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帝国鉄道と魔獣少女
激突!
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そうしているうち、汽車は凄まじい速度で駅を通った。
まさか駅を駆け抜けていくと思わなかったのか、乗車待ちの客は誰もが唖然としていた。だが、そんな表情すら、たちまちかき消されて見えなくなった。
(よし、予定通り駅を通り過ぎた! できれば、マガツが戻ってくる前に……)
都市駅グルーナまであと一駅となったところで、車掌がクリスに声をかけた。
「おい、君! 客と私達は、全員前の客室に入ったぞ!」
「ナイスです、ありがとうございます! そのまま中にいてください、あとは……!」
彼の後ろに運転士らしい男性の姿を見たクリスは、サムズアップをしてから、窓を乗り越えて残骸同然の客車の屋根に上った。そこから立って見る景色は、遠くに映る駅と、果てなく続いて見える線路。
ついでに、線路を離れつつも、こちらを追いかけてくるマガツの姿だ。
彼女を見据えたクリスは、前の客席まで走り出した。
「マガツ、こっちだ! 俺を捕らえたいんだろう!?」
クリスに挑発されたマガツは、他の客席に目もくれず、四本の足をガシガシと高速で動かしながら、たちまち汽車の速度に並んだ。
そして、ずしん、がしんと客車が沈む感覚と共に、マガツはとうとうクリスのもとに追いついた。無表情の奥にある殺気と怒気は、さっきまでの比ではない。
「……足は、どうにかなる。先に……手を、千切り潰す」
銀色の触手を鳴らすマガツを見て、クリスは確信した。
(間違いない、もう一人のマガツは、本物のマガツほど冷静じゃない! 俺に蹴飛ばされただけで、もう俺だけしか見られないほど熱くなってる!)
もう一人のマガツでなければ、きっとクリスの目論見は失敗していたはずだ。
だからこそ、彼は小さな声でつぶやいた。
「こっちまで来てくれてありがとう、マガツ。これで心置きなく、解体できる!」
クリスの言葉にマガツが首を傾げるのと、一層客車の屋根が沈み込むのは、ほぼ同時だった。異変が起きたのは二人の場所ではなく、その一つ後ろだ。
「あら?」
「れ、連結が外れて……!?」
マードック夫妻や乗客、車掌の声が、少しだけ遠くなった。
そう思った途端、大きな音がして、乗客が詰め込まれた客車が汽車から外されてしまった。そしてそのまま、路線に置いてきぼりになってしまったのだ。
「「ひゃああぁぁー……」」
驚愕の声が遠くなってゆくが、もちろんクリスの計算通りである。
「あらかじめ連結部分を緩めて、マガツが乗ってきた衝撃で外れるようにしておいたよ。救助は来るだろうし、誰も死んでないし……嘘は、言ってないよね」
文字通り人命は救ったクリスの服の裾を、マガツの触手が破った。
「おっと!」
乗り手がいなくなった暴走汽車の上で、クリスとマガツが激突する。
屋根の一部を解体してぶつけても、マガツにはまるでダメージがない。傷は増えてゆき、敵は反撃のパターンを覚えたかのように、クリスの予測を上回る速度で攻めてくる。
もう、クリスの体力も精神力も、限界に近かった。
「スサノヲ、諦めて私のところに来て。神の世界には、貴方が必要なの」
「神の世界が何かは知らないけど、俺のいるべき場所は一つだけだよ!」
それでも諦めず、抵抗を繰り返すクリスに苛立ったのか、マガツは一本の触手だけで自分を支えて、残り三本の槍でクリスを貫こうと攻撃を仕掛けた。
こればかりは、流石のクリスもまともに防御しきれなかった。
「うわぁッ!?」
屋根を貫通し、彼は一番前の車両まで吹き飛んだ。
もうもうと立ち込める煙の中、起き上がったクリスは自分の右腕が動かず、『焔』が二振り、粉々に砕けてしまっているのを見た。ツールはともかく、腕の方は骨が折れてしまったに違いない。
鈍い痛みをこらえながら立つクリスは、死地にいるのも忘れて、目を丸くした。
「……ここが、汽車の動力源……!」
様々な機械が密集する先頭車両の機関室。そこには、大きな炉の中で、藍色に光る石がプレス機で潰されて輝く光景があった。
自動的に石が圧し潰されるたび、光が微かに煌めき、汽車の煙突から煙が噴く。理屈はまだ勉強中だが、この石の破壊そのものが、エネルギーをもたらしているのだ。ついでに言うなら、今破壊された石が、補給された最後のものだ。
車掌か運転士が燃料を補給しない限り、ここから汽車は減速するはずだ。
(現物を見るのは初めてだけど、きっと動力石をこの炉で破壊したエネルギーを使って汽車が動くんだ。今は運転士が石を入れてないし、このまま速度が落ちれば……)
物事はおおむね、クリスの思惑通りに進んでいた。
彼を背後から拘束し、客車に引き戻したマガツの暴虐を除いては、だが。
「うぐッ!?」
天井に引き戻され、強烈な勢いで叩きつけられたクリスを、マガツが覗き込んだ。
「もう逃げ場はない。スサノヲ、ここで終わり」
苦痛に歪むクリスの顔を、マガツは想像していた。
しかし、そこにあったのは、どこか悲しげな顔だった。
「マガツ、ごめん。俺はもう一つ、嘘をついてたんだ」
「……嘘?」
「君を別の人格から救うって言った。でも、君を止めなきゃ、もっと多くの人が傷つく。だから俺は――君を倒してから、直すことにした」
静かに呟いたクリスは、既に見ていた。激闘のさなかに見ていた。
汽車が駆ける先に鎮座する、ペンティマの数倍は巨大な駅を。
「もうすぐグルーナ駅に着く。でも、次の駅には行かない……」
彼の計画は一つ――汽車の速度を保ったまま、車庫へと激突させ、爆破する。
ぐっとツールを握り締めたクリスが刃を熱した瞬間、汽車は高速で駅へと突入した。車掌が指示した通り、車体は駅を横切らず、爆速で車庫へと突っ込む。
ほとんど刹那の判断で、クリスはツールを逆手に持ち――。
「この駅が、君と汽車の終着点だ! オロックリン流解体術壱式『甲型』ッ!」
自身を抑えつけていた壁ごと解体し、汽車から離れた。
速度を殺せず、何度も駅の床に激突してゆくクリスを、マガツはぼんやり見つめた。
「ん……逃げても、無駄――」
そう呟こうとした彼女の言葉は、すべて消えた。
車庫に激突した汽車の衝撃と、硬い鉄の車両が圧し潰される破壊力。
そして駅の半分を埋め尽くすほどの、凄まじい爆発と共に――マガツの姿は、炎の中に埋もれて消えた。
まさか駅を駆け抜けていくと思わなかったのか、乗車待ちの客は誰もが唖然としていた。だが、そんな表情すら、たちまちかき消されて見えなくなった。
(よし、予定通り駅を通り過ぎた! できれば、マガツが戻ってくる前に……)
都市駅グルーナまであと一駅となったところで、車掌がクリスに声をかけた。
「おい、君! 客と私達は、全員前の客室に入ったぞ!」
「ナイスです、ありがとうございます! そのまま中にいてください、あとは……!」
彼の後ろに運転士らしい男性の姿を見たクリスは、サムズアップをしてから、窓を乗り越えて残骸同然の客車の屋根に上った。そこから立って見る景色は、遠くに映る駅と、果てなく続いて見える線路。
ついでに、線路を離れつつも、こちらを追いかけてくるマガツの姿だ。
彼女を見据えたクリスは、前の客席まで走り出した。
「マガツ、こっちだ! 俺を捕らえたいんだろう!?」
クリスに挑発されたマガツは、他の客席に目もくれず、四本の足をガシガシと高速で動かしながら、たちまち汽車の速度に並んだ。
そして、ずしん、がしんと客車が沈む感覚と共に、マガツはとうとうクリスのもとに追いついた。無表情の奥にある殺気と怒気は、さっきまでの比ではない。
「……足は、どうにかなる。先に……手を、千切り潰す」
銀色の触手を鳴らすマガツを見て、クリスは確信した。
(間違いない、もう一人のマガツは、本物のマガツほど冷静じゃない! 俺に蹴飛ばされただけで、もう俺だけしか見られないほど熱くなってる!)
もう一人のマガツでなければ、きっとクリスの目論見は失敗していたはずだ。
だからこそ、彼は小さな声でつぶやいた。
「こっちまで来てくれてありがとう、マガツ。これで心置きなく、解体できる!」
クリスの言葉にマガツが首を傾げるのと、一層客車の屋根が沈み込むのは、ほぼ同時だった。異変が起きたのは二人の場所ではなく、その一つ後ろだ。
「あら?」
「れ、連結が外れて……!?」
マードック夫妻や乗客、車掌の声が、少しだけ遠くなった。
そう思った途端、大きな音がして、乗客が詰め込まれた客車が汽車から外されてしまった。そしてそのまま、路線に置いてきぼりになってしまったのだ。
「「ひゃああぁぁー……」」
驚愕の声が遠くなってゆくが、もちろんクリスの計算通りである。
「あらかじめ連結部分を緩めて、マガツが乗ってきた衝撃で外れるようにしておいたよ。救助は来るだろうし、誰も死んでないし……嘘は、言ってないよね」
文字通り人命は救ったクリスの服の裾を、マガツの触手が破った。
「おっと!」
乗り手がいなくなった暴走汽車の上で、クリスとマガツが激突する。
屋根の一部を解体してぶつけても、マガツにはまるでダメージがない。傷は増えてゆき、敵は反撃のパターンを覚えたかのように、クリスの予測を上回る速度で攻めてくる。
もう、クリスの体力も精神力も、限界に近かった。
「スサノヲ、諦めて私のところに来て。神の世界には、貴方が必要なの」
「神の世界が何かは知らないけど、俺のいるべき場所は一つだけだよ!」
それでも諦めず、抵抗を繰り返すクリスに苛立ったのか、マガツは一本の触手だけで自分を支えて、残り三本の槍でクリスを貫こうと攻撃を仕掛けた。
こればかりは、流石のクリスもまともに防御しきれなかった。
「うわぁッ!?」
屋根を貫通し、彼は一番前の車両まで吹き飛んだ。
もうもうと立ち込める煙の中、起き上がったクリスは自分の右腕が動かず、『焔』が二振り、粉々に砕けてしまっているのを見た。ツールはともかく、腕の方は骨が折れてしまったに違いない。
鈍い痛みをこらえながら立つクリスは、死地にいるのも忘れて、目を丸くした。
「……ここが、汽車の動力源……!」
様々な機械が密集する先頭車両の機関室。そこには、大きな炉の中で、藍色に光る石がプレス機で潰されて輝く光景があった。
自動的に石が圧し潰されるたび、光が微かに煌めき、汽車の煙突から煙が噴く。理屈はまだ勉強中だが、この石の破壊そのものが、エネルギーをもたらしているのだ。ついでに言うなら、今破壊された石が、補給された最後のものだ。
車掌か運転士が燃料を補給しない限り、ここから汽車は減速するはずだ。
(現物を見るのは初めてだけど、きっと動力石をこの炉で破壊したエネルギーを使って汽車が動くんだ。今は運転士が石を入れてないし、このまま速度が落ちれば……)
物事はおおむね、クリスの思惑通りに進んでいた。
彼を背後から拘束し、客車に引き戻したマガツの暴虐を除いては、だが。
「うぐッ!?」
天井に引き戻され、強烈な勢いで叩きつけられたクリスを、マガツが覗き込んだ。
「もう逃げ場はない。スサノヲ、ここで終わり」
苦痛に歪むクリスの顔を、マガツは想像していた。
しかし、そこにあったのは、どこか悲しげな顔だった。
「マガツ、ごめん。俺はもう一つ、嘘をついてたんだ」
「……嘘?」
「君を別の人格から救うって言った。でも、君を止めなきゃ、もっと多くの人が傷つく。だから俺は――君を倒してから、直すことにした」
静かに呟いたクリスは、既に見ていた。激闘のさなかに見ていた。
汽車が駆ける先に鎮座する、ペンティマの数倍は巨大な駅を。
「もうすぐグルーナ駅に着く。でも、次の駅には行かない……」
彼の計画は一つ――汽車の速度を保ったまま、車庫へと激突させ、爆破する。
ぐっとツールを握り締めたクリスが刃を熱した瞬間、汽車は高速で駅へと突入した。車掌が指示した通り、車体は駅を横切らず、爆速で車庫へと突っ込む。
ほとんど刹那の判断で、クリスはツールを逆手に持ち――。
「この駅が、君と汽車の終着点だ! オロックリン流解体術壱式『甲型』ッ!」
自身を抑えつけていた壁ごと解体し、汽車から離れた。
速度を殺せず、何度も駅の床に激突してゆくクリスを、マガツはぼんやり見つめた。
「ん……逃げても、無駄――」
そう呟こうとした彼女の言葉は、すべて消えた。
車庫に激突した汽車の衝撃と、硬い鉄の車両が圧し潰される破壊力。
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