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おっさん、新人冒険者の面倒を見る
信じてるのさ
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「ふたりで?」
「ひとり?」
「そうだ。セレナが前衛、リンが後衛になって、常にそのポジションを維持する。コンビネーションを持続できれば、互いの足りないところを補って、十分戦えるはずだ」
ダンテの言葉を聞いて、セレナとリンは顔を見合わせ、首を傾げた。
「コンビネーションって……あたし達、いつも一緒に戦ってるけど?」
「ボク達、幼馴染だから。心も通じ合ってるよ」
「あたしらマブダチ、悪いやつは大体トモダチ~っ!」
「うぇいうぇーい」
肩を組むふたりが幼馴染でマブダチというのは、確かな事実だ。
サマニ村で生まれた彼女達は、何をするにも一緒だったし、村の近くに出てきたモンスターを倒すのも必ずふたりだった。
もっとも、ダンテは心が通じ合っていると思っていないようだ。
「……ただ一緒に戦うのと、意識するのとじゃまるで違う」
彼のどこか険しく、呆れているようにも見える顔がそう告げている。
「とにかく、試してみればわかるさ。今度はふたり同時にかかってこい」
彼が指で挑発すると、セレナ達はあっさりと乗ってきた。
「やろう、リン! いつもみたいに、畳みかけるよ!」
「分かった、サポートするね」
そしていつも通り、セレナが剣と爪で攻撃を仕掛け、リンが後ろで魔導書を開いた。
前衛の斬撃でプレッシャーをかけて、後衛の魔法を撃ち込む、いつもの戦い方だ。
――ところが、今回はいつも通りとはいかなかった。
「えい、えいっ、とりゃあーっ!」
がむしゃらに攻撃するセレナは気づいていないが、リンは違う。
(……あ、あれ……セレナがいつもより激しく動いてて、狙いが……)
魔導書を開いたのはものの、セレナがダンテについて回って動くせいで、魔法をうまく当てられない。
迂闊に呪文を唱えると、親友に当たってしまうからだ。
「どうしたのさ、リン! 早くサポートして!」
「う、うん……!」
それでも、次第に仲間がダンテに圧されてきたのを見て、魔法を使わざるを得なくなった。
「『手のひらの雷、舌の先まで痺れさせろ』!」
半ばやみくもに放った電撃の魔法は、見事に命中した。
「あだーっ!?」
セレナに、だが。
背中に魔法が直撃したセレナは、素っ頓狂な声を上げながら振り返り、恨めしそうにリンを睨んだ。
「ちょっと、リン! あたしに当ててどうするのさ!」
「ご、ごめん……ひゃあっ!」
ひりひりと痛む背をさする親友に、申し訳なさそうに謝るリン。
ところが、彼女の謝罪はあっという間に遮られた。
まばたきの間にリンの後ろに立ち、喉元に指をあてがったダンテによって。
「リン!」
「ゲームオーバーだ。これがクエスト中なら、ふたりとも死んでたな」
ダンテがもしも悪党ならば、リンどころか、セレナも命はない。
恐らくリンを人質にされていいように命令を聞かされたセレナはひどい目に遭い、その後、人質の方も首の肉を引きちぎられて倒されるだろう。
訓練とはいえ、額から汗が吹き出すほど、ふたりは間近な死を確信した。
首からダンテが手を離すまで、どちらも生きた心地がしなかった。
「セレナ、リン。おかしなところに気付いたか?」
おかしなところというならば、おかしなところだらけだ。
これまでと同じように戦ったというのに、結果がまるで違う。
ダンテが強すぎるとか、そういう次元の話ではないくらい、ふたりは嫌でも理解していた。
「……ボク、セレナに魔法を当てたことなんて全然なかった。なのに、さっきはどう撃っても、セレナに当たるところしか想像できなかった」
「あたしは……ダンテが最初からリンを狙ってるなんて、予想もできなかったよ」
「お、そこを見抜いたのか。手遅れだが、悪くない洞察力だ」
顎をさすりながら、ダンテは話を続ける。
「純粋な戦闘能力に長ける前衛より、動揺した後衛を倒す方が簡単だ。俺はリンを精神的にブレさせるために、誤射させたんだよ」
「え……?」
顔を上げたリンの目は、信じられないと言っていた。
一方でダンテは「気づいていなかったのか」と表情だけで告げている。
「俺はわざとセレナの前で大袈裟に動いて、ついてくるお前を盾にしたんだ」
「だから、激しく動いてるように見えたんだ……」
「こうすれば、今のリンじゃあ、破れかぶれに魔法を撃つしかなくなるわけだな。で、お前が予定通り、セレナに魔法を当てれば、あとは隙だらけって寸法だ」
セレナとリンがもし、自分達のコンビネーションに疑問を抱いていれば、焦って魔法を撃ったり、敵から目を離したりといったミスは犯さなかったに違いない。
今回の無様な負け方は、ひとえに双方の慢心が起こしたものだ。
「むむ……」
「どうしてこうなったのかなぁ……」
「そりゃあ、幼馴染だから心も通じ合ってるなんて、油断してるからだろ」
単刀直入なダンテに反論もできず、ふたりは金と黒の猫耳をぺたんと寝かせる。
「お前らは自分が敵を倒す、自分がとどめを刺すって気持ちが強い。だからセレナはリンが狙われてるのに気づけなかったし、リンはセレナに魔法を当てたんだよ」
「じゃ、じゃあ、今までうまくやれてたのは……」
「たまたま、相手が格下だっただけだな」
今度はふたり揃って、尻尾をしなしなと下ろして、俯いてしまった。
セレナとリンの心に重くのしかかったのは、初めての大きな挫折だ。
「「……」」
現実をぶつけられて、自分達が思っていたよりもずっとたいしたことのない冒険者なのだと、はっきり理解させられてしまったのだ。
ただ、ダンテは彼女達をいじめて終わり、とはしなかった。
ふたりを強くするという目的を、ダンテが忘れているわけがない。
彼女達を本当に強くするのなら、まずは最大の弱点を覚えさせる必要があった。
「そうしょげるなよ。言ったろ、お前らには才能があるんだ」
セレナとリンの肩に、ダンテが手を乗せると、彼女達は顔を上げた。
ダンテの表情は意地悪でも、苛立った様子でもない。
どこまでも真剣で、どこまでもふたりの将来を想っている。
「ふたりでひとりの冒険者、報酬も成果もふたりでひとつ。がっつかないように意識して、セレナはリンを守りつつ敵を倒す、リンはセレナを徹底的にサポートしろ。それだけで、お前らは今の何倍も強くなれる!」
当人以上に、ダンテの目と意志に熱がこもる。
次第に熱がセレナ達にも伝わってゆく。
「俺は信じてるぜ――セレナもリンも、A級冒険者になれるってな!」
ダンテが笑った時、もうふたりの顔には失意は残っていなかった。
代わりに湧きあがってきたのは、夢に向かって突き進み、強くなる情熱だ。
「……うん! ダンテ、もう一回やらせて!」
「ぼ、ボクも!」
「ああ、それじゃあ休憩を挟んで、もう一度最初からだ!」
強く肩を叩いて離れたダンテと、今度はどう戦おうかと相談するセレナ、リン。
3人の間には、少しずつだが――確かな絆が生まれつつあった。
「ひとり?」
「そうだ。セレナが前衛、リンが後衛になって、常にそのポジションを維持する。コンビネーションを持続できれば、互いの足りないところを補って、十分戦えるはずだ」
ダンテの言葉を聞いて、セレナとリンは顔を見合わせ、首を傾げた。
「コンビネーションって……あたし達、いつも一緒に戦ってるけど?」
「ボク達、幼馴染だから。心も通じ合ってるよ」
「あたしらマブダチ、悪いやつは大体トモダチ~っ!」
「うぇいうぇーい」
肩を組むふたりが幼馴染でマブダチというのは、確かな事実だ。
サマニ村で生まれた彼女達は、何をするにも一緒だったし、村の近くに出てきたモンスターを倒すのも必ずふたりだった。
もっとも、ダンテは心が通じ合っていると思っていないようだ。
「……ただ一緒に戦うのと、意識するのとじゃまるで違う」
彼のどこか険しく、呆れているようにも見える顔がそう告げている。
「とにかく、試してみればわかるさ。今度はふたり同時にかかってこい」
彼が指で挑発すると、セレナ達はあっさりと乗ってきた。
「やろう、リン! いつもみたいに、畳みかけるよ!」
「分かった、サポートするね」
そしていつも通り、セレナが剣と爪で攻撃を仕掛け、リンが後ろで魔導書を開いた。
前衛の斬撃でプレッシャーをかけて、後衛の魔法を撃ち込む、いつもの戦い方だ。
――ところが、今回はいつも通りとはいかなかった。
「えい、えいっ、とりゃあーっ!」
がむしゃらに攻撃するセレナは気づいていないが、リンは違う。
(……あ、あれ……セレナがいつもより激しく動いてて、狙いが……)
魔導書を開いたのはものの、セレナがダンテについて回って動くせいで、魔法をうまく当てられない。
迂闊に呪文を唱えると、親友に当たってしまうからだ。
「どうしたのさ、リン! 早くサポートして!」
「う、うん……!」
それでも、次第に仲間がダンテに圧されてきたのを見て、魔法を使わざるを得なくなった。
「『手のひらの雷、舌の先まで痺れさせろ』!」
半ばやみくもに放った電撃の魔法は、見事に命中した。
「あだーっ!?」
セレナに、だが。
背中に魔法が直撃したセレナは、素っ頓狂な声を上げながら振り返り、恨めしそうにリンを睨んだ。
「ちょっと、リン! あたしに当ててどうするのさ!」
「ご、ごめん……ひゃあっ!」
ひりひりと痛む背をさする親友に、申し訳なさそうに謝るリン。
ところが、彼女の謝罪はあっという間に遮られた。
まばたきの間にリンの後ろに立ち、喉元に指をあてがったダンテによって。
「リン!」
「ゲームオーバーだ。これがクエスト中なら、ふたりとも死んでたな」
ダンテがもしも悪党ならば、リンどころか、セレナも命はない。
恐らくリンを人質にされていいように命令を聞かされたセレナはひどい目に遭い、その後、人質の方も首の肉を引きちぎられて倒されるだろう。
訓練とはいえ、額から汗が吹き出すほど、ふたりは間近な死を確信した。
首からダンテが手を離すまで、どちらも生きた心地がしなかった。
「セレナ、リン。おかしなところに気付いたか?」
おかしなところというならば、おかしなところだらけだ。
これまでと同じように戦ったというのに、結果がまるで違う。
ダンテが強すぎるとか、そういう次元の話ではないくらい、ふたりは嫌でも理解していた。
「……ボク、セレナに魔法を当てたことなんて全然なかった。なのに、さっきはどう撃っても、セレナに当たるところしか想像できなかった」
「あたしは……ダンテが最初からリンを狙ってるなんて、予想もできなかったよ」
「お、そこを見抜いたのか。手遅れだが、悪くない洞察力だ」
顎をさすりながら、ダンテは話を続ける。
「純粋な戦闘能力に長ける前衛より、動揺した後衛を倒す方が簡単だ。俺はリンを精神的にブレさせるために、誤射させたんだよ」
「え……?」
顔を上げたリンの目は、信じられないと言っていた。
一方でダンテは「気づいていなかったのか」と表情だけで告げている。
「俺はわざとセレナの前で大袈裟に動いて、ついてくるお前を盾にしたんだ」
「だから、激しく動いてるように見えたんだ……」
「こうすれば、今のリンじゃあ、破れかぶれに魔法を撃つしかなくなるわけだな。で、お前が予定通り、セレナに魔法を当てれば、あとは隙だらけって寸法だ」
セレナとリンがもし、自分達のコンビネーションに疑問を抱いていれば、焦って魔法を撃ったり、敵から目を離したりといったミスは犯さなかったに違いない。
今回の無様な負け方は、ひとえに双方の慢心が起こしたものだ。
「むむ……」
「どうしてこうなったのかなぁ……」
「そりゃあ、幼馴染だから心も通じ合ってるなんて、油断してるからだろ」
単刀直入なダンテに反論もできず、ふたりは金と黒の猫耳をぺたんと寝かせる。
「お前らは自分が敵を倒す、自分がとどめを刺すって気持ちが強い。だからセレナはリンが狙われてるのに気づけなかったし、リンはセレナに魔法を当てたんだよ」
「じゃ、じゃあ、今までうまくやれてたのは……」
「たまたま、相手が格下だっただけだな」
今度はふたり揃って、尻尾をしなしなと下ろして、俯いてしまった。
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「「……」」
現実をぶつけられて、自分達が思っていたよりもずっとたいしたことのない冒険者なのだと、はっきり理解させられてしまったのだ。
ただ、ダンテは彼女達をいじめて終わり、とはしなかった。
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彼女達を本当に強くするのなら、まずは最大の弱点を覚えさせる必要があった。
「そうしょげるなよ。言ったろ、お前らには才能があるんだ」
セレナとリンの肩に、ダンテが手を乗せると、彼女達は顔を上げた。
ダンテの表情は意地悪でも、苛立った様子でもない。
どこまでも真剣で、どこまでもふたりの将来を想っている。
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当人以上に、ダンテの目と意志に熱がこもる。
次第に熱がセレナ達にも伝わってゆく。
「俺は信じてるぜ――セレナもリンも、A級冒険者になれるってな!」
ダンテが笑った時、もうふたりの顔には失意は残っていなかった。
代わりに湧きあがってきたのは、夢に向かって突き進み、強くなる情熱だ。
「……うん! ダンテ、もう一回やらせて!」
「ぼ、ボクも!」
「ああ、それじゃあ休憩を挟んで、もう一度最初からだ!」
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