シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~

尾山塩之進

文字の大きさ
上 下
499 / 556

499話 補充

しおりを挟む
「うおおおおおお!」

 俺は抑えていた『気』を一気に高め、解放した。
 気が俺の身体から炎の様に湧き上がって、
 火柱の如く立ち昇った。

光の加護ライトフォース!」

 続けて俺は光属性の
 身体能力強化魔法を行使する。
 気の光をまとった俺の身体の上に
 更に魔力の光が加わって、
 光の輝きが倍増した。

 気の高める行為と、
 身体能力強化魔法を併用することによって、
 互いの効果が増幅されて
 気の上昇率は倍増する。
 具体的に言うと二倍。
 これが今の俺が出来る全力である。
 俺の現在の気を数値化するなら
 3000といった所だろうか。

「はあっーーーー!!」

 俺は大の字の姿勢になって
 両腕を左右に突き出した。
 暴風の如き気が
 俺を中心に半球状に撃ち出されて
 瞬く間に広がって…
 今まさに俺に襲い掛かろうとしていた、
 10人のアポクリファルに直撃した。

 いきなりの気の全力攻撃、
 これでは幾ら魔導将と言えども
 ひとたまりも無いだろう。

 何しろ、魔力数値350が10人もいれば
 その合計魔力数値は3500と…
 俺の全力をも上回ってしまうのである。
 戦いを長引かせては、
 俺は数の暴力に押されてしまう可能性が高い。

 だから俺は一気に気を解放し、
 最大のパワーで持って
 有無を言わさぬ広範囲攻撃で、
 相手をまとめて一掃したという訳なのだ。

「フォフォフォ…
いきなり飛んでもない攻撃が来たのう…
せっかく呼んだ9体の人造魔族ホムンクルス
今ので消し炭になってしまったわい」

 …空間移動魔法でかわしたか。

 なるほどさっきアポクリファルは
 増やした分は精度が下がる様な事を言っていたが…
 9体のアポクリファルは空間移動魔法の行使が
 間に合わなかったということか?

「まあ…
すぐに”補充”すれば済むことじゃな、
ほれ!」

 アポクリファルは手のひらをぱん!
 と、柏手かしわでの様に叩いた。

 その叩いた音に呼応するかのように、
 洞窟内の数多存在する扉の幾つかが勢いよく開き、
 中から勢いよく飛び出した
 9体の新たなアポクリファルの人造魔族ホムンクルス
 最初のアポクリファルの下に集結する。

「…際限無いのかよッ!?」

「まあ無限と言う訳では無いがのう?
バックアップはそれなりに在るとだけ、
言って置こうかのう」

 せっかく1体にまで数を減らしたにも関わらず…
 一瞬でふりだしに戻る、である。
 だが悔やんでも仕方が無い。
 相手が多勢に無勢で囲んでくる前に、
 こちらから先手を打つ!

 俺は地面を蹴り上げると、
 自分に最も近い位置にいた
 アポクリファルの1体へと先制攻撃を仕掛けた。
しおりを挟む
script?guid=on
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

強奪系触手おじさん

兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

月が導く異世界道中

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  漫遊編始めました。  外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

処理中です...