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番外編:鮫とリゾートとバカンスと
さよなら、リゾート
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「――本当にごめんなさい、レインボゥさん。せっかくの『永久恋薬』を……」
陽が少し落ちていく中、リゾートにはぺこぺこと頭を下げるクリスの姿があった。
パフォーマンスショーが大騒ぎの末に終わって、『永久恋薬』は失われた。何年もショーを盛り上げてきたアイテムをぶちまけたのだから、クリスがずっと謝るのも当然だ。
後ろに立っているカムナ達も、少しがっかりした調子を隠せずにいた。
「気にしないでいいわよぉ。あいつらをきちんとぶちのめしてくれたクリスちゃんには、むしろあーしがお礼を言いたいくらいよ」
一方でレインボゥはというと、さして気にしていないように手を振った。
確かに薬は損なわれたものの、結果として観客は誰一人として怪我をせずに済んだのだ。その功績は賞品を守られるよりも大きなものなのだ。
ちなみにレインボゥの言う通り、シャーキー一味は全員が重傷を負い、自警団に捕まえられた。あの様子だと、二度と歩き回ることすらできないだろう。
「でも、薬を欲しがってショーに出る人もいたんじゃないでしょうか?」
クリスが不安げに問うと、レインボゥは白い歯を見せて笑った。
「その心配なら大丈夫よぉ! なんせバスティコリゾートには、新しい名物が生まれたんだからぁ!」
「名物? あんな凄い薬以上のものが、どこにあるのよ?」
「ところが、あるのよ! あいつらが持ってきた、サイコーの乗り物がねぇ!」
レインボゥが手を翳したのは、バスティコリゾートの入り口。
そこから待ってましたと言わんばかりに飛び出してきたのは、なんとシャーキー達が乗ってきた鮫だった。しかも今乗せているのは、リゾートの職員なのだ。
「あ、あれって……魔獣の鮫!?」
「嘘でしょ、魔獣が人に従ってるの!?」
クリスどころか、カムナ達も信じられない光景を目の当たりにして目を見開いた。
「ええ、そうよ。生き残ってた鮫を保護してあげたら、意外にもあーし達に懐いちゃってねぇ。試しに人を乗せてあげたら、あんな調子ですっごく喜んでるのよぉ!」
「ということは……あの魔獣で、お金稼ぎを?」
「もちろんよぉ! 三匹もいれば、大人も子供も乗り放題! 『永久恋薬』以上にバスティコリゾートを盛り上げてくれるに違いないわぁ~っ!」
転んでもただでは起きないのは、まさしくレインボゥが商売人である証だ。
きっと、バスティコリゾートは今以上に盛り上がっていくだろう。
「魔獣を乗り物にするとは、奇天烈な発想……うっぷ……」
「フレイヤ、まだ気分悪い? よしよし」
未だに酒が抜けきっていない酒乱騎士の背中をマガツがさすった。リゼットはというと、びゅんびゅんと空を飛びまわる鮫の姿に、ある種の感動を覚えているようだ。
「もしかすると、最初からああいう性格の魔獣だったのかもしれませんわね。人に襲撃を強制されただけだと思うと、きっと今の在り方が幸せですの」
「あーしと一緒に余生をリゾートで送る、いいパートナーができたってわけよ」
レインボゥはくるりと振り返り、手をばっと広げてクリス達に言った。
「さぁて、いろいろあったけど貴方達はリゾートでまだ一日自由に過ごせるわよぉ! 恩人にはあーし達からサービスしまくっちゃうから、心ゆくまで楽しんでってちょうだい!」
そう。バスティコリゾートの楽しいバカンスは、まだ一日分残っている。
海を一日中泳ぐもよし。おいしいバーベキューやトロピカルドリンクに舌鼓を打つのもよし。燦燦と輝く日光で肌をこんがりと焼くのもよし。
とにもかくにも、今日の騒動を忘れられるほどの時間が待っているのだ。
「そうね、明日はあの鮫よりも大きな獲物を海の遠くで獲ってきちゃおうかしら!」
「はしたなくてよ、バカムナ。どうせならリゾートのエレガンスな楽しみ方を、わたくしが貴女に教えてさしあげますわ」
「マガツはもっともぐもぐ……あ、そうだ」
リゼットがカムナを肘で軽く小突いていると、マガツが思い出したように言った。
「クリス、気になったことがあるの。聞いてもいい?」
「どうしたんだい、マガツ?」
素肌に羽織った上着の裾を引っ張り、彼女は屈託のない瞳で彼を見つめた。
「ねえ、クリスは――誰が一番だって思ったの?」
何の気もない、純粋な質問。
なのに、全員の視線がクリスに集中した。
いつものように小競り合いをしていたカムナとリゼットも、さっきまで俯いていたフレイヤも、マガツのようにじっと彼を見つめているのだ。
「え、一番って……?」
「さっき、皆がアピールしてた。クリスは、マガツが一番だよね?」
ちょこちょことすり寄ってくるマガツに対し、嫌な予感を覚えたクリスは後ずさる。
何故かというと、マガツだけでなく他の三人もにじり寄ってきているからだ。どれほど屈強な男でも、獣の目をした自分よりも強い女の子に迫られれば、退くのが当然だ。
しかも四人とも、自分の名前が呼ばれるのが当然だと思っているのだからたちが悪い。
「れ、レインボゥさん! 何とかしてください!」
「何とかって言われてもねえ。クリスちゃんの鈍感さが引き起こした結果なんだから、あーしにはどうにもできないわねぇ」
「そんなぁ!?」
レインボゥは困ったような、楽しそうな顔をして踵を返す。
「ま、どうしてその子達が『永久恋薬』を欲しがったのかが分かれば、どうにかなるんじゃないかしら。じゃあ、あーしはドロンするわねぇ~♪」
すたすたと去っていった彼女のヒントを、クリスは必死に頭の中でこねくり回した。
『永久恋薬』を欲しがった理由。
そんなもの、当然決まっている。
クリスは意を決して、顔を寄せてくる飢えた獣に答えを提示した。
「――薬を飲ませたい相手が、好きない人がいるんだよね?」
正解であった。
「恋の相談ならいつでも乗るよ。俺なんかでよかったら、だけどさ」
不正解であった。
その後、クリスはバスティコリゾートを一瞬たりとも楽しむ余裕がなかった。
彼に「自分達の気持ちを知ってもらう」べく追いかけ続けたヒロイン達から、ひたすら逃げ続けるサバイバルに徹していたのだから。
結局、彼の天然たらしによって騒動は収束し、最後は五人仲良く帝国鉄道に乗ってホープ・タウンに帰るのだが、それはまた別の話。
今日もまた、『クリス・オーダー』は元気である。
陽が少し落ちていく中、リゾートにはぺこぺこと頭を下げるクリスの姿があった。
パフォーマンスショーが大騒ぎの末に終わって、『永久恋薬』は失われた。何年もショーを盛り上げてきたアイテムをぶちまけたのだから、クリスがずっと謝るのも当然だ。
後ろに立っているカムナ達も、少しがっかりした調子を隠せずにいた。
「気にしないでいいわよぉ。あいつらをきちんとぶちのめしてくれたクリスちゃんには、むしろあーしがお礼を言いたいくらいよ」
一方でレインボゥはというと、さして気にしていないように手を振った。
確かに薬は損なわれたものの、結果として観客は誰一人として怪我をせずに済んだのだ。その功績は賞品を守られるよりも大きなものなのだ。
ちなみにレインボゥの言う通り、シャーキー一味は全員が重傷を負い、自警団に捕まえられた。あの様子だと、二度と歩き回ることすらできないだろう。
「でも、薬を欲しがってショーに出る人もいたんじゃないでしょうか?」
クリスが不安げに問うと、レインボゥは白い歯を見せて笑った。
「その心配なら大丈夫よぉ! なんせバスティコリゾートには、新しい名物が生まれたんだからぁ!」
「名物? あんな凄い薬以上のものが、どこにあるのよ?」
「ところが、あるのよ! あいつらが持ってきた、サイコーの乗り物がねぇ!」
レインボゥが手を翳したのは、バスティコリゾートの入り口。
そこから待ってましたと言わんばかりに飛び出してきたのは、なんとシャーキー達が乗ってきた鮫だった。しかも今乗せているのは、リゾートの職員なのだ。
「あ、あれって……魔獣の鮫!?」
「嘘でしょ、魔獣が人に従ってるの!?」
クリスどころか、カムナ達も信じられない光景を目の当たりにして目を見開いた。
「ええ、そうよ。生き残ってた鮫を保護してあげたら、意外にもあーし達に懐いちゃってねぇ。試しに人を乗せてあげたら、あんな調子ですっごく喜んでるのよぉ!」
「ということは……あの魔獣で、お金稼ぎを?」
「もちろんよぉ! 三匹もいれば、大人も子供も乗り放題! 『永久恋薬』以上にバスティコリゾートを盛り上げてくれるに違いないわぁ~っ!」
転んでもただでは起きないのは、まさしくレインボゥが商売人である証だ。
きっと、バスティコリゾートは今以上に盛り上がっていくだろう。
「魔獣を乗り物にするとは、奇天烈な発想……うっぷ……」
「フレイヤ、まだ気分悪い? よしよし」
未だに酒が抜けきっていない酒乱騎士の背中をマガツがさすった。リゼットはというと、びゅんびゅんと空を飛びまわる鮫の姿に、ある種の感動を覚えているようだ。
「もしかすると、最初からああいう性格の魔獣だったのかもしれませんわね。人に襲撃を強制されただけだと思うと、きっと今の在り方が幸せですの」
「あーしと一緒に余生をリゾートで送る、いいパートナーができたってわけよ」
レインボゥはくるりと振り返り、手をばっと広げてクリス達に言った。
「さぁて、いろいろあったけど貴方達はリゾートでまだ一日自由に過ごせるわよぉ! 恩人にはあーし達からサービスしまくっちゃうから、心ゆくまで楽しんでってちょうだい!」
そう。バスティコリゾートの楽しいバカンスは、まだ一日分残っている。
海を一日中泳ぐもよし。おいしいバーベキューやトロピカルドリンクに舌鼓を打つのもよし。燦燦と輝く日光で肌をこんがりと焼くのもよし。
とにもかくにも、今日の騒動を忘れられるほどの時間が待っているのだ。
「そうね、明日はあの鮫よりも大きな獲物を海の遠くで獲ってきちゃおうかしら!」
「はしたなくてよ、バカムナ。どうせならリゾートのエレガンスな楽しみ方を、わたくしが貴女に教えてさしあげますわ」
「マガツはもっともぐもぐ……あ、そうだ」
リゼットがカムナを肘で軽く小突いていると、マガツが思い出したように言った。
「クリス、気になったことがあるの。聞いてもいい?」
「どうしたんだい、マガツ?」
素肌に羽織った上着の裾を引っ張り、彼女は屈託のない瞳で彼を見つめた。
「ねえ、クリスは――誰が一番だって思ったの?」
何の気もない、純粋な質問。
なのに、全員の視線がクリスに集中した。
いつものように小競り合いをしていたカムナとリゼットも、さっきまで俯いていたフレイヤも、マガツのようにじっと彼を見つめているのだ。
「え、一番って……?」
「さっき、皆がアピールしてた。クリスは、マガツが一番だよね?」
ちょこちょことすり寄ってくるマガツに対し、嫌な予感を覚えたクリスは後ずさる。
何故かというと、マガツだけでなく他の三人もにじり寄ってきているからだ。どれほど屈強な男でも、獣の目をした自分よりも強い女の子に迫られれば、退くのが当然だ。
しかも四人とも、自分の名前が呼ばれるのが当然だと思っているのだからたちが悪い。
「れ、レインボゥさん! 何とかしてください!」
「何とかって言われてもねえ。クリスちゃんの鈍感さが引き起こした結果なんだから、あーしにはどうにもできないわねぇ」
「そんなぁ!?」
レインボゥは困ったような、楽しそうな顔をして踵を返す。
「ま、どうしてその子達が『永久恋薬』を欲しがったのかが分かれば、どうにかなるんじゃないかしら。じゃあ、あーしはドロンするわねぇ~♪」
すたすたと去っていった彼女のヒントを、クリスは必死に頭の中でこねくり回した。
『永久恋薬』を欲しがった理由。
そんなもの、当然決まっている。
クリスは意を決して、顔を寄せてくる飢えた獣に答えを提示した。
「――薬を飲ませたい相手が、好きない人がいるんだよね?」
正解であった。
「恋の相談ならいつでも乗るよ。俺なんかでよかったら、だけどさ」
不正解であった。
その後、クリスはバスティコリゾートを一瞬たりとも楽しむ余裕がなかった。
彼に「自分達の気持ちを知ってもらう」べく追いかけ続けたヒロイン達から、ひたすら逃げ続けるサバイバルに徹していたのだから。
結局、彼の天然たらしによって騒動は収束し、最後は五人仲良く帝国鉄道に乗ってホープ・タウンに帰るのだが、それはまた別の話。
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