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1章
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しおりを挟む世界が変わったあの日から、3年の月日が経った。
こんにちは。いや、こんばんは?まあ、どっちでもいいや。
僕、月華 月って言うの。
女の子みたいな名前だけど、男の子だよ。
早速だけど、僕は人間がきらい。
弱いのに、うるさいんだ。
強いものには素直に従うって、魔物でもわかることだよ?
ちょっとは頭の中にある肉の塊で考えてほしいものだよねー。
僕には好きな物もあるんだ!
それはね、もふもふだよ!
なんで好きなのかはわからないけど、なんかすき。
春夜と冬夜にもなるべく狼になってほしいってお願いしてるの!
まあ、そのせいで月華の黒は神獣と呼ばれるようになっちゃったんだけどね。
自己紹介はこのくらいにしとこうかな。
えーと、僕たちが人間の記憶をいじったあの日から3年が経ったよ!
実はね、僕たち5歳から始めるつもりだったんだけど、2歳から始めたんだ。
偽物の記憶より、本物の記憶の方が違和感を感じないからねー。
というわけで、今5歳なの。
3年間にあったことを話すよ。
まず僕たちは離宮に住んでるよ。療養中としてね。
もちろん、使用人もいない。
だから、僕たちの容姿を知っている人はほんとに少数の人たちだけ。
王と王妃と宰相、執事長ぐらい?かな。たぶん。
あと、国家組織も設立したの。
なんか、国家組織っていうより少数精鋭部隊っていうのになったよ。
団長は一応、僕だよ。副団長は輝夜。
なんかいつの間にかそうなってたんだよね。
隊員は春夜と冬夜含め、18人。
総勢20人の部隊になったの。
序列があって、1位は僕。2位は輝夜。3位は春夜で4位は冬夜って感じで20位まであるね。
それで、この隊員たちをどうやって集めたというと、世界中の孤児の中で才能があった者たちを集めてきたの。
そして1年間、指導したの。
もちろん、隊員たちは僕たちの容姿を知らない。
指導する時は、フードを深く被っていたからね。
指導した場所は、離宮の地下。
隊員たちは僕たちが王子だって薄々感じてるだろうね。
この離宮は、僕たちが療養してるって有名だもん。
そして、少し暗示もかけたの。
絶対に僕たちに逆らわないように、ね。
この部隊の役割はなんでも屋。
まあ、主に魔物退治や暗殺かな。
任務の成功率は100%。
どんな任務でも必ず成功させるの。
国を救ったこともあるよ。
魔物が大量発生して、それを僕たちだけで殲滅したの。
国王は数々の功績を称え、僕たちに名を授けたのね。
その名は…
──────月騎士──────
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