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第5章
5-6 貧乳(ちっパイ)って言われるのは癪だけどね
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ピピピ、ピピピ、ピピピ……
翌朝、ラファエルはご丁寧にもアラームでヒロシたち4人を起こしたのだった。
「ヒロシさん、ミサエさん、おはようございます」
「今日はタイバン島に渡りましょう。朝食の後でログハウスは片付けて下さい」
「ラファエル、わかったよ」
「ヒロシさん、ダリナとサブローはどうするの?」
「もうすぐ起きて来ると思うよ」
「ヒロシさん、ミサエさん、おはようございます」
ミサエさんはオウランバータの肉屋で買ったベーコンと卵でベーコンエッグを作り、ソタイン村で購入した田舎パンのシンプルな朝食を作ってくれた。
「ミサエさん、田舎パンはソタイン村を思い出す味だね」
「そうね、今頃おかみさんたちはどうしてるかしら?」
「さぁ、どうだろうね」
「うまっ、ダリナさん、このベーコンエッグ美味しいですね」
「サブロー、朝ごはんを食べたらタイバン島に買い物に行くわよ」
「は~い」
サブローは収納からキャンピングカーを出した。ヒロシはログハウスを収納したので、皆んなはキャンピングカーに乗り込んだ。
「それでは出発します」
「は~い」
「絶対防御3重展開」
「魔導ジェットエンジン異常なし」
「与圧システム異常なし」
「計器類オールグリーン」
「フライトチェック、完了」
「テイクオフ」
サブローが青いボタンを押したのでキャンピングカーは10mほど浮上して海の上を水平飛行していた。
「ラファエル、今朝は高く上がらないのか?」
「皆さん、買い物の後でトノス釣りをしてみませんか?」
「ヒロシさん、船釣りは絶対に駄目よ」
「だって、ヒロシさんは前から船に乗った途端に気持ち悪くなって吐いていたでしょ」
「あっ、忘れてた」
「俺は船に乗れないのだった」
「ヒロシさん、大丈夫ですよ、そのための低空飛行の練習なのです」
「バギーで海の上を飛べば魚釣りは出来るのです」
「なるほど~、その手があったか」
「はい、既にATVの改造はできています」
ポーン
「まもなく、キールン港です。倉庫の裏に着陸します」
キールン港はガオシュン港と共にタイバン国の国際港だった。港はキーナ国から入港したガレオン船から多くの観光客が降りるところだった。
「観光客の後ろについていこうよ」
「そうね」
入国審査は身分証明書のカードを見せるだけで入国税の銀貨1枚を払えば犯罪者で無い限りは誰でも入国は可能だった。人の流れに沿って歩いていくと9番街に出た。9番街とは通りの名称で1番から10番まである大きな通りの事だった
「ミサエさん、ダリナ、サブロー念のためにペンダントを確認して」
「「「大丈夫で~す」」」
「サブロー、タピオカドリンクよ」
「ダリナさん、勝手に走って行くと迷子になりますよ」
「おばさん、タピオカドリンク4つ」
「4つで鉄貨8枚だよ」
「ミサエさん、美味しいですね」
「本当ね、元の世界のタピオカと同じ味だわ」
「ミサエさん、大きなカステラ屋さんです」
「本当ね、今から切るようよ」
「カステラ4つください」
「4個で鉄貨8枚だよ」
「ミサエさん、さっきのタピオカもそうだけど値段が安いよね」
「そうね、地産地消の効果も有ると思うわ」
「ダリナさん、お腹いっぱいになりました」
「サブロー、おやつにカステラを2つ買おうよ」
「ダリナさん、まだカステラを買うのですか?」
「だって、美味しいもの」
「そうですね」
ダリナは収納にカステラを大事にしまった。
「二人とも行くよ」
「は~い」
通りは色々な店がごちゃごちゃ並んでいて美味しい食べ物で溢れかえっていた。ダリナとミサエさんは普段着用のドレスを扱う店に入って行った。
「ミサエさん、エッチなドレスですね」
「ベリーダンスのドレスに似ているわね」
「お嬢様、こちらはトルキアの踊り子のドレスでございます」
「1着金貨3枚です」
「ミサエさん、緑のドレスが素敵です、それと青のドレスもいいです」
「こちらは普段着として着ていただけるドレスです」
「1着金貨1枚になります」
「両方とも2着ずついただくわ」
ミサエさんは店員に金貨4枚を払った。
「奥の部屋で試着して下さい」
「ありがとう、着替えさせていただくわ」
(ヒロシさん、そっちはどう?)
(俺たちも順調だよ)
ミサエさんたちがドレスに着替えている頃、ヒロシとサブローは魔道具店で品定めをしていた。
「ヒロシさん、これは火縄銃のピストルですね」
「そうだな、火薬はどうするかな?」
「兄さんたち、これに気付くとは目が高いね」
「これはポルトギア製の新型銃で金貨300枚だ」
(ラファエル、構造解析をしてくれ)
(了解しました)
「サブロー、アダマンタイトだ」
「本当ですね」
「こちらでは、アダマンタイトの買い取りもしていただけるのですか?」
「お客様、アダマンタイトをお持ちでしたら見せていただけますか」
サブローはマジックバックからアダマンタイトを1つ取り出した。
「お客様、これはモンゴリヤ国のサンドワームから出てきた大粒のアダマンタイトですが、どちらで手に入れられたのですか?」
「俺たちがモンゴリヤ国の砂漠で倒してきたからです」
「それは凄いですな」
「冒険者カードを拝見してもよろしいでしょうか?」
「構わないよ」
ヒロシとサブローはAランクカードを店員に見せた。
「ロキシア国のAランク冒険者様でしたか」
「私は服装からコリレオ国かキーナ国の旅行者だと思っていましたので、これは大変失礼をいたしました」
「いいえ気にしていませんので」
「では、買い取りは1つ金貨1000枚になります」
(ヒロシさん、オオコウモリの声帯があります)
「ご主人、このオオコウモリの声帯は幾らですか?」
「こちらはフィリピネ産のオオコウモリの声帯で一つが金貨50枚です」
「では、オオコウモリの声帯を10個いただけますか」
「かしこまりました」
(ヒロシさん、お釣りの分は赤魔粉を購入しましょう)
「ご主人、その赤魔粉は幾らですか?」
「こちらはトルキア産の赤魔粉で1瓶が金貨500枚です」
「では、1つ下さい」
ヒロシたちはこの他に魔鉄鉱石1樽を購入し、代金としてアダマンタイトを4つと物々交換をした。
(ヒロシさん、私たちも着替えが終わったわ)
(了解)
「ご主人、ありがとう」
「また、ご贔屓に」
ヒロシとサブローはミサエさんとダリナがいる洋品店に急いだ。
「ヒロシさん、錬金術師の服ですね」
「そうだな、ミサエさんとダリナのドレスに合わせて緑と青にしようか」
「そうですね」
「この緑の錬金術師の服と青の錬金術師の服を下さい」
「かしこまりました、合わせて金貨4枚です」
ヒロシは店員に金貨4枚を支払いサブローと一緒に奥の部屋で着替えた。腰には短剣型魔導銃を帯剣したのだった。
「毎度ありがとうございました」
「ありがとう」
キールンの通りは相変わらず人びとで混雑をしていたが、幸いに悪意を持った人に絡まれる事もなかった。
「ヒロシさん、オオコウモリの声帯は買えたの?」
「ミサエさん、オオコウモリの声帯は5つ買えたよ、それとお釣りで赤魔粉を買ったよ」
「そう、良かったね」
「ミサエさんとダリナもお気に入りのドレスを買えたようだね」
「そうよ、普段着用のドレスよ」
「サブロー、忍者の武器だよ」
「ダリナさん、護身用に買っていきましょう」
ダリナとサブローは露店で忍者が使うクナイとマキビシを購入し、銀貨4枚を払った。
「ミサエさん、緑と青の魔女ローブが売っています」
「ダリナ、買っていきましょう」
「いらっしゃいませ」
「緑と青の魔女ローブを下さい」
「2着で金貨2枚です」
ミサエさんは店員に金貨2枚を払った。
「毎度ありがとうございました」
「ありがとう」
ミサエさんとダリナは緑と青の魔女ローブをドレスの上から羽織った。
「おい、緑の魔女と青の魔女だぜ」
「それに二人とも巨乳だな、エヘヘ」
「馬鹿、女に指差すのはよせ、緑と青の錬金術師の連れ合いだと思うぞ」
「彼奴等、本当に弱そうな短剣を下げているよな」
「本当に弱そうだな」
「エリック、彼奴等を倒して女を犯そうぜ」
「マルコ、弱そうに見えてもむやみに絡むのだけはやめておけ」
「そうだな、鉱山送りになるのは嫌だからな」
(ミサエさん、ダリナ、冒険者の男二人がエッチな目でジロジロ見ているよ)
(そうね、さっきから嫌らしい目つきで私とダリナを品定めしているわ)
(ミサエさん、ダリナさん、男二人に向かって『オブリビオン』と唱えて下さい。見たことを忘れる忘却魔法です)
「「オブリビオン」」
「ダリナ、男どもの嫌らしい視線が無くなったわ」
「ミサエさん、冒険者の男の目がうつろになっています」
(ミサエさん、ダリナさん、仕上げに『ココラリホー』と唱えて下さい)
「ココラリホー」
「うわぁ~助けてくれー、悪魔が出た」
オェ~、オエ~、ゲホゲホ、男たちは幻影魔法が三半規管に作用したので魔法酔い起こして汚いものを吐き散らしながら走り去っていった。
「ダリナ、これからは『オブリビオン』と『ココラリホー』ね」
「そうですね、口からちょっと汚いモノが出てくるのが難点ですね」
(ラファエル、ミサエさんとダリナが醜女に見える魔法は無いのか?)
(ヒロシさん、ありますよ。『エンチャント・インハベーション』です)
「ミサエさん、ダリナ、そこの路地裏でペンダントに魔法付与しよう」
「サブロー、周囲を警戒してくれ」
「了解です」
「エンチャント・インハベーション」
4つのペンダントが光って認識阻害魔法が付与された
「おい、あの魔女見てみろよ。それにしても二人共醜女だよな」
「それに貧乳だよな」
「ああ、男二人も顔が悪いしお似合いのカップルだな」
「そうだな」
(ミサエさん、ダリナ、認識阻害は成功だね)
(そうね、貧乳って言われるのは癪だけどね)
(ミサエさん、私は気にしませんよ)
(僕も気にしていません)
「ヒロシさん、認識阻害は要研究ね」
「ハイ、善処します」
(話終わり)
翌朝、ラファエルはご丁寧にもアラームでヒロシたち4人を起こしたのだった。
「ヒロシさん、ミサエさん、おはようございます」
「今日はタイバン島に渡りましょう。朝食の後でログハウスは片付けて下さい」
「ラファエル、わかったよ」
「ヒロシさん、ダリナとサブローはどうするの?」
「もうすぐ起きて来ると思うよ」
「ヒロシさん、ミサエさん、おはようございます」
ミサエさんはオウランバータの肉屋で買ったベーコンと卵でベーコンエッグを作り、ソタイン村で購入した田舎パンのシンプルな朝食を作ってくれた。
「ミサエさん、田舎パンはソタイン村を思い出す味だね」
「そうね、今頃おかみさんたちはどうしてるかしら?」
「さぁ、どうだろうね」
「うまっ、ダリナさん、このベーコンエッグ美味しいですね」
「サブロー、朝ごはんを食べたらタイバン島に買い物に行くわよ」
「は~い」
サブローは収納からキャンピングカーを出した。ヒロシはログハウスを収納したので、皆んなはキャンピングカーに乗り込んだ。
「それでは出発します」
「は~い」
「絶対防御3重展開」
「魔導ジェットエンジン異常なし」
「与圧システム異常なし」
「計器類オールグリーン」
「フライトチェック、完了」
「テイクオフ」
サブローが青いボタンを押したのでキャンピングカーは10mほど浮上して海の上を水平飛行していた。
「ラファエル、今朝は高く上がらないのか?」
「皆さん、買い物の後でトノス釣りをしてみませんか?」
「ヒロシさん、船釣りは絶対に駄目よ」
「だって、ヒロシさんは前から船に乗った途端に気持ち悪くなって吐いていたでしょ」
「あっ、忘れてた」
「俺は船に乗れないのだった」
「ヒロシさん、大丈夫ですよ、そのための低空飛行の練習なのです」
「バギーで海の上を飛べば魚釣りは出来るのです」
「なるほど~、その手があったか」
「はい、既にATVの改造はできています」
ポーン
「まもなく、キールン港です。倉庫の裏に着陸します」
キールン港はガオシュン港と共にタイバン国の国際港だった。港はキーナ国から入港したガレオン船から多くの観光客が降りるところだった。
「観光客の後ろについていこうよ」
「そうね」
入国審査は身分証明書のカードを見せるだけで入国税の銀貨1枚を払えば犯罪者で無い限りは誰でも入国は可能だった。人の流れに沿って歩いていくと9番街に出た。9番街とは通りの名称で1番から10番まである大きな通りの事だった
「ミサエさん、ダリナ、サブロー念のためにペンダントを確認して」
「「「大丈夫で~す」」」
「サブロー、タピオカドリンクよ」
「ダリナさん、勝手に走って行くと迷子になりますよ」
「おばさん、タピオカドリンク4つ」
「4つで鉄貨8枚だよ」
「ミサエさん、美味しいですね」
「本当ね、元の世界のタピオカと同じ味だわ」
「ミサエさん、大きなカステラ屋さんです」
「本当ね、今から切るようよ」
「カステラ4つください」
「4個で鉄貨8枚だよ」
「ミサエさん、さっきのタピオカもそうだけど値段が安いよね」
「そうね、地産地消の効果も有ると思うわ」
「ダリナさん、お腹いっぱいになりました」
「サブロー、おやつにカステラを2つ買おうよ」
「ダリナさん、まだカステラを買うのですか?」
「だって、美味しいもの」
「そうですね」
ダリナは収納にカステラを大事にしまった。
「二人とも行くよ」
「は~い」
通りは色々な店がごちゃごちゃ並んでいて美味しい食べ物で溢れかえっていた。ダリナとミサエさんは普段着用のドレスを扱う店に入って行った。
「ミサエさん、エッチなドレスですね」
「ベリーダンスのドレスに似ているわね」
「お嬢様、こちらはトルキアの踊り子のドレスでございます」
「1着金貨3枚です」
「ミサエさん、緑のドレスが素敵です、それと青のドレスもいいです」
「こちらは普段着として着ていただけるドレスです」
「1着金貨1枚になります」
「両方とも2着ずついただくわ」
ミサエさんは店員に金貨4枚を払った。
「奥の部屋で試着して下さい」
「ありがとう、着替えさせていただくわ」
(ヒロシさん、そっちはどう?)
(俺たちも順調だよ)
ミサエさんたちがドレスに着替えている頃、ヒロシとサブローは魔道具店で品定めをしていた。
「ヒロシさん、これは火縄銃のピストルですね」
「そうだな、火薬はどうするかな?」
「兄さんたち、これに気付くとは目が高いね」
「これはポルトギア製の新型銃で金貨300枚だ」
(ラファエル、構造解析をしてくれ)
(了解しました)
「サブロー、アダマンタイトだ」
「本当ですね」
「こちらでは、アダマンタイトの買い取りもしていただけるのですか?」
「お客様、アダマンタイトをお持ちでしたら見せていただけますか」
サブローはマジックバックからアダマンタイトを1つ取り出した。
「お客様、これはモンゴリヤ国のサンドワームから出てきた大粒のアダマンタイトですが、どちらで手に入れられたのですか?」
「俺たちがモンゴリヤ国の砂漠で倒してきたからです」
「それは凄いですな」
「冒険者カードを拝見してもよろしいでしょうか?」
「構わないよ」
ヒロシとサブローはAランクカードを店員に見せた。
「ロキシア国のAランク冒険者様でしたか」
「私は服装からコリレオ国かキーナ国の旅行者だと思っていましたので、これは大変失礼をいたしました」
「いいえ気にしていませんので」
「では、買い取りは1つ金貨1000枚になります」
(ヒロシさん、オオコウモリの声帯があります)
「ご主人、このオオコウモリの声帯は幾らですか?」
「こちらはフィリピネ産のオオコウモリの声帯で一つが金貨50枚です」
「では、オオコウモリの声帯を10個いただけますか」
「かしこまりました」
(ヒロシさん、お釣りの分は赤魔粉を購入しましょう)
「ご主人、その赤魔粉は幾らですか?」
「こちらはトルキア産の赤魔粉で1瓶が金貨500枚です」
「では、1つ下さい」
ヒロシたちはこの他に魔鉄鉱石1樽を購入し、代金としてアダマンタイトを4つと物々交換をした。
(ヒロシさん、私たちも着替えが終わったわ)
(了解)
「ご主人、ありがとう」
「また、ご贔屓に」
ヒロシとサブローはミサエさんとダリナがいる洋品店に急いだ。
「ヒロシさん、錬金術師の服ですね」
「そうだな、ミサエさんとダリナのドレスに合わせて緑と青にしようか」
「そうですね」
「この緑の錬金術師の服と青の錬金術師の服を下さい」
「かしこまりました、合わせて金貨4枚です」
ヒロシは店員に金貨4枚を支払いサブローと一緒に奥の部屋で着替えた。腰には短剣型魔導銃を帯剣したのだった。
「毎度ありがとうございました」
「ありがとう」
キールンの通りは相変わらず人びとで混雑をしていたが、幸いに悪意を持った人に絡まれる事もなかった。
「ヒロシさん、オオコウモリの声帯は買えたの?」
「ミサエさん、オオコウモリの声帯は5つ買えたよ、それとお釣りで赤魔粉を買ったよ」
「そう、良かったね」
「ミサエさんとダリナもお気に入りのドレスを買えたようだね」
「そうよ、普段着用のドレスよ」
「サブロー、忍者の武器だよ」
「ダリナさん、護身用に買っていきましょう」
ダリナとサブローは露店で忍者が使うクナイとマキビシを購入し、銀貨4枚を払った。
「ミサエさん、緑と青の魔女ローブが売っています」
「ダリナ、買っていきましょう」
「いらっしゃいませ」
「緑と青の魔女ローブを下さい」
「2着で金貨2枚です」
ミサエさんは店員に金貨2枚を払った。
「毎度ありがとうございました」
「ありがとう」
ミサエさんとダリナは緑と青の魔女ローブをドレスの上から羽織った。
「おい、緑の魔女と青の魔女だぜ」
「それに二人とも巨乳だな、エヘヘ」
「馬鹿、女に指差すのはよせ、緑と青の錬金術師の連れ合いだと思うぞ」
「彼奴等、本当に弱そうな短剣を下げているよな」
「本当に弱そうだな」
「エリック、彼奴等を倒して女を犯そうぜ」
「マルコ、弱そうに見えてもむやみに絡むのだけはやめておけ」
「そうだな、鉱山送りになるのは嫌だからな」
(ミサエさん、ダリナ、冒険者の男二人がエッチな目でジロジロ見ているよ)
(そうね、さっきから嫌らしい目つきで私とダリナを品定めしているわ)
(ミサエさん、ダリナさん、男二人に向かって『オブリビオン』と唱えて下さい。見たことを忘れる忘却魔法です)
「「オブリビオン」」
「ダリナ、男どもの嫌らしい視線が無くなったわ」
「ミサエさん、冒険者の男の目がうつろになっています」
(ミサエさん、ダリナさん、仕上げに『ココラリホー』と唱えて下さい)
「ココラリホー」
「うわぁ~助けてくれー、悪魔が出た」
オェ~、オエ~、ゲホゲホ、男たちは幻影魔法が三半規管に作用したので魔法酔い起こして汚いものを吐き散らしながら走り去っていった。
「ダリナ、これからは『オブリビオン』と『ココラリホー』ね」
「そうですね、口からちょっと汚いモノが出てくるのが難点ですね」
(ラファエル、ミサエさんとダリナが醜女に見える魔法は無いのか?)
(ヒロシさん、ありますよ。『エンチャント・インハベーション』です)
「ミサエさん、ダリナ、そこの路地裏でペンダントに魔法付与しよう」
「サブロー、周囲を警戒してくれ」
「了解です」
「エンチャント・インハベーション」
4つのペンダントが光って認識阻害魔法が付与された
「おい、あの魔女見てみろよ。それにしても二人共醜女だよな」
「それに貧乳だよな」
「ああ、男二人も顔が悪いしお似合いのカップルだな」
「そうだな」
(ミサエさん、ダリナ、認識阻害は成功だね)
(そうね、貧乳って言われるのは癪だけどね)
(ミサエさん、私は気にしませんよ)
(僕も気にしていません)
「ヒロシさん、認識阻害は要研究ね」
「ハイ、善処します」
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