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第3章
3-2 恨みと妬み
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獣人族のサブローがヒロシたちの仲間に加わって三日目……
「「ヒロシさん、ミサエさん、おはようございます」」
「「ダリナ、サブロー、おはよう」」
「二人とも気分はどうだい?」
「もう最高です」
「ヒロシさん、今日は何をするのですか?」
「今から皆んなで騎士団の詰め所に行こうか?」
「報奨金ですね」
「そうだよ」
4人は転移門でアチヤ川の堤防に移動して通りを歩いて騎士団の詰め所に来ていた。
「おはようございます」
ヒロシは悪党を捕まえた報奨金をもらいに来たことを騎士に伝えたので、4人は応接室に案内された。
「よく来てくれた、約束の報奨金だ」
「報奨金は全部で金貨50枚だ」
「内訳はダニエルが30枚、アドルフとマルコがそれぞれ10枚、合計で金貨50枚だ」
「それはそうと、その子は奴隷魔法がかけられていたのによく解呪できたね」
「はい、たまたまサブローの状態異常が分かったので妻が解呪の呪文を使ったのです」
騎士団長は怪訝な顔をしていたが、ミサエさんの職業は冒険者カードに薬師と登録されていたけれど、一人で納得したようだった。
「それでは約束の討伐証明書だ」
「ありがとうございます」
4人は討伐証明書をもらって冒険者ギルドに向かった。
「すみません、冒険者の新規登録と騎士団の詰め所から討伐証明書を持ってきました」
「それから、4人で狩りをしてきたので魔物の買い取りもお願いします」
ヒロシは受付のお姉さんにサブローの冒険者登録をお願いした。
「では、こちらの用紙にお名前を記入して下さい」
「お名前は、サブロー様ですね」
「種族は獣人族で問題ないし、年齢は15歳ですね」
「では、こちらの魔力測定盤の上に手を置いて下さい」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】サブロー
【種族】獣人族
【年齢】15
【称号】狩人
【スキル】
****
【LV】45
【MP】****
◇ ◇ ◇ ◇
お姉さんはサブローのレベルが最初から余りにも高いので驚いて奥に走っていった。代わりのお姉さんが裏の倉庫に案内してくれた。
「お前たち何処で狩りをしてきた」
「はい、サブローの両親を探しにソタイン村の奥の獣人族の里に行った折に、獣人族の里の手前でゴブリンの巣が出来ていたので殲滅してきました。それと獣人族の里で私たち4人は追い返されたので、ノドグロ峠に行って魔物を狩ってきたのです」
ヒロシはゴブリンの耳を35体分とロックリザード1体、サーペント1体、コボルト30体を収納から出した。
「お前たち、普段からこんな化け物と戦っているのか?」
「はい、そうですが何か問題でも?」
ギルマスはしばらく唸っていたが、嘘発見器の魔道具は青色のままだった。騎士団の討伐証明書も有ったのでヒロシたち4人の実力は証明された。
「ゴブリン35体10枚と銀貨5枚、ロックリザード1体200枚、サーペント1体200枚、コボルト30体30枚」
「合計で金貨440枚と銀貨5枚だ」
金貨の袋4袋と40枚、銀貨5枚が机の上に置かれた。
「ありがとうございます」
ヒロシとミサエさんは金貨の袋をそれぞれ分けて収納にしまった。
「それから、お前たち3人のレベルを詳しく測らせてくれ」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】ヒロシ・ミラタ
【種族】人族
【年齢】21
【称号】薬師
【スキル】
****
【LV】70
【MP】*****
【名前】ミサエ・ミラタ
【種族】人族
【年齢】21
【称号】薬師
【スキル】
****
【LV】70
【MP】*****
【名前】ダリナ
【種族】獣人族
【年齢】16
【称号】薬師
【スキル】
****
【LV】51
【MP】****
◇ ◇ ◇ ◇
「ヒロシ、ミサエ、お前たち二人はBランクに昇級だ」
「ダリナはCランクに昇級だ」
「それから、サブローはDランクのスタートからだ」
こうして、4人は受付カウンターで新しい冒険者カードを貰ったのだった。
他の冒険者達はヒロシ達4人の噂話でざわついていた。ヒロシたち4人は全員が体も小さいし、装備も貧弱な短剣だけなので、どう考えても駆け出しの初心者にしか見えないので冒険者達は納得がいかなかったのだった。
「おい、見ろよ、この間から来ていたあの弱っちい田舎者夫婦はBランクのカードを受け取っているぞ」
「それに獣人族の弟子二人もCランクとDランクのカードだぜ」
「オーディック、あからさまに指を指して話すのはよせ、それに声が大きいぞ」
オーディックの『観察眼』は『鑑定』より下位能力だが相手のレベルだけを読み取るスキルだった。スキルは教会に一定額を喜捨すれば神官から授けられた。観察眼の発動条件は対象者にあからさまに指差すので相手にレベル読み取りの行為が直ぐにバレていた。
ギルド内はたちまち大ブーイングが起きていたので、マリティレスの代表、剣士オーディックと姫剣士アネルマ、同じく剣士フランクと姫剣士エレンの4人は受付に抗議して解体倉庫に魔物を確認しに行くことになった。
「何だこの魔物の量は」
「おい、本当にあの田舎者4人がこの魔物を狩って来たのか?」
「はい、間違いありません、ギルマスが立ち会って確認していますし、冒険者カードにも討伐記録が残っています」
「嘘だ、絶対に信じられない」
「オーディック、あからさまに絡むのだけは辞めておけ、俺たちが返り討ちに遭うのが関の山だ」
フランクに制止されたが、オーディックは折れなかった。
「彼奴等、近いうちに絶対に殺してやる」
「そうよ、巨乳ババアと獣耳娘はギロチンで首を切られて死ねばいいのよ」
「オーディックもアネルマも馬鹿な事は考えるなよ」
「おい、冒険者達、全員注目」
「あの夫婦の実力はBランクだがSランクに匹敵するってギルマスが言っていたぞ」
フランクは大声でその場にいた冒険者にヒロシたち4人のランクを報告をした。ヒロシたちが狩ってきたゴブリン35体分とロックリザード1体、サーペント1体、コボルト30体を間近に見て本当に討伐してきたことが冒険者全員に報告されたのだった。
「フランク、それは本当なのか?」
「悔しいが本当だ、それに獣人族の弟子二人もCランクとDランクだが実力はAランク相当だそうだ」
「じゃあ、短剣をさして弱そうな格好に見えるけど実力は本物なのか?」
「ああ、ゴブリンが35体、大物のロックリザードとサーペントがそれぞれ1体、それにコボルト30体を一日で倒して来たそうだ」
「俺たちマリティレスでも魔物全部を一日で倒すのは難しいな」
「オーディックさんとアネルマさんなら余裕だろうさ」
「そうだな、俺たちだけでゴブリン35体だけなら余裕でいけるよな」
「ああ、そうだ、そうだ、俺たちだけでもゴブリン35体とコボルト30体は余裕で倒せるぜ」
フランクが続けて冒険者たちにゴブリン35体とコボルト30体はマリティレスで余裕で倒せてもロックリザードとサーペントは一筋縄では倒せない事を詳しく説明をしたのだった。マリティレスの4人は自称Aランク冒険者だったが、実力はCランクだった。
「オーディックさん、アネルマさん、どちらが強いかはっきりさせるべきです」
「そうです、決闘ではっきりさせるべきです」
「喧嘩を売ったとしても俺たちが束になってかかっても絶対に敵いっこないよ」
「ここにいる全員がソタイン村の4人と私闘は禁止する」
「フランク、分かったよ」
(ヒロシさん、他の冒険者達が私たちのことを大きな声で話しているわよ)
(ミサエさん、気づかない振りを続けようよ)
(ダリナ、サブローもトラブルを避けるために冒険者たちの噂話に気付かない振りをするんだ)
(((はい)))
(ミサエさん、ダリナ、サブロー、ギルドを出ると同時に冒険者から絡んで来ると思うから絶対防御魔法を展開しよう)
(((はい))
4人は受付の職員に事情を説明して、絶対防御魔法を展開しながら裏口からこっそり出ることにした。
冒険者の大ブーイングを聞きつけたギルドマスターの命令で絡んで来る冒険者は一人もいなかったが、ヒロシたち4人がギルド内で目立ちすぎたのは確かだった。
「ヒロシさん、ミサエさん、僕たちは目立ちすぎるといけないのですか?」
「そうよ、この町には私たちの事を気に入らない冒険者がたくさんいるのは確かよ」
「サブロー、ダリナ、最初に文句を言ってきた冒険者は覚えているか?」
「ヒロシさん、壁際で指さしながら最初に大声を上げた派手な赤マントの冒険者の事ですか?」
「そうだよ、これは俺の考えだけど実力が無い冒険者ほど背伸びして強く見せようとして粋がるのさ」
「ヒロシさん、粋がるって何ですか?」
「自分を強く見せようと実力もないのに空威張りすることさ」
「そうなんですね」
「それと、妬みよ」
「ミサエさん、妬みって何ですか?」
「羨ましいと思う心の状態を妬みと言うのよ」
「じゃあ、冒険者が騒ぎ出したのは妬みが原因なのですか?」
「そうよ、羨ましいという心が騒ぎの原因なのよ」
「じゃあ、私たちは弱い格好をしていればいいのですね」
「そのとおりよ」
「ヒロシさん、ミサエさん、俺が獣人族の里で嫌われているのもお父さん、お母さんの妬みなのでしょうか?」
「多分そうかも知れないね」
「お父さんとお母さんが目立ちすぎたから獣人族の里の人から妬まれたかも知れないね」
「そうだったのですね」
(ヒロシさん、ミサエさん、ダリナさん、サブローさん、至急ソタイン村の家に戻ってきて下さい)
(分かった、今から戻るよ)
(話終わり)
「「ヒロシさん、ミサエさん、おはようございます」」
「「ダリナ、サブロー、おはよう」」
「二人とも気分はどうだい?」
「もう最高です」
「ヒロシさん、今日は何をするのですか?」
「今から皆んなで騎士団の詰め所に行こうか?」
「報奨金ですね」
「そうだよ」
4人は転移門でアチヤ川の堤防に移動して通りを歩いて騎士団の詰め所に来ていた。
「おはようございます」
ヒロシは悪党を捕まえた報奨金をもらいに来たことを騎士に伝えたので、4人は応接室に案内された。
「よく来てくれた、約束の報奨金だ」
「報奨金は全部で金貨50枚だ」
「内訳はダニエルが30枚、アドルフとマルコがそれぞれ10枚、合計で金貨50枚だ」
「それはそうと、その子は奴隷魔法がかけられていたのによく解呪できたね」
「はい、たまたまサブローの状態異常が分かったので妻が解呪の呪文を使ったのです」
騎士団長は怪訝な顔をしていたが、ミサエさんの職業は冒険者カードに薬師と登録されていたけれど、一人で納得したようだった。
「それでは約束の討伐証明書だ」
「ありがとうございます」
4人は討伐証明書をもらって冒険者ギルドに向かった。
「すみません、冒険者の新規登録と騎士団の詰め所から討伐証明書を持ってきました」
「それから、4人で狩りをしてきたので魔物の買い取りもお願いします」
ヒロシは受付のお姉さんにサブローの冒険者登録をお願いした。
「では、こちらの用紙にお名前を記入して下さい」
「お名前は、サブロー様ですね」
「種族は獣人族で問題ないし、年齢は15歳ですね」
「では、こちらの魔力測定盤の上に手を置いて下さい」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】サブロー
【種族】獣人族
【年齢】15
【称号】狩人
【スキル】
****
【LV】45
【MP】****
◇ ◇ ◇ ◇
お姉さんはサブローのレベルが最初から余りにも高いので驚いて奥に走っていった。代わりのお姉さんが裏の倉庫に案内してくれた。
「お前たち何処で狩りをしてきた」
「はい、サブローの両親を探しにソタイン村の奥の獣人族の里に行った折に、獣人族の里の手前でゴブリンの巣が出来ていたので殲滅してきました。それと獣人族の里で私たち4人は追い返されたので、ノドグロ峠に行って魔物を狩ってきたのです」
ヒロシはゴブリンの耳を35体分とロックリザード1体、サーペント1体、コボルト30体を収納から出した。
「お前たち、普段からこんな化け物と戦っているのか?」
「はい、そうですが何か問題でも?」
ギルマスはしばらく唸っていたが、嘘発見器の魔道具は青色のままだった。騎士団の討伐証明書も有ったのでヒロシたち4人の実力は証明された。
「ゴブリン35体10枚と銀貨5枚、ロックリザード1体200枚、サーペント1体200枚、コボルト30体30枚」
「合計で金貨440枚と銀貨5枚だ」
金貨の袋4袋と40枚、銀貨5枚が机の上に置かれた。
「ありがとうございます」
ヒロシとミサエさんは金貨の袋をそれぞれ分けて収納にしまった。
「それから、お前たち3人のレベルを詳しく測らせてくれ」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】ヒロシ・ミラタ
【種族】人族
【年齢】21
【称号】薬師
【スキル】
****
【LV】70
【MP】*****
【名前】ミサエ・ミラタ
【種族】人族
【年齢】21
【称号】薬師
【スキル】
****
【LV】70
【MP】*****
【名前】ダリナ
【種族】獣人族
【年齢】16
【称号】薬師
【スキル】
****
【LV】51
【MP】****
◇ ◇ ◇ ◇
「ヒロシ、ミサエ、お前たち二人はBランクに昇級だ」
「ダリナはCランクに昇級だ」
「それから、サブローはDランクのスタートからだ」
こうして、4人は受付カウンターで新しい冒険者カードを貰ったのだった。
他の冒険者達はヒロシ達4人の噂話でざわついていた。ヒロシたち4人は全員が体も小さいし、装備も貧弱な短剣だけなので、どう考えても駆け出しの初心者にしか見えないので冒険者達は納得がいかなかったのだった。
「おい、見ろよ、この間から来ていたあの弱っちい田舎者夫婦はBランクのカードを受け取っているぞ」
「それに獣人族の弟子二人もCランクとDランクのカードだぜ」
「オーディック、あからさまに指を指して話すのはよせ、それに声が大きいぞ」
オーディックの『観察眼』は『鑑定』より下位能力だが相手のレベルだけを読み取るスキルだった。スキルは教会に一定額を喜捨すれば神官から授けられた。観察眼の発動条件は対象者にあからさまに指差すので相手にレベル読み取りの行為が直ぐにバレていた。
ギルド内はたちまち大ブーイングが起きていたので、マリティレスの代表、剣士オーディックと姫剣士アネルマ、同じく剣士フランクと姫剣士エレンの4人は受付に抗議して解体倉庫に魔物を確認しに行くことになった。
「何だこの魔物の量は」
「おい、本当にあの田舎者4人がこの魔物を狩って来たのか?」
「はい、間違いありません、ギルマスが立ち会って確認していますし、冒険者カードにも討伐記録が残っています」
「嘘だ、絶対に信じられない」
「オーディック、あからさまに絡むのだけは辞めておけ、俺たちが返り討ちに遭うのが関の山だ」
フランクに制止されたが、オーディックは折れなかった。
「彼奴等、近いうちに絶対に殺してやる」
「そうよ、巨乳ババアと獣耳娘はギロチンで首を切られて死ねばいいのよ」
「オーディックもアネルマも馬鹿な事は考えるなよ」
「おい、冒険者達、全員注目」
「あの夫婦の実力はBランクだがSランクに匹敵するってギルマスが言っていたぞ」
フランクは大声でその場にいた冒険者にヒロシたち4人のランクを報告をした。ヒロシたちが狩ってきたゴブリン35体分とロックリザード1体、サーペント1体、コボルト30体を間近に見て本当に討伐してきたことが冒険者全員に報告されたのだった。
「フランク、それは本当なのか?」
「悔しいが本当だ、それに獣人族の弟子二人もCランクとDランクだが実力はAランク相当だそうだ」
「じゃあ、短剣をさして弱そうな格好に見えるけど実力は本物なのか?」
「ああ、ゴブリンが35体、大物のロックリザードとサーペントがそれぞれ1体、それにコボルト30体を一日で倒して来たそうだ」
「俺たちマリティレスでも魔物全部を一日で倒すのは難しいな」
「オーディックさんとアネルマさんなら余裕だろうさ」
「そうだな、俺たちだけでゴブリン35体だけなら余裕でいけるよな」
「ああ、そうだ、そうだ、俺たちだけでもゴブリン35体とコボルト30体は余裕で倒せるぜ」
フランクが続けて冒険者たちにゴブリン35体とコボルト30体はマリティレスで余裕で倒せてもロックリザードとサーペントは一筋縄では倒せない事を詳しく説明をしたのだった。マリティレスの4人は自称Aランク冒険者だったが、実力はCランクだった。
「オーディックさん、アネルマさん、どちらが強いかはっきりさせるべきです」
「そうです、決闘ではっきりさせるべきです」
「喧嘩を売ったとしても俺たちが束になってかかっても絶対に敵いっこないよ」
「ここにいる全員がソタイン村の4人と私闘は禁止する」
「フランク、分かったよ」
(ヒロシさん、他の冒険者達が私たちのことを大きな声で話しているわよ)
(ミサエさん、気づかない振りを続けようよ)
(ダリナ、サブローもトラブルを避けるために冒険者たちの噂話に気付かない振りをするんだ)
(((はい)))
(ミサエさん、ダリナ、サブロー、ギルドを出ると同時に冒険者から絡んで来ると思うから絶対防御魔法を展開しよう)
(((はい))
4人は受付の職員に事情を説明して、絶対防御魔法を展開しながら裏口からこっそり出ることにした。
冒険者の大ブーイングを聞きつけたギルドマスターの命令で絡んで来る冒険者は一人もいなかったが、ヒロシたち4人がギルド内で目立ちすぎたのは確かだった。
「ヒロシさん、ミサエさん、僕たちは目立ちすぎるといけないのですか?」
「そうよ、この町には私たちの事を気に入らない冒険者がたくさんいるのは確かよ」
「サブロー、ダリナ、最初に文句を言ってきた冒険者は覚えているか?」
「ヒロシさん、壁際で指さしながら最初に大声を上げた派手な赤マントの冒険者の事ですか?」
「そうだよ、これは俺の考えだけど実力が無い冒険者ほど背伸びして強く見せようとして粋がるのさ」
「ヒロシさん、粋がるって何ですか?」
「自分を強く見せようと実力もないのに空威張りすることさ」
「そうなんですね」
「それと、妬みよ」
「ミサエさん、妬みって何ですか?」
「羨ましいと思う心の状態を妬みと言うのよ」
「じゃあ、冒険者が騒ぎ出したのは妬みが原因なのですか?」
「そうよ、羨ましいという心が騒ぎの原因なのよ」
「じゃあ、私たちは弱い格好をしていればいいのですね」
「そのとおりよ」
「ヒロシさん、ミサエさん、俺が獣人族の里で嫌われているのもお父さん、お母さんの妬みなのでしょうか?」
「多分そうかも知れないね」
「お父さんとお母さんが目立ちすぎたから獣人族の里の人から妬まれたかも知れないね」
「そうだったのですね」
(ヒロシさん、ミサエさん、ダリナさん、サブローさん、至急ソタイン村の家に戻ってきて下さい)
(分かった、今から戻るよ)
(話終わり)
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