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Ⅰ:捨てられ王子は森の中で星に拾われる
レイ
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ステラが見つけた少年は、アレッサンドロと名乗った。歳は六つになったばかりだという。
どこから来たのかとか、他に家族はいないのかとか、六歳にもなれば答えられるだろうに、彼は自分と母親の名前の他、何も明かそうとはしなかった。アレッサンドロの母親はディアスタ村の墓地の片隅に埋葬され、行く当てのないアレッサンドロは教会に引き取られた。
それからまだ十日ほどしか過ぎていないが、秋は急速に深まり、冬将軍の足音も近づきつつある。
連れてきてから毎夜うなされていたアレッサンドロだったけれども、ここ数日はようやくそれも聞かれなくなっていた。昨晩も、腕の中で静かな寝息を立てる彼にホッとしながら眠りに就いたステラだった。
「じゃあ、神父さま、行ってきます」
日課の食材採取に向かおうと、ステラはいつものようにコラーノ神父に声をかけた。
「ああ、いってらっしゃい。気をつけてな」
「はい」
そんな遣り取りはいつも通りで、いつもと違うのは、森へ行くのがステラ独りではないということだ。
「アレックス、ちゃんと温かくした?」
ステラの問いに、アレッサンドロがコクリと頷く。
アレックスというのはアレッサンドロの愛称としてはよくあるものの筈なのに、彼は今までそう呼ばれたことがなかったらしい。最初にステラがそう呼びかけた時、アレッサンドロはキョロキョロと辺りを見回して、他に誰もいないことに困惑の面持ちとなったのだ。
(今まで、どんなふうに暮らしてきたんだろう)
アレッサンドロの襟巻を直してやりながら、ステラは内心眉根を寄せる。
彼の母はとても痩せていて、子ども程の重さしかなかったとコラーノ神父は言っていた。アレッサンドロも、教会にいる同じ六歳の子よりもずいぶんと細い。そのくせ、身につけていた服は確かに傷んでボロボロだったけれど、仕立て自体はかなり質が良いものだった。
(探してる人とか、いないのかな)
ジッとアレッサンドロを見つめながらステラがそんなことを考えていると、彼が不思議そうに見返してきた。
「ステラ、どうしたの?」
問われて我に返り、ステラはニコリと笑う。
「あ、ごめんね、行こうか」
そう言って差し出した手を、アレッサンドロが取った。温かなそれは骨ばっていて、その感触がステラの胸を刺す。ギュッと彼の手を握り締めながら、彼女はもっと食べさせてあげようと心に誓った。子どもらしい、ふくふくとした手にしてやらなければ、と。
そのためには、とにもかくにも食糧調達だ。教会の懐具合は厳しいけれど、アレッサンドロだけでなく、他の子たちにも充分な栄養を摂らせたい。
ステラはアレッサンドロを見下ろしニコリと微笑む。
「がんばってたくさん見つけてこようね」
「うん!」
目を輝かせて大きく頷くその様は、とても可愛い。
どちらともなく笑い合い、教会を出ようとした、その時。
「ステラ!」
強い語調で呼び留められた。振り返った先に立っていたのは、レイだ。
「またそいつを連れていくのかよ!」
彼は両手を握り締め、アレッサンドロを睨み付けている。
「何でそいつばっか連れてくんだよ!? オレも行きたいってずっと前から言ってたじゃんか! そいつよりオレの方が先だろ!?」
真っ直ぐ伸ばした指をアレッサンドロに突き付け訴えるレイに、ステラは眉根を寄せた。
「でも、レイはこの間から教えてもらってる計算がまだできてないんだって、神父さまがおっしゃってたよ?」
「それは――ッ」
レイは何かを言いかけたが、グッとそれを呑み込もうとするかのように唇を噛んだ。
教会に来た子どもたちはコラーノ神父に読み書き計算を教わって、一通りの身の回りのことをできるようになると、村の中の誰かのところに引き取られていく。ステラは神父の手伝いをしているからずっとここに残っているけれど、だいたい、七つか八つになると離れていくことが殆どだ。
彼はもう九つだけど、計算の最後の方で引っかかってしまっている。
レイは身体つきもしっかりしているから、家の手伝いにと引き取りの申し出がいくつかある。そこをもう少し、もう少し、と、引き伸ばしているうち九つになってしまった。
(途中まで、順調だったのにな)
読み書き足し算までは問題なくできていたのに、どうしてか、引き算だけがもたついている。
レイは怒ったような焦れたような顔をしていて、その複雑な表情に、ステラは「しまった」と思った。できないことを気にしているようには見えなかったけれど、そうでもなかったらしい。
少なくとも、三つも年下のアレッサンドロの前で言うべきではなかったのに。
ステラは申し訳なく思いながら、レイの頭をくしゃくしゃと撫でる。
「お勉強も大事なことだから、がんばって?」
と、いつもは喜んで撫でられる彼が、今日はパッとステラの手を振り払った。
「――勉強って、そいつはいいのかよ。まだここに来て十日も経ってないだろ」
「アレックスにはもう教えることがないんだって、神父さまが」
「え?」
「読むのも書くのも、計算も、全部できてるんだって、アレックスは」
これは事実だ。
アレッサンドロは倍の年の子でも知らないようなことを学び終えていると、コラーノ神父は言っていた。この点も、彼らのことを探している人がいるのではないかとステラが思う理由の一つだ。そんなふうに教育を受けていたなら、かなり良い家庭の子ではないかと思うのだ。
「じゃあ、そいつ、ここにいる理由ないだろ。皆みたく、村の誰かのとこに連れてったらいいじゃんか」
アレッサンドロの生い立ちに思いを巡らせていたステラは、不満げなレイの声で我に返った。
「そういうわけにはいかないよ。アレックスはここの村で生まれた子じゃないから」
宥めるように微笑むと、レイはムッと頬を膨らませた。
「……もういいよ」
拗ねた口調でそう残し、走り去っていく。
ここのところのレイはどうしたというのか、前にも増してステラの傍にいたがるし、なんだかいつもピリピリしている気がする。
両手を胸の前で握り合わせて彼を見送っていたステラは、自分に注がれている視線に気づき振り返った。
「あ……ごめんね、アレックス」
彼をほったらかしにしていたこととレイの態度とを謝ると、アレックスはフルフルとかぶりを振る。
「レイ、いつもはいい子なんだよ。ちょっとしたら、お友達になれるよ」
「それは、無理だと思うけど……」
「え?」
眉をひそめてたステラに、アレッサンドロは何でもないというように首を振った。
見下ろす彼女に返ってきた眼差しは、なんというか――そう、コラーノ神父から学問を教わっている子どもたちが、自分にはできる問題ができない子を見る時に浮かべるものと似ている。
「えっと、じゃあ、行こうか」
どうしてそんな眼で見るのだろうと思いつつステラが空いている方の手を差し出すと、アレッサンドロは彼の小さな手を滑り込ませてきた。それをしっかり握り、教会を後にする。
どこから来たのかとか、他に家族はいないのかとか、六歳にもなれば答えられるだろうに、彼は自分と母親の名前の他、何も明かそうとはしなかった。アレッサンドロの母親はディアスタ村の墓地の片隅に埋葬され、行く当てのないアレッサンドロは教会に引き取られた。
それからまだ十日ほどしか過ぎていないが、秋は急速に深まり、冬将軍の足音も近づきつつある。
連れてきてから毎夜うなされていたアレッサンドロだったけれども、ここ数日はようやくそれも聞かれなくなっていた。昨晩も、腕の中で静かな寝息を立てる彼にホッとしながら眠りに就いたステラだった。
「じゃあ、神父さま、行ってきます」
日課の食材採取に向かおうと、ステラはいつものようにコラーノ神父に声をかけた。
「ああ、いってらっしゃい。気をつけてな」
「はい」
そんな遣り取りはいつも通りで、いつもと違うのは、森へ行くのがステラ独りではないということだ。
「アレックス、ちゃんと温かくした?」
ステラの問いに、アレッサンドロがコクリと頷く。
アレックスというのはアレッサンドロの愛称としてはよくあるものの筈なのに、彼は今までそう呼ばれたことがなかったらしい。最初にステラがそう呼びかけた時、アレッサンドロはキョロキョロと辺りを見回して、他に誰もいないことに困惑の面持ちとなったのだ。
(今まで、どんなふうに暮らしてきたんだろう)
アレッサンドロの襟巻を直してやりながら、ステラは内心眉根を寄せる。
彼の母はとても痩せていて、子ども程の重さしかなかったとコラーノ神父は言っていた。アレッサンドロも、教会にいる同じ六歳の子よりもずいぶんと細い。そのくせ、身につけていた服は確かに傷んでボロボロだったけれど、仕立て自体はかなり質が良いものだった。
(探してる人とか、いないのかな)
ジッとアレッサンドロを見つめながらステラがそんなことを考えていると、彼が不思議そうに見返してきた。
「ステラ、どうしたの?」
問われて我に返り、ステラはニコリと笑う。
「あ、ごめんね、行こうか」
そう言って差し出した手を、アレッサンドロが取った。温かなそれは骨ばっていて、その感触がステラの胸を刺す。ギュッと彼の手を握り締めながら、彼女はもっと食べさせてあげようと心に誓った。子どもらしい、ふくふくとした手にしてやらなければ、と。
そのためには、とにもかくにも食糧調達だ。教会の懐具合は厳しいけれど、アレッサンドロだけでなく、他の子たちにも充分な栄養を摂らせたい。
ステラはアレッサンドロを見下ろしニコリと微笑む。
「がんばってたくさん見つけてこようね」
「うん!」
目を輝かせて大きく頷くその様は、とても可愛い。
どちらともなく笑い合い、教会を出ようとした、その時。
「ステラ!」
強い語調で呼び留められた。振り返った先に立っていたのは、レイだ。
「またそいつを連れていくのかよ!」
彼は両手を握り締め、アレッサンドロを睨み付けている。
「何でそいつばっか連れてくんだよ!? オレも行きたいってずっと前から言ってたじゃんか! そいつよりオレの方が先だろ!?」
真っ直ぐ伸ばした指をアレッサンドロに突き付け訴えるレイに、ステラは眉根を寄せた。
「でも、レイはこの間から教えてもらってる計算がまだできてないんだって、神父さまがおっしゃってたよ?」
「それは――ッ」
レイは何かを言いかけたが、グッとそれを呑み込もうとするかのように唇を噛んだ。
教会に来た子どもたちはコラーノ神父に読み書き計算を教わって、一通りの身の回りのことをできるようになると、村の中の誰かのところに引き取られていく。ステラは神父の手伝いをしているからずっとここに残っているけれど、だいたい、七つか八つになると離れていくことが殆どだ。
彼はもう九つだけど、計算の最後の方で引っかかってしまっている。
レイは身体つきもしっかりしているから、家の手伝いにと引き取りの申し出がいくつかある。そこをもう少し、もう少し、と、引き伸ばしているうち九つになってしまった。
(途中まで、順調だったのにな)
読み書き足し算までは問題なくできていたのに、どうしてか、引き算だけがもたついている。
レイは怒ったような焦れたような顔をしていて、その複雑な表情に、ステラは「しまった」と思った。できないことを気にしているようには見えなかったけれど、そうでもなかったらしい。
少なくとも、三つも年下のアレッサンドロの前で言うべきではなかったのに。
ステラは申し訳なく思いながら、レイの頭をくしゃくしゃと撫でる。
「お勉強も大事なことだから、がんばって?」
と、いつもは喜んで撫でられる彼が、今日はパッとステラの手を振り払った。
「――勉強って、そいつはいいのかよ。まだここに来て十日も経ってないだろ」
「アレックスにはもう教えることがないんだって、神父さまが」
「え?」
「読むのも書くのも、計算も、全部できてるんだって、アレックスは」
これは事実だ。
アレッサンドロは倍の年の子でも知らないようなことを学び終えていると、コラーノ神父は言っていた。この点も、彼らのことを探している人がいるのではないかとステラが思う理由の一つだ。そんなふうに教育を受けていたなら、かなり良い家庭の子ではないかと思うのだ。
「じゃあ、そいつ、ここにいる理由ないだろ。皆みたく、村の誰かのとこに連れてったらいいじゃんか」
アレッサンドロの生い立ちに思いを巡らせていたステラは、不満げなレイの声で我に返った。
「そういうわけにはいかないよ。アレックスはここの村で生まれた子じゃないから」
宥めるように微笑むと、レイはムッと頬を膨らませた。
「……もういいよ」
拗ねた口調でそう残し、走り去っていく。
ここのところのレイはどうしたというのか、前にも増してステラの傍にいたがるし、なんだかいつもピリピリしている気がする。
両手を胸の前で握り合わせて彼を見送っていたステラは、自分に注がれている視線に気づき振り返った。
「あ……ごめんね、アレックス」
彼をほったらかしにしていたこととレイの態度とを謝ると、アレックスはフルフルとかぶりを振る。
「レイ、いつもはいい子なんだよ。ちょっとしたら、お友達になれるよ」
「それは、無理だと思うけど……」
「え?」
眉をひそめてたステラに、アレッサンドロは何でもないというように首を振った。
見下ろす彼女に返ってきた眼差しは、なんというか――そう、コラーノ神父から学問を教わっている子どもたちが、自分にはできる問題ができない子を見る時に浮かべるものと似ている。
「えっと、じゃあ、行こうか」
どうしてそんな眼で見るのだろうと思いつつステラが空いている方の手を差し出すと、アレッサンドロは彼の小さな手を滑り込ませてきた。それをしっかり握り、教会を後にする。
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