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第5章
5-4 オートマタのクラーラ
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「マリオさん、友達っていいですね」
「ヒカル、急にどうしたんだ?」
「僕は少し変わっているのでミチル以外、友達がいなかったのです」
「今はマリオさん、リカコさん、それにダハールやトヤーと色々な人に関わって幸せなのです」
「そうか、俺はヒカルが好きだよ、リカコもそうだろう」
「ええ、ヒカルは弟のように可愛いわよ」
「リカコさん、ありがとうございます」
「ほら、ヒカル、泣かないの、私が後で慰めてあげるからね」
「ミチル、ありがとう」
ヒカルはしばらく泣き続けていた。
「そうだ、オートマタを起動しようよ」
マリオは収納からオートマターを取り出し、木箱を崩して、中から人形を取り出した。魔道具店でサービスにもらったメイド服と下着はリカコとミチルが丁寧に着せたのだった。
「マリオさん、ヒカルさん、オートマターの着替えが終わったから前を見てもいいわよ」
「「は~い」」
「じゃぁ、起動するね」
「ナチナーチ」
マリオは呪文を唱え、オートマターの手をつかんで魔力を流した。
「起動シーケンス終了、命令待ち」
オートマターは命令待ちで停止していた。
「マリオさん、この子の名前はクラーラにしましょうよ」
「クラーラ、素敵な名前をありがとう」
「クラーラ、こんばんは、私はリカコよ」
「リカコさん、こんばんは、名付け親認証完了」
「クラーラ、私はミチルよ」
「ミチルさん、こんばんは、認証完了」
「クラーラ、こんばんは、俺はマリオだ、君を買った主人だよ」
「マリオさん、こんばんは、魔力適合、管理者認証完了」
「クラーラ、こんばんは、ぼ、ぼ、僕はヒカルです」
「ヒカルさん、こんばんは、認証完了」
ヒカルは初対面の女性にはあがってしまい、吃音の癖が出てしまった。
「マリオさん、オートマターってすごいのですね、本当の女の子みたいに喋るのですね」
「うん、そうだね」
「ウリエル、解析結果を教えてくれ」
「はい、声の発生は大蝙蝠の声帯を使っています」
「声帯は複製が可能ですからイワオとイサム、タケオとタクマに移植が可能です」
「ウリエル、ありがとう」
「クラーラ、ミチルと一緒にご飯を作りましょう」
「マリオさんはゴーレムの改造に夢中よ」
「ヒカルさんも同じだと思います」
「クラーラ、おすすめメニューを教えて」
「はい、本日のおすすめは『きのこのつぼ焼き』です」
「パン生地を蓋にしてオーブンで焼けば完成です」
「リカコさん、パン生地は小麦粉があるので今から作りますね」
「ミチル、お願いね」
「リカコさんはスメタナを一緒に作ってください」
リカコはクラーラがに教わりながらスメタナを準備し、きのこをクリーム煮を作った。
「後は深めの容器に入れてオーブンで焼きましょう」
「ミチル、マグカップを用意して」
「は~い」
「オーブンで15分ね」
「そうです」
◇ ◇ ◇ ◇
一方、マリオとヒカルは大蝙蝠の声帯を使って練習を重ねていた。
「ウリエル、イサムの声をもっと女性らしく改良出来ないの?」
「ヒカルさん、帯域幅を高めにすれば、女性の声になります」
「ウリエル、イサムの初期化はリブートでいいの?」
「はい、『リブート・イサム』で全てのデータは初期化されます」
「リブート・イサム」
初期化完了……
「ルラキ・ギ・ボータ」
起動完了……
「ネーミング・アイサ」
ネーミング受付完了、名前はアイサです。
「アイサ、新しい名前だよ」
「僕の名前はヒカルだよ」
システム管理者、ヒカル・ネモトを登録
「コネクト・イワオ、アイサ」
データ共有完了……
「ウリエル、赤い魔鉱石の作り方を教えて」
「ヒカルさん、カメラセンサーの回路を表示します」
「具現化で2個作成してください」
「目の装着は『インサート・アイ』で可能です」
「インサート・アイ・イワオ」
「インサート・アイ・アイサ」
「イワオ、アイサ、僕が見えるか?」
「「ヒカルさん、認識できできています」」
「マリオさん、調整完了です」
「ヒカル、良かったな」
◇ ◇ ◇ ◇
「マリオさん、ヒカルさん、ご飯よ」
「「は~い」」
ヒカルは改造したゴーレムをミチルに見せた。
「ミチル、イサムの名前をアイサに名前を変更したよ」
「それとゴーレムに新しく目を付けたよ」
「ヒカルさん、相変わらずの凝り性ね」
「そうかなぁ~」
ヒカルは褒められようが、批判されようがどっちでも良かった。自分の好きな事が出来たので満足だったのだ。
「マリオさん、イサムとアイサは人前に出すとまずいですよね」
「そうだな、商品として売り出すのはまだ先だと思うよ」
「ウリエル、映画に出てくるようなアンドロイド型のオートマタは作れるのか?」
「マリオさん、具現化で作るのは可能ですが、感情を表現するのは難しいと思われます」
「ウリエル、この質問は忘れてくれ」
「マリオさん、きのこのつぼ焼きが冷めてしまうわよ」
「ヒカルも早く食べなさいよ」
「うん、わかった」
ヒカルは一つの事に夢中になる性格だったのでマリオと考え方が似ていた。
(話終わり)
「ヒカル、急にどうしたんだ?」
「僕は少し変わっているのでミチル以外、友達がいなかったのです」
「今はマリオさん、リカコさん、それにダハールやトヤーと色々な人に関わって幸せなのです」
「そうか、俺はヒカルが好きだよ、リカコもそうだろう」
「ええ、ヒカルは弟のように可愛いわよ」
「リカコさん、ありがとうございます」
「ほら、ヒカル、泣かないの、私が後で慰めてあげるからね」
「ミチル、ありがとう」
ヒカルはしばらく泣き続けていた。
「そうだ、オートマタを起動しようよ」
マリオは収納からオートマターを取り出し、木箱を崩して、中から人形を取り出した。魔道具店でサービスにもらったメイド服と下着はリカコとミチルが丁寧に着せたのだった。
「マリオさん、ヒカルさん、オートマターの着替えが終わったから前を見てもいいわよ」
「「は~い」」
「じゃぁ、起動するね」
「ナチナーチ」
マリオは呪文を唱え、オートマターの手をつかんで魔力を流した。
「起動シーケンス終了、命令待ち」
オートマターは命令待ちで停止していた。
「マリオさん、この子の名前はクラーラにしましょうよ」
「クラーラ、素敵な名前をありがとう」
「クラーラ、こんばんは、私はリカコよ」
「リカコさん、こんばんは、名付け親認証完了」
「クラーラ、私はミチルよ」
「ミチルさん、こんばんは、認証完了」
「クラーラ、こんばんは、俺はマリオだ、君を買った主人だよ」
「マリオさん、こんばんは、魔力適合、管理者認証完了」
「クラーラ、こんばんは、ぼ、ぼ、僕はヒカルです」
「ヒカルさん、こんばんは、認証完了」
ヒカルは初対面の女性にはあがってしまい、吃音の癖が出てしまった。
「マリオさん、オートマターってすごいのですね、本当の女の子みたいに喋るのですね」
「うん、そうだね」
「ウリエル、解析結果を教えてくれ」
「はい、声の発生は大蝙蝠の声帯を使っています」
「声帯は複製が可能ですからイワオとイサム、タケオとタクマに移植が可能です」
「ウリエル、ありがとう」
「クラーラ、ミチルと一緒にご飯を作りましょう」
「マリオさんはゴーレムの改造に夢中よ」
「ヒカルさんも同じだと思います」
「クラーラ、おすすめメニューを教えて」
「はい、本日のおすすめは『きのこのつぼ焼き』です」
「パン生地を蓋にしてオーブンで焼けば完成です」
「リカコさん、パン生地は小麦粉があるので今から作りますね」
「ミチル、お願いね」
「リカコさんはスメタナを一緒に作ってください」
リカコはクラーラがに教わりながらスメタナを準備し、きのこをクリーム煮を作った。
「後は深めの容器に入れてオーブンで焼きましょう」
「ミチル、マグカップを用意して」
「は~い」
「オーブンで15分ね」
「そうです」
◇ ◇ ◇ ◇
一方、マリオとヒカルは大蝙蝠の声帯を使って練習を重ねていた。
「ウリエル、イサムの声をもっと女性らしく改良出来ないの?」
「ヒカルさん、帯域幅を高めにすれば、女性の声になります」
「ウリエル、イサムの初期化はリブートでいいの?」
「はい、『リブート・イサム』で全てのデータは初期化されます」
「リブート・イサム」
初期化完了……
「ルラキ・ギ・ボータ」
起動完了……
「ネーミング・アイサ」
ネーミング受付完了、名前はアイサです。
「アイサ、新しい名前だよ」
「僕の名前はヒカルだよ」
システム管理者、ヒカル・ネモトを登録
「コネクト・イワオ、アイサ」
データ共有完了……
「ウリエル、赤い魔鉱石の作り方を教えて」
「ヒカルさん、カメラセンサーの回路を表示します」
「具現化で2個作成してください」
「目の装着は『インサート・アイ』で可能です」
「インサート・アイ・イワオ」
「インサート・アイ・アイサ」
「イワオ、アイサ、僕が見えるか?」
「「ヒカルさん、認識できできています」」
「マリオさん、調整完了です」
「ヒカル、良かったな」
◇ ◇ ◇ ◇
「マリオさん、ヒカルさん、ご飯よ」
「「は~い」」
ヒカルは改造したゴーレムをミチルに見せた。
「ミチル、イサムの名前をアイサに名前を変更したよ」
「それとゴーレムに新しく目を付けたよ」
「ヒカルさん、相変わらずの凝り性ね」
「そうかなぁ~」
ヒカルは褒められようが、批判されようがどっちでも良かった。自分の好きな事が出来たので満足だったのだ。
「マリオさん、イサムとアイサは人前に出すとまずいですよね」
「そうだな、商品として売り出すのはまだ先だと思うよ」
「ウリエル、映画に出てくるようなアンドロイド型のオートマタは作れるのか?」
「マリオさん、具現化で作るのは可能ですが、感情を表現するのは難しいと思われます」
「ウリエル、この質問は忘れてくれ」
「マリオさん、きのこのつぼ焼きが冷めてしまうわよ」
「ヒカルも早く食べなさいよ」
「うん、わかった」
ヒカルは一つの事に夢中になる性格だったのでマリオと考え方が似ていた。
(話終わり)
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