71 / 72
9章 2021年 最愛の人
9-8
しおりを挟む
「ね……乳首を……もっと舐めて? お願い」
頬を染め、照れながらお願いする。十羽の『お願い』が蓮也をどれほど狂わせるか、十羽は知らない。
濃厚な甘い色気に当てられた蓮也は「ああ、もう!」と言って突起を強く吸った。
「はん……っ」
強烈な愉悦のせいで突起の先端が硬くなる。それを舌で転がされ、胸から体中に甘い痺れが走った。吸われ、舐められて下半身が疼く。蓮也も下半身に熱が戻ったようで、中心が再び屹立する。
十羽は腰を浮かせて、猛ったそれを後孔にあてがった。
「ん……んん」
上からゆっくりと腰を下ろし、屹立を受け入れた。体内にぞわぞわと悦楽が這い上がってくる。
蓮也が堪らなそうに眉を八の字にさせた。
「十羽……」
十羽の腰を押さえて下から突き上げる。
「あん!」
彼の上で弾んだ十羽は悪魔的に妖艶だ。瞳は惚け、中心が喜ぶように揺れた。
「はぁ……ん……っ」
でもただ悦楽に酔っているわけではない。蓮也に喜んでほしくて、彼が好きな強さで後孔にキュッと力を入れた。
「十羽……エロすぎるよ」
繋がったまま、蓮也は十羽を押し倒した。膝裏を高く抱え上げ、熱塊を途中まで引き抜き、そして上から勢いよく貫く。
「ああぁっ! すごい……!」
深い結合が十羽の理性を奪った。
「あぁっ、あぁっ!」
律動に合わせて無意識に腰を振る。足指の先までとろける甘さに支配され、どうにかなってしまいそうだ。何度も何度も最奥を突かれ、漏れ出る声量がどんどん大きくなる。恥ずかしがる余裕はない。ベージュブラウンの髪を振り乱し、白い肌を薄紅色に上気させて全身で好きな人を感じた。
蓮也も余裕なく律動を続ける。十羽の恍惚とした表情を見ながら悦楽を追う。
「十羽、綺麗だ……」
「あぁっ……ねぇ……もう……っ!」
彼に抱かれる幸せが頂点に達し、強い射精感に襲われた。涙目でねだるように彼を見上げると、蓮也が猛然と奥を突いた。
「ああぁぁぁっ!」
強烈な愉悦に身もだえながら達する。
蓮也も十羽を抱きしめ、最奥に熱情を放った。
温かいそれを受け止めた十羽の体は、充足感に包まれていった。息が上がって苦しいけれど、幸せでいっぱいである。満たされている、と強く感じる。
硬い胸板に頬ずりをして甘えると、彼が頭上で鼻をすすった。
(蓮也君、泣いてるの?)
心配になって彼の顔を覗く。
蓮也は「なんでもないよ」と言ったが、その目には光るものがあった。
「やっと……やっと一緒にいられる。それが嬉しいんだ」
十羽の胸が苦しいほど締めつけられた。彼は長い長いトンネルから抜けられたことを、やっと実感したのだ。
「これからはずっと一緒だよ。ずっと」
「ああ」
二人で涙ぐみ、幸せを確かめるように抱き合った。
寝室に午後の穏やかな日差しが差し込む。
黄金色のイチョウの葉のように明るく、優しい日差しだった。
頬を染め、照れながらお願いする。十羽の『お願い』が蓮也をどれほど狂わせるか、十羽は知らない。
濃厚な甘い色気に当てられた蓮也は「ああ、もう!」と言って突起を強く吸った。
「はん……っ」
強烈な愉悦のせいで突起の先端が硬くなる。それを舌で転がされ、胸から体中に甘い痺れが走った。吸われ、舐められて下半身が疼く。蓮也も下半身に熱が戻ったようで、中心が再び屹立する。
十羽は腰を浮かせて、猛ったそれを後孔にあてがった。
「ん……んん」
上からゆっくりと腰を下ろし、屹立を受け入れた。体内にぞわぞわと悦楽が這い上がってくる。
蓮也が堪らなそうに眉を八の字にさせた。
「十羽……」
十羽の腰を押さえて下から突き上げる。
「あん!」
彼の上で弾んだ十羽は悪魔的に妖艶だ。瞳は惚け、中心が喜ぶように揺れた。
「はぁ……ん……っ」
でもただ悦楽に酔っているわけではない。蓮也に喜んでほしくて、彼が好きな強さで後孔にキュッと力を入れた。
「十羽……エロすぎるよ」
繋がったまま、蓮也は十羽を押し倒した。膝裏を高く抱え上げ、熱塊を途中まで引き抜き、そして上から勢いよく貫く。
「ああぁっ! すごい……!」
深い結合が十羽の理性を奪った。
「あぁっ、あぁっ!」
律動に合わせて無意識に腰を振る。足指の先までとろける甘さに支配され、どうにかなってしまいそうだ。何度も何度も最奥を突かれ、漏れ出る声量がどんどん大きくなる。恥ずかしがる余裕はない。ベージュブラウンの髪を振り乱し、白い肌を薄紅色に上気させて全身で好きな人を感じた。
蓮也も余裕なく律動を続ける。十羽の恍惚とした表情を見ながら悦楽を追う。
「十羽、綺麗だ……」
「あぁっ……ねぇ……もう……っ!」
彼に抱かれる幸せが頂点に達し、強い射精感に襲われた。涙目でねだるように彼を見上げると、蓮也が猛然と奥を突いた。
「ああぁぁぁっ!」
強烈な愉悦に身もだえながら達する。
蓮也も十羽を抱きしめ、最奥に熱情を放った。
温かいそれを受け止めた十羽の体は、充足感に包まれていった。息が上がって苦しいけれど、幸せでいっぱいである。満たされている、と強く感じる。
硬い胸板に頬ずりをして甘えると、彼が頭上で鼻をすすった。
(蓮也君、泣いてるの?)
心配になって彼の顔を覗く。
蓮也は「なんでもないよ」と言ったが、その目には光るものがあった。
「やっと……やっと一緒にいられる。それが嬉しいんだ」
十羽の胸が苦しいほど締めつけられた。彼は長い長いトンネルから抜けられたことを、やっと実感したのだ。
「これからはずっと一緒だよ。ずっと」
「ああ」
二人で涙ぐみ、幸せを確かめるように抱き合った。
寝室に午後の穏やかな日差しが差し込む。
黄金色のイチョウの葉のように明るく、優しい日差しだった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
零れる
午後野つばな
BL
やさしく触れられて、泣きたくなったーー
あらすじ
十代の頃に両親を事故で亡くしたアオは、たったひとりで弟を育てていた。そんなある日、アオの前にひとりの男が現れてーー。
オメガに生まれたことを憎むアオと、“運命のつがい”の存在自体を否定するシオン。互いの存在を否定しながらも、惹かれ合うふたりは……。 運命とは、つがいとは何なのか。
★リバ描写があります。苦手なかたはご注意ください。
★オメガバースです。
★思わずハッと息を呑んでしまうほど美しいイラストはshivaさん(@kiringo69)に描いていただきました。
年上の恋人は優しい上司
木野葉ゆる
BL
小さな賃貸専門の不動産屋さんに勤める俺の恋人は、年上で優しい上司。
仕事のこととか、日常のこととか、デートのこととか、日記代わりに綴るSS連作。
基本は受け視点(一人称)です。
一日一花BL企画 参加作品も含まれています。
表紙は松下リサ様(@risa_m1012)に描いて頂きました!!ありがとうございます!!!!
完結済みにいたしました。
6月13日、同人誌を発売しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる