73 / 95
おっさん、ドラゴンを討伐する
とある帝国の果て
しおりを挟む
アルフォンスの最も苦しい思い出は、ずっと昔にさかのぼる。
西の大国ゴルディーナ帝国の辺境に住まうグライスナー兄妹のもとに、皇帝軍と国を乗っ取ろうと画策した反乱軍の内戦の報せが入った。
血で血を洗う残酷極まりない戦いは、たちまち国中に広がった。
兄妹の故郷も例外ではなく、ふたりは逃げるように生まれ育った村を出て、何もかもなくした難民の行列に紛れた。
轟々と降る大雪の中、ぼろきれを纏った者達の絶望の行進。
誰が倒れても気に留めない、脱落者に死がもたらされる逃避行。
『……はあ、はあ、はあ……』
10歳にも満たないグライスナー兄妹も、例外ではなかった。
特に自立心がまだ育っていないハイデマリーにとっては、身を突き刺す寒波と空腹、包帯すら巻かれない体の傷は、とても耐えられるものではない。
『……お兄ちゃん……寒いよ……痛いよ……』
『大丈夫だ、マリー……国境を越えれば、あいつらも襲ってこない……』
アルフォンスも幼い身でありながら、必死に妹を支えた。
ゴルディーナ帝国の国境の向こうにいけば、きっと助かると信じていた。
『ちくしょう、全部戦争のせいだ……!』
『皇帝軍も反乱軍も、くだらないことで国民を巻き込んで、争いやがって……』
『家もない、飯もない……私達、どうなるのよ……!』
大人達の怨嗟の声は、努めて妹には聞かせないようにした。
ただでさえ虚ろな目をした彼女が、唯一の希望を失えば、壊れてしまうからだ。
『お兄ちゃん……お父さんとお母さん、どこにいるのかな……』
口が裂けても言えなかった。
両親は故郷で離ればなれになった時、死んでいるのだと。
『マリー……』
『会いたいよ……会いたいよぉ……!』
『……きっと……生きてれば、会えるさ……』
ぎゅっとアルフォンスが妹を引き寄せた時、耳をつんざくような声が響いた。
『――皆、逃げろ! 皇帝軍の連中だ!』
絶叫と共に、白い雪の積もった丘の向こうから現れたのは、帝国の旗を掲げた騎兵。
正確に言えば、半分ほど千切れた旗を手にした、見るも無残な有様になった軍隊のなれの果て――つまり、蛮族だ。
『そんな、国境までもうじきだっていうのに!』
アルフォンスの悲鳴よりも先に、難民達が一斉に散り散りになった。
軍隊も当然、獲物を逃がすわけがなく、丘を滑って人々に襲い掛かった。
『よせ、やめてくれ! なんで同じ国の人間同士が……ぎゃああ!』
力なき人々の懇願など、剣を何度も突き刺す男達の澱んだ瞳には届かない。
『笑わせるな! ゴルディーナ帝国の御旗のもと、命を賭して戦った我ら大英雄と、臆病風に吹かれて逃げる連中が一緒なわけがないだろう!』
『貴様らのようなやつらが協力しないから、我らはいつまで経っても勝てんのだ!』
『ならばせめて、我らの血肉となり、戦いに貢献するがいい!』
白い大地が、たちまち鮮血で染め上げられる。
『ぎゃあああああ!』
『助けて、やめて……ひいいい!』
誰も彼もが自分を逃がすので精いっぱいの中、アルフォンスは血眼になって、千切れんばかりに足を動かしてハイデマリーを連れてゆく。
『止まるな、マリー!』
『お兄ちゃん、待って……きゃっ!』
しかし、妹は雪に足を取られ、転んでしまった。
『マリー!』
『おい、ここにもいたぞ!』
アルフォンスが彼女の手を掴むよりも先に、軍人がハイデマリーをひっ掴んだ。
『いやああっ!』
血走った目でハイデマリーを羽交い絞めにする男や、彼のもとに群がる軍人は、難民達と同じくらいみすぼらしいありさまだ。
武器もさびていて、鎧もほとんど残っていない。
それでも、アルフォンスは妹を腕力では助けられないと直感できた。
『お願いします! マリーを離してください、僕が代わりに……!』
必死の懇願を聞き、蛮族連中は鼻で笑う。
『頭を下げるしかできないとは、情けないガキだ! 俺の子供はお前と同じくらいの歳で帝都の防衛線に参加し、勇敢に散ったというのに!』
『お前達にも帝国の民に相応しい死をくれてやる! 死んで、我々の糧となれ!』
ぎょろぎょろと目をせわしなく動かし、涎をまき散らすさまは、もはや人ではない。
飢えのままに人を襲い、死肉を食らう屍食鬼同然だ。
(ダメだ、正気じゃない……戦争にあてられて、どうかしてるんだ……!)
アルフォンスが息を呑んだ頃には、彼と妹を除き、難民は殺し尽くされていた。
『まずはこの小娘からだな! はらわたを裂いて、血を土に染みこませて、偉大なるゴルディーナ帝国の一部としてやろう!』
『やだああああああ! お兄ちゃん、お兄ちゃあああああん!』
喉元に折れた剣を突きつけられ、ハイデマリーが絶叫する。
『やめてください、やめてください! 僕には妹しかいないんです、いい子なんです、誰も傷つけたことのない、いい子なんです! お願いします、お願い……!』
『さあ、よく見ておけ! 聖戦に加わらない者の末路を、しかと――』
兄の頼みに耳も貸さず、敗残兵が剣を振り上げた。
アルフォンスもハイデマリーも、目をつむり、死を覚悟した――。
『――がッ』
その死は、いつまでも来なかった。
兄妹が目を開くと、信じられない光景が広がっていた。
ついさっきまで、ハイデマリーの喉を裂こうとしていた男の腕と首が吹き飛ばされ、雪の中にごろりと転がっているのだ。
信じられない惨状に、皇帝軍の面々も戸惑っている。
『な、なんだ……ぎゃッ!?』
だが、そんな暇は彼らには残されていない。
『ぎゃああああッ!?』
『うぎいいい!?』
『や、やめ……ばぎゃッ!』
大雪の中から光が煌めくたびに、彼らは腕を斬られて、足を潰されて、頭を刎ねられて、たちまち無残な死骸へと変わってゆくのだ。
『お兄ちゃん!』
『マリー、よかった……!』
解放されたハイデマリーとアルフォンスが抱き合っても、斬撃の嵐はまだ続いた。
逃げることすら忘れた兄弟のまわりに、もう生きている人間はいなかった。
難民達を、子供をもてあそぶかのように殺し尽くした皇帝軍の兵士が、ほとんど何の反撃もできないまま絶望の死を迎えた。
『な、何が起きてるんだ……!?』
絶句する彼の前に、やがてそれは現れた。
吹雪の中、返り血で染まったナイフを手に立つ、ひとりの人間。
振り返ったその男の目を見た瞬間、ふたりはぞっとした。
(……バケモノ……!)
アルフォンスは確信した。
彼は――人間ではない、なにか別の存在なのだと。
西の大国ゴルディーナ帝国の辺境に住まうグライスナー兄妹のもとに、皇帝軍と国を乗っ取ろうと画策した反乱軍の内戦の報せが入った。
血で血を洗う残酷極まりない戦いは、たちまち国中に広がった。
兄妹の故郷も例外ではなく、ふたりは逃げるように生まれ育った村を出て、何もかもなくした難民の行列に紛れた。
轟々と降る大雪の中、ぼろきれを纏った者達の絶望の行進。
誰が倒れても気に留めない、脱落者に死がもたらされる逃避行。
『……はあ、はあ、はあ……』
10歳にも満たないグライスナー兄妹も、例外ではなかった。
特に自立心がまだ育っていないハイデマリーにとっては、身を突き刺す寒波と空腹、包帯すら巻かれない体の傷は、とても耐えられるものではない。
『……お兄ちゃん……寒いよ……痛いよ……』
『大丈夫だ、マリー……国境を越えれば、あいつらも襲ってこない……』
アルフォンスも幼い身でありながら、必死に妹を支えた。
ゴルディーナ帝国の国境の向こうにいけば、きっと助かると信じていた。
『ちくしょう、全部戦争のせいだ……!』
『皇帝軍も反乱軍も、くだらないことで国民を巻き込んで、争いやがって……』
『家もない、飯もない……私達、どうなるのよ……!』
大人達の怨嗟の声は、努めて妹には聞かせないようにした。
ただでさえ虚ろな目をした彼女が、唯一の希望を失えば、壊れてしまうからだ。
『お兄ちゃん……お父さんとお母さん、どこにいるのかな……』
口が裂けても言えなかった。
両親は故郷で離ればなれになった時、死んでいるのだと。
『マリー……』
『会いたいよ……会いたいよぉ……!』
『……きっと……生きてれば、会えるさ……』
ぎゅっとアルフォンスが妹を引き寄せた時、耳をつんざくような声が響いた。
『――皆、逃げろ! 皇帝軍の連中だ!』
絶叫と共に、白い雪の積もった丘の向こうから現れたのは、帝国の旗を掲げた騎兵。
正確に言えば、半分ほど千切れた旗を手にした、見るも無残な有様になった軍隊のなれの果て――つまり、蛮族だ。
『そんな、国境までもうじきだっていうのに!』
アルフォンスの悲鳴よりも先に、難民達が一斉に散り散りになった。
軍隊も当然、獲物を逃がすわけがなく、丘を滑って人々に襲い掛かった。
『よせ、やめてくれ! なんで同じ国の人間同士が……ぎゃああ!』
力なき人々の懇願など、剣を何度も突き刺す男達の澱んだ瞳には届かない。
『笑わせるな! ゴルディーナ帝国の御旗のもと、命を賭して戦った我ら大英雄と、臆病風に吹かれて逃げる連中が一緒なわけがないだろう!』
『貴様らのようなやつらが協力しないから、我らはいつまで経っても勝てんのだ!』
『ならばせめて、我らの血肉となり、戦いに貢献するがいい!』
白い大地が、たちまち鮮血で染め上げられる。
『ぎゃあああああ!』
『助けて、やめて……ひいいい!』
誰も彼もが自分を逃がすので精いっぱいの中、アルフォンスは血眼になって、千切れんばかりに足を動かしてハイデマリーを連れてゆく。
『止まるな、マリー!』
『お兄ちゃん、待って……きゃっ!』
しかし、妹は雪に足を取られ、転んでしまった。
『マリー!』
『おい、ここにもいたぞ!』
アルフォンスが彼女の手を掴むよりも先に、軍人がハイデマリーをひっ掴んだ。
『いやああっ!』
血走った目でハイデマリーを羽交い絞めにする男や、彼のもとに群がる軍人は、難民達と同じくらいみすぼらしいありさまだ。
武器もさびていて、鎧もほとんど残っていない。
それでも、アルフォンスは妹を腕力では助けられないと直感できた。
『お願いします! マリーを離してください、僕が代わりに……!』
必死の懇願を聞き、蛮族連中は鼻で笑う。
『頭を下げるしかできないとは、情けないガキだ! 俺の子供はお前と同じくらいの歳で帝都の防衛線に参加し、勇敢に散ったというのに!』
『お前達にも帝国の民に相応しい死をくれてやる! 死んで、我々の糧となれ!』
ぎょろぎょろと目をせわしなく動かし、涎をまき散らすさまは、もはや人ではない。
飢えのままに人を襲い、死肉を食らう屍食鬼同然だ。
(ダメだ、正気じゃない……戦争にあてられて、どうかしてるんだ……!)
アルフォンスが息を呑んだ頃には、彼と妹を除き、難民は殺し尽くされていた。
『まずはこの小娘からだな! はらわたを裂いて、血を土に染みこませて、偉大なるゴルディーナ帝国の一部としてやろう!』
『やだああああああ! お兄ちゃん、お兄ちゃあああああん!』
喉元に折れた剣を突きつけられ、ハイデマリーが絶叫する。
『やめてください、やめてください! 僕には妹しかいないんです、いい子なんです、誰も傷つけたことのない、いい子なんです! お願いします、お願い……!』
『さあ、よく見ておけ! 聖戦に加わらない者の末路を、しかと――』
兄の頼みに耳も貸さず、敗残兵が剣を振り上げた。
アルフォンスもハイデマリーも、目をつむり、死を覚悟した――。
『――がッ』
その死は、いつまでも来なかった。
兄妹が目を開くと、信じられない光景が広がっていた。
ついさっきまで、ハイデマリーの喉を裂こうとしていた男の腕と首が吹き飛ばされ、雪の中にごろりと転がっているのだ。
信じられない惨状に、皇帝軍の面々も戸惑っている。
『な、なんだ……ぎゃッ!?』
だが、そんな暇は彼らには残されていない。
『ぎゃああああッ!?』
『うぎいいい!?』
『や、やめ……ばぎゃッ!』
大雪の中から光が煌めくたびに、彼らは腕を斬られて、足を潰されて、頭を刎ねられて、たちまち無残な死骸へと変わってゆくのだ。
『お兄ちゃん!』
『マリー、よかった……!』
解放されたハイデマリーとアルフォンスが抱き合っても、斬撃の嵐はまだ続いた。
逃げることすら忘れた兄弟のまわりに、もう生きている人間はいなかった。
難民達を、子供をもてあそぶかのように殺し尽くした皇帝軍の兵士が、ほとんど何の反撃もできないまま絶望の死を迎えた。
『な、何が起きてるんだ……!?』
絶句する彼の前に、やがてそれは現れた。
吹雪の中、返り血で染まったナイフを手に立つ、ひとりの人間。
振り返ったその男の目を見た瞬間、ふたりはぞっとした。
(……バケモノ……!)
アルフォンスは確信した。
彼は――人間ではない、なにか別の存在なのだと。
85
お気に入りに追加
1,073
あなたにおすすめの小説

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?
桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」
その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。
影響するステータスは『運』。
聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。
第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。
すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。
より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!
真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。
【簡単な流れ】
勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ
【原題】
『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します
あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。
異世界パルメディアは、大魔法文明時代。
だが、その時代は崩壊寸前だった。
なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。
マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。
追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。
ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。
世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。
無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。
化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。
そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。
当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。
ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。

職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!
よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。
10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。
ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。
同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。
皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。
こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。
そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。
しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。
その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。
そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした!
更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。
これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。
ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
『おっさんの元勇者』~Sランクの冒険者はギルドから戦力外通告を言い渡される~
川嶋マサヒロ
ファンタジー
ダンジョン攻略のために作られた冒険者の街、サン・サヴァン。
かつて勇者とも呼ばれたベテラン冒険者のベルナールは、ある日ギルドマスターから戦力外通告を言い渡される。
それはギルド上層部による改革――、方針転換であった。
現役のまま一生を終えようとしていた一人の男は途方にくれる。
引退後の予定は無し。備えて金を貯めていた訳でも無し。
あげく冒険者のヘルプとして、弟子を手伝いスライム退治や、食肉業者の狩りの手伝いなどに精をだしていた。
そして、昔の仲間との再会――。それは新たな戦いへの幕開けだった。
イラストは
ジュエルセイバーFREE 様です。
URL:http://www.jewel-s.jp/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる