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第5章
5-8 マリオの我儘
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ゲヌマヌイの冒険者ギルドでの宴は夜遅くまで続いていたが、マリオたち4人は1時間ほどでカバロスクのログハウスに戻ってきていた。
マリオとヒカルは酔い覚ましにリカコとミチルが入れてくれたお茶を飲んでいた。
「ヒカル、今からマガサバまで飛ぶか?」
「えっ、マリオさん、今から飛ぶのですか?」
「朝方には到着するし、ウリエルの自動操縦だから飲酒運転では無いよ」
「それは、そうですが……」
「リカコさん、どうしたらいいのですか?」
「ヒカル、マリオさんは酔っ払うと、とんでもない事を言い出すから、ここは大人しく従った方が得だわ」
「単純に出発時間が早まっただけと思いましょうよ」
ヒカルはキャンピングカーを収納から出して準備をした。
「ヒカルお願いね」
マリオはヒカルのキャンピングカーのベッドで直ぐに寝てしまった
「ウリエル、マガサバの町までお願いします」
「ヒカルさん、了解しました、途中、マガサバの町の上空で時間調整しながら、明日の7時に着陸します」
「皆様もゆっくりお休みください」
キャンピングカーはマガサバ町に翌朝の7時に着陸したのだった。
「リカコ、おはよう」
「マリオさんおはよう」
顔を洗って身支度を整えたマリオとリカコはいつもの朝の口づけを交わしていた。
「あれ、俺たちヒカルのキャンピングカーで寝たのか?」
「マリオさん、本当に何も覚えていないの?」
「リカコ、俺、皆んなに無理を言ったか?」
「そうよ、昨夜、突然、マガサバに今から飛ぶって言い出したから大変だったのよ」
「そうだったのか、ヒカルには悪い事をしたな」
「マリオさんが反省しているから許してあげるわ」
「「マリオさん、リカコさん、おはようございます」」
「ヒカル、ミチル、おはよう」
「ヒカル、昨夜は俺が我儘を言ってすまない、許してくれ」
「マリオさん、気にしていませんよ」
四人は午前の鐘の前にマガサバの冒険者ギルドに寄って、コルジオル鉱山の調査依頼を受けに来た事を告げた。
「マリオ様、リカコ様、それとヒカル様とミチル様ですね、マガサバの冒険者ギルドにようこそ」
「カバロスクの極東本部から皆様が来ることは連絡が来ておりますので直ぐにでも取り掛かってください」
「コルジオル鉱山へはマガサバ町から約1000キロですから通常は馬車で1月かかります」
「なお、鉱山周辺は常に瘴気が発生しておりますので回復ポーションを大量に用意されることを強くお勧めします」
4人はコルジオル鉱山の概略を聞いて冒険者ギルドを後にした。
「ウリエル、コルジオル鉱山まで飛んでくれ」
「了解です、2時間で到着します」
キャンピングカーは直ぐに離陸を始めた。
「ウリエル、データベースに瘴気マスクは有るのか?」
「まだ作った事は有りませんが、テオスシステムで別の星からのデータが取り出せます」
「リカコ、カラスのクチバシだな」
「マリオさん、中世のペストマスクよ」
「いかにも眉唾なマスクだな」
「ウリエル、現代の防毒マスクを表示してくれ」
「こちらになります」
「リカコ、この防毒マスクを具現化で作るよ」
「ええ、お願い」
「マリオさん、その防毒マスクはどうしたのですか?」
「瘴気を吸わないためのマスクだ、テオスシステムで調べて作ったんだ」
「ミチル、俺たちもカッコイイマスクを作ろうか」
「ヒカルさん、当然、カラスのクチバシのマスクよね」
「もちろんそのつもりだよ」
「ミチル、出来たよ、ミチルのは赤い嘴にしたよ」
マリオとリカコは吹き出しそうになったが、防毒マスクを被って誤魔化した。
「警告!、警告!、マリオさん、リカコさん、ヒカルさん、ミチルさん。キャンピングカーの窓から絶対に顔を出さないでください。瘴気濃度がかなり高くなっています」
キャンピングカーは安全高度を保ちながら、コルジオル鉱山の上空で待機していた。キャンピングカーが着陸できない理由はアンデッドが地上で多数徘徊していたのと鉱山からの高濃度の瘴気が辺り一面に漂っていたからだった。
(話終わり)
マリオとヒカルは酔い覚ましにリカコとミチルが入れてくれたお茶を飲んでいた。
「ヒカル、今からマガサバまで飛ぶか?」
「えっ、マリオさん、今から飛ぶのですか?」
「朝方には到着するし、ウリエルの自動操縦だから飲酒運転では無いよ」
「それは、そうですが……」
「リカコさん、どうしたらいいのですか?」
「ヒカル、マリオさんは酔っ払うと、とんでもない事を言い出すから、ここは大人しく従った方が得だわ」
「単純に出発時間が早まっただけと思いましょうよ」
ヒカルはキャンピングカーを収納から出して準備をした。
「ヒカルお願いね」
マリオはヒカルのキャンピングカーのベッドで直ぐに寝てしまった
「ウリエル、マガサバの町までお願いします」
「ヒカルさん、了解しました、途中、マガサバの町の上空で時間調整しながら、明日の7時に着陸します」
「皆様もゆっくりお休みください」
キャンピングカーはマガサバ町に翌朝の7時に着陸したのだった。
「リカコ、おはよう」
「マリオさんおはよう」
顔を洗って身支度を整えたマリオとリカコはいつもの朝の口づけを交わしていた。
「あれ、俺たちヒカルのキャンピングカーで寝たのか?」
「マリオさん、本当に何も覚えていないの?」
「リカコ、俺、皆んなに無理を言ったか?」
「そうよ、昨夜、突然、マガサバに今から飛ぶって言い出したから大変だったのよ」
「そうだったのか、ヒカルには悪い事をしたな」
「マリオさんが反省しているから許してあげるわ」
「「マリオさん、リカコさん、おはようございます」」
「ヒカル、ミチル、おはよう」
「ヒカル、昨夜は俺が我儘を言ってすまない、許してくれ」
「マリオさん、気にしていませんよ」
四人は午前の鐘の前にマガサバの冒険者ギルドに寄って、コルジオル鉱山の調査依頼を受けに来た事を告げた。
「マリオ様、リカコ様、それとヒカル様とミチル様ですね、マガサバの冒険者ギルドにようこそ」
「カバロスクの極東本部から皆様が来ることは連絡が来ておりますので直ぐにでも取り掛かってください」
「コルジオル鉱山へはマガサバ町から約1000キロですから通常は馬車で1月かかります」
「なお、鉱山周辺は常に瘴気が発生しておりますので回復ポーションを大量に用意されることを強くお勧めします」
4人はコルジオル鉱山の概略を聞いて冒険者ギルドを後にした。
「ウリエル、コルジオル鉱山まで飛んでくれ」
「了解です、2時間で到着します」
キャンピングカーは直ぐに離陸を始めた。
「ウリエル、データベースに瘴気マスクは有るのか?」
「まだ作った事は有りませんが、テオスシステムで別の星からのデータが取り出せます」
「リカコ、カラスのクチバシだな」
「マリオさん、中世のペストマスクよ」
「いかにも眉唾なマスクだな」
「ウリエル、現代の防毒マスクを表示してくれ」
「こちらになります」
「リカコ、この防毒マスクを具現化で作るよ」
「ええ、お願い」
「マリオさん、その防毒マスクはどうしたのですか?」
「瘴気を吸わないためのマスクだ、テオスシステムで調べて作ったんだ」
「ミチル、俺たちもカッコイイマスクを作ろうか」
「ヒカルさん、当然、カラスのクチバシのマスクよね」
「もちろんそのつもりだよ」
「ミチル、出来たよ、ミチルのは赤い嘴にしたよ」
マリオとリカコは吹き出しそうになったが、防毒マスクを被って誤魔化した。
「警告!、警告!、マリオさん、リカコさん、ヒカルさん、ミチルさん。キャンピングカーの窓から絶対に顔を出さないでください。瘴気濃度がかなり高くなっています」
キャンピングカーは安全高度を保ちながら、コルジオル鉱山の上空で待機していた。キャンピングカーが着陸できない理由はアンデッドが地上で多数徘徊していたのと鉱山からの高濃度の瘴気が辺り一面に漂っていたからだった。
(話終わり)
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