掛ける声を失った。
レイは束の間そうしていてから、その眼をステラに戻した。真っ直ぐにステラを見つめ、彼は告げる。
「オレは、それに気付いていた。あいつを探すお前のことを、見ていたから。お前の眼をオレに向けて欲しいと、ずっと思っていたから」
真剣なレイの眼差しに射竦められて、ステラは息を呑んだ。
彼の言葉が意味するものに気付かないほど、ステラは愚かではない。
彼の声に滲むものが聴こえず、彼の瞳に潜むものが見えないほど、ステラは鈍くないのだ。
けれど、返す言葉が見つからない。
応えられずにいるステラの前でレイは唇を引き結び、グッと両手を握り締めた。束の間顔を伏せてから、何かを振り切るように上げる。彼は再び手を伸ばし、力なく垂れていたステラの手を掴んだ。
「ここからあいつを見ていても、もう、何にもならないんだ。見ていても、あいつは応えない。応えられない。そうだろう? あいつはもう、お前のアレックスじゃないんだ。もう、アレッサンドロ・ティスヴァーレなんだ。だから、あいつのことなんて、もう忘れちまえよ。オレと村に戻るんだ」
「レイ、わたし……」
かぶりを振ろうとしたステラを遮るように、グッと彼女を引き寄せてレイが畳みかけてくる。
「お前がオレのことを『男』として見ていなかったってことは解ってる。オレに対する気持ちは、すぐに変えようとしなくてもいい。もう何年も前から待っていたんだ。これからだって、待てる」
何年も前から、とは、いったいいつからのことなのだろう。
(三年? 五年? 十年……?)
戸惑うステラの心の中を読み取ったように、レイが微かにうなずいた。
「オレへの気持ちが変わることなら、いつまでだって待てる。いつまでだって、待ってやる。だから、あいつのことはもう忘れてくれ」
アレッサンドロのことを、忘れる。
多分、そうしてしまえたら、楽なのだろう。
(でも――)
「できないよ」
「ステラ」
レイがステラの手をきつく握り締めてきた。
「無理なの。できないの……したくないの」
「お前がどんなに想っていても、あいつは絶対にお前のものにはならねぇよ」
「そんなこと、求めてない」
レイに手を取られたまま、ステラは何度も首を振った。
応えてもらうことなんて、求めていない。
ただ、想っていたいだけなのだ。この想いをなかったことになんて、できそうにない。
アレッサンドロはステラの胸の奥の一番大事なところに根付いてしまっているから、それを失くしたら、彼女は空っぽになってしまうだろう。
たとえ今のアレッサンドロがステラの手に入らない存在だとしても、彼女の中にいるアレックスを失うことは、できないのだ。
「わたしは、アレックスのことを幸せにしたいと思ってたの。小さなあの子を見つけた時から、離れていた間も、今も、ずっと」
ステラの囁きに、レイの手に力が籠もる。それは痛いほどだったけれども、今度は、彼に訴えることはしなかった。
「レイの言うとおりだよ。わたしは、ずっと、アレックスのことを求めてた。どれだけ遠くにいても、何年も逢えなくても、ずっと、忘れられなかった」
最初は、庇護欲から始まったのかもしれない。
彼を守り育むことで自分の居場所を作ろうとした、依存のようなものもあったかもしれない。
きっと、時と共に想いの形は少しずつ変わっていった。けれど、どんな形になっていても変わらず存在していていたのは、アレッサンドロを愛おしく思う気持ちだ。それだけは、どんな形の時でも在り続けた。
愛おしいから、守りたかったのだ。
愛おしいから、支えたかったのだ。
そして、愛おしいから、傍にいたいのだ。
――けれど、それは叶わない。もう、アレッサンドロの道とステラの道は、分かたれてしまったから。彼は、本来進むべき道に戻ってしまったから。
ふいに、雫が頬を転がり落ちていく。
「ステラ」
ギュッと眉間に皺を刻んだレイに、ステラは微笑む。
「もうアレックスの傍にはいられないんだっていうことは、判ってるの。それは判ってるけど、近くにはいたいの」
「……じゃあ、何で泣いてんだよ」
ムッツリとした声で問われて、ステラは瞬きを一つする。と、また、涙が一粒伝う。
レイはいっそう眉間の皺を深くして、指の背でステラの頬を拭った。
「傍にいて泣けてくるんじゃ、離れていた方がいいだろうが」
「それでも、近くにいたいんだよ。……近くにいるだけで、いいの」
ステラの言葉に、レイが声を荒らげる。
腹立たしげに――もどかしげに。
「それで幸せだって言えるのかよ!?」
幸せ。
どうだろう。
近くにいられれば幸せだとは言えないけれど、離れていたら不幸せなのは、確かだ。たとえ一方的な自己満足に過ぎなくても、何もないよりずっといい。
「ステラ!」
レイに身体を揺すられ、ステラは目を上げる。どうしてこれまで気づかずにいられたのか不思議に思えるほど、今、彼の声には、眼差しには、ステラに注ぐ想いが溢れ返っていた。
(きっと、わたしがちゃんとレイのことを見てあげていなかったから)
だから、これほどの想いにも気づいてあげることができなかった。
レイの言葉は正しい。
ステラは傍にいないアレッサンドロばかりを見ていて、傍にいたレイのことを見ようとしていなかったのだ。だから、彼の想いに気付いてあげられなかった。
また、涙が込み上げてくる。
けれどもこれはこぼしてはいけない涙で、ステラは瞬きでそれを散らした。
レイの想いに応えられないことでなく、それに気付かずにいたことに対して、申し訳なく思う。彼に、それから他の子どもたちとも、正面から向き合っていなかったことに対して、申し訳なく思う。
(ごめんね)
謝罪は胸の中だけに留めておく。レイが欲しい言葉はそれではないと、判っていたから。
小さな吐息を一つこぼし、ステラはレイの目を見上げる。
レイの手を取れば、きっとここに残るよりも幸せになれるだろう。きっと、全力を傾けてレイはそうしてくれる。
(でも……)
きっと、ステラは満たされない。
教会にいた頃、確かに幸せだったのに、ずっと胸のどこかが欠けているような空虚さを埋められずにいたのだから。
ステラは深く息を吸い込み、吐き出す。その動きで、レイの肩が微かに強張った。
「あのね、わたし、これだけはわがままを言いたいの」
「わがまま?」
「そう。ここに残りたいっていうのは、アレックスの近くにいたいっていうのは、わたしのわがままなの……それが、わたしがしたいこと、なの」
迷いのない声で告げたステラを、レイはひたと見据えてくる。彼の眼差しはステラの心の奥まで見通そうとするかのように、微動だにしなかった。
どれほどそうしていたことだろう。
ふいに、レイがステラの手を放し、バリバリと頭を掻いた。そうして、派手なため息をこぼす。
「オレの方が、幸せにしてやれるのに」
「そうかもしれないね」
「かもしれない、じゃなくて、絶対、だ」
ムッツリと答えたレイに、ステラは笑う。
「うん」
「後悔するぞ」
「ううん、しないよ」
後悔するのは八年前の選択だ。あの時、アレッサンドロの手を離してしまったことに対して、だ。
ステラは、揺らぎのない気持ちでレイを見上げた。彼も、ステラを見つめ返してくる。
しばらくそうしていてから、レイが大きなため息をこぼした。
「ったく。初めて何かを欲しがったかと思えばよぉ」
「レイ?」
「ケリを付けさせるつもりで送り出したのが、こういうことになるとはな」
ぼやいたレイを見上げたステラに、彼は諦め混じりの苦笑を返してきた。
「ありがとう、レイ」
ステラは囁き、精一杯腕を伸ばしてレイの大きな身体を抱き締める。そうして、もう一度だけ、ごめんねと、声には出さずに呟いた。
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