59 / 68
第6章
6-2 転生を断った夫婦と漏れたカップル
しおりを挟む
話は一週間前に戻って……とある夫婦(サトシとククリ)の話から始まる
その夫婦はアラフォー夫婦だった。親が建てた賃貸アパートの一室で仕事もせずに何不自由なく暮らしていたが、運悪く、昼食に食べた牡蠣の毒で食中毒を起こして二人とも死んでしまい、霊界で転生をするかどうかの判断の真っ最中だったのだ……
アトラス神とニュンペー神はアラフォー夫婦を転生させるべきか悩んでいた。
「アトラス様、早く決断をしないと、ゼウス様、ヘーラ様から我らが叱責を受けますのでご決断下さい」
「信心深き者たちよ」
「我らはモリタイラ市を統べるアトラスとニュンペーなり、汝らは生前の行いが、余りにも堕胎で芳しく無いので新しく生まれ変わってもゼロからのスタートとなるが、神の命令を受ける受けないは汝らの自由である」
「神の命令を受けない場合は追放され何処かで彷徨うであろう」
「神の命令を受けた場合は、モリタイラ市に新しく生まれ変わり、名をサトシとククリとして第二の人生をやり直すのじゃ」
「俺は神様が勝手に決めている人生なんて絶対に絶対に嫌です。神様の為に働く気は全く有りません」
「私も主人と同じで絶対に嫌です」
「この愚か者たちが、何処にでも好きなところに行くのじゃ」
アトラス神は指をパチンと指を鳴らすと、その夫婦たちは何処かの星に消し飛ばされてしまった
こうして、人選は失敗に終わってしまったが……失敗した原因は冥府管理システム・ケルベロスのバグによるものだった。この事実は直ぐにハデスに伝えられ、冥府管理システム・ケルベロスも240機に大幅な増強が図られた。
再起動後のケルベロスは年齢、性格を考慮して転生者候補をすぐに選びだしてきた。
もう一組の転生者、曽良野 哲と安方 玖瑠実は山陰地方の高校のバトミントンサークルの先輩後輩だった。二人は幼馴染みで恋人同士に現在進行系だったが、1週間前の列車事故に巻き込まれて旅立ってきたのだった。
では何で哲と玖瑠実が人選から漏れたかは、ヨダシステムの更新と冥府管理システム・ケルベロスのデータ受け渡しが一時的にリンクが切れてしまい、管理する神々も見過ごしてしまい、後でシローたちに緊急の神託が入ったのだった。
人選から漏れて転生をしてしまったので、神の加護はもらっていなかったが、転生する時に特殊スキルだけは獲得してきたようだった。
アトラスとニュンペーは偶然にも人選を漏れてしまった哲と玖瑠実を育成することで、辛うじて面目は保っていたが、今度失敗をすれば降格人事になり、地球から多くの人たちが行く快楽の星の守護神になることが決定していたので絶対に失敗は許されなかった。アトラスとニュンペーはゼウスとヘーラに泣きついてシローとスミレ夫婦に哲と玖瑠実を育成してもらうことにしたのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
場面はリコマ山のキャンプ地に戻して……
転生してサトルとクルミになった二人は生前に読んだラノベの知識を活かし、1週間前にナニサカ市の冒険者ギルドで冒険者登録をしたとシローとスミレに教えてくれた。
サトルが持っている『収納』とクルミが持っている『鑑定』で薬草採取をしながら少しずつレベルを上げている事も教えてくれたのだった。
「そうだね、サトルもクルミさんも初心者冒険者のやり方としては間違っていないよ。冒険者としてレベル上げは大事だからね。だけど、二人にその方法が本当に合っているかは疑問なんだ」
「シローさん、俺たちの方法が間違っているのですか?」
「そうでは無いよ、普通にやっていたのではレベルの上がり方が遅いんだ」
「はぁ~」
サトルとクルミは納得していなかった
「ところで、二人は既に初体験は済ませたの?」
「はい、私から誘って済ませました」
クルミが顔を赤らめて恥ずかしそうに告白してくれた。
「クルミさん、ごめんね。でもレベル上げはパートナーとの”おせっせ”がとっても重要なんだ」
「この世界は、魔法世界だと冒険者ギルドの初心者講習で教わったと思うけど、レベル上げは魔物を倒すだけでなく、二人が愛し合う行為でも上げることが出来るんだ」
「えっ、シローさんマジっすか?」
「本当だよ」
「じゃあ、今からクルミさんとセックスしたら俺たちは強くなれるのですね」
「サトル、そんなに簡単ではないよ。二人の愛情も大事だけれど、神様からの神託が一番重要なんだ」
「ミカエル、先に魔導ブースターを作って」
「シローさんストックが有りますので、出します」
空中にハート型の魔導ペンダントが2つ出てきた。
「シローさん、このペンダントは何ですか?」
「二人の魔法レベルを底上げする上げる魔導ペンダントだよ」
「サトルもクルミさんも首にかけてみて」
「クルミさん、サトルのペニスを優しく握ってみて」
「サトル、握るわよ」
「クルミさん、気持ちいいっす 俺、出そうです」
「サトル、真面目にクルミさんの手から魔素の流れを感じるんだ」
「シローさん、体がポカポカしてきました」
「クルミさんも魔素の流れを感じているでしょ」
「ええ、お腹のあたりが何だか熱いです」
(魔力袋拡張完了、バイタル異常なし)
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、
「シローさん。スミレさん、今の音は何ですか?」
「二人のレベルが上った時の音だよ」
へえ~、こんなに簡単にレベルが上がるのですか?」
「信心深き者たちよ」
「我らはモリタイラ市を統べるアトラスとニュンペーなり、サトルとクルミはこれよりシローとスミレの元で修行し、ジェネオスとアギオスとしてモリタイラ市で活躍をするのじゃ」
「なお、この神託は神との契約になるので断っても良いが、断った場合は懺悔の人生が待っておる」
「神の神託を受けた場合は、神の加護を授け、二人に繁栄が約束されるのじゃ」
「私たち二人は神様の神託を謹んでお受けいたします」
「よかろう、では、『ステータス』と唱えて汝らの実力を見るのじゃ」
そう言われて、アトラス神とニュンペー神は消えていかれた。
「あ~、びっくりした。シローさん、本当に神様って出てくるのですね」
「神様が言われたジェネオスとアギオスが勇者と聖女のことですね」
「そうだよ」
「サトル、クルミさん、ステータスを見せて」
「「はい」」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】サトル・ソラノ
【種族】人族
【年齢】17
【称号】錬金術師見習い
【スキル】アトラス神の加護
具現化、収納
【LV】15
【MP】15000
【名前】クルミ・アガタ
【種族】人族 転生者
【年齢】18
【称号】魔女見習い
【スキル】ニュンペー神の加護
薬師の祝福、鑑定
【LV】15
【MP】15000
◇ ◇ ◇ ◇
「あっ、シローさん本当です、錬金術師見習いになっていますけど、転生したら勇者一択では無いのですか?」
「私もサトルさんと同じだわ、魔女見習いになっている」
「この世界は、色々としがらみがあって、神様たちが勇者、聖女をジェネオス、アギオスに改めたんだ」
「それから、ジェネオス、アギオスと名乗れるのはLV99になってからだよ」
「それと称号は冒険者ギルドでステータスを確認される時に職業が勇者、聖女のままだと領主に囲い込まれたり、貴族が接触しようとしたり、色々と問題があるので神様が最初の職業を錬金術師と魔女にしたのさ」
「サトルがもらったスキル、具現化は物を作ることが出来るスキルだよ」
「クルミさんのスキル、薬師の祝福は回復魔法とポーションを作れるはずよ」
「スミレさんはポーションを作れるのですか?」
「もちろんよ」
シローは、キャンピングカーを収納から出してログハウスの横にならべた
「うぉっす、シローさん、こんなのを持っているのですか?」
「ああ、俺たちの仲間が作ったキャンピングカーだよ」
「とりあえず、今夜から二人の寝室として使っていいよ」
「クルミさん、お風呂に入ったら下着を着替えるといいわ」
「下着はサトルさんの分も置いておくからね」
「スミレさん、ありがとうございます」
「明日から魔物狩りで二人のレベルを上げる特訓だよ」
「じゃあ、おやすみ」
「おやすみなさい~」
サトルとクルミがキャンピングカーに寝に行った後、暫くの間、キャンピングカーが光っていたので二人は”おせっせ”をしていたのだと思った。こうして、リコマ山の夜は静かに更けていった。
(話終わり)
------------------------------------
変更:モリタイラ市の守護神をコイオス神ととポイベ神 から アトラス神とニュンペー神に変更しました
その夫婦はアラフォー夫婦だった。親が建てた賃貸アパートの一室で仕事もせずに何不自由なく暮らしていたが、運悪く、昼食に食べた牡蠣の毒で食中毒を起こして二人とも死んでしまい、霊界で転生をするかどうかの判断の真っ最中だったのだ……
アトラス神とニュンペー神はアラフォー夫婦を転生させるべきか悩んでいた。
「アトラス様、早く決断をしないと、ゼウス様、ヘーラ様から我らが叱責を受けますのでご決断下さい」
「信心深き者たちよ」
「我らはモリタイラ市を統べるアトラスとニュンペーなり、汝らは生前の行いが、余りにも堕胎で芳しく無いので新しく生まれ変わってもゼロからのスタートとなるが、神の命令を受ける受けないは汝らの自由である」
「神の命令を受けない場合は追放され何処かで彷徨うであろう」
「神の命令を受けた場合は、モリタイラ市に新しく生まれ変わり、名をサトシとククリとして第二の人生をやり直すのじゃ」
「俺は神様が勝手に決めている人生なんて絶対に絶対に嫌です。神様の為に働く気は全く有りません」
「私も主人と同じで絶対に嫌です」
「この愚か者たちが、何処にでも好きなところに行くのじゃ」
アトラス神は指をパチンと指を鳴らすと、その夫婦たちは何処かの星に消し飛ばされてしまった
こうして、人選は失敗に終わってしまったが……失敗した原因は冥府管理システム・ケルベロスのバグによるものだった。この事実は直ぐにハデスに伝えられ、冥府管理システム・ケルベロスも240機に大幅な増強が図られた。
再起動後のケルベロスは年齢、性格を考慮して転生者候補をすぐに選びだしてきた。
もう一組の転生者、曽良野 哲と安方 玖瑠実は山陰地方の高校のバトミントンサークルの先輩後輩だった。二人は幼馴染みで恋人同士に現在進行系だったが、1週間前の列車事故に巻き込まれて旅立ってきたのだった。
では何で哲と玖瑠実が人選から漏れたかは、ヨダシステムの更新と冥府管理システム・ケルベロスのデータ受け渡しが一時的にリンクが切れてしまい、管理する神々も見過ごしてしまい、後でシローたちに緊急の神託が入ったのだった。
人選から漏れて転生をしてしまったので、神の加護はもらっていなかったが、転生する時に特殊スキルだけは獲得してきたようだった。
アトラスとニュンペーは偶然にも人選を漏れてしまった哲と玖瑠実を育成することで、辛うじて面目は保っていたが、今度失敗をすれば降格人事になり、地球から多くの人たちが行く快楽の星の守護神になることが決定していたので絶対に失敗は許されなかった。アトラスとニュンペーはゼウスとヘーラに泣きついてシローとスミレ夫婦に哲と玖瑠実を育成してもらうことにしたのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
場面はリコマ山のキャンプ地に戻して……
転生してサトルとクルミになった二人は生前に読んだラノベの知識を活かし、1週間前にナニサカ市の冒険者ギルドで冒険者登録をしたとシローとスミレに教えてくれた。
サトルが持っている『収納』とクルミが持っている『鑑定』で薬草採取をしながら少しずつレベルを上げている事も教えてくれたのだった。
「そうだね、サトルもクルミさんも初心者冒険者のやり方としては間違っていないよ。冒険者としてレベル上げは大事だからね。だけど、二人にその方法が本当に合っているかは疑問なんだ」
「シローさん、俺たちの方法が間違っているのですか?」
「そうでは無いよ、普通にやっていたのではレベルの上がり方が遅いんだ」
「はぁ~」
サトルとクルミは納得していなかった
「ところで、二人は既に初体験は済ませたの?」
「はい、私から誘って済ませました」
クルミが顔を赤らめて恥ずかしそうに告白してくれた。
「クルミさん、ごめんね。でもレベル上げはパートナーとの”おせっせ”がとっても重要なんだ」
「この世界は、魔法世界だと冒険者ギルドの初心者講習で教わったと思うけど、レベル上げは魔物を倒すだけでなく、二人が愛し合う行為でも上げることが出来るんだ」
「えっ、シローさんマジっすか?」
「本当だよ」
「じゃあ、今からクルミさんとセックスしたら俺たちは強くなれるのですね」
「サトル、そんなに簡単ではないよ。二人の愛情も大事だけれど、神様からの神託が一番重要なんだ」
「ミカエル、先に魔導ブースターを作って」
「シローさんストックが有りますので、出します」
空中にハート型の魔導ペンダントが2つ出てきた。
「シローさん、このペンダントは何ですか?」
「二人の魔法レベルを底上げする上げる魔導ペンダントだよ」
「サトルもクルミさんも首にかけてみて」
「クルミさん、サトルのペニスを優しく握ってみて」
「サトル、握るわよ」
「クルミさん、気持ちいいっす 俺、出そうです」
「サトル、真面目にクルミさんの手から魔素の流れを感じるんだ」
「シローさん、体がポカポカしてきました」
「クルミさんも魔素の流れを感じているでしょ」
「ええ、お腹のあたりが何だか熱いです」
(魔力袋拡張完了、バイタル異常なし)
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、
「シローさん。スミレさん、今の音は何ですか?」
「二人のレベルが上った時の音だよ」
へえ~、こんなに簡単にレベルが上がるのですか?」
「信心深き者たちよ」
「我らはモリタイラ市を統べるアトラスとニュンペーなり、サトルとクルミはこれよりシローとスミレの元で修行し、ジェネオスとアギオスとしてモリタイラ市で活躍をするのじゃ」
「なお、この神託は神との契約になるので断っても良いが、断った場合は懺悔の人生が待っておる」
「神の神託を受けた場合は、神の加護を授け、二人に繁栄が約束されるのじゃ」
「私たち二人は神様の神託を謹んでお受けいたします」
「よかろう、では、『ステータス』と唱えて汝らの実力を見るのじゃ」
そう言われて、アトラス神とニュンペー神は消えていかれた。
「あ~、びっくりした。シローさん、本当に神様って出てくるのですね」
「神様が言われたジェネオスとアギオスが勇者と聖女のことですね」
「そうだよ」
「サトル、クルミさん、ステータスを見せて」
「「はい」」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】サトル・ソラノ
【種族】人族
【年齢】17
【称号】錬金術師見習い
【スキル】アトラス神の加護
具現化、収納
【LV】15
【MP】15000
【名前】クルミ・アガタ
【種族】人族 転生者
【年齢】18
【称号】魔女見習い
【スキル】ニュンペー神の加護
薬師の祝福、鑑定
【LV】15
【MP】15000
◇ ◇ ◇ ◇
「あっ、シローさん本当です、錬金術師見習いになっていますけど、転生したら勇者一択では無いのですか?」
「私もサトルさんと同じだわ、魔女見習いになっている」
「この世界は、色々としがらみがあって、神様たちが勇者、聖女をジェネオス、アギオスに改めたんだ」
「それから、ジェネオス、アギオスと名乗れるのはLV99になってからだよ」
「それと称号は冒険者ギルドでステータスを確認される時に職業が勇者、聖女のままだと領主に囲い込まれたり、貴族が接触しようとしたり、色々と問題があるので神様が最初の職業を錬金術師と魔女にしたのさ」
「サトルがもらったスキル、具現化は物を作ることが出来るスキルだよ」
「クルミさんのスキル、薬師の祝福は回復魔法とポーションを作れるはずよ」
「スミレさんはポーションを作れるのですか?」
「もちろんよ」
シローは、キャンピングカーを収納から出してログハウスの横にならべた
「うぉっす、シローさん、こんなのを持っているのですか?」
「ああ、俺たちの仲間が作ったキャンピングカーだよ」
「とりあえず、今夜から二人の寝室として使っていいよ」
「クルミさん、お風呂に入ったら下着を着替えるといいわ」
「下着はサトルさんの分も置いておくからね」
「スミレさん、ありがとうございます」
「明日から魔物狩りで二人のレベルを上げる特訓だよ」
「じゃあ、おやすみ」
「おやすみなさい~」
サトルとクルミがキャンピングカーに寝に行った後、暫くの間、キャンピングカーが光っていたので二人は”おせっせ”をしていたのだと思った。こうして、リコマ山の夜は静かに更けていった。
(話終わり)
------------------------------------
変更:モリタイラ市の守護神をコイオス神ととポイベ神 から アトラス神とニュンペー神に変更しました
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説



もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

夫の書斎から渡されなかった恋文を見つけた話
束原ミヤコ
恋愛
フリージアはある日、夫であるエルバ公爵クライヴの書斎の机から、渡されなかった恋文を見つけた。
クライヴには想い人がいるという噂があった。
それは、隣国に嫁いだ姫サフィアである。
晩餐会で親し気に話す二人の様子を見たフリージアは、妻でいることが耐えられなくなり離縁してもらうことを決めるが――。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~
かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。
望んで召喚などしたわけでもない。
ただ、落ちただけ。
異世界から落ちて来た落ち人。
それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。
望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。
だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど……
中に男が混じっている!?
帰りたいと、それだけを望む者も居る。
護衛騎士という名の監視もつけられて……
でも、私はもう大切な人は作らない。
どうせ、無くしてしまうのだから。
異世界に落ちた五人。
五人が五人共、色々な思わくもあり……
だけれど、私はただ流れに流され……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる