515 / 556
515話 不意の攻撃魔法
しおりを挟む
「「「氷矢!!!」
商人バイアンの護衛たちが
氷属性の攻撃魔法魔法を解き放つ!
彼等は商人の護衛を務めるその道のプロである。
故に流れ弾で荷物を燃やしてしまう火属性攻撃魔法では無く、
氷属性魔法を修得している。
厚い氷で形作られた氷の矢が、
姫騎士団のひとりであるシダレの下に殺到した。
「とぉおー!」
しかし彼女は副団長カエデと並んで、
姫騎士団で一、二位を争う脚力で高速で駆け、
護衛たちの攻撃魔法を全弾回避した。
必殺の筈の攻撃魔法一斉射を全て躱されて、
動揺する護衛たちに向かって
全身鎧に身を包んだ姫騎士団の団長シノブが迫る。
「魔防壁!」
護衛は咄嗟に防御魔法を展開する。
魔力の光で形作られた壁がシノブを阻む。
『魔力喰い』!」
シノブの声と共に、彼女の得物である剣の刀身が
まるで猛獣の牙の様な形に姿を変えると、
そのまま魔力の壁に喰い込んで、
がぎぃん!
という耳障りな音と共に噛み切った。
シノブはそのまま護衛を剣で殴打して打ち倒した。
「氷矢!」
別の護衛がシノブに向かって氷属性の攻撃魔法魔法を撃ち放つ!
「盾!」
だがシノブの掛け声と共に、
彼女が纏う魔鋼製鎧の手甲が盾に変形し
護衛の放った氷の矢を弾き散らした。
そのままシノブは手にした剣を振り下ろす。
殴打された護衛はその場に打ち倒されて動かなくなった。
シダレが高速移動で護衛たちの攻撃を引きつけながら攪乱、
その隙にシノブが接近しひとりづつ確実に打ち倒していく。
大商人バイアン自慢の護衛は一人、また一人と
確実にその数を減らしていく。
「ま、まずいですね…このままでは?」
護衛が次々とやられている中で、
バイアンは商人の勘でこの場からの突破口を探った。
「…ここです、脚駆素!」
バイアンは自身に脚力強化魔法を行使、
護衛たちを盾にして一気に高速疾走し一点突破、
ふたりの女騎士の手からの脱出を試みた。
「商人のおじさん知らなかったの?
姫騎士団からは逃げられないんだよ!」
何時の間にか先に回り込んでいたシダレがバイアンに足払いを掛けた。
脚力強化魔法の勢いそのままに前に吹き飛んだバイアンは地面に倒れ伏した。
其処には全ての護衛たちを打ち倒したシノブ団長が待ち構えていた。
「バイアン殿、そろそろ観念して頂きましょうか?」
団長は手にした剣を振り上げた。
だがその瞬間、彼女の被っている兜の目庇部分に内蔵された
見通しの眼鏡に高い魔力数値反応が表示された。
「火球!」
不意に放たれた火属性攻撃魔法がシノブ団長を襲った。
商人バイアンの護衛たちが
氷属性の攻撃魔法魔法を解き放つ!
彼等は商人の護衛を務めるその道のプロである。
故に流れ弾で荷物を燃やしてしまう火属性攻撃魔法では無く、
氷属性魔法を修得している。
厚い氷で形作られた氷の矢が、
姫騎士団のひとりであるシダレの下に殺到した。
「とぉおー!」
しかし彼女は副団長カエデと並んで、
姫騎士団で一、二位を争う脚力で高速で駆け、
護衛たちの攻撃魔法を全弾回避した。
必殺の筈の攻撃魔法一斉射を全て躱されて、
動揺する護衛たちに向かって
全身鎧に身を包んだ姫騎士団の団長シノブが迫る。
「魔防壁!」
護衛は咄嗟に防御魔法を展開する。
魔力の光で形作られた壁がシノブを阻む。
『魔力喰い』!」
シノブの声と共に、彼女の得物である剣の刀身が
まるで猛獣の牙の様な形に姿を変えると、
そのまま魔力の壁に喰い込んで、
がぎぃん!
という耳障りな音と共に噛み切った。
シノブはそのまま護衛を剣で殴打して打ち倒した。
「氷矢!」
別の護衛がシノブに向かって氷属性の攻撃魔法魔法を撃ち放つ!
「盾!」
だがシノブの掛け声と共に、
彼女が纏う魔鋼製鎧の手甲が盾に変形し
護衛の放った氷の矢を弾き散らした。
そのままシノブは手にした剣を振り下ろす。
殴打された護衛はその場に打ち倒されて動かなくなった。
シダレが高速移動で護衛たちの攻撃を引きつけながら攪乱、
その隙にシノブが接近しひとりづつ確実に打ち倒していく。
大商人バイアン自慢の護衛は一人、また一人と
確実にその数を減らしていく。
「ま、まずいですね…このままでは?」
護衛が次々とやられている中で、
バイアンは商人の勘でこの場からの突破口を探った。
「…ここです、脚駆素!」
バイアンは自身に脚力強化魔法を行使、
護衛たちを盾にして一気に高速疾走し一点突破、
ふたりの女騎士の手からの脱出を試みた。
「商人のおじさん知らなかったの?
姫騎士団からは逃げられないんだよ!」
何時の間にか先に回り込んでいたシダレがバイアンに足払いを掛けた。
脚力強化魔法の勢いそのままに前に吹き飛んだバイアンは地面に倒れ伏した。
其処には全ての護衛たちを打ち倒したシノブ団長が待ち構えていた。
「バイアン殿、そろそろ観念して頂きましょうか?」
団長は手にした剣を振り上げた。
だがその瞬間、彼女の被っている兜の目庇部分に内蔵された
見通しの眼鏡に高い魔力数値反応が表示された。
「火球!」
不意に放たれた火属性攻撃魔法がシノブ団長を襲った。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
超人気美少女ダンジョン配信者を救ってバズった呪詛師、うっかり呪術を披露しすぎたところ、どうやら最凶すぎると話題に
菊池 快晴
ファンタジー
「誰も見てくれない……」
黒羽黒斗は、呪術の力でダンジョン配信者をしていたが、地味すぎるせいで視聴者が伸びなかった。
自らをブラックと名乗り、中二病キャラクターで必死に頑張るも空回り。
そんなある日、ダンジョンの最下層で超人気配信者、君内風華を呪術で偶然にも助ける。
その素早すぎる動き、ボスすらも即死させる呪術が最凶すぎると話題になり、黒斗ことブラックの信者が増えていく。
だが当の本人は真面目すぎるので「人気配信者ってすごいなあ」と勘違い。
これは、主人公ブラックが正体を隠しながらも最凶呪術で無双しまくる物語である。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
異世界複利! 【1000万PV突破感謝致します】 ~日利1%で始める追放生活~
蒼き流星ボトムズ
ファンタジー
クラス転移で異世界に飛ばされた遠市厘(といち りん)が入手したスキルは【複利(日利1%)】だった。
中世レベルの文明度しかない異世界ナーロッパ人からはこのスキルの価値が理解されず、また県内屈指の低偏差値校からの転移であることも幸いして級友にもスキルの正体がバレずに済んでしまう。
役立たずとして追放された厘は、この最強スキルを駆使して異世界無双を開始する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる