改訂版 勇者と聖女の育成請け負います_みんなで育てれば怖くないね

にしのみつてる

文字の大きさ
上 下
17 / 68
第2章

2-6 冒険者登録をした

しおりを挟む
 無事にヨーヘーとアッコのキャンピングカーはテスト飛行は終えた。

「ヨーヘーさん、キャンピングカーは俺たちが車から離れると自動で収納されます」

「アッコ、便利だな」
「そうね」

「ヨーヘーさん、アッコさん、次は転移門を作って頂きます」
 ジョフィエルは青狸が出してくるを画面に表示した。

「アッコ、作ってみるね」
 ドドーン、太鼓の音が鳴って転移門が出てきた。

「最後に今から冒険者ギルドに登録に行きますのでお二人のステータスを隠蔽します」

 ◇ ◇ ◇ ◇

【名前】ヨーヘー・カトー
【種族】人族
【年齢】25
【称号】行商人《ジェネオス》
【スキル】
 ****

【LV】35
【MP】****

【名前】アッコ・カトー
【種族】人族
【年齢】25
【称号】踊り子《アギオス》
【スキル】
 ****

 創造・創薬・具現化、鑑定、転移、収納、料理人、隠蔽、世界辞書、思念伝達、魔法付与

【LV】35
【MP】****

 ◇ ◇ ◇ ◇

「シローさん、スミレさん、これでいいのかい?」
「ええ、完璧です」

「最後にお二人が着ている農民の服装では冒険者ギルドに入った途端にチンピラの冒険者が絡んできますので強そうな服装を考えましょう」
「衣装も具現化で作製が可能です」
 


「アッコ、いい感じだな」
「ヨーヘー、上着は赤い羽織よりシローさんみたいな錬金術師コートの方が良いわよ」

「俺は赤い羽織でいくよ」
「ジョフィエル、このままで具現化してくれ」
「了解しました」

「アッコは衣装を変えなくていいのか?」
「私はこの踊り子の衣装が気に入ったわ」

「ヨーヘーさん、アッコさん、お二人の衣装がとっても似合っています」
「スミレさん、ありがとう」

「それから、ヨーヘーさんとアッコさんは山で俺たちが訓練を付けたことにして魔物を買ってもらいましょう」
「では、冒険者ギルドを思い出して転移門を開けて下さい」

「冒険者ギルドに入る前に絶対防御魔法3重展開しておきましょう」

「ヒャッハ~、いい女が二人だぜ」
「兄貴、男二人はバスターソードの餌食にしやしょう」

 バチン、バチン、バチン、ラリホー、ラリホー、ラリホー、バスターソードで切りかかったリンクル、フェイル、ウィリアムの3人はジョフィエルの防御魔法で口から泡を吹いて気を失った。

「おい、冒険者ギルド前で冒険者3人が気を失っているぞ」
「あいつら、お尋ね者のリンクル、フェイル、ウィリアムの3人だ、誰か騎士団を呼んでくれ」

「シローさん、この展開が普通なのですか?」
「たまたまですよ、用心にこしたことはありません」

「ヨーヘーさん、アッコさん、この世界では男が弱そうな素振りを見せると直ぐに強盗に襲わると思ってください」
「女は少しでもスタイルが良いと男たちに犯されて後で奴隷に売られていきます」

「ようこそテイーチ市の冒険者ギルドへ」

「この冒険者ギルドでは入り口にチンピラをのさばらせているのか?」
 シローはミカエルの学習機能のお陰で直ぐに覇気を出して冒険者達を威嚇した。

「おい、あの4人組に絶対に手を出すなよ」
「ああ、錬金術師の防御魔法でリンクル、フェイル、ウィリアムの3人が表で泡吹いて倒れていたんだ」

「女二人も美人だけどかなりヤバイよな」
 冒険者たちは次々とひそひそ話を始めた。

「二人の冒険者登録をしたい」
 シローは受付嬢に言った。受付嬢はシローの覇気は受けなかったが、余りにも怖かったので声が出なくなったので代わりの受付チーフが対応してくれた。

「入り口でトラブルがあったようですが、どうか気をお沈め下さい」
「その前にお二人の冒険者カードを見せていただいてよろしいでしょうか?」
「ああ、構わないよ」

「Cランクの冒険者様でしたか?、大変失礼しました」
 受付チーフは直ぐに申込用紙を2枚出してくれた。

「それと、洞窟で魔物を買ってきたので買い取りを頼む」
「分かりました。後ほどご案内します」

「では、申込み用紙にお名前をご記入下さい、分からない箇所は空白で結構です」

「お名前は、ヨーヘー・カトー様ですね」
「種族は人族で問題ないし、年齢は25歳ですね」

「奥様のお名前は、アッコ・カトー様ですね」
「種族は人族で問題ないし、年齢は25歳ですね」
「では、カードに登録を致しますので、魔力測定盤の上に手を置いて下さい」

 ◇ ◇ ◇ ◇

【名前】ヨーヘー・カトー
【種族】人族
【年齢】25
【称号】行商人
【スキル】
 ****
【LV】35
【MP】****

【名前】アッコ・カトー
【種族】人族
【年齢】25
【称号】踊り子
【スキル】
 ****
【LV】35
【MP】****

 ◇ ◇ ◇ ◇

「失礼ですが、お二人は何処かで冒険者登録をされたことは無いのですか?」
 受付チーフは明らかにレベルが高いので質問してきた。

「二人は俺の知り合いでトキセロ村の山奥からここへ来たんだ」
「そうですか」
 シローの情報は王都ケトマスとトキセロ村の冒険者ギルド問い合わせされ、事実だった。

(スミレさん、やっぱり厄介な事になったな。だから登録は嫌なんだ)
 (そうね、初めから私たちを疑ってかかるのが悪い癖だと思うわ)

「お前たち二人が王都のギルドにAランクの魔物を持ちこんだ冒険者だな」
「ああ、そうだ」

「俺はここのギルドマスターのアレックスだ、さっきは入り口で馬鹿な冒険者達が騒いだようだかどうか許してやってくれ。リンクル、フェイル、ウィリアムの3人は騎士団詰め所に護送され鉱山送りになるだろう」

「魔物の買い取りだが今から倉庫に来てくれ」
 シローは倉庫の土間にオーク70体とオークキング1体を出した。

「お前たち、何処で狩ってきたのだ」
「メガロイメラ山の洞窟だ。薬草が欲しかったのと、錬金術で使う魔鉱石の採取だ」

「オークが洞窟の中で集団で群れていたので、俺たち4人全員が雷魔法で倒したのだ」
 嘘発見器は青のままだった。

「オーク70体700枚、オークキング100枚、全部で金貨800枚だ」
 テーブルに金貨8袋が積まれたのでヨーヘーとアッコが4袋、シローとスミレで4袋に分けた。

「ありがとう」

「新人のヨーヘーさんとアッコさんは明日冒険者講習を受けてくれ。Dランクからのスタートだ」
「それから、シローさんとスミレさんは今回でBランクに昇級だ。新しい冒険者カードを受け取ってくれ」

「おい、聞いているか?、踊り子と赤い服の新人はいきなりDランクだそうだ」
「何でもメガロイメラ山の洞窟でオーク70体とキングオークを雷魔法でやっつけたそうだ」
「あの、錬金術師と魔女は王都でAランクの魔物を持ちこんだBランク冒険者だそうだ」

(スミレさん、倉庫でのやり取りが全てダダ漏れだよ)
(本当ね、これからは冒険者登録をする冒険者ギルドを考えないといけないわね)

「ヨーヘーさん、アッコさん、驚かれたと思いますが、これから街へ出て食材を買い出しに行きましょう」
「それと、さっきみたいに悪意を持った強盗が近寄ってくるので防御魔法を常時展開しておきましょう」


(話終わり)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

巻き戻ったから切れてみた

こもろう
恋愛
昔からの恋人を隠していた婚約者に断罪された私。気がついたら巻き戻っていたからブチ切れた! 軽~く読み飛ばし推奨です。

もう死んでしまった私へ

ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。 幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか? 今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!! ゆるゆる設定です。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

夫の書斎から渡されなかった恋文を見つけた話

束原ミヤコ
恋愛
フリージアはある日、夫であるエルバ公爵クライヴの書斎の机から、渡されなかった恋文を見つけた。 クライヴには想い人がいるという噂があった。 それは、隣国に嫁いだ姫サフィアである。 晩餐会で親し気に話す二人の様子を見たフリージアは、妻でいることが耐えられなくなり離縁してもらうことを決めるが――。

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~

かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。 望んで召喚などしたわけでもない。 ただ、落ちただけ。 異世界から落ちて来た落ち人。 それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。 望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。 だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど…… 中に男が混じっている!? 帰りたいと、それだけを望む者も居る。 護衛騎士という名の監視もつけられて……  でも、私はもう大切な人は作らない。  どうせ、無くしてしまうのだから。 異世界に落ちた五人。 五人が五人共、色々な思わくもあり…… だけれど、私はただ流れに流され……

処理中です...