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第3章
3-4 本当は上級ポーション作っていた
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午前の鐘が鳴った。
「リカコ、冒険者ギルドに行ってブランベアを買い取って貰おうよ」
「ええ、そうしましょう」
マリオとリカコは冒険者ギルドの受付に行った。冒険者たちは出かけた後なのでギルドは静かだった。
「マリオさん、おはようございます」
「昨夜はごちそうさまでした」
「ユリアさん、おはようございます、昨夜はお騒がせしました」
「ところで、今日は何のご用でしょうか?」
「はい、森に入ってブラウンベアを狩ってきました」
「えっ、あの凶暴なBランクの魔物ですよ」
「はい、薬草採取の時に襲われたので」
「それでやっつけてきたのですか?」
「はい、リカコと二人で何とか雷魔法でやっつけました」
「では、裏の解体場にお回り下さい」
「イワノフさ~ん、大物の買い取りが入りました」
「おう、マリオ、昨夜はごちそうさん」
「イワノフさん、おはようございます」
「ブラウンベアを狩ってきたので買い取りお願いします」
「おう、出してみろ」
「はい」
「マリオ、こりゃ、Aランクのキングブラウンベアだ」
「普通はこんな化け物に出会ったら、即あの世行きだぞ」
「そうだったのですか、どうりでやたら強かった訳だ」
「ところで何で森に入って行ったんだ?」
「はい、朝起きたら二日酔いが酷かったので森に薬草採取に行ったのです」
「マリオ、二日酔いのポーションはまだあるか?」
「はい、リカコが作りました」
リカコはマンドラゴラポーションを1本出した。
「レジーナ、鑑定してくれ」
「鑑定」
◇ ◇ ◇ ◇
マンドラゴラのポーション
あらゆる外傷(切り傷、咬傷、擦り傷)を全回復する
状態異常を速やかに回復する
怪我により失われた体力と魔力を全回復する
骨折、欠損を全回復出来る
味は甘味がありかなり飲みやすい
◇ ◇ ◇ ◇
「イワノフ、このポーションは二日酔いのポーションなんかじゃないわ、上級の回復ポーションよ」
「レジーナ、そんなに効くのか?」
「ええ、凄いわ、体力も魔力も状態異常が全て元通りになるわよ」
レジーナは目を輝かせながらイワノフに効能を説明していた。
「マリオ、リカコ、とりあえずこのポーションを俺たちに少し分けてもらえないか」
「実は、ここの冒険者たちは肉体労働なので無理して病気や怪我になるやつが結構いるからな」
「はい、構いませんよ」
「リカコさん、とりあえず上級ポーションは10本有るかしら」
「レジーナさん、どうぞ」
リカコはマンドラゴラポーションを10本出した。
「リカコさん、それから下級ポーションが作れるなら明日までに100本納品してくれないかしら」
「レジーナさん、分かりました、材料はナトホカで買ってきたので作れると思います」
「リカコさん、アムーロ川の森にも薬草があるけど、マンドラゴラを採ってポーションを作ったの?」
「はい、そうです」
「イワノフ、リカコさんの知識は本物よ」
「そうなのか、上級薬師の知識か?」
「そうね、少なくとも同等の知識はあると思うわ」
マリオとリカコはイワノフとレジーナの言っていることが何の事かさっぱり分からなかった。とりあえずテントに戻って下級ポーションを作る約束をした。
◇ ◇ ◇ ◇
「ウリエル、下級ポーションの作り方を教えて」
「リカコさん、薬師の大鍋に魔力水とマグワートとハターニアとアロイを入れて下さい」
「ポーションを生成する呪文は全て『サンクチュアリ』です」
「サンクチュアリー」
リカコは全ての材料を準備してから呪文を唱えたので大鍋が金色に光って下級ポーションが出来上がった。
「マリオさん、ポーションの小瓶を200本具現化で作りましょう」
マリオは具現化を発動して、ポーションの小瓶を200本を作った。
「リカコさん、次は中級ポーションです」
「薬師の大鍋に魔力水を満たしたら、ラベンダーとアロイ、ユペリコ草を入れて下さい」
「サンクチュアリー」
リカコが呪文を唱えると大鍋が金色に光ったので中級ポーションが出来上がったのだった。
「リカコさん、ポーションの事を誰かに聞かれた場合はナニサカ市で老魔女に習った事にしましょう」
「そうね、そうするわね」
マリオとリカコは冒険者ギルドに入っていった。下級ポーションと中級ポーションを受付に出した。
「レジーナさん、ポーションの鑑定をお願いします」
「鑑定」
「イワノフ、効能が凄いわ」
◇ ◇ ◇ ◇
下級ポーション
外傷(切り傷、咬傷、擦り傷)を回復する
解熱、下毒作用がある
怪我により失われた体力を半分回復する
但し、骨折、欠損は回復できない
味は苦くてかなり飲みにくい
◇ ◇ ◇ ◇
中級ポーション
外傷(切り傷、咬傷、擦り傷)を全回復する
解熱、下毒作用がある
怪我により失われた体力を全回復する
骨折、一部欠損を回復出来る
味は爽やかな味でかなり飲みやすい
◇ ◇ ◇ ◇
「リカコ、貴女、誰に作り方を習ったの?」
「イポニアにいた時にナニサカ市で老魔女に弟子入りして作り方を習ったのです」
リカコはウリエルに教えられたとおり、ナニサカの老魔女に習ったストーリーにした。
「リカコ、合格よ完璧だわ」
「この品質ならどこに出しても問題ないわ」
「リカコ、本当に上級ポーションの作り方は老魔女に習わなかったの?」
「老魔女が教えてくれたのは中級ポーションまでで、後はマンドラゴラのポーションです」
「そうすると、老魔女はモスコの上級薬師ではないようね」
「レジーナさん、上級薬師って何ですか?」
「ロキシアでエリクサーと上級ポーションを作って販売出来る国家資格なのよ」
「但し、作れる薬師は少ないからとても高価なポーションなのよ」
「じゃぁ、マンドラゴラのポーションはどうなんですか?」
「同じ上級ポーションでも材料が全く違うので一概には言えないけど、私はこっちのポーション方が好きよ」
「ユリア、リカコの冒険者カードに『中級薬師』を付け加えておいて」
「はい、レジーナさん」
リカコは冒険者カードを出して『中級薬師』の資格をもらった。レジーナさんは上級薬師になるにはモスコで勉強しないとなれないと教えてくれた。
「マリオ、リカコ、買取金額だが……」
「キングブラウンベアが500枚、上級ポーションが1本100枚で10本で1000枚、中級ポーションが1本20枚で100本で2000枚、下級ポーションが1本10枚で100本で1000枚、全部で金貨4500枚だ」
「悪いが、10日後に冒険者カードの口座に振り込んでおくので確認してくれ、冒険者ギルドなら全世界共通で何処でもお金は下ろせるからな」
「リカコ、助かったわ、ポーションはモスコから取り寄せているているけど、在庫が厳しかったのよ」
「イワノフさん、レジーナさん、ありがとうございます」
(話終わり)
「リカコ、冒険者ギルドに行ってブランベアを買い取って貰おうよ」
「ええ、そうしましょう」
マリオとリカコは冒険者ギルドの受付に行った。冒険者たちは出かけた後なのでギルドは静かだった。
「マリオさん、おはようございます」
「昨夜はごちそうさまでした」
「ユリアさん、おはようございます、昨夜はお騒がせしました」
「ところで、今日は何のご用でしょうか?」
「はい、森に入ってブラウンベアを狩ってきました」
「えっ、あの凶暴なBランクの魔物ですよ」
「はい、薬草採取の時に襲われたので」
「それでやっつけてきたのですか?」
「はい、リカコと二人で何とか雷魔法でやっつけました」
「では、裏の解体場にお回り下さい」
「イワノフさ~ん、大物の買い取りが入りました」
「おう、マリオ、昨夜はごちそうさん」
「イワノフさん、おはようございます」
「ブラウンベアを狩ってきたので買い取りお願いします」
「おう、出してみろ」
「はい」
「マリオ、こりゃ、Aランクのキングブラウンベアだ」
「普通はこんな化け物に出会ったら、即あの世行きだぞ」
「そうだったのですか、どうりでやたら強かった訳だ」
「ところで何で森に入って行ったんだ?」
「はい、朝起きたら二日酔いが酷かったので森に薬草採取に行ったのです」
「マリオ、二日酔いのポーションはまだあるか?」
「はい、リカコが作りました」
リカコはマンドラゴラポーションを1本出した。
「レジーナ、鑑定してくれ」
「鑑定」
◇ ◇ ◇ ◇
マンドラゴラのポーション
あらゆる外傷(切り傷、咬傷、擦り傷)を全回復する
状態異常を速やかに回復する
怪我により失われた体力と魔力を全回復する
骨折、欠損を全回復出来る
味は甘味がありかなり飲みやすい
◇ ◇ ◇ ◇
「イワノフ、このポーションは二日酔いのポーションなんかじゃないわ、上級の回復ポーションよ」
「レジーナ、そんなに効くのか?」
「ええ、凄いわ、体力も魔力も状態異常が全て元通りになるわよ」
レジーナは目を輝かせながらイワノフに効能を説明していた。
「マリオ、リカコ、とりあえずこのポーションを俺たちに少し分けてもらえないか」
「実は、ここの冒険者たちは肉体労働なので無理して病気や怪我になるやつが結構いるからな」
「はい、構いませんよ」
「リカコさん、とりあえず上級ポーションは10本有るかしら」
「レジーナさん、どうぞ」
リカコはマンドラゴラポーションを10本出した。
「リカコさん、それから下級ポーションが作れるなら明日までに100本納品してくれないかしら」
「レジーナさん、分かりました、材料はナトホカで買ってきたので作れると思います」
「リカコさん、アムーロ川の森にも薬草があるけど、マンドラゴラを採ってポーションを作ったの?」
「はい、そうです」
「イワノフ、リカコさんの知識は本物よ」
「そうなのか、上級薬師の知識か?」
「そうね、少なくとも同等の知識はあると思うわ」
マリオとリカコはイワノフとレジーナの言っていることが何の事かさっぱり分からなかった。とりあえずテントに戻って下級ポーションを作る約束をした。
◇ ◇ ◇ ◇
「ウリエル、下級ポーションの作り方を教えて」
「リカコさん、薬師の大鍋に魔力水とマグワートとハターニアとアロイを入れて下さい」
「ポーションを生成する呪文は全て『サンクチュアリ』です」
「サンクチュアリー」
リカコは全ての材料を準備してから呪文を唱えたので大鍋が金色に光って下級ポーションが出来上がった。
「マリオさん、ポーションの小瓶を200本具現化で作りましょう」
マリオは具現化を発動して、ポーションの小瓶を200本を作った。
「リカコさん、次は中級ポーションです」
「薬師の大鍋に魔力水を満たしたら、ラベンダーとアロイ、ユペリコ草を入れて下さい」
「サンクチュアリー」
リカコが呪文を唱えると大鍋が金色に光ったので中級ポーションが出来上がったのだった。
「リカコさん、ポーションの事を誰かに聞かれた場合はナニサカ市で老魔女に習った事にしましょう」
「そうね、そうするわね」
マリオとリカコは冒険者ギルドに入っていった。下級ポーションと中級ポーションを受付に出した。
「レジーナさん、ポーションの鑑定をお願いします」
「鑑定」
「イワノフ、効能が凄いわ」
◇ ◇ ◇ ◇
下級ポーション
外傷(切り傷、咬傷、擦り傷)を回復する
解熱、下毒作用がある
怪我により失われた体力を半分回復する
但し、骨折、欠損は回復できない
味は苦くてかなり飲みにくい
◇ ◇ ◇ ◇
中級ポーション
外傷(切り傷、咬傷、擦り傷)を全回復する
解熱、下毒作用がある
怪我により失われた体力を全回復する
骨折、一部欠損を回復出来る
味は爽やかな味でかなり飲みやすい
◇ ◇ ◇ ◇
「リカコ、貴女、誰に作り方を習ったの?」
「イポニアにいた時にナニサカ市で老魔女に弟子入りして作り方を習ったのです」
リカコはウリエルに教えられたとおり、ナニサカの老魔女に習ったストーリーにした。
「リカコ、合格よ完璧だわ」
「この品質ならどこに出しても問題ないわ」
「リカコ、本当に上級ポーションの作り方は老魔女に習わなかったの?」
「老魔女が教えてくれたのは中級ポーションまでで、後はマンドラゴラのポーションです」
「そうすると、老魔女はモスコの上級薬師ではないようね」
「レジーナさん、上級薬師って何ですか?」
「ロキシアでエリクサーと上級ポーションを作って販売出来る国家資格なのよ」
「但し、作れる薬師は少ないからとても高価なポーションなのよ」
「じゃぁ、マンドラゴラのポーションはどうなんですか?」
「同じ上級ポーションでも材料が全く違うので一概には言えないけど、私はこっちのポーション方が好きよ」
「ユリア、リカコの冒険者カードに『中級薬師』を付け加えておいて」
「はい、レジーナさん」
リカコは冒険者カードを出して『中級薬師』の資格をもらった。レジーナさんは上級薬師になるにはモスコで勉強しないとなれないと教えてくれた。
「マリオ、リカコ、買取金額だが……」
「キングブラウンベアが500枚、上級ポーションが1本100枚で10本で1000枚、中級ポーションが1本20枚で100本で2000枚、下級ポーションが1本10枚で100本で1000枚、全部で金貨4500枚だ」
「悪いが、10日後に冒険者カードの口座に振り込んでおくので確認してくれ、冒険者ギルドなら全世界共通で何処でもお金は下ろせるからな」
「リカコ、助かったわ、ポーションはモスコから取り寄せているているけど、在庫が厳しかったのよ」
「イワノフさん、レジーナさん、ありがとうございます」
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