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552話 成長速度

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「ああん…
ケイガお兄様ぁ…
そんなに強く動かされたらわたくし…
これ以上はどうか寝所で…」
 
「うあああああーー!!
い何時の間に俺の右手は何てことをおおおお!?
ち違う此れは俺の意志じゃない!
右手が勝手に…
俺は悪くない!!」

 俺は思わず情けなくも弁解の言葉を上げてしまった。
 と、とにかく一刻も早く右手をポーラ姫の乳間ちちまから離さなくては!
 …話はそれからだ!

 男の楽園パラダイスから緊急脱出を計る俺の手。
 だがポーラ姫のたおやかな手が包み込んで押しとどめた。
 うあああああああ凄い乳圧ううううううう!!??

「ケイガお兄様…
どうかそんなに驚かないでくださいませ」

「えっ…
いやしかしこの状態は…
妹の胸に手を掛けるなんて兄としてこんな愚かなこと…」

「お兄様は決して悪くはありませんわ。
これはわたくしの意志ですの」

「…どういうことなの?」

「わたくし、男の方は女性の胸を触ると元気になると
ミリィお姉さまの書庫で読んだことがありますの!

お兄様がはやく元気になられる様、
微力ではありますが…
わたくしの胸をお兄様の右手にあてがわせて頂いたという訳です」

 いやいやいやいやいや!
 ポーラ姫、何もかも間違っているうううううう!!
 そしてミリィさん何の本を書庫に入れているんですかああ!
 それは男のナニが元気になっちゃうだけですからああああ!!
 俺は26歳童貞おっぱい星人なんですよ!
 そんなことしたら俺が色んな意味でバクハツしてしまいますううううう!!!!

 とにかくこのままではいけない。
 俺は兄として平静を取り戻さなくてはならない。
 その為には!

 俺は強引にポーラ姫の乳間ちちまから自身の右手を引き抜く!
 そしてすかさずバックステップ!
 これでポーラ姫と充分な距離を取った。
 よし、このまま態勢を立て直す!
 兄として!

 …そう思った俺の目の前にポーラ姫が現れた。
 速いッ!?
 一瞬で俺に追いすがったポーラ姫のスピードに俺は目を見張った。

「…ケイガお兄様?
一体何処へいらっしゃるというのです?」

 馬鹿な…
 確かに今の俺は大きく体力を減らしている。
 それでも戦闘力は10分の1の700ぐらいはある筈なのだ。

 俺は『見通しの眼鏡スカウターレンズ』で
 ポーラ姫の魔力数値を測定した。
 …720!?

 確かに彼女の成長速度は目を見張るものがあったが、
 もうそんなにも魔力数値を上昇させたというのか!?
 最初出会った時の魔力数値200前後とは比べ物にならないほど強くなって
 既に中級魔族の平均値を大きく超えている。
 こ、これが勇者の血を引くエクスラント王族の素質という事なのか??
 俺はポーラ姫の成長スピードに驚愕した。
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