41 / 68
第4章
4-8 空の青き塔のドラゴン
しおりを挟む
ポーン、まもなくユーリー島です。島の西側に着陸します。
コーヘーのログハウスの試験飛行を終えて、シローとスミレ夫婦、コーヘーとチハール夫婦の4人は空飛ぶログハウスから降りてユーリー島に降り立った。
「さぁ、着いたよ。今日からここで暮らそうよ」
「「「は~い」」」
シローたち4人は海岸でBBQを始めた。コーヘーとチハールもシローとスミレさんも珍しく全員がスパークリングワインで直ぐに酔っ払って寝落ちしてしまった。
◇ ◇ ◇ ◇
「コーヘーさん、シローさん、たった今神様からの神託が降りてハリマヤナカ市に飛んで幻の金の壺を探して欲しいそうです」
「ハニエル本当か?」
「はい、金の壺の埋まっている山はアース・ドラゴンが守護しているそうです」
「シローさん、どうしますか?」
「今夜はここでキャンプして、明日の朝早くにキャンピングカーでハリマヤナカ市に飛ぼう」
「先にハリマヤナカ市の冒険者ギルドで情報収集が先だね」
「分かりました」
翌朝、シローとスミレさんはコーヘーのキャンピングカーでハリマヤナカ市の冒険者ギルドに着いた。受付の女性に幻の金の壺について聞くと、すぐに答えが返ってきた。
「幻の金の壺ですか?1つだけあるらしいですが、こちらは現在Aランク冒険者チームが捜索中です。2週間ほどで発見されれば、買い取り手が現れるかもしれません」
「幻の金の壺はAランク冒険者でも発見が難しいのですか?」
「はい、幻の銀の壺や幻の銅の壺、空の青き塔にはたくさんの財宝が眠っていると言われていますが、この金の壺だけは、空の青き塔に行った冒険者が誰一人戻って来ないため、幻の財宝と呼ばれているんですよ」
「空の青き塔のどの辺にあるか分かっているんですか?」
「こちらの地図を見てください。赤いマークで印したところですね。ここに空に浮かぶ島があります。ここは古代文明時代の廃墟で、ドラゴンが守護しているそうです。アース・ドラゴンは財宝を護る守護者として言い伝えられています」
「黄金の壺がある島はそこですか?」
「はい、そうです」
「貴重な情報をありがとうございました。私たちも幻の金の壺に挑戦してもいいのですか?」
「はい、先に見つけたものが勝ちとなりますので構いません。ただし、皆様の命は皆様ご自身でお守りください。高ランクの依頼ですので命の保証はありません」
「わかりました」
冒険者ギルドで情報収集を終えたシロー達はキャンピングカーで飛び、カツラギ浜の草原に降りたった。
「皆んな、早速、ドラゴンの住処を探そう」
シロー達がカツラギ浜の草原をしばらく歩くと、遠くに空に浮かぶ島が見えてきた。
「あれが幻の空に浮かぶ島か?ハリマヤナカ市からはかなり距離があるようだね?」
「シローさん、飛んでいる時は見えなかったですよ」
「ドラゴンがいるから空から迂闊には近づけないですね。コーヘー、チハール、何か良い方法を考えようよ」
「シローさん、ドラゴン相手に空からの攻撃は難しいのですか?」
「ああ、通常の魔法では駄目だろうな」
「コーヘー、チハール、空で戦うのは不利かも知れない。今回は地味に地上から攻めていこう」
草原に降り立った4人は周辺を魔物探知で警戒した。幸いに地上にドラゴンはいないことを確認したシロー達は幻の空に浮かぶ島にキャンピングカーで向かった。
「シローさん、あれが幻の空に浮かぶ島ですか?」
「あぁ、あそこにアース・ドラゴンが住んでいる」
「アース・ドラゴンって、幻の金の壺を守っているんですよね?」
「そうだよ」
「シローさん、行きましょう!」
空に浮かぶ島に上陸した4人は、アースドラゴンが住む島の中央にある廃墟を目指して歩いた。途中、襲ってくるドラゴネットはコーヘーとチハールが全て倒していった。
「チハール、ドラゴネットって弱くねぇ?」
「コーヘーさん、私たちの魔力が上ったからよ」
「シローさん、幻と言われる場所にこんなに簡単にドラゴンの拠点に辿り着けるとは驚きですよ」
「アース・ドラゴンが守護しているって言っていたよね?」
4人は廃墟の奥に進むと、赤いドラゴネットが現れた。どうやら、この島のボスのようです。4人に襲いかかってきたのですが、コーヘーとチハールが魔法で倒しました。しかし、ドラゴネットは復活していきます。
「シローさん、このドラゴネットおかしいわ」
「そうだね。俺もこんな敵は初めてだ」
すると、今度は黄色いドラゴンが現れて、4人に火のブレスを吐いてきた。急いでバリアーを張りましたが、防ぐだけで精一杯でした。
「アース・ドラゴンが守護しているというのは本当みたいだね」
「アース・ドラゴンに攻撃魔法は効きにくいから、ブレスを封じるしかないですね。シローさん、アース・ドラゴンの相手は俺たちに任せてもらえませんか?」
「そうだね。コーヘーとチハールが黄色い奴と戦うよ」
4人は作戦を立て直して、黄色いドラゴンと戦うことになりました。アース・ドラゴンが守護する幻の島の上空には金色のドラゴネットと赤いドラゴネットが現れ、地上に向けてブレスで攻撃をしてきます。その都度、シロー達がバリアーを張って防いでいましたが、一向にドラゴネットに攻撃が通る気配が無かった。
「シローさん、この金色のドラゴネットと赤いドラゴネットは不死身なのかしら?」
「スミレさん、そうかもしれないよ。コーヘー、チハール、何か方法はあるか?」
「そうですね、全員が雷魔法で巨大な雷を落とすとかどうですか?」
「それだ、早速実行しよう」
4人は廃墟を飛び出し、飛翔魔法で上空に飛び上がると一斉にタケミカヅチの呪文を唱えました。
「「「「タケミカヅチ」」」」
シローとスミレが魔法を唱えると、雷がドラゴネットに向けて降り注ぎ、黄色いドラゴンは消滅しました。アース・ドラゴンもコーヘーとチハールがタケミカヅチで撃退したようです。
「シローさん、見事だったね」
「まだ終わりじゃないよ」
「そうですね、幻の金の壺を見つけないといけません」
4人は廃墟の奥に進み、幻の壺を探し始めました。シローはアース・ドラゴンが守る赤いドラゴネットを撃破し、黄色いドラゴンは飛び去りました。
「黄色いドラゴンはどこかへ飛んで行ったようだな」
「シローさん、この廃墟にも幻の壺が隠されている可能性があるわ」
「その通り。探してみようか?」
4人は廃墟の中を探索しましたが、幻の壺は見つかりませんでした。
「シローさん、なかなか見つからないですね」
「そうだな、ここにはなさそうだ」
4人が帰る準備をしていた時、振り返ると赤いドラゴネットが立ちふさがっていました。ドラゴンが近づくと、黄色いドラゴンが消え、巨大なアースドラゴンが出現しました。
「これがアース・ドラゴンか?」
「シローさん、まずは幻の壺を見つけましょう」
4人は壺を見つけることに専念しました。そして、大きな岩の間に紫色の壺を見つけました。
「見つけた!」
4人は紫の壺を開けると、赤いドラゴネットが襲いかかってきました。
「アース・ドラゴンは後回しにしましょう!」
4人は壺を解放し、蓋を開けて中を覗き込みました。中には黄金の茶筒が入っていました。シロー達は幻の金の茶筒を手にし、廃墟を後にすることにしました。
「シローさん、この茶筒に何が書かれているのでしょう?」
「それは俺にもわからないんだ」
「シローさん、あなたは以前神界にいたそうですね?神様からの指示はなかったんですか?」
「指示は無かったよ。これは俺とアース・ドラゴンの対決だからね。神様の意向も関係なく、やるべきことかな」
4人は幻の島の中央に戻りました。アース・ドラゴンが翼を広げて襲いかかってくる瞬間、シローは茶筒を振ってみました。
「金よ出でよ!、銀よ出でよ!」
その言葉とともに、地面から巨大な金のドラゴンが現れ、アース・ドラゴンに襲いかかりました。金色と銀色のドラゴンはこの幻の島の守護者であり、金のドラゴンがアース・ドラゴンを圧倒し、ついに撃破したのです。
「シローさん、素晴らしいじゃない!」
「ああ、スミレさん、まだ終わりじゃないよ」
「そうね、幻の壺を見つけないといけませんね」
4人は再び廃墟の奥に進み、幻の壺を探しました。しかし、なかなか見つからずにいました。
「シローさん、これ以上探すのは難しいかもしれません」
「そうだな、ここにはなさそうだね」
このままでは幻の壺を見つけることはできないようですが、4人はあることに気づきます。そして、彼らはその気づきを活かして幻の壺の行方を探し続けました。
「冒険者ギルドにはこの紫の壺を提出して金の茶筒と銀の茶筒は永久封印だね」
「そうしましょう、話がややこしくなるからね」
◇ ◇ ◇ ◇
パシュ、パシュ、パシュ、パシュ、
(セイレーンの幻夢解除に成功)
(バイタルチェック正常、キュアポイズン、エリアヒール発動)
「あれ、ミカエルおはよう、俺たちどうしてた?」
「シローさん、4人ともセイレーンの魔法とワインで幻の夢を見ていたのです」
「ああ、そう言えば黄金の壺が何とかって言ってたな」
「はい、それがセイレーンが見せた幻の夢なのです」
「スミレさん、妙にリアルだったよね」
「そうだったわね」
「プファ~、チハール、大丈夫か?」
「コーヘー、俺たちは夢を見ていたんだよ」
「えっ、ドラゴンが襲ってきましたよ」
「コーヘーさん、夢は全てセイレーンが見せた幻の夢なのです」
「それから、島の周りに結界石を置きましたので今後はセイレーンは入ってきません」
「ミカエル、ありがとう」
(話終わり)
--------------------------------------
夢から覚めたら夢だったというオチでした。
コーヘーのログハウスの試験飛行を終えて、シローとスミレ夫婦、コーヘーとチハール夫婦の4人は空飛ぶログハウスから降りてユーリー島に降り立った。
「さぁ、着いたよ。今日からここで暮らそうよ」
「「「は~い」」」
シローたち4人は海岸でBBQを始めた。コーヘーとチハールもシローとスミレさんも珍しく全員がスパークリングワインで直ぐに酔っ払って寝落ちしてしまった。
◇ ◇ ◇ ◇
「コーヘーさん、シローさん、たった今神様からの神託が降りてハリマヤナカ市に飛んで幻の金の壺を探して欲しいそうです」
「ハニエル本当か?」
「はい、金の壺の埋まっている山はアース・ドラゴンが守護しているそうです」
「シローさん、どうしますか?」
「今夜はここでキャンプして、明日の朝早くにキャンピングカーでハリマヤナカ市に飛ぼう」
「先にハリマヤナカ市の冒険者ギルドで情報収集が先だね」
「分かりました」
翌朝、シローとスミレさんはコーヘーのキャンピングカーでハリマヤナカ市の冒険者ギルドに着いた。受付の女性に幻の金の壺について聞くと、すぐに答えが返ってきた。
「幻の金の壺ですか?1つだけあるらしいですが、こちらは現在Aランク冒険者チームが捜索中です。2週間ほどで発見されれば、買い取り手が現れるかもしれません」
「幻の金の壺はAランク冒険者でも発見が難しいのですか?」
「はい、幻の銀の壺や幻の銅の壺、空の青き塔にはたくさんの財宝が眠っていると言われていますが、この金の壺だけは、空の青き塔に行った冒険者が誰一人戻って来ないため、幻の財宝と呼ばれているんですよ」
「空の青き塔のどの辺にあるか分かっているんですか?」
「こちらの地図を見てください。赤いマークで印したところですね。ここに空に浮かぶ島があります。ここは古代文明時代の廃墟で、ドラゴンが守護しているそうです。アース・ドラゴンは財宝を護る守護者として言い伝えられています」
「黄金の壺がある島はそこですか?」
「はい、そうです」
「貴重な情報をありがとうございました。私たちも幻の金の壺に挑戦してもいいのですか?」
「はい、先に見つけたものが勝ちとなりますので構いません。ただし、皆様の命は皆様ご自身でお守りください。高ランクの依頼ですので命の保証はありません」
「わかりました」
冒険者ギルドで情報収集を終えたシロー達はキャンピングカーで飛び、カツラギ浜の草原に降りたった。
「皆んな、早速、ドラゴンの住処を探そう」
シロー達がカツラギ浜の草原をしばらく歩くと、遠くに空に浮かぶ島が見えてきた。
「あれが幻の空に浮かぶ島か?ハリマヤナカ市からはかなり距離があるようだね?」
「シローさん、飛んでいる時は見えなかったですよ」
「ドラゴンがいるから空から迂闊には近づけないですね。コーヘー、チハール、何か良い方法を考えようよ」
「シローさん、ドラゴン相手に空からの攻撃は難しいのですか?」
「ああ、通常の魔法では駄目だろうな」
「コーヘー、チハール、空で戦うのは不利かも知れない。今回は地味に地上から攻めていこう」
草原に降り立った4人は周辺を魔物探知で警戒した。幸いに地上にドラゴンはいないことを確認したシロー達は幻の空に浮かぶ島にキャンピングカーで向かった。
「シローさん、あれが幻の空に浮かぶ島ですか?」
「あぁ、あそこにアース・ドラゴンが住んでいる」
「アース・ドラゴンって、幻の金の壺を守っているんですよね?」
「そうだよ」
「シローさん、行きましょう!」
空に浮かぶ島に上陸した4人は、アースドラゴンが住む島の中央にある廃墟を目指して歩いた。途中、襲ってくるドラゴネットはコーヘーとチハールが全て倒していった。
「チハール、ドラゴネットって弱くねぇ?」
「コーヘーさん、私たちの魔力が上ったからよ」
「シローさん、幻と言われる場所にこんなに簡単にドラゴンの拠点に辿り着けるとは驚きですよ」
「アース・ドラゴンが守護しているって言っていたよね?」
4人は廃墟の奥に進むと、赤いドラゴネットが現れた。どうやら、この島のボスのようです。4人に襲いかかってきたのですが、コーヘーとチハールが魔法で倒しました。しかし、ドラゴネットは復活していきます。
「シローさん、このドラゴネットおかしいわ」
「そうだね。俺もこんな敵は初めてだ」
すると、今度は黄色いドラゴンが現れて、4人に火のブレスを吐いてきた。急いでバリアーを張りましたが、防ぐだけで精一杯でした。
「アース・ドラゴンが守護しているというのは本当みたいだね」
「アース・ドラゴンに攻撃魔法は効きにくいから、ブレスを封じるしかないですね。シローさん、アース・ドラゴンの相手は俺たちに任せてもらえませんか?」
「そうだね。コーヘーとチハールが黄色い奴と戦うよ」
4人は作戦を立て直して、黄色いドラゴンと戦うことになりました。アース・ドラゴンが守護する幻の島の上空には金色のドラゴネットと赤いドラゴネットが現れ、地上に向けてブレスで攻撃をしてきます。その都度、シロー達がバリアーを張って防いでいましたが、一向にドラゴネットに攻撃が通る気配が無かった。
「シローさん、この金色のドラゴネットと赤いドラゴネットは不死身なのかしら?」
「スミレさん、そうかもしれないよ。コーヘー、チハール、何か方法はあるか?」
「そうですね、全員が雷魔法で巨大な雷を落とすとかどうですか?」
「それだ、早速実行しよう」
4人は廃墟を飛び出し、飛翔魔法で上空に飛び上がると一斉にタケミカヅチの呪文を唱えました。
「「「「タケミカヅチ」」」」
シローとスミレが魔法を唱えると、雷がドラゴネットに向けて降り注ぎ、黄色いドラゴンは消滅しました。アース・ドラゴンもコーヘーとチハールがタケミカヅチで撃退したようです。
「シローさん、見事だったね」
「まだ終わりじゃないよ」
「そうですね、幻の金の壺を見つけないといけません」
4人は廃墟の奥に進み、幻の壺を探し始めました。シローはアース・ドラゴンが守る赤いドラゴネットを撃破し、黄色いドラゴンは飛び去りました。
「黄色いドラゴンはどこかへ飛んで行ったようだな」
「シローさん、この廃墟にも幻の壺が隠されている可能性があるわ」
「その通り。探してみようか?」
4人は廃墟の中を探索しましたが、幻の壺は見つかりませんでした。
「シローさん、なかなか見つからないですね」
「そうだな、ここにはなさそうだ」
4人が帰る準備をしていた時、振り返ると赤いドラゴネットが立ちふさがっていました。ドラゴンが近づくと、黄色いドラゴンが消え、巨大なアースドラゴンが出現しました。
「これがアース・ドラゴンか?」
「シローさん、まずは幻の壺を見つけましょう」
4人は壺を見つけることに専念しました。そして、大きな岩の間に紫色の壺を見つけました。
「見つけた!」
4人は紫の壺を開けると、赤いドラゴネットが襲いかかってきました。
「アース・ドラゴンは後回しにしましょう!」
4人は壺を解放し、蓋を開けて中を覗き込みました。中には黄金の茶筒が入っていました。シロー達は幻の金の茶筒を手にし、廃墟を後にすることにしました。
「シローさん、この茶筒に何が書かれているのでしょう?」
「それは俺にもわからないんだ」
「シローさん、あなたは以前神界にいたそうですね?神様からの指示はなかったんですか?」
「指示は無かったよ。これは俺とアース・ドラゴンの対決だからね。神様の意向も関係なく、やるべきことかな」
4人は幻の島の中央に戻りました。アース・ドラゴンが翼を広げて襲いかかってくる瞬間、シローは茶筒を振ってみました。
「金よ出でよ!、銀よ出でよ!」
その言葉とともに、地面から巨大な金のドラゴンが現れ、アース・ドラゴンに襲いかかりました。金色と銀色のドラゴンはこの幻の島の守護者であり、金のドラゴンがアース・ドラゴンを圧倒し、ついに撃破したのです。
「シローさん、素晴らしいじゃない!」
「ああ、スミレさん、まだ終わりじゃないよ」
「そうね、幻の壺を見つけないといけませんね」
4人は再び廃墟の奥に進み、幻の壺を探しました。しかし、なかなか見つからずにいました。
「シローさん、これ以上探すのは難しいかもしれません」
「そうだな、ここにはなさそうだね」
このままでは幻の壺を見つけることはできないようですが、4人はあることに気づきます。そして、彼らはその気づきを活かして幻の壺の行方を探し続けました。
「冒険者ギルドにはこの紫の壺を提出して金の茶筒と銀の茶筒は永久封印だね」
「そうしましょう、話がややこしくなるからね」
◇ ◇ ◇ ◇
パシュ、パシュ、パシュ、パシュ、
(セイレーンの幻夢解除に成功)
(バイタルチェック正常、キュアポイズン、エリアヒール発動)
「あれ、ミカエルおはよう、俺たちどうしてた?」
「シローさん、4人ともセイレーンの魔法とワインで幻の夢を見ていたのです」
「ああ、そう言えば黄金の壺が何とかって言ってたな」
「はい、それがセイレーンが見せた幻の夢なのです」
「スミレさん、妙にリアルだったよね」
「そうだったわね」
「プファ~、チハール、大丈夫か?」
「コーヘー、俺たちは夢を見ていたんだよ」
「えっ、ドラゴンが襲ってきましたよ」
「コーヘーさん、夢は全てセイレーンが見せた幻の夢なのです」
「それから、島の周りに結界石を置きましたので今後はセイレーンは入ってきません」
「ミカエル、ありがとう」
(話終わり)
--------------------------------------
夢から覚めたら夢だったというオチでした。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説



もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

夫の書斎から渡されなかった恋文を見つけた話
束原ミヤコ
恋愛
フリージアはある日、夫であるエルバ公爵クライヴの書斎の机から、渡されなかった恋文を見つけた。
クライヴには想い人がいるという噂があった。
それは、隣国に嫁いだ姫サフィアである。
晩餐会で親し気に話す二人の様子を見たフリージアは、妻でいることが耐えられなくなり離縁してもらうことを決めるが――。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる