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夢の中のひと②

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 クリスティーナが奏でるピアノに、マクシミリアンは耳を傾ける。

 指を止めることなくクリスティーナがチラリと横に目を走らせると、ソファに深く身体を預けた彼は胸の前で腕を組み、軽く目を閉じていた。
 目蓋を下ろしているだけなのか、それとも、うたた寝をしているのだろうか。
 いずれにしても、寛いでいる様子のマクシミリアンに小さく微笑み、クリスティーナはもっともっと彼が安らげるようにと思いを込めて、曲を奏でる。

 マクシミリアンはあまり音楽には詳しくないようで、弾いて欲しい曲を積極的に指示してくることはなかったけれど、一曲だけ、最初にクリスティーナが弾いてみせた子守歌は、必ず一度は望んできた。
 クリスティーナ自身どれよりも好きな曲だから、マクシミリアンも好んでくれたことが、嬉しい。全くと言っていいほど接点のない二人の間にこういう些細な共通点が見つかるたび、彼女は心の中の宝箱にしまい込んだ。

 このピアノが届いてから、彼は眠りに向かう前のひと時をクリスティーナと過ごしてくれるようになっている。

 ほとんどは、こんなふうにソファに腰かけた彼が聴き入って。
 時々、クリスティーナの隣に座って、彼女に教えられてたどたどしく鍵盤を弾いて。

 三十分ほどのわずかな時間だったけれども、クリスティーナにとって一日のうちで一番楽しみな時間だ。
 おまけにマクシミリアンがベッドに入る時間も早くなって、彼に「おやすみなさい」も言えるようになった。
 ――もっとも、クリスティーナが寝入った後にまた抜け出しているのかもしれないけれど。

 一つの曲を弾き終えて、ホッと吐息をこぼしたクリスティーナの両手に、不意に大きな手が重なる。マクシミリアンの足音も衣擦れの音も耳に入らなくて、いつの間にこんなに近くに来ていたのか、全く気付かなかった。すっぽりと包み込んできたその手に気を取られた彼女のこめかみの辺りを、優しい吐息がくすぐる。

 背中に寄り添う、温もり。
 気を緩めたら、それに身体ごと委ねてしまいそうになる。

「貴女のピアノを聴くたび、この手が私と同じ作りをしているものだとは思えなくなる」
 しみじみとした口調でそう呟いて、彼はクリスティーナの手を持ち上げると彼女の指先にキスをした。
 恭しいと言っていいほどのその触れ方に、クリスティーナはキュッと胸が締め付けられる。

「マクシミリアンさまも、練習なさればお上手になります」
「いや、無理だ。巧くはなるだろうが、きっと貴女のようには弾けない」
 微かな笑いを含んだ声でそう言って、唇で触れる指を順々に替えていきながら、マクシミリアンはポツリと、今思い付いたという風情で言う。
「そのうち、人を招いて演奏会を開いてもいい」

「え……」
 彼の申し出で固まったクリスティーナに、マクシミリアンのキスが止まった。
「嫌なのか?」

 問われて、彼女は口ごもる。
 正直なところを言えば、嫌だ。けれど、人に対して『嫌』と言うことが滅多にないクリスティーナには、どうそれを伝えたら良いのかが判らない。

「ティナ?」
 まごついている彼女に、促すようにマクシミリアンが呼びかけてきた。

 クリスティーナは一度唾を呑み込み、喉を湿らせて、言葉を選ぶ。
「わたくしは……人前に立つのは苦手です」

 せっかくの提案を退けたら、マクシミリアンは不快に思うだろうか。
 次から、何も誘ってくれなくなるかもしれない。
 そんな考えが湧いてきて、どんどん膨らんでくる。

 身構えるクリスティーナの耳に届いたのは。
「人前に?――ああ、だからか」
 いかにも、合点がいった、と言わんばかりの声。

 思わず振り返ったクリスティーナに、マクシミリアンが肩をすくめる。
「あんなにうまく弾くのにいつもどこか所在無げなのはどうしてなのだろうと思っていた」

「所在、無げ……?」
「ああ。心細そう、というか。ヘタな演奏家よりも遥かにうまいのだからもっと誇ればいいのにと思っていた。演奏ではなく人に対して萎縮していたんだな」
 クリスティーナがまじまじと見つめていると、マクシミリアンが眉をひそめた。
「どうした?」

「あ、いえ……」
 クリスティーナは、パッと顔を伏せる。

 俯いて彼から隠した顔には、自ずと笑みが浮かんできた。
 寡黙なこの人は人のことを――クリスティーナのことを、良く見ている。今まで、父をはじめ誰一人として気付かなかったようなことを、彼だけが気付いてくれた。
 そんなことがなぜこれほど嬉しいのかは解からないけれど、とにかく、嬉しい。
 キュッと唇を結んで一層深く顔を伏せると、下ろしっぱなしの髪がさらりと肩から滑り落ちて、緩んでしまった頬を隠してくれた。

 と、不意に。

 うなじをそっと唇でついばまれて、クリスティーナはゾクンと背筋を震わせた。もうナイトドレスに着替えていて、その上に薄手のガウンを羽織っただけだから、昼には決して触れてこないような場所にも、触れられてしまう。

 でも、ここは、広間なのに。

「マクシミリアン、さま」

 かすれた声で名を囁くと、クリスティーナの手から離れたマクシミリアンの指がそっと彼女の髪を片方の肩へとよける。彼の唇は護るものがなくなった華奢な首筋を辿り、耳の下の薄い皮膚へと行き着いた。そこを舌先でくすぐられれば、途端に、彼女の全身がもっと多くを求めて疼いてくる。

 クリスティーナが「触れられることが好き」と告げた時から、マクシミリアンは彼女のことを求めてくれるようになった。それまで指先でかすめることすらためらいがちだったのがウソのように。

 けれど、それは、寝室の中だけでのことだ。
 こんな、いつ誰が入ってくるかも判らない場所で、なんて。

 焦る気持ちとは裏腹に、マクシミリアンの唇が肌をかすめるたび、どんどんクリスティーナの身体からは力が抜けていってしまう。彼の唇から彼女の骨を溶かしてしまう薬でも注ぎ込まれているかのようだ。

 背筋を伸ばしているのが難しくなってきたクリスティーナの背中と膝裏に逞しい腕が回されて、いとも軽々と持ち上げられた。
 マクシミリアンはついさっきまで彼が座っていたソファにまた腰を下ろすと、膝の上にクリスティーナを下ろす。そうして、横抱きにした彼女の唇に、そっと、唇を重ねる。

 最初は触れ合うだけだったけれども、やがて彼の唇はクリスティーナの唇を味わうように動き始めた。
 彼女の柔らかな下唇を、それよりもすこし硬いマクシミリアンの唇が挟み、優しく吸う。
 それが、口を開けるように促している合図なのだということが、クリスティーナも、ようやく解かってきた。
 おずおずと唇を開けば、彼女の反応を窺いながら彼の舌が進入してくる。
 クリスティーナがそれを受け入れると、マクシミリアンは彼女の中の探索を始めた。彼の肉厚な舌が彼女の小さな舌の裏側に回り、すくい上げるようにしてそれを絡め取る。滑らかな表面同士をこすり合わせられると、腰の辺りがゾクゾクとくすぐったくなった。
 思わずマクシミリアンのガウンをギュッと握り締めると、それに応えるようにして彼は彼女を引き寄せる。ピタリと重なった胸から伝わる彼の鼓動は、彼女のものと同じくらい、速かった。

 もっと、近付きたい。
 融け合ってしまうほどに。

 そんな欲求が溢れてきて、クリスティーナはマクシミリアンの太い首に腕を回す。そうすると彼の硬い胸にこすりつけられて、彼女の胸が痺れるような疼きを訴えた。
 思わず喘いだクリスティーナの口内に、マクシミリアンの舌が一層深く挿し入れられる。
 貪らんばかりに舌をもてあそばれ、彼女の頭は朦朧として何も考えられなくなる。ただ、彼の舌が与えてくれる蕩けるような心地良さに、溺れた。

 他の場所にも、触れて欲しい。

 もしかしたら、クリスティーナは口の中でそう囁いたのかもしれない。

 願った瞬間、彼女の脚を抱えるようにしていたマクシミリアンの手が動き、ナイトドレスの裾の下に潜り込んできた。
 彼の手はクリスティーナのふくらはぎをそっと撫で、それからゆっくりとさらに奥へと進み始める。ただ彼女の肌を辿るだけではなく、時々その柔らかさを味わうように、彼の指先に力がこもり、手のひらが押し付けられる。
 過敏になったクリスティーナの肌には、マクシミリアンの体温が焼けるように熱く感じられた。

 焦らすように行きつ戻りつしながら、彼は着実にクリスティーナの疼く場所へと近づいていく。

 もうあとは寝るだけだから、下着は付けていない。
 進み続ける彼の指先が、クリスティーナの和毛の茂みへと潜り込んだ。そこを軽くくすぐられると、それだけで、はしたなくも彼女の膝が勝手に緩んでしまう。
 マクシミリアンは吐息だけの笑いを漏らして翻した掌をクリスティーナの下腹に置くと、指先で茂みの中を探り始めた。

 彼のその手は、クリスティーナ自身よりも、彼女の身体を知り尽くしている。
 マクシミリアンはあっという間に疼く花芯を探り当て、指の腹でそれをねぶった。
 刹那、ビクンとクリスティーナの身体が跳ねる。

「ん、んん」
 キスで塞がれた唇から漏れた喘ぎは、そのままマクシミリアンに呑み込まれた。

 彼の指でもてあそばれる彼女の芽はジンジンと痺れ、同時に、もっと身体の奥の方が疼き始める。快楽の手に握り締められているように、ギュウと下腹に力がこもった。

 キスが、苦しい。
 けれど、離して欲しくない。

 いつしかクリスティーナは、息を切らせながら彼の舌に自ら舌を絡めていた。
 自分の中にいるマクシミリアンを吸うと、彼の喉から呻き声が漏れる。
 硬く膨らみ始めた蕾を転がしていたマクシミリアンの指が、どこか切羽詰まったような動きになった。グッと奥へと進んだ彼の指がぬるりと滑り、クリスティーナの渇望を伝える。
 温かな蜜を湛えた彼女の中に、マクシミリアンの指がツプリと沈んだ。

「ふ、ぁ……」

 唇を浮かせてクリスティーナが喘ぐと、マクシミリアンは唇の代わりにとばかりに彼女の耳朶をついばみ始める。
 柔らかな耳たぶを吸われると、彼女の背筋に震えが走った。途端、下腹が勝手に収縮して、ゆるゆると体内を行き来するマクシミリアンの指を食い締める。

「貴女は、俺を欲しがっている」

 彼が、クリスティーナの中に息を吹き込むようにして囁いた。
 言わずもがなのことをわざわざ声にされ、クリスティーナの頬が羞恥に火照った。きっと、見た目にも表れたのだろう。マクシミリアンは小さな笑いを漏らし、そうして、更に奥へと指を進める。

「ゃうッ」
 最奥にあるその場所を硬い彼の指がこすった瞬間、勝手に甘い声がこぼれてしまった。
「貴女は、ここがいいんだ」
 まるでそう教え込もうとするかのように執拗にそこをこすり上げ、耳朶を食みながらマクシミリアンが囁いた。

「いや……言わないで……」
 クリスティーナはグイと両手の拳でマクシミリアンの胸を押したけれど、もちろん、彼はビクともしない。その上、彼が言う通り、身体の深みを抉られるたび、ビクンと身体が跳ねてしまう。

「ぁ……あ、だめ……」
 自分の身体なのに、こみ上げてくる快楽に支配されて思うように律せない。そうしている間にむず痒いような快感は膨らむ一方で、多分、ほんの一瞬気を抜けば、あっという間に達してしまうだろう。
「まだ、達《い》くのが怖いのか?」
 怖いと言えばやめてくれるだろうかとコクコクと何度も頷いたクリスティーナに、マクシミリアンは囁く。
「堪えるほど、快楽は強くなると聞いたがな」
「そんな――ぁあっ」
 不意に彼に張り詰めた花芯をひと撫でされて、刹那弾けた快感に彼女は打ち震えた。

 のけ反り内腿をけいれんさせるクリスティーナの中を、マクシミリアンの指が行き来する。
 そっとしておいてくれたら元に戻れるのに、彼がそうやって刺激するからさざ波めいた快楽が次から次へと押し寄せて止まらない。
 加えて、絶え間ない絶頂に火照る顔をじっと見つめてくる視線をひしひしと感じるから、羞恥が募る。

「動かさ、ないで……」
 涙目で訴えると、一瞬マクシミリアンの全ての動きが止まった。
 そうしてクリスティーナの中からずるりと指を引き抜くと、彼女の身体を両手で掴んで引き起こす。

 ベッドに行くのだろうか。
 達した名残で力が入らない身体をマクシミリアンの胸にもたせ掛け、クリスティーナはぼんやりとそう思う。
 けれど、彼はそうしなかった。
 代わりに、彼女の左脚の膝を持ち上げ、ヒョイと動かした――マクシミリアンの腿にまたがる形になるように。そうした後に、彼はまたしっかりとクリスティーナの腰を両手で掴んだ。

「マクシミリアン、さま……?」

 そんな格好だから、ナイトドレスの裾も腿の半ばまでめくれ上がってしまっている。
 とてつもなくはしたない姿のはずなのに、クリスティーナの想像の域を超えた為か、覚えたのは羞恥よりも戸惑いの方が強かった。
 どうしてこんなふうにするのだろう。
 あられもない自分の姿を恐る恐る見下ろすと、クリスティーナとマクシミリアンの間で、何かがナイトドレスの裾を押し上げている。

「?」
 そんなところに何があるのだろうと、彼女はその膨らみを撫でてみた。

 刹那。

「ッ!」
 何故か、マクシミリアンが身体を震わせて唸り声を上げる。
「え?」
 きょとんと、クリスティーナは自分の手を、それが包んでいるものを見つめ、一拍遅れてその意味するところを悟る。

(これ、もしかして――)
「ごめんなさい!」
 クリスティーナは自分のしでかした行為に悲鳴じみた声を上げ、パッと手を引いた。

 彼女の手が離れ、マクシミリアンはホッとしたように息をつく。

 よほど、痛い思いをさせてしまったようだ。

「ごめんなさい……」

 もう一度謝ると、マクシミリアンはなんだか複雑な眼差しで彼女を見返してきた。
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