シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~

尾山塩之進

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522話 帰路

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 魔竜将ガルヴァーヴ…
 消えるその瞬間に迄、そんな事を言い残すなんて…。

 この異世界エゾン・レイギスでは希少レアらしい気を使う俺と、
 そんなにも戦いたいと言う訳なんですかあっ!?

 次に魔竜将と会うのが何時になるかは全くわからないが、
 その時は魔竜将との組手は避けられないだろうなあ…。
 うっかり事故死しない為にも、
 可能な限り鍛えておくしかないだろう。

 しかし魔竜将ガルヴァーヴの魔力数値は15000である。
 対して俺の気と魔力を合わせた戦闘力数値は
 どう逆立ちしても3000ぐらいである。
 短期間で今の五倍まで鍛え上げないといけないのか?
 流石に現実的な数値とは思えない。
 俺は戦闘民族でも何でも無い、只の日本人なのである。

 とりあえず倍の6000を目指して見るか…
 そこまで鍛え上げれば、
 魔竜将との組手で事故死とかにはならない…か?
 
 俺は魔騎士ディラムに視線を向けると言葉を掛けた。

「ディラム、
俺は魔竜将がお望みの組手で殺されないためにも、
今よりも更に強くならないといけない。
聖王国に戻ったらまた組手鍛錬の相手を頼むぞ?」

「了解したケイガ。
我があるじガルヴァーヴ様は戦いを何よりも好む御方。
気を扱うケイガとのこれまでに無い趣向の
戦いを楽しみにしているのだ。
我はあるじの為なら手間は惜しまぬ、
お前のとの鍛錬…地獄の果てまで付き合おう!」

「お…おう!」

 鍛錬の相手を快諾してくれるのは良かったのが
 地獄の果てまでって…
 ちょっと気合が入り過ぎやしませんかディラムよ?

 俺はちょっと引き気味になってしまい、
 歯切れの悪い返事をしてしまった。

「それじゃあ…みんな、
聖王都へ戻ろうか?」

 俺は姫騎士団プリンセスナイツの皆と、
 イクシア王子にへ目線を移して言葉を掛けた。

「ケイガお兄様、
僕はこのままグリンジス城へ参ります。
領主であるゴルザベスが反逆の罪で捕縛された以上、
彼の領土であるこの地を
このまま放置という訳にはいかないでしょう。
僕と王国守備隊でグリンジスの混乱を収め次第、
聖王都へ戻ります」

「そっか…手間を掛けるけど、
よろしく頼むよイクシア王子」

「いいえ、国の王子としては
これぐらい当然ですから」

「よし…
じゃあみんな行くぞ!
高速飛翔ハイウィング!」

 俺、イクシア王子、姫騎士団プリンセスナイツの皆、魔騎士ディラムは、
 一斉に高速飛行魔法を行使した。

 各自それぞれが魔力の光に包まれて空中に浮かび上がる。
 そしてそのまま一気にロケットの様に打ち上がって、
 竜穴ドラゴンホールの中央空間ホールから
 吹き抜けになっている山頂へと一気に抜けた。

 俺と姫騎士団プリンセスナイツとディラムは聖王都へ、
 イクシア王子はグリンジスの街へ向けて飛び去った。
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