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第2章
2-3 ダリナの魔女見習い1
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ヒロシとミサエさん、ダリナの3人はオカロダ町の冒険者ギルドでラウレルの葉とウルフベリーの実の採取の依頼を受け、アチヤ川の堤防の上で転移門を出してソタイン村の魔女の家に帰ってきていた。
「ダリナ、改めて紹介するよ、俺たちは神様から依頼を受けて遠い東の国からこのソタイン村に越してきたんだ」
「わかりました、それで、ヒロシさんもミサエさんも凄い魔法が使えるのですね」
「ダリナ、それは少し違うんだ」
「俺もミサエさんも最初は全く魔法が使えなくてゴブリンに襲われそうになったよ」
「でも、一昨日ギルドで冒険者中級講習を受けてから魔法が上手く使えるようになったんだ」
「へぇ~、ギルドの短期講習だけでよく使えるようになりましたね」
「そうだね、二日目の実技講習は本当に厳しかったよ」
「私はノーミ市の近くの獣人族の村から1年前に船で川を下ってきてオカロダ町に来たのです」
「両親は小さい頃に魔物に襲われて二人共亡くなったので叔母の家に預けられ1年前までは叔母家族と一緒に暮らしていたのですが、再び魔物が村を襲って叔父も叔母も亡くなってしまい、命からがら逃げてきたのです」
「そんな辛いことがあったなんて」
「じゃぁ、冒険者になったのは1年前からなの?」
「はい、最初の半年間は1階のスライムを専門で倒して緑の石を拾っていたのです」
「いつもは孤児仲間と一緒にゴブリンを倒していたのですが、お金の分配のことで仲間との喧嘩が絶えなかったのです」
「そうか、それで嫌になって一人で2階まで降りていったんだね」
「はい、そうです」
「ミサエさん、ダリナと一緒に先にお風呂に入ってきて」
「俺は今から二階にダリナの寝室を作るから」
「賢者、ダリナの寝室を最適化してくれ」
「了解です、共有スペースに2階女子トイレと洗面所を一緒に作りましょう」
ヒロシはソタイン村の魔女の家が狭すぎるので具現化で風呂場を拡張して屋根の上にダリナ専用の寝室を増設することにした。屋根は緩く勾配を付けて丘屋根にしたのだった。増設したダリナの寝室はシングルベッドと小さなドレッサーを2つ作って、ドレッサーの一つはヒロシとミサエさんの寝室にも入れた。
「ヒロシさん、お先に」
「ミサエさん、二階に上がってダリナの部屋を確認してみて」
「ダリナ、どう、気にった?」
「ミサエさん、ここが私のお部屋ですか?」
「ええ、そうよ」
「ヒロシさんの錬金術って本当にすごいのですね」
「そうかも知れないわね」
「ダリナ、貴女何も持っていなかったわね」
「はい、食べるので精一杯で、ずっと着の身着のままでした」
「じゃぁ、いまから下着と魔女服を作るわね」
「えっ、ミサエさんも錬金術が使えるのですか?」
「ええそうよ」
ミサエさんは、世界辞書の知識でダリナのためにリネンのシュミーズとドロワーズを何枚か具現化で作ってくれた。今後はミサエさんもダリナも同じ黒色の魔女服を作り、魔女帽子のリボンをミサエさんは紫色、ダリナはピンク色にしたのだった。
ヒロシはミサエさんとダリナがお風呂に入っている間にキッチンで田舎パンをスライスして簡単なサンドイッチを作ったのだった。
「賢者、ダリナのレベルアップする方法を考えてくれ」
「ヒロシさん了解です」
「とりあえず、午後からはカブラ村の草原に移動してスライム退治を行いましょう」
3人はサンドイッチの昼食後、転移門を使ってカブラ村の草原に移動してきた。
「ダリナ、スライムにレイピアを突き刺すのよ」
ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ……ダリナは草原に立ってレイピアでスライムを次々と突き刺していった。
「ミサエさん、これはダンジョンでいつもやっていたので簡単です」
「ダリナ、気をつけて」
ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ……
ダリナはスライムを30匹倒して終了となった。
「ミサエさん、スライムの魔石は全部拾ったよ」
「ヒロシさん、ありがとう」
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ダリナは魔導ペンダントのお陰で一般人と比べてレベルと魔力量が10倍上がりやすくなっていた。レベルと魔力量が上ったことにより体に魔力酔いが少し起きふらついていた。
「ダリナ、少し休みましょう」
ミサエさんは収納から温かいお茶を出してダリナに飲ませた。ヒロシはダリナが倒したスライムの魔石を全て集めてくれた。
「ミサエさん、もう大丈夫です」
「ミサエさん、ダリナ、ソタイン村の商業ギルドに行こうよ」
「ええ、そうしましょう」
3人は転移門で魔女の家に戻ってからソタイン村の商業ギルドに歩いていった。
「こんにちは、スライムの魔石の買い取りお願いします」
ダリナはスライムの魔石をカウンターに並べた
「スライムの魔石は1個が銅貨1枚になりますので、30個で銀貨3枚です」
「ありがとう」
ヒロシとミサエさんとダリナの3人は魔導師と魔女の格好で村の中心部を歩いていた。
「ダリナ、ここがソタイン村の雑貨店よ」
「いらっしゃい」
「ヒロシさん、ミサエさん、今日はお仕事かい?」
「はい、オカロダ町で弟子を取ったのでギルドに来たのです」
「ダリナです、よろしくお願いします」
「ヒロシさん、ミサエさん、お弟子さんにこの本はどうだろうね?」
「初級魔法便覧だ、この前買ってもらったグリモワールの入門書だよ」
「幾らなの?」
「はい、銀貨5枚です」
「じゃぁ、頂くわ」
「ダリナ、本は読めるよね」
「はい、大丈夫です」
ヒロシとミサエさん、ダリナの3人は裏庭に来ていた。ヒロシはダリナの魔法練習用にギルドの攻撃案山子を真似て具現化で作ったのだった。
「ミサエさん、ダリナに攻撃魔法を教えようよ」
「ええ、ダリナ手を出して魔力を感じ取って」
「ミサエさん、何だか凄く温かいのがお腹に流れてきました」
「ダリナ、これが魔力を練るってことよ」
「次は、あの案山子に向かって水球よ」
「水の弾を頭でイメージしてぶつけるのよ」
「ウォーターバレット」
ミサエさんは、両手杖を使ってダリナに魔法の見本を見せた。大きな水の弾が攻撃案山子にあたって弾け飛んだ。
「ミサエさん、やってみますね」
「ウォーターバレット」
小さな水の弾が弾け飛んだ。
「ダリナ、もう少し杖で魔力を練るのよ」
「ウォーターバレット」
バシューン、バスケットボール大の水球が攻撃案山子にあたって弾け飛んだ。
「ミサエさん、できました」
「ダリナ、次は雷魔法よ」
「雷も要領は同じで呪文は『サンダーバレット』よ」
「サンダーバレット」
バリーン、ダリナのサンダーバレットが当たって、案山子は地面から抜けて倒れていた。
「ヒロシさん、どうだった?」
「賢者、ダリナのステータスを開示してくれ」
「了解です」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】ダリナ
【種族】獣人族
【年齢】15
【称号】魔女見習い
【スキル】
全属性魔法
【LV】11
【MP】21000
◇ ◇ ◇ ◇
「ミサエさん、この魔道具はギルドに有る魔力測定盤と同じなのですか?」
「意味は違うけど、ダリナの魔力を測っているよ」
「ヒロシさん、ダリナは全属性の魔法が使えるようになったね」
「ミサエさん、多分、凄いことになってる思うよ」
「そうね、魔導ブースターが底上げしてるからね」
「ダリナは魔女見習いになったのよ」
「えっ、そうなんですか?」
「そうよ、これからは私たちの弟子よ」
「本当ですか?」
「うれしいです」
(話終わり)
「ダリナ、改めて紹介するよ、俺たちは神様から依頼を受けて遠い東の国からこのソタイン村に越してきたんだ」
「わかりました、それで、ヒロシさんもミサエさんも凄い魔法が使えるのですね」
「ダリナ、それは少し違うんだ」
「俺もミサエさんも最初は全く魔法が使えなくてゴブリンに襲われそうになったよ」
「でも、一昨日ギルドで冒険者中級講習を受けてから魔法が上手く使えるようになったんだ」
「へぇ~、ギルドの短期講習だけでよく使えるようになりましたね」
「そうだね、二日目の実技講習は本当に厳しかったよ」
「私はノーミ市の近くの獣人族の村から1年前に船で川を下ってきてオカロダ町に来たのです」
「両親は小さい頃に魔物に襲われて二人共亡くなったので叔母の家に預けられ1年前までは叔母家族と一緒に暮らしていたのですが、再び魔物が村を襲って叔父も叔母も亡くなってしまい、命からがら逃げてきたのです」
「そんな辛いことがあったなんて」
「じゃぁ、冒険者になったのは1年前からなの?」
「はい、最初の半年間は1階のスライムを専門で倒して緑の石を拾っていたのです」
「いつもは孤児仲間と一緒にゴブリンを倒していたのですが、お金の分配のことで仲間との喧嘩が絶えなかったのです」
「そうか、それで嫌になって一人で2階まで降りていったんだね」
「はい、そうです」
「ミサエさん、ダリナと一緒に先にお風呂に入ってきて」
「俺は今から二階にダリナの寝室を作るから」
「賢者、ダリナの寝室を最適化してくれ」
「了解です、共有スペースに2階女子トイレと洗面所を一緒に作りましょう」
ヒロシはソタイン村の魔女の家が狭すぎるので具現化で風呂場を拡張して屋根の上にダリナ専用の寝室を増設することにした。屋根は緩く勾配を付けて丘屋根にしたのだった。増設したダリナの寝室はシングルベッドと小さなドレッサーを2つ作って、ドレッサーの一つはヒロシとミサエさんの寝室にも入れた。
「ヒロシさん、お先に」
「ミサエさん、二階に上がってダリナの部屋を確認してみて」
「ダリナ、どう、気にった?」
「ミサエさん、ここが私のお部屋ですか?」
「ええ、そうよ」
「ヒロシさんの錬金術って本当にすごいのですね」
「そうかも知れないわね」
「ダリナ、貴女何も持っていなかったわね」
「はい、食べるので精一杯で、ずっと着の身着のままでした」
「じゃぁ、いまから下着と魔女服を作るわね」
「えっ、ミサエさんも錬金術が使えるのですか?」
「ええそうよ」
ミサエさんは、世界辞書の知識でダリナのためにリネンのシュミーズとドロワーズを何枚か具現化で作ってくれた。今後はミサエさんもダリナも同じ黒色の魔女服を作り、魔女帽子のリボンをミサエさんは紫色、ダリナはピンク色にしたのだった。
ヒロシはミサエさんとダリナがお風呂に入っている間にキッチンで田舎パンをスライスして簡単なサンドイッチを作ったのだった。
「賢者、ダリナのレベルアップする方法を考えてくれ」
「ヒロシさん了解です」
「とりあえず、午後からはカブラ村の草原に移動してスライム退治を行いましょう」
3人はサンドイッチの昼食後、転移門を使ってカブラ村の草原に移動してきた。
「ダリナ、スライムにレイピアを突き刺すのよ」
ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ……ダリナは草原に立ってレイピアでスライムを次々と突き刺していった。
「ミサエさん、これはダンジョンでいつもやっていたので簡単です」
「ダリナ、気をつけて」
ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ、ポヨン、プシュ……
ダリナはスライムを30匹倒して終了となった。
「ミサエさん、スライムの魔石は全部拾ったよ」
「ヒロシさん、ありがとう」
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ダリナは魔導ペンダントのお陰で一般人と比べてレベルと魔力量が10倍上がりやすくなっていた。レベルと魔力量が上ったことにより体に魔力酔いが少し起きふらついていた。
「ダリナ、少し休みましょう」
ミサエさんは収納から温かいお茶を出してダリナに飲ませた。ヒロシはダリナが倒したスライムの魔石を全て集めてくれた。
「ミサエさん、もう大丈夫です」
「ミサエさん、ダリナ、ソタイン村の商業ギルドに行こうよ」
「ええ、そうしましょう」
3人は転移門で魔女の家に戻ってからソタイン村の商業ギルドに歩いていった。
「こんにちは、スライムの魔石の買い取りお願いします」
ダリナはスライムの魔石をカウンターに並べた
「スライムの魔石は1個が銅貨1枚になりますので、30個で銀貨3枚です」
「ありがとう」
ヒロシとミサエさんとダリナの3人は魔導師と魔女の格好で村の中心部を歩いていた。
「ダリナ、ここがソタイン村の雑貨店よ」
「いらっしゃい」
「ヒロシさん、ミサエさん、今日はお仕事かい?」
「はい、オカロダ町で弟子を取ったのでギルドに来たのです」
「ダリナです、よろしくお願いします」
「ヒロシさん、ミサエさん、お弟子さんにこの本はどうだろうね?」
「初級魔法便覧だ、この前買ってもらったグリモワールの入門書だよ」
「幾らなの?」
「はい、銀貨5枚です」
「じゃぁ、頂くわ」
「ダリナ、本は読めるよね」
「はい、大丈夫です」
ヒロシとミサエさん、ダリナの3人は裏庭に来ていた。ヒロシはダリナの魔法練習用にギルドの攻撃案山子を真似て具現化で作ったのだった。
「ミサエさん、ダリナに攻撃魔法を教えようよ」
「ええ、ダリナ手を出して魔力を感じ取って」
「ミサエさん、何だか凄く温かいのがお腹に流れてきました」
「ダリナ、これが魔力を練るってことよ」
「次は、あの案山子に向かって水球よ」
「水の弾を頭でイメージしてぶつけるのよ」
「ウォーターバレット」
ミサエさんは、両手杖を使ってダリナに魔法の見本を見せた。大きな水の弾が攻撃案山子にあたって弾け飛んだ。
「ミサエさん、やってみますね」
「ウォーターバレット」
小さな水の弾が弾け飛んだ。
「ダリナ、もう少し杖で魔力を練るのよ」
「ウォーターバレット」
バシューン、バスケットボール大の水球が攻撃案山子にあたって弾け飛んだ。
「ミサエさん、できました」
「ダリナ、次は雷魔法よ」
「雷も要領は同じで呪文は『サンダーバレット』よ」
「サンダーバレット」
バリーン、ダリナのサンダーバレットが当たって、案山子は地面から抜けて倒れていた。
「ヒロシさん、どうだった?」
「賢者、ダリナのステータスを開示してくれ」
「了解です」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】ダリナ
【種族】獣人族
【年齢】15
【称号】魔女見習い
【スキル】
全属性魔法
【LV】11
【MP】21000
◇ ◇ ◇ ◇
「ミサエさん、この魔道具はギルドに有る魔力測定盤と同じなのですか?」
「意味は違うけど、ダリナの魔力を測っているよ」
「ヒロシさん、ダリナは全属性の魔法が使えるようになったね」
「ミサエさん、多分、凄いことになってる思うよ」
「そうね、魔導ブースターが底上げしてるからね」
「ダリナは魔女見習いになったのよ」
「えっ、そうなんですか?」
「そうよ、これからは私たちの弟子よ」
「本当ですか?」
「うれしいです」
(話終わり)
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