39 / 70
第4章
4-6 祭りの準備中に
しおりを挟む
イルクスカに4人が到着した次の朝……
ピピピ、ピピピ、ピピピ、ラファエルはご丁寧にもアラームでヒロシたち4人を起こしたのだった。
「ヒロシさん、ミサエさん、おはようございます」
「ラファエルおはよう、今朝は随分と早いアラームだね」
「ハイ、1ヶ月後に東方教会が主催する降誕祭の始まるので今朝はアラームで目を覚ましてもらいました」
「ダリナさん、サブローさん、おはようございます」
「ヒロシさんとミサエさんはもう起きていますので早く起きてください」
「ラファエル、もう少し寝かせてよ」
「駄目です。ダリナさん、サブローさん、早く起きましょう」
しばらくして、ダリナとサブローは眠い目をこすりながらログハウスのテーブルについたのだった。
「皆さん、明日から1ヶ月間はロキシア国全体がお祭りの準備期間になるのでイルクスカで過ごす事にしましょう」
「ラファエル、何のお祭りなの?」
「はい、詳しく話すと長くなるのですが……今から1ヶ月前、丁度ダリナさんとサブローさんがヒロシさんとミサエさんのメンバーに加わってパーティとして正式に活動しだした頃です。オリンポスの神様たちはヒロシさんたちより先にエラーダ国に移動されたのです」
「直接の理由はイワト市で神官たちがヘーラー様の偽女神を教会に祀ったからです。ゼウス様が決断を下し、オリンポスの神様たち全てが既にエラーダ国に移住されたのはキャンピングカーのテスト飛行の時にお話したと思います」
「そうだったね」
「ゼウス様はエラーダ国で神々の緊急会議を開かれて、ロキシア国の東方教会ニコライ最高司祭に神託を下されたのでロキシア国では『オリンポスの神々の降誕祭から神現祭までの期間』7日間はロキシア国民の祭日と正式に決まったのです」
「ミサエさん、お祭りの準備期間中も美味しいお肉が食べれるのですか?」
ダリナはミサエさんに串焼き肉が食べられるか質問したのだった。
「ラファエル、準備期間中も食事は振る舞われるの?」
「食事が参加者に振る舞われるのは祭りの当日だけです。ダンスに参加した市民には東方教会より食事が振る舞われています」
「ヒロシさんとサブローさんはコサック帽子を被ってください」
「ミサエさんとダリナさんは肩にスカーフを巻いてください」
「それが祭りに参加する条件なのです」
「ミサエさんとダリナさんのスカーフは既に具現化で作成してあります」
「信心深き者たちよ……」
ラファエルの説明が終わると同時にテーブルの上に置いていたタブレットが金色に光り輝いてプリアーポス様、ボナデア様、レート様の三柱の神様が3Dフォログラムで現れた。
「明日から1ヶ月間は我らオリンポスの神々の祭りの準備期間じゃ」
「プリアーポス様、ボナデア様、レート様にはいつもお護り頂き、我ら4人感謝しております」
ヒロシは丁寧に日頃の感謝の気持ちを伝えた。
「ヒロシよ、固い挨拶は抜きにして、まずは儂らの話を聞くのじゃ」
「ゼウス様が1ヶ月前にイポニアを離れる時にロキシア国のニコライ大司教に夢で神託を告げたので今回初めて実現することになったのじゃ」
「ロキシア国は建国当初から東方教会が我らオリンポスの神々をそれぞれ祀っており、政治の中枢を担っておるのじゃ、であるからイポニアのように途中で祭神が土地神に変わってしまうこともことも無いのじゃ」
「そうなんですね、よくわかりました」
ヒロシとミサエさんはプリアーポス様の話を大筋で理解したが、ダリナとサブローはプリアーポス様の話に加わる事はせず、今日からイルクスカで毎日シャシリクを食べられると思っていたのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
「それじゃぁ皆んなで、イルクスカの冒険者ギルドに移動しようよ」
「「「は~い」」」
4人は転移門で冒険者ギルドの裏に移動したのだった。
「ヒロシ、ミサエ、ダリナ、サブロー、よく来てくれた」
「今日から1ヶ月間は冒険者全員で祭りの準備を手伝ってくれ」
「「「「「「「「「「はい」」」」」」」」」」
冒険者全員の声がホールに響き渡った。
プープープー、緊急通信、プープープー、緊急通信、プープープー、緊急通信、
「ギルマス、緊急通信です」
「オラニオ町からでレッサードラゴンが山から降りてきました」
「Cランク以上の冒険者は転移門でオラニオ町に向かう準備をしてくれ」
「ヒロシ、ミサエ、ダリナ、サブロー、お前たちは先発隊で調査を頼む」
「「「「はい」」」」」
(話終わり)
ピピピ、ピピピ、ピピピ、ラファエルはご丁寧にもアラームでヒロシたち4人を起こしたのだった。
「ヒロシさん、ミサエさん、おはようございます」
「ラファエルおはよう、今朝は随分と早いアラームだね」
「ハイ、1ヶ月後に東方教会が主催する降誕祭の始まるので今朝はアラームで目を覚ましてもらいました」
「ダリナさん、サブローさん、おはようございます」
「ヒロシさんとミサエさんはもう起きていますので早く起きてください」
「ラファエル、もう少し寝かせてよ」
「駄目です。ダリナさん、サブローさん、早く起きましょう」
しばらくして、ダリナとサブローは眠い目をこすりながらログハウスのテーブルについたのだった。
「皆さん、明日から1ヶ月間はロキシア国全体がお祭りの準備期間になるのでイルクスカで過ごす事にしましょう」
「ラファエル、何のお祭りなの?」
「はい、詳しく話すと長くなるのですが……今から1ヶ月前、丁度ダリナさんとサブローさんがヒロシさんとミサエさんのメンバーに加わってパーティとして正式に活動しだした頃です。オリンポスの神様たちはヒロシさんたちより先にエラーダ国に移動されたのです」
「直接の理由はイワト市で神官たちがヘーラー様の偽女神を教会に祀ったからです。ゼウス様が決断を下し、オリンポスの神様たち全てが既にエラーダ国に移住されたのはキャンピングカーのテスト飛行の時にお話したと思います」
「そうだったね」
「ゼウス様はエラーダ国で神々の緊急会議を開かれて、ロキシア国の東方教会ニコライ最高司祭に神託を下されたのでロキシア国では『オリンポスの神々の降誕祭から神現祭までの期間』7日間はロキシア国民の祭日と正式に決まったのです」
「ミサエさん、お祭りの準備期間中も美味しいお肉が食べれるのですか?」
ダリナはミサエさんに串焼き肉が食べられるか質問したのだった。
「ラファエル、準備期間中も食事は振る舞われるの?」
「食事が参加者に振る舞われるのは祭りの当日だけです。ダンスに参加した市民には東方教会より食事が振る舞われています」
「ヒロシさんとサブローさんはコサック帽子を被ってください」
「ミサエさんとダリナさんは肩にスカーフを巻いてください」
「それが祭りに参加する条件なのです」
「ミサエさんとダリナさんのスカーフは既に具現化で作成してあります」
「信心深き者たちよ……」
ラファエルの説明が終わると同時にテーブルの上に置いていたタブレットが金色に光り輝いてプリアーポス様、ボナデア様、レート様の三柱の神様が3Dフォログラムで現れた。
「明日から1ヶ月間は我らオリンポスの神々の祭りの準備期間じゃ」
「プリアーポス様、ボナデア様、レート様にはいつもお護り頂き、我ら4人感謝しております」
ヒロシは丁寧に日頃の感謝の気持ちを伝えた。
「ヒロシよ、固い挨拶は抜きにして、まずは儂らの話を聞くのじゃ」
「ゼウス様が1ヶ月前にイポニアを離れる時にロキシア国のニコライ大司教に夢で神託を告げたので今回初めて実現することになったのじゃ」
「ロキシア国は建国当初から東方教会が我らオリンポスの神々をそれぞれ祀っており、政治の中枢を担っておるのじゃ、であるからイポニアのように途中で祭神が土地神に変わってしまうこともことも無いのじゃ」
「そうなんですね、よくわかりました」
ヒロシとミサエさんはプリアーポス様の話を大筋で理解したが、ダリナとサブローはプリアーポス様の話に加わる事はせず、今日からイルクスカで毎日シャシリクを食べられると思っていたのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
「それじゃぁ皆んなで、イルクスカの冒険者ギルドに移動しようよ」
「「「は~い」」」
4人は転移門で冒険者ギルドの裏に移動したのだった。
「ヒロシ、ミサエ、ダリナ、サブロー、よく来てくれた」
「今日から1ヶ月間は冒険者全員で祭りの準備を手伝ってくれ」
「「「「「「「「「「はい」」」」」」」」」」
冒険者全員の声がホールに響き渡った。
プープープー、緊急通信、プープープー、緊急通信、プープープー、緊急通信、
「ギルマス、緊急通信です」
「オラニオ町からでレッサードラゴンが山から降りてきました」
「Cランク以上の冒険者は転移門でオラニオ町に向かう準備をしてくれ」
「ヒロシ、ミサエ、ダリナ、サブロー、お前たちは先発隊で調査を頼む」
「「「「はい」」」」」
(話終わり)
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

だいたい全部、聖女のせい。
荒瀬ヤヒロ
恋愛
「どうして、こんなことに……」
異世界よりやってきた聖女と出会い、王太子は変わってしまった。
いや、王太子の側近の令息達まで、変わってしまったのだ。
すでに彼らには、婚約者である令嬢達の声も届かない。
これはとある王国に降り立った聖女との出会いで見る影もなく変わってしまった男達に苦しめられる少女達の、嘆きの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる