気が付いたら偽勇者と偽聖女になっていた　リカコとマリオと

にしのみつてる

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第５章

５－２　転移門で繋げてみた

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　爆買いとは世界辞書によると一度に一度に大量に買うことを表す俗語であると書いてある。お金を使うことでその地域の経済が回っていくので良いことであった。
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　マリオたち四人はターチの町でお土産を爆買いをしたのだった。買い物が終わったので、城壁の外に出て、転移門を出してゲヌマヌイの冒険者ギルドの前に転移してきた。四人は冒険者ギルドのドアを開けて元気に挨拶をした

「ソフィアさん、こんにちわ、アリサさん、ポリーナさんこんにちは」
「マリオさん、リカコさん、ヒカルさん、ミチルさん、こんにちは、もう戻って来られたのですか？」
「はい、そうですよ」

「リカコさんたちが出かけてから一月しか経っていないですよ」
「ウラスノカメンスク村での依頼が全て終わったので急いで帰ってきたのです」

「ところで、今日はどうされたのですか？」

「皆さんにターチ町のお土産を買ってきました」

　リカコとミチルは紅茶の缶を５個、はちみつを５壺とジャムを５個、それとハンドクリームを５個と薔薇の香水入り石鹸を１５個をカウンターの上に出した。

「わぁ～、こんなに一杯のお土産どうされたのですか？」
「ターチ町でいっぱい買ってきました、皆さんで分けて下さい」

「アナスタシアさ～ん、マリオさんたちがお土産を持って帰ってこられました」
「マリオ、リカコ、もう帰って来たの？」

「はい、転移魔法を使ったのでターチから一瞬で戻ってきました」
「相変わらずの規格外だよな、ところで飛空石は上手くいったようね、ギルドの連絡網で情報が流れてきたのよ」

「はい、お陰様で無事にグリーンドラゴンとワイバーンを倒してきました」

「おお、マリオ、帰ってきたか」
「それと家内と娘と職員に気を使ってもらってすまなかった」

「ほんの気持ちです」

「お前たち、ひょっとして転移門を使ったのか？」
「アレクサンドルさん、どうして転移門の事を知っているのですか？」

「最近、アンギリア国で転移門が商業ギルドに登録されたのだよ」
「それを作ったのがイポニアの天才魔導師だと噂なんだ」

「マリオ、転移門を見せてもらっていいか？」

「ええ、今セットしますね」
（ウリエル、大至急、転移門を簡易バーションに改造してくれ、機能を絞って２点間のみ移動にしてくれ）
（マリオさん了解です、移動地をゲヌマヌイとカバロスクに指定した魔法陣の札を作成します）

「アレクサンドルさん、ゆっくりとドアを開けて下さい」
「カバロスクの冒険者ギルドと繋がっています」

「マリオ、本当か？」
「はい」
　アレクサンドルさんはゆっくりとドアを開けた。

「アレクサンドル、急にどうしたんだ？」
「イワノフ、久しぶりだな」

「マリオの魔道具だよ、転移門を使ったのさ」
「あの、アンギリア国で最近登録された転移門と同じ仕組みか？」
「そうだよ」

「アナスタシア、貴女、怪我は大丈夫だったの？」
「ええ、リカコの回復魔法と上級ポーションのお陰で助かったのよ」

「ユリアさん、ただいま、ターチ町のお土産です」
　ミチルは紅茶の缶を３個、はちみつを３壺とジャムを３個、それとハンドクリームを３個と薔薇の香水入り石鹸を１０個をユリアに渡した。

「ミチルさん、ありがとうございます」

「レジーナ、どう思う？」
「イワノフ、マリオの転移門をギルド本部に直ぐに登録をして」
「そうすれば、アンギリアの商人に頭を下げなくても済むわ」

「アレクサンドル、どう思う」

「そりゃ、マリオたちが転移門の技術を公開してくれれば、直ぐにギルド本部で登録するべきだ」
「ギルド間だけでも直ぐに使うべきだな」

「そうだな、その方が仕事と金の流れが早くなるな」
「そう言うことだ」

　マリオとリカコ、ヒカルとミチルはカバロスクの冒険者ギルドの応接室で転移門の構造を羊皮紙に書き出した。ウリエルの解析で２点間の移動魔法陣は直ぐに完成した。

　転移門の構造は木製ドアを木工職人が作り、行き先を記憶した魔石入りの魔法陣の札をドアに取り付ける構造にした。魔力をほんの少し流す事で魔法陣の札が発動して一瞬で目的地に行ける仕組みだった。

　転移門の構造を記載した書類は通信魔道具によってその日の内にモスコのギルド本部に届いたのだった。

「イワノフさん、アレクサンドルさん、転移門はこのまま置いておきますので２つのギルドで共有して下さい」
「マリオ、リカコ、本当にいいのか？」

「ええ、その方が皆さんにもメリットがありますし」
「ありがたい、これで、食料品や雑貨品が入手しやすくなるな」

「アレクサンドル、アナスタシア、飯を食べていけ」
「イワノフ、レジーナ、いいのか？」

「ああ、１０年ぶりの再会だ、急用があれば転移門でギルドに帰ればいいのだからな」
「そうだな」

　レジーナさんとアナスタシアさんはモスコの魔法学園の同級生だったそうだ。イワノフさんとアレクサンドルさんはモスコの騎士学校の同級生だったそうだ。四人の最初の配属先はモスコの冒険者ギルド本部で１０年ほど一緒に働いていたそうだ。やがてロシコス鉄道が全線開通して、イワノフさんとレジーナさんはギルドマスターとサブマスターとして、極東のカバロスク市に転勤が決まった。アレクサンドルさんもアナスタシアさんと一緒にヤクークに転勤になったが、直ぐにゲヌマヌイに転勤になったと言う事だった。

　マリオとリカコはどおりで２つのギルドで情報共有されている訳が理解できたのだった。

　夕方になり、今日は早めに業務の引き継ぎを終わって、アレクサンドルさんとアナスタシアさんは再びカバロスクの冒険者ギルドに移動した。同じようにイワノフさんとレジーナさんも早めに業務の引き継ぎを終わり、四人でカバロスク市内のレストランに繰り出したのだった。

　マリオたちは借りたログハウスに戻ってきた。

（話終わり）

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