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不可解な感覚
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翌日の夕方、優人は聖人が勤める病院に立っていた。
夕食の席で頼まれた統計ソフトの使い方を兄に教えに来たわけだが、聖人に指定された時間は、彼の勤務時間が終わる十七時だ。
腕時計を見れば、今は十六時半を少し回ったところ。充分に余裕がある。
毎日の帰宅時間を見るに、実際に終業時間に兄の仕事が終わることはないようだが、一応、それを過ぎれば多少自由に動けるようになるらしい。緊急で患者に対応しなければいけなくなることもあるかもしれないが、と彼は言っていたが、それは優人には関係のないことだ。約束は十七時から十九時、時間になったらそこで切り上げるだけだ。
聖人の勤務先は大学病院で、彼が描いてくれた地図によると、正面の門から入るとまず附属病院があり、その奥、中庭を挟んで医局やら医学部やらがあるようだ。
取り敢えず病院棟を通り抜け、優人は中庭に出る。そこは庭というよりも、建物と建物の間のただの空間、という感じだ。病院側に一列、医局がある棟側に一列、ずらりと木が植えられていて、ところどころに古びたベンチがいくつかある。それだけで、あまり景観は良くない。見上げると、二階以上には棟と棟をつなぐ渡り廊下があった。
もう一度、優人は雑な地図に目を落とした。
病院からは中庭の中央に出たが、医局は左方、医学部は右方に出入口があるらしい。しかし、左の方を見遣っても、並木に隠れていて、今立っているところからでは向かいの建物の出入り口は見て取れなかった。
優人は眉をひそめる。
(取り敢えず、行ってみるしかないか)
無駄足は踏みたくないが、兄の地図を信じるしかない。
辺りに白衣をまとう者は散見するが、夕方のせいか、患者らしき人の姿は見当たらない。
歩き出してしばらくして、優人は白以外の色彩に気が付いた。
淡い水色のパーカーに、ジーンズ。医療関係者ではないのは確かだ。ショートカットで、華奢な背中から若い女性だということが見て取れる。
患者とも思えないその人物は、立木の下に佇んで、その枝を見上げていた。
他人がしていることには特に興味がないので、優人は足を緩めることなくその横を素通りする。
が、通り過ぎて数歩ほど行ったとき、不意に声がかけられた。
「あの!」
もちろん優人の耳にも届いたが、自分に向けられたものではないはずなので、彼はそのまま進む。
しかし。
「あの! そこの黒いジャケット着てる人! ちょっと、いいですか?」
この場で黒服は優人くらいだ。
彼は足を止め、振り返る。と、その女性の顔がパッと輝いた。見たところ、優人と同じかいくつか年上か、というところだ。
彼女は彼に向けてペコリと頭を下げる。
「良かった! すみません、不躾に呼び留めて」
社交辞令というものに興味がない優人は、意味のない彼女の台詞を遮って、その場に留まったまま問い返す。
「何ですか?」
優人のこういう態度に、たいていの人は『不機嫌そう』もしくは『怒っている』と思うらしい。
しかし、そんな彼の素っ気なさに怯む様子もなく、女性はニコリと笑い、木の上を指さした。
「あ、えっと、あれ、なんですけど」
彼女の指の先に目を遣れば、葉が疎らな木の枝の上に白い何かが引っかかっている。
「あれを、取っていただけませんか?」
「何故、僕が?」
淡々と優人が訊ね返すと、女性は一つ二つ目をしばたたかせ、それからまた笑顔になった。ずいぶん、無駄に笑う女性だ。
眉をひそめてそんなことを思った彼に、彼女は答える。
「わたしでは届かないし、あなたなら届きそうだから」
言われて、優人は女性を一瞥し、それから木の上を見た。そこにあるのは、画用紙か何かか――恐らくB4サイズの真っ白な紙だ。確かに、あの高さでは彼女の背丈では腕をいっぱいに伸ばしても届きそうにない。そして、彼女よりも頭一つ分ほど上背がある優人には、届くだろう。
優人はそちらに歩み寄り、手を伸ばして白い紙を取った。何気なく目を遣れば、そこには恐らく四つ脚の動物と思しき下手くそな絵が描かれている。
まさか、この女性が描いたものではないだろうが。
そんなことを思いながら、彼は画用紙を差し出した。
それを受け取った女性が、パッと満面の笑みになる。
その瞬間、優人は、ほんの数ミリ、後ずさったかもしれない。
彼女のそれは、先に見せたものよりも明るい、なんというか、白熱灯でも点いたのかと思わせるような、笑顔だった。実際、夕暮れ時の暗さが、少しばかり追いやられたような気さえする。
優人はみぞおちの辺りにムズムズするような感触を覚えて、微かに眉根を寄せた。
どうしてそんなふうに感じたのか。
学生時代、彼はクラスメイト、特に女子には遠巻きにされている方だった。だから、笑いかけ慣れていないというのはその一因かもしれない。まあ、入学当初、何故かめったやたらに女子らにまとわりつかれて辟易していた彼としては、むしろそんな扱いをされている方が楽だったのだが。
そう、入学した頃は良く笑いかけられたし、今でも道を歩くとしばしば女性から声をかけられる。しかし、そういう笑顔は鬱陶しいばかりだった。
今見た笑顔は、妙な感じにはなったが、不快ではない。
心地良い笑顔で思い浮かぶのは蛍くらいだが、彼女の笑顔は、もっとふわりとしている。今、目にした笑顔は、それよりもあけすけで、奇妙なことに、眩しい感じがした。
(なんでそんなふうに感じるのだろう)
優人はもう一度自問した。
表情に物理的な明るさなどないというのに。
いぶかしく思う優人の前で、女性は画用紙を表裏とひっくり返している。損傷がないことを確かめられたのか、彼女の頬にホッと安堵の表情が浮かんだ。そして、自分のことを凝視している優人の視線に気付いたらしく、顔を上げ、目が合うとまたバネ人形のように頭を下げる。ショートカットの髪はよほど柔らかいのか、その長さでもふわりと浮いた。
「ありがとうございました。助かりました」
顔を上げた彼女は、やけに輝く大きな目で、優人を見上げてくる。豆電球でも入っているのだろうかと思ってしまってから、そんなバカなことを考えた自分に呆れてしまう。
「別に。じゃあ」
自分の思考が目の前の相手に伝わることはないとは思っても、何となく気まずい感じがして、優人は素っ気なく答えて踵を返した。
「ありがとうございました!」
歩き出した優人の背中を、弾むような声が追いかけてくる。
何故か振り返りたいような気がしたけれど、そうする理由が思い当たらず、優人はそのまま歩き続けた。
黙々と足を進めると、並木が途切れ、その向こうに出入口が見えてくる。少し早歩きになってそこまで行き、ガラスのドアに手をかけたところでチラリと振り返った。
並木の間を行き来しているのは、白衣ばかり。
用もないのに後ろを見たというその行為は無意識のもので、優人は自分がその行動を取ったことに眉根を寄せた。
全ての思考、行動には、意味があるべきだ。
では、何故自分は振り返ったのか。
優人はその鉄則から外れたことに理由を求めたが、どうしたことかそれにも答えが得られず、結果、彼の眉間のしわが深くなっただけだった。
夕食の席で頼まれた統計ソフトの使い方を兄に教えに来たわけだが、聖人に指定された時間は、彼の勤務時間が終わる十七時だ。
腕時計を見れば、今は十六時半を少し回ったところ。充分に余裕がある。
毎日の帰宅時間を見るに、実際に終業時間に兄の仕事が終わることはないようだが、一応、それを過ぎれば多少自由に動けるようになるらしい。緊急で患者に対応しなければいけなくなることもあるかもしれないが、と彼は言っていたが、それは優人には関係のないことだ。約束は十七時から十九時、時間になったらそこで切り上げるだけだ。
聖人の勤務先は大学病院で、彼が描いてくれた地図によると、正面の門から入るとまず附属病院があり、その奥、中庭を挟んで医局やら医学部やらがあるようだ。
取り敢えず病院棟を通り抜け、優人は中庭に出る。そこは庭というよりも、建物と建物の間のただの空間、という感じだ。病院側に一列、医局がある棟側に一列、ずらりと木が植えられていて、ところどころに古びたベンチがいくつかある。それだけで、あまり景観は良くない。見上げると、二階以上には棟と棟をつなぐ渡り廊下があった。
もう一度、優人は雑な地図に目を落とした。
病院からは中庭の中央に出たが、医局は左方、医学部は右方に出入口があるらしい。しかし、左の方を見遣っても、並木に隠れていて、今立っているところからでは向かいの建物の出入り口は見て取れなかった。
優人は眉をひそめる。
(取り敢えず、行ってみるしかないか)
無駄足は踏みたくないが、兄の地図を信じるしかない。
辺りに白衣をまとう者は散見するが、夕方のせいか、患者らしき人の姿は見当たらない。
歩き出してしばらくして、優人は白以外の色彩に気が付いた。
淡い水色のパーカーに、ジーンズ。医療関係者ではないのは確かだ。ショートカットで、華奢な背中から若い女性だということが見て取れる。
患者とも思えないその人物は、立木の下に佇んで、その枝を見上げていた。
他人がしていることには特に興味がないので、優人は足を緩めることなくその横を素通りする。
が、通り過ぎて数歩ほど行ったとき、不意に声がかけられた。
「あの!」
もちろん優人の耳にも届いたが、自分に向けられたものではないはずなので、彼はそのまま進む。
しかし。
「あの! そこの黒いジャケット着てる人! ちょっと、いいですか?」
この場で黒服は優人くらいだ。
彼は足を止め、振り返る。と、その女性の顔がパッと輝いた。見たところ、優人と同じかいくつか年上か、というところだ。
彼女は彼に向けてペコリと頭を下げる。
「良かった! すみません、不躾に呼び留めて」
社交辞令というものに興味がない優人は、意味のない彼女の台詞を遮って、その場に留まったまま問い返す。
「何ですか?」
優人のこういう態度に、たいていの人は『不機嫌そう』もしくは『怒っている』と思うらしい。
しかし、そんな彼の素っ気なさに怯む様子もなく、女性はニコリと笑い、木の上を指さした。
「あ、えっと、あれ、なんですけど」
彼女の指の先に目を遣れば、葉が疎らな木の枝の上に白い何かが引っかかっている。
「あれを、取っていただけませんか?」
「何故、僕が?」
淡々と優人が訊ね返すと、女性は一つ二つ目をしばたたかせ、それからまた笑顔になった。ずいぶん、無駄に笑う女性だ。
眉をひそめてそんなことを思った彼に、彼女は答える。
「わたしでは届かないし、あなたなら届きそうだから」
言われて、優人は女性を一瞥し、それから木の上を見た。そこにあるのは、画用紙か何かか――恐らくB4サイズの真っ白な紙だ。確かに、あの高さでは彼女の背丈では腕をいっぱいに伸ばしても届きそうにない。そして、彼女よりも頭一つ分ほど上背がある優人には、届くだろう。
優人はそちらに歩み寄り、手を伸ばして白い紙を取った。何気なく目を遣れば、そこには恐らく四つ脚の動物と思しき下手くそな絵が描かれている。
まさか、この女性が描いたものではないだろうが。
そんなことを思いながら、彼は画用紙を差し出した。
それを受け取った女性が、パッと満面の笑みになる。
その瞬間、優人は、ほんの数ミリ、後ずさったかもしれない。
彼女のそれは、先に見せたものよりも明るい、なんというか、白熱灯でも点いたのかと思わせるような、笑顔だった。実際、夕暮れ時の暗さが、少しばかり追いやられたような気さえする。
優人はみぞおちの辺りにムズムズするような感触を覚えて、微かに眉根を寄せた。
どうしてそんなふうに感じたのか。
学生時代、彼はクラスメイト、特に女子には遠巻きにされている方だった。だから、笑いかけ慣れていないというのはその一因かもしれない。まあ、入学当初、何故かめったやたらに女子らにまとわりつかれて辟易していた彼としては、むしろそんな扱いをされている方が楽だったのだが。
そう、入学した頃は良く笑いかけられたし、今でも道を歩くとしばしば女性から声をかけられる。しかし、そういう笑顔は鬱陶しいばかりだった。
今見た笑顔は、妙な感じにはなったが、不快ではない。
心地良い笑顔で思い浮かぶのは蛍くらいだが、彼女の笑顔は、もっとふわりとしている。今、目にした笑顔は、それよりもあけすけで、奇妙なことに、眩しい感じがした。
(なんでそんなふうに感じるのだろう)
優人はもう一度自問した。
表情に物理的な明るさなどないというのに。
いぶかしく思う優人の前で、女性は画用紙を表裏とひっくり返している。損傷がないことを確かめられたのか、彼女の頬にホッと安堵の表情が浮かんだ。そして、自分のことを凝視している優人の視線に気付いたらしく、顔を上げ、目が合うとまたバネ人形のように頭を下げる。ショートカットの髪はよほど柔らかいのか、その長さでもふわりと浮いた。
「ありがとうございました。助かりました」
顔を上げた彼女は、やけに輝く大きな目で、優人を見上げてくる。豆電球でも入っているのだろうかと思ってしまってから、そんなバカなことを考えた自分に呆れてしまう。
「別に。じゃあ」
自分の思考が目の前の相手に伝わることはないとは思っても、何となく気まずい感じがして、優人は素っ気なく答えて踵を返した。
「ありがとうございました!」
歩き出した優人の背中を、弾むような声が追いかけてくる。
何故か振り返りたいような気がしたけれど、そうする理由が思い当たらず、優人はそのまま歩き続けた。
黙々と足を進めると、並木が途切れ、その向こうに出入口が見えてくる。少し早歩きになってそこまで行き、ガラスのドアに手をかけたところでチラリと振り返った。
並木の間を行き来しているのは、白衣ばかり。
用もないのに後ろを見たというその行為は無意識のもので、優人は自分がその行動を取ったことに眉根を寄せた。
全ての思考、行動には、意味があるべきだ。
では、何故自分は振り返ったのか。
優人はその鉄則から外れたことに理由を求めたが、どうしたことかそれにも答えが得られず、結果、彼の眉間のしわが深くなっただけだった。
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