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保護者面談
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四時間目が終わってさあ昼飯だ、という時だった。
「舘!」
呼ばれて賢人がそちらに目を遣ると、男子生徒がひらひらと手を振っている。多分隣のクラスの生徒だと思うが、見覚えがあるという程度で苗字も出てこない。
近寄っていった賢人に、彼は言う。
「物理の梁川先生が物理準備室に来てくれってさ」
「梁川先生が?」
確か期末テストは及第点だったはずだし、それなりに好きな教科だから、課題も出しているはずだが。
まあ、いいか。
「サンキュ」
呼ばれる理由は何だろう、と賢人は首をかしげつつも男子生徒に礼を言い、物理準備室に向かう。
物理担当の梁川潤一という教師は、当たりの柔らかさと顔の良さとで、女子生徒に絶大な人気があった。彼が赴任して来てから、女子の物理の成績が三割増しになったとか、なんとか。まあ、実際授業は解り易く、単純に、教師としても評判がいい。
(梁川先生、ねぇ)
何気なく、その名前を頭の中で繰り返した賢人は、ふと、あることに気付く。
(そう言えば、雛姫と同じ苗字だ)
よく見る名前ではないが、超レアというわけでもない。
たまたまなのか、それとも……
そんなことを考えながら歩いているうちに、賢人は物理準備室にたどり着いていた。
ノックをすると、応じる声が中から返る。
「失礼します」
扉を開け、中に入ると、机に向かっていた梁川がクルリと椅子を回転させて賢人に向き直った。
「舘賢人君だね。悪いね、呼び出したりして」
梁川は顔に劣らぬ美声でそう言い、賢人に椅子を勧める。彼の尻が椅子の座面に触れると同時に、梁川が口を開いた。
「で、もう呼ばれた理由に察しはついていると思うけど?」
組んだ膝の上に肘をつき、淡く微笑みながらそう尋ねた梁川に、賢人は答える。
「ええ、まあ。雛姫――」
雛姫の名前を口にしたところで、梁川の目がスッと狭まった。
「――梁川さんのこと、ですよね?」
言い換えた賢人にうなずきを返し、梁川は背筋をただす。
「そう、もう判っていると思うけれど、あの子は僕の妹なんだ」
「妹……」
賢人は、もう少し、離れた血縁者かと思っていた。
正直、二人の梁川にあまり似ているところはない。雛姫は黒髪ストレートで、教師の梁川は多分地毛の茶色っぽい髪で、少し癖がある。普段隠されている雛姫の容姿は『可愛らしい』という表現がぴったりだが、梁川の方は『秀麗』というべきだろう――まあ、ここは、年齢的な要素もあるかもしれないが。共通点は、どちらも人並外れているというところだけと言っていい。
(父親似、母親似できっぱり別れてんのかな)
そんなことを考えつつ雛姫の両親を想像している賢人に、梁川が続ける。
「それほどありふれた苗字じゃないが、今のところ、生徒たちには僕らのことは知られていないようだね」
ようだね、どころか、恐らく全く知られていない。どちらの苗字も知っている賢人も、呼び出されてその一致に気が付くまでは、二人が血縁関係にあることなど頭の片隅にもよぎらなかった。
多分、雛姫と梁川があまり似ていないからと、ひたすら、雛姫が目立たないようにしているからだ。
「で、呼び出された理由は、そろそろ思い当たったかな?」
梁川はニコリと笑顔になったが、眼はこれっぽっちも笑っていない。むしろ、冷ややかさが増した気がする。
いっそ胸倉掴んできてくれた方がよほど落ち着くけどなと思いつつ、賢人は顎を下げるようにしてうなずきを返す。
「ええ、まあ」
十中八九、彼が雛姫に言い寄っていることについてだろう。ただ、それは見当がついても、どうして梁川の知るところになったのかは判らない。
賢人は確かに連日雛姫に自分の存在をアピールしているが、できるだけ他の者の目を引かないように気を付けていた。
その理由は、二つある。
一つは、賢人が付きまとうことで、他の野郎どもが雛姫に対して妙な興味を持つのを防ぐため、もう一つは、彼女が女子から余計なやっかみを買ってしまうことを避けるためだ。
特に後者は、絶対に避けたい。賢人自身はそれを望んでも喜んでもいなかったが、女子は彼に寄ってくる。もしも賢人が雛姫に惚れているということが知られたら、その中の何人かは、彼女に変なちょっかいをかけにいくかもしれない。いや、間違いなくかけにいくだろう。実際、雛姫絡みではないが、そんないざこざを小耳に挟んだことがある。
正直、オレには関係ないわ、と思っていたが、こと雛姫が巻き込まれるとなったら、話は別だ。自分のせいで彼女に嫌な思いをさせたくない。絶対に。
だから、確実に自分の懐にしまい込めるようになるまでは、雛姫に他の連中の注意が向かないようにしたかったのだ。
なので。
(今のところ、オレが言い寄ってんのを知ってるのは、雛姫本人と春日くらいだよな)
つまり、そのどちらかが梁川に伝えたということになるのだが。
もしも雛姫の方だとしたら、どういう意図で兄に相談したのだろう。
(うっとうしくて困ってる、とか)
それは、賢人の方が困る。これでもセーブしているというのに、これよりも抑えろとなったら、まったくアプローチできなくなるではないか。
今の状況を忘れて、さて、どうしようか、と悩んでいる賢人に、また、梁川の静かな声がかかる。
「で、実際のところ、どうなのかな?」
そう言えば彼がいたんだけっかと、賢人は顔を上げた。
「どう、って?」
「うちの妹に興味があるのかってことだよ」
また、ニッコリ。
女子たちは、こんな胡散臭い笑顔にキャーキャー言っているのかと思いつつ、賢人は答える。
「『興味』はないですよ」
「へぇ」
梁川の声のトーンが一オクターブは下がった。
「じゃあ、どういうつもりであの子に付きまとっているのかな?」
「もちろん、好きで、付き合いたいからに決まってるじゃないですか。ああ、まあ、彼女のことを隅から隅までを知りたいって意味なら、大いに『興味があります』が?」
「……」
ひたりと据えられた梁川の視線を、賢人は真っ向から受けた。
睨み合い、と言ってもいいほどの対峙が続く。
短くない時間が過ぎた後、はぁ、と梁川が息をついた。彼は二本の指でこめかみを揉んだ後、その眼を賢人に向ける。
「それはいったい、どれほどの本気を含んでいるのかな?」
多少なりとも柔らかくなった声での梁川の問いに、賢人は肩をすくめる。
「もちろん、百パーセントです。一生もんですよ」
「一生って、君はまだ高校生じゃないか。人生の四分の一も来てないだろう。何を根拠に、そんな大言壮語を」
「勘です」
「は?」
「直感です。きっと、オレの人生に、彼女以上の人は現れない」
きっぱりと言い切った賢人を、梁川がまじまじと見つめる。その眼差しにあるのは九十九パーセントが呆れで――残りの一パーセントは賢人には判別できない、何かだった。
「まったく……」
ややして梁川がつぶやいた。
「君のそれは若さ故かい? それとも、君だから、なのか?」
「さぁ?」
そんなことを訊かれても、賢人にだって判らない。逆に、他の連中がどうやって、どんなふうに人を好きになるのかなんていうことも、多分教えてもらったとしても解らないだろう。
肩をすくめた賢人を、梁川は椅子の背にもたれ、軽く首をかしげて見返してくる。
「確かにうちの妹は中身も外見も最高に可愛いけど、君はあの子の何がそんなに気に入ったんだい?」
問われて、賢人は眉間にしわを寄せる。
「それは、先生に言うことじゃありませんよ」
しかも、本人にもまだ伝えられていない、今は。
にべなく返した賢人に、梁川は束の間目をしばたたかせ、そして苦笑した。
「軽そうに見えたのに、結構渋いな、君は」
そう言って、ふと声を落とす。
「君なら、あの子を引っ張り出してくれるかな」
そこに含まれているのは、微かな、希望めいた、何か。
漂うようなそれを賢人は確かに感じ取り、眉をひそめる。
「え?」
訊ね返した彼に、梁川は、パッと表情を改めた。
「ああ、いや、何でもないよ。まあ、君の健闘を見守ろう――今のところは」
意味ありげに余計な一言を付け足して、彼が笑みを浮かべる。底の知れないその笑顔を、賢人には素直に受け取ることはできなかった。
「舘!」
呼ばれて賢人がそちらに目を遣ると、男子生徒がひらひらと手を振っている。多分隣のクラスの生徒だと思うが、見覚えがあるという程度で苗字も出てこない。
近寄っていった賢人に、彼は言う。
「物理の梁川先生が物理準備室に来てくれってさ」
「梁川先生が?」
確か期末テストは及第点だったはずだし、それなりに好きな教科だから、課題も出しているはずだが。
まあ、いいか。
「サンキュ」
呼ばれる理由は何だろう、と賢人は首をかしげつつも男子生徒に礼を言い、物理準備室に向かう。
物理担当の梁川潤一という教師は、当たりの柔らかさと顔の良さとで、女子生徒に絶大な人気があった。彼が赴任して来てから、女子の物理の成績が三割増しになったとか、なんとか。まあ、実際授業は解り易く、単純に、教師としても評判がいい。
(梁川先生、ねぇ)
何気なく、その名前を頭の中で繰り返した賢人は、ふと、あることに気付く。
(そう言えば、雛姫と同じ苗字だ)
よく見る名前ではないが、超レアというわけでもない。
たまたまなのか、それとも……
そんなことを考えながら歩いているうちに、賢人は物理準備室にたどり着いていた。
ノックをすると、応じる声が中から返る。
「失礼します」
扉を開け、中に入ると、机に向かっていた梁川がクルリと椅子を回転させて賢人に向き直った。
「舘賢人君だね。悪いね、呼び出したりして」
梁川は顔に劣らぬ美声でそう言い、賢人に椅子を勧める。彼の尻が椅子の座面に触れると同時に、梁川が口を開いた。
「で、もう呼ばれた理由に察しはついていると思うけど?」
組んだ膝の上に肘をつき、淡く微笑みながらそう尋ねた梁川に、賢人は答える。
「ええ、まあ。雛姫――」
雛姫の名前を口にしたところで、梁川の目がスッと狭まった。
「――梁川さんのこと、ですよね?」
言い換えた賢人にうなずきを返し、梁川は背筋をただす。
「そう、もう判っていると思うけれど、あの子は僕の妹なんだ」
「妹……」
賢人は、もう少し、離れた血縁者かと思っていた。
正直、二人の梁川にあまり似ているところはない。雛姫は黒髪ストレートで、教師の梁川は多分地毛の茶色っぽい髪で、少し癖がある。普段隠されている雛姫の容姿は『可愛らしい』という表現がぴったりだが、梁川の方は『秀麗』というべきだろう――まあ、ここは、年齢的な要素もあるかもしれないが。共通点は、どちらも人並外れているというところだけと言っていい。
(父親似、母親似できっぱり別れてんのかな)
そんなことを考えつつ雛姫の両親を想像している賢人に、梁川が続ける。
「それほどありふれた苗字じゃないが、今のところ、生徒たちには僕らのことは知られていないようだね」
ようだね、どころか、恐らく全く知られていない。どちらの苗字も知っている賢人も、呼び出されてその一致に気が付くまでは、二人が血縁関係にあることなど頭の片隅にもよぎらなかった。
多分、雛姫と梁川があまり似ていないからと、ひたすら、雛姫が目立たないようにしているからだ。
「で、呼び出された理由は、そろそろ思い当たったかな?」
梁川はニコリと笑顔になったが、眼はこれっぽっちも笑っていない。むしろ、冷ややかさが増した気がする。
いっそ胸倉掴んできてくれた方がよほど落ち着くけどなと思いつつ、賢人は顎を下げるようにしてうなずきを返す。
「ええ、まあ」
十中八九、彼が雛姫に言い寄っていることについてだろう。ただ、それは見当がついても、どうして梁川の知るところになったのかは判らない。
賢人は確かに連日雛姫に自分の存在をアピールしているが、できるだけ他の者の目を引かないように気を付けていた。
その理由は、二つある。
一つは、賢人が付きまとうことで、他の野郎どもが雛姫に対して妙な興味を持つのを防ぐため、もう一つは、彼女が女子から余計なやっかみを買ってしまうことを避けるためだ。
特に後者は、絶対に避けたい。賢人自身はそれを望んでも喜んでもいなかったが、女子は彼に寄ってくる。もしも賢人が雛姫に惚れているということが知られたら、その中の何人かは、彼女に変なちょっかいをかけにいくかもしれない。いや、間違いなくかけにいくだろう。実際、雛姫絡みではないが、そんないざこざを小耳に挟んだことがある。
正直、オレには関係ないわ、と思っていたが、こと雛姫が巻き込まれるとなったら、話は別だ。自分のせいで彼女に嫌な思いをさせたくない。絶対に。
だから、確実に自分の懐にしまい込めるようになるまでは、雛姫に他の連中の注意が向かないようにしたかったのだ。
なので。
(今のところ、オレが言い寄ってんのを知ってるのは、雛姫本人と春日くらいだよな)
つまり、そのどちらかが梁川に伝えたということになるのだが。
もしも雛姫の方だとしたら、どういう意図で兄に相談したのだろう。
(うっとうしくて困ってる、とか)
それは、賢人の方が困る。これでもセーブしているというのに、これよりも抑えろとなったら、まったくアプローチできなくなるではないか。
今の状況を忘れて、さて、どうしようか、と悩んでいる賢人に、また、梁川の静かな声がかかる。
「で、実際のところ、どうなのかな?」
そう言えば彼がいたんだけっかと、賢人は顔を上げた。
「どう、って?」
「うちの妹に興味があるのかってことだよ」
また、ニッコリ。
女子たちは、こんな胡散臭い笑顔にキャーキャー言っているのかと思いつつ、賢人は答える。
「『興味』はないですよ」
「へぇ」
梁川の声のトーンが一オクターブは下がった。
「じゃあ、どういうつもりであの子に付きまとっているのかな?」
「もちろん、好きで、付き合いたいからに決まってるじゃないですか。ああ、まあ、彼女のことを隅から隅までを知りたいって意味なら、大いに『興味があります』が?」
「……」
ひたりと据えられた梁川の視線を、賢人は真っ向から受けた。
睨み合い、と言ってもいいほどの対峙が続く。
短くない時間が過ぎた後、はぁ、と梁川が息をついた。彼は二本の指でこめかみを揉んだ後、その眼を賢人に向ける。
「それはいったい、どれほどの本気を含んでいるのかな?」
多少なりとも柔らかくなった声での梁川の問いに、賢人は肩をすくめる。
「もちろん、百パーセントです。一生もんですよ」
「一生って、君はまだ高校生じゃないか。人生の四分の一も来てないだろう。何を根拠に、そんな大言壮語を」
「勘です」
「は?」
「直感です。きっと、オレの人生に、彼女以上の人は現れない」
きっぱりと言い切った賢人を、梁川がまじまじと見つめる。その眼差しにあるのは九十九パーセントが呆れで――残りの一パーセントは賢人には判別できない、何かだった。
「まったく……」
ややして梁川がつぶやいた。
「君のそれは若さ故かい? それとも、君だから、なのか?」
「さぁ?」
そんなことを訊かれても、賢人にだって判らない。逆に、他の連中がどうやって、どんなふうに人を好きになるのかなんていうことも、多分教えてもらったとしても解らないだろう。
肩をすくめた賢人を、梁川は椅子の背にもたれ、軽く首をかしげて見返してくる。
「確かにうちの妹は中身も外見も最高に可愛いけど、君はあの子の何がそんなに気に入ったんだい?」
問われて、賢人は眉間にしわを寄せる。
「それは、先生に言うことじゃありませんよ」
しかも、本人にもまだ伝えられていない、今は。
にべなく返した賢人に、梁川は束の間目をしばたたかせ、そして苦笑した。
「軽そうに見えたのに、結構渋いな、君は」
そう言って、ふと声を落とす。
「君なら、あの子を引っ張り出してくれるかな」
そこに含まれているのは、微かな、希望めいた、何か。
漂うようなそれを賢人は確かに感じ取り、眉をひそめる。
「え?」
訊ね返した彼に、梁川は、パッと表情を改めた。
「ああ、いや、何でもないよ。まあ、君の健闘を見守ろう――今のところは」
意味ありげに余計な一言を付け足して、彼が笑みを浮かべる。底の知れないその笑顔を、賢人には素直に受け取ることはできなかった。
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