556 / 556
556話 気配り魔族
しおりを挟む
「優羽花、ポーラ、
二人ともありがとう。
少し回復したから、
もう肩を貸してもらわなくても大丈夫だ」
俺はそう言葉を述べると
二人から腕をするりと抜いて離れた。
よし、何の違和感もなくごく自然の流れである。
先のポーラ姫のおっぱいの虜になっていた時は
とてもじゃないが出来なかった行動である。
これは優羽花がその薄い胸板でもって
おっぱい楽園から俺を
楽園追放してくれたから出来た芸当なのだ。
俺は我が愛するツンデレ妹に改めて感謝した。
「…うっ!?」
しかし言葉とは裏腹に
実際に体力の回復は足りておらず、
俺は思わず足がもつれてしまった。
「ケイガお兄様、
まだ心配ですわ…
しばらくはポーラが支えますの」
ポーラ姫はそう言うと俺の右手を取って寄り添った。
右手がロイヤルおっぱいに挟まってるんですけどおおおーー!!
グヘッ…いかん意識が…。
「お兄!
もっとあたしを頼ってくれても良いんだからね!」
優羽花はそう言って俺の左手を取って寄り添った。
左手が板の様な胸にぶち当たる。
その固い感触はポーラ姫のロイヤルおっぱいに
意識を持っていかれそうになった
俺を冷静にさせ現実世界へと引き戻した。
そうだ…優羽花!
俺にその固い感触を、
もっと!
もっとだー!
俺は精神を何とか平常に保つと空かさず、
『地ノ宮流気士術・四の型、瞑想』を行使!
気を高めて体力の回復を図った。
とにかく急ぎ自身の足で立てる様になるまで回復する必要がある!
そうでなくては…
俺は妹に支えられるという情けない兄の姿を晒し続けてしまう、
そして妹のロイヤルおっぱいの虜になってしまうという…
兄としてありえない醜態を白日の元に晒しかねないのだ!
それだけは、
それだけはあってはならない、
俺は兄としての尊厳を守らなくてはならないんだあああーー!!
「ふう…」
とり急ぎ立てるまで回復した俺は
優羽花とポーラ姫から身体を離した。
これでどうにか兄としての尊厳を守ることが出来た。
俺は思わず安堵の息を漏らした。
「どうやら回復したようだなケイガ」
魔族の騎士ディラムが俺に歩み寄って話し掛けて来た。
「まあ…何とかなあ」
「貴様はガルヴァーヴ様相手に全ての力を行使していた、
回復に時間が掛かったのもやむを得まい。
我が肩を貸しても良かったのだが、
妹君達が肩を貸したがっていたので其処は遠慮させて貰った」
ええっーディラムサン!?
またいらぬ気を利かせすぎですよ!
そういうのは要らないですから!!
そこはあなたがすぐ肩を貸してくれれば
俺はこんな苦労はしなくても済んだのでは…?
大魔王直属の魔界五軍将の一人、
魔竜将ガルヴァーヴの副官を務める高位魔族、魔騎士ディラム。
まるで氷の様な整った顔立ちに見合ったクールな物言い。
しかしその実は何かと察しが良く、
俺に対して気を利かせすぎる…
魔竜将の副官という立場がそうさせるのかも知れないが。
”気配り魔族”という謎のパワーワードが俺の脳裏に浮かんだ。
二人ともありがとう。
少し回復したから、
もう肩を貸してもらわなくても大丈夫だ」
俺はそう言葉を述べると
二人から腕をするりと抜いて離れた。
よし、何の違和感もなくごく自然の流れである。
先のポーラ姫のおっぱいの虜になっていた時は
とてもじゃないが出来なかった行動である。
これは優羽花がその薄い胸板でもって
おっぱい楽園から俺を
楽園追放してくれたから出来た芸当なのだ。
俺は我が愛するツンデレ妹に改めて感謝した。
「…うっ!?」
しかし言葉とは裏腹に
実際に体力の回復は足りておらず、
俺は思わず足がもつれてしまった。
「ケイガお兄様、
まだ心配ですわ…
しばらくはポーラが支えますの」
ポーラ姫はそう言うと俺の右手を取って寄り添った。
右手がロイヤルおっぱいに挟まってるんですけどおおおーー!!
グヘッ…いかん意識が…。
「お兄!
もっとあたしを頼ってくれても良いんだからね!」
優羽花はそう言って俺の左手を取って寄り添った。
左手が板の様な胸にぶち当たる。
その固い感触はポーラ姫のロイヤルおっぱいに
意識を持っていかれそうになった
俺を冷静にさせ現実世界へと引き戻した。
そうだ…優羽花!
俺にその固い感触を、
もっと!
もっとだー!
俺は精神を何とか平常に保つと空かさず、
『地ノ宮流気士術・四の型、瞑想』を行使!
気を高めて体力の回復を図った。
とにかく急ぎ自身の足で立てる様になるまで回復する必要がある!
そうでなくては…
俺は妹に支えられるという情けない兄の姿を晒し続けてしまう、
そして妹のロイヤルおっぱいの虜になってしまうという…
兄としてありえない醜態を白日の元に晒しかねないのだ!
それだけは、
それだけはあってはならない、
俺は兄としての尊厳を守らなくてはならないんだあああーー!!
「ふう…」
とり急ぎ立てるまで回復した俺は
優羽花とポーラ姫から身体を離した。
これでどうにか兄としての尊厳を守ることが出来た。
俺は思わず安堵の息を漏らした。
「どうやら回復したようだなケイガ」
魔族の騎士ディラムが俺に歩み寄って話し掛けて来た。
「まあ…何とかなあ」
「貴様はガルヴァーヴ様相手に全ての力を行使していた、
回復に時間が掛かったのもやむを得まい。
我が肩を貸しても良かったのだが、
妹君達が肩を貸したがっていたので其処は遠慮させて貰った」
ええっーディラムサン!?
またいらぬ気を利かせすぎですよ!
そういうのは要らないですから!!
そこはあなたがすぐ肩を貸してくれれば
俺はこんな苦労はしなくても済んだのでは…?
大魔王直属の魔界五軍将の一人、
魔竜将ガルヴァーヴの副官を務める高位魔族、魔騎士ディラム。
まるで氷の様な整った顔立ちに見合ったクールな物言い。
しかしその実は何かと察しが良く、
俺に対して気を利かせすぎる…
魔竜将の副官という立場がそうさせるのかも知れないが。
”気配り魔族”という謎のパワーワードが俺の脳裏に浮かんだ。
0
お気に入りに追加
38
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【R18】スライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話
白木 白亜
ファンタジー
突如として異世界転移した日本の大学生、タツシ。
世界にとって致命的な抜け穴を見つけ、召喚士としてあっけなく魔王を倒してしまう。
その後、一緒に旅をしたスライムと共に、マッサージ店を開くことにした。卑猥な目的で。
裏があるとも知れず、王都一番の人気になるマッサージ店「スライム・リフレ」。スライムを巧みに操って体のツボを押し、角質を取り、リフレッシュもできる。
だがそこは三度の飯よりも少女が絶頂している瞬間を見るのが大好きなタツシが経営する店。
そんな店では、膣に媚薬100%の粘液を注入され、美少女たちが「気持ちよくなって」いる!!!
感想大歓迎です!
※1グロは一切ありません。登場人物が圧倒的な不幸になることも(たぶん)ありません。今日も王都は平和です。異種姦というよりは、スライムは主人公の補助ツールとして扱われます。そっち方面を期待していた方はすみません。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。
飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。
ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。
そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。
しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。
自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。
アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!
記憶なし、魔力ゼロのおっさんファンタジー
コーヒー微糖派
ファンタジー
勇者と魔王の戦いの舞台となっていた、"ルクガイア王国"
その戦いは多くの犠牲を払った激戦の末に勇者達、人類の勝利となった。
そんなところに現れた一人の中年男性。
記憶もなく、魔力もゼロ。
自分の名前も分からないおっさんとその仲間たちが織り成すファンタジー……っぽい物語。
記憶喪失だが、腕っぷしだけは強い中年主人公。同じく魔力ゼロとなってしまった元魔法使い。時々訪れる恋模様。やたらと癖の強い盗賊団を始めとする人々と紡がれる絆。
その先に待っているのは"失われた過去"か、"新たなる未来"か。
◆◆◆
元々は私が昔に自作ゲームのシナリオとして考えていたものを文章に起こしたものです。
小説完全初心者ですが、よろしくお願いします。
※なお、この物語に出てくる格闘用語についてはあくまでフィクションです。
表紙画像は草食動物様に作成していただきました。この場を借りて感謝いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる