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547話 それは只の声
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ガルヴァーヴの其の巨大な竜の口が開いた。
…来るっ!?
「ガアッ!!」
魔竜将の咆哮と同時に”不可視の衝撃波”が俺たちに迫り来る。
俺とディラムはその場から飛び退って衝撃波を回避した。
先ほどまで俺達が居た場所は地面が大きく陥没する。
俺とディラムは先程これをまともに喰らってしまい…
一キロほど吹き飛ばされて、
そのまま気を失ってしまったという訳である。
しかし一度見た技なら何とか対処は可能、
様は音が飛んでくる速度より速く反応して動けば良いだけである。
「うおおおおお!」
俺とディラムはガルヴァーヴの元へと駆ける。
「ガアアアッ!!」
ガルヴァーヴの咆哮と共に発せられる
”不可視の衝撃波”の猛撃を躱しながら、
俺とディラムは魔竜将との距離を詰めていく。
「しかし只の”声”だけで、
地面に大穴を空ける程の衝撃波を生み出すとは…
これが魔力数値24000という圧倒的な力が成せる技という訳か」
「ケイガよ。
これは攻撃技では無い。
我が主に取って見れば”呼吸”の様なモノだ。
これはあくまで手合わせ。
ガルヴァーヴ様は攻撃自体に加減はせぬが、
それでも我等を殺すつもりでは無いということの証左。
もし本気で来られるなら、
魔竜の息を使われて…
周囲の地形ごと全てを吹き飛ばすであろう」
「つまり…お前さんの主は、
これでも攻撃手段自体は
手加減してくれているということになるのか…?」
でも魔力数値は24000まで上げているのに?
手加減とは一体…うごご。
魔族の考えは所詮人の身である俺には解らないということか。
とにかく俺は全力で戦うしかない。
魔竜将に取っては手合わせでも、
俺からすれば何時死んでもおかしく無い程の力の差があるのだ。
一切気は抜けないのである。
「波あッー!」
「はっ!」
俺は右手をかざすと気功波を撃ち放った。
続いてディラムも剣を振りかぶって魔力の斬撃波を放った。
二つの攻撃波がガルヴァーヴに直撃する。
だがその巨大な竜の身体には傷一つ付けることは敵わなかった。
流石は魔力数値24000、
この程度の攻撃なら避ける必要すら無いという事である。
だがこれならどうだ、
「地ノ宮流気士術・五の型、流星!」
「魔光斬!」
俺の両手のひらから放たれた気功波、
魔族の騎士が振りかぶった剣から放たれた魔力の斬撃波が
重なってガルヴァーヴに直撃する。
今の攻撃は先ほどの攻撃とはまるで違う。
俺もディラムも正式な攻撃技として万全の態勢で力を練り上げて
撃ち放ったものである。
先の攻撃がただのグーパンなら、
今の技はアニメや漫画で言う必殺技なのである。
力の差があれど直撃すれば、
ほんの少しでも足止めの効果はあるだろう。
俺とディラムは攻撃の余波での土煙も利用して
魔竜将との距離を一気に詰めた。
そして俺は拳に気を、
ディラムは剣に魔力を纏わせて魔竜を統べる長に接近戦を挑む。
しかし次の瞬間、
魔竜将の巨大な竜の身体から炎が吹き上がった。
それは巨大な松明にくべられた火柱の様であった。
…来るっ!?
「ガアッ!!」
魔竜将の咆哮と同時に”不可視の衝撃波”が俺たちに迫り来る。
俺とディラムはその場から飛び退って衝撃波を回避した。
先ほどまで俺達が居た場所は地面が大きく陥没する。
俺とディラムは先程これをまともに喰らってしまい…
一キロほど吹き飛ばされて、
そのまま気を失ってしまったという訳である。
しかし一度見た技なら何とか対処は可能、
様は音が飛んでくる速度より速く反応して動けば良いだけである。
「うおおおおお!」
俺とディラムはガルヴァーヴの元へと駆ける。
「ガアアアッ!!」
ガルヴァーヴの咆哮と共に発せられる
”不可視の衝撃波”の猛撃を躱しながら、
俺とディラムは魔竜将との距離を詰めていく。
「しかし只の”声”だけで、
地面に大穴を空ける程の衝撃波を生み出すとは…
これが魔力数値24000という圧倒的な力が成せる技という訳か」
「ケイガよ。
これは攻撃技では無い。
我が主に取って見れば”呼吸”の様なモノだ。
これはあくまで手合わせ。
ガルヴァーヴ様は攻撃自体に加減はせぬが、
それでも我等を殺すつもりでは無いということの証左。
もし本気で来られるなら、
魔竜の息を使われて…
周囲の地形ごと全てを吹き飛ばすであろう」
「つまり…お前さんの主は、
これでも攻撃手段自体は
手加減してくれているということになるのか…?」
でも魔力数値は24000まで上げているのに?
手加減とは一体…うごご。
魔族の考えは所詮人の身である俺には解らないということか。
とにかく俺は全力で戦うしかない。
魔竜将に取っては手合わせでも、
俺からすれば何時死んでもおかしく無い程の力の差があるのだ。
一切気は抜けないのである。
「波あッー!」
「はっ!」
俺は右手をかざすと気功波を撃ち放った。
続いてディラムも剣を振りかぶって魔力の斬撃波を放った。
二つの攻撃波がガルヴァーヴに直撃する。
だがその巨大な竜の身体には傷一つ付けることは敵わなかった。
流石は魔力数値24000、
この程度の攻撃なら避ける必要すら無いという事である。
だがこれならどうだ、
「地ノ宮流気士術・五の型、流星!」
「魔光斬!」
俺の両手のひらから放たれた気功波、
魔族の騎士が振りかぶった剣から放たれた魔力の斬撃波が
重なってガルヴァーヴに直撃する。
今の攻撃は先ほどの攻撃とはまるで違う。
俺もディラムも正式な攻撃技として万全の態勢で力を練り上げて
撃ち放ったものである。
先の攻撃がただのグーパンなら、
今の技はアニメや漫画で言う必殺技なのである。
力の差があれど直撃すれば、
ほんの少しでも足止めの効果はあるだろう。
俺とディラムは攻撃の余波での土煙も利用して
魔竜将との距離を一気に詰めた。
そして俺は拳に気を、
ディラムは剣に魔力を纏わせて魔竜を統べる長に接近戦を挑む。
しかし次の瞬間、
魔竜将の巨大な竜の身体から炎が吹き上がった。
それは巨大な松明にくべられた火柱の様であった。
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